引き続き渡の大学の授業

実はすごい事があったので、ブログがあげれなかった私。このすごい事は明日あげるとして....。引き続き渡の大学の話。
水泳の授業。
水泳の授業でも初日にシラバスがわたされ、このクラスの目標、達成すべき事などが明確に出されます。配点なども明確です。この水泳の先生は非常に評判がいいのですが、シラバスのトップは、一番にしないといけないことです。
"Fun!" (水泳を楽しむ)
ということです。

先日は、バタフライと飛び込みが授業であったので、渡が飛び込めるか?ということだったので、飛び込みは大丈夫だけど、できない事もあって、、、。と説明がむずかしいので見てきました。
まず、笑ったのが、バタフライの練習とセットで教えられた潜水。その後に飛び込みもするので、プールの低い位置でヒラメのように泳ぐことの練習です。

この泳ぎ方をひとりづつやらせて、先生も一緒にもぐって泳ぎ方のチェックをしてくれます。
一人一人、指導をうけているのですが、渡の番がやってきて渡がもぐり、先生が潜ります。先生がしばらくして笑いながら出てきた。けど、渡が出てこない。えっ?何、何?と思ったら。大学が楽しくてしょうがない渡は、みんなが真面目な顔で潜水してるのに、水の奥底深くでも笑いながら潜水でスイスイと泳いでいたそう。スタート地点から、遠いところであざらしのようにポコっと顔をだした渡に、先生は、
「これだけ楽しんで水泳できれば最高ね。Great!」
と褒めてくださっています。先生曰く、渡だけが笑顔の口からぽこぽと泡を出しながらうれしそうに泳いでいたそう。
なんなんだろ??

さて問題の飛び込みです。渡は飛び込みは大好きですが、深い場所になると頭から飛び込めない。どうしても足からまっすぐにバシャッと飛び込みたい訳です。
先生が指導しても言うことを聞かない。けど、この飛び込みの練習は危険なので、お手伝いにライフガードジェシカちゃんが指導に加わりました。まぁ、この子が若くて綺麗!先生の手がまわらない生徒一人一人に指導してくれています。渡は少しづつジェシカちゃんのそばに場所をずらして寄っていき、順番を待ちます。やっと渡の順番がきた。ジェシカちゃんが、渡の手をまっすぐにのばす様に指導してくれていますが、口頭言語理解が難しいので、反応が遅い。ジェシカちゃんが渡の手を持って
「こういうふうにするのよ!」
って指導されたら、いとも簡単に頭から飛び込んだ。たぶん、10Mの高さの飛び込み台でもジェシカちゃんが一緒に立って、こうやって手をもって指導してくれれば、間違いなく飛び込むっていう感じです。水に飛び込んだ渡が水の中でニヤけまくっているのが目に浮かぶ....。

さて大学の授業は嬉しいと小さなノイズをたててしまうなどの問題もありますが、なんとか回り始めています。ですが、渡は大学の授業だけを受けていれば言い訳ではなく、障がい者なので、就労に向けての訓練の授業も受けねばなりません。健常の子よりもハードな渡の人生。2足のわらじを履いているようなものです。
授業がおわれば、障がい者のクラスの担任につれていかれかれます。今の渡の担当は老人ホームでコースのご飯を出す事。シニアセンターで前菜、スープ、メインと出して行きます。

これはタイミングが難しいのですが、どうもまちがいなくきちんと出したそう。
小さいときから、渡がどこでも食べて行けるようにといろいろな所で、外食したのが功をなし、コースの順番も聞かずにきちんとだしているそう。よかった〜!体験って大事ですね。担任の先生には、
「渡はコースで食事が出るようなお店に何度か言った事があるでしょう?」
と言われました。

で、驚く事が起こったのは、この後。一人の御夫人がお手洗いに行こうとして立上がろうとした。けど、彼女が介助なしで一人で立上がるのはなかなか難しい。そうすると、渡がすぐにあわててかけより、たちあがるのを助けたそうです。担任の先生は
「あぁ。危なっかしいな、手伝うかな。」
と近くで待機したものの、渡はおばあちゃんに合わせて、きちんと補助し支えて、彼女がお手洗いにいくところまで介助したそうです。すごー。おばあちゃんには、
"Thank you,Thank you."
とお礼をいわれたのですが、渡も緊張しているのか、ロボのような抑揚のない声で、
"You are welcome."(どういたしまして)
とタイミングよく答えたそうです。いやー答えれるだけ成長です。昔は家に帰ってから、
"You are welcome."
でしたから。担任も感動したらしく、携帯からすぐに写真を送ってくれました。(上記写真)

多忙な渡の大学生活の話は、ひとまずここまで。

明日は、「すごい事が起こった!」をあげます。