■
- 作者: 砂原糖子,九號
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2010/02/16
- メディア: 文庫
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- 高潔であるということ
★★★★☆
不器用な男二人の不器用な愛のお話でした。五年前のある老人の事故死をきっかけに、憎むものと憎まれるものになった真岸と志田。老人の死を忘れず、大人になったら復讐するという約束を果たす為に、志田の税理士事務所にアルバイトとしてもぐりこんだ真岸なのですが、イメージしていたのと現実の志田の格差に戸惑います。自分がよしとする事に関しては労力を惜しまず地道に行動し、たとえ意向が伝わらなくても相手にプラスになることを考え、結果が受け入れてもらえなくても仕方ないさと諦めも早く、大事にしているものすら無い志田。頭がよく真面目で目端が利く分、いろいろなことが見えてしまい、その扱いに悩んでしまう真岸。
志田が大事にしているものを壊すことで復讐を果たそうとしていた真岸は、浅はかなことに自分を志田の大事な人にさせようと働きかけます。結果、諸事情が明らかになるにつれ、ミイラ取りがミイラになってしまうわけですが。
今まで読んできた砂原さんの作品は、明るい、あるいは暗さはあってもぐいぐい進む感じのものが多かった気がするのですが、この作品は二人の性格のためかただひたすら低い位置に流れる霧のようなイメージのお話でした。しかし、読書中読了後ともに“暗い”感じではなく、“静かな”そしてあとでホッとするものでした。
- 作者: 真崎ひかる,穂波ゆきね
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2010/02/16
- メディア: 文庫
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- 硝子の筐
★★★★☆
事故で両親と姉を亡くし、自らもトラウマを抱えた七魚と、姉の婚約者だった朝長の同居生活から始まる恋のお話。お互いの中に自分の居場所を求めて、相手に必要とされる“家族”になろうと努力する二人。ところが七魚は、自分の気持ちをごまかしきれなくなってきて・・・
七魚は若くして家族を失ったという苦労や、朝長の生活全般のお世話をしている大変さはあるものの、経済的には困っておらず、朝長や矢代(父の知り合いの画廊オーナー)、幼馴染みの芳基たちに守られている存在なので、行動に幼さを感じます。そんな七魚を愛しく思いながらも、恋愛感情に結び付けられなかったのは朝長のほうだったために、二人の関係がギクシャクしだすのです。
恋人には永遠を求められないけれど、家族には永遠がある。そんな理由からただひたすら家族に拘り、自分の本当の気持ちを隠そうとする七魚と、その不安定な七魚の扱いに戸惑う朝長なのでした。
矢代もどこかで言っていましたが、若紫のようなお話で、そういう部分では大変王道なお話です。お約束事は破られないのです。二人が丸く納まったのも、矢代や芳基の後ろ盾があったからこそです。芳基なんかは全くの貧乏くじなので、どこかで救ってあげて欲しいものです。
- 作者: 玉木ゆら,七海
- 出版社/メーカー: リブレ出版
- 発売日: 2010/02/19
- メディア: 単行本
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- ファーマーのたまご
★★★☆☆
なぜか帯に書かれた“ダチョウの求愛”とカバーイラストの黒縁眼鏡に惹かれてしまいまして、読みました。農業系の大学生の生活がよくわかりました。飼育小屋の掃除をしたりとなかなか肉体労働なお話なのですが、なぜだかあまり泥臭さを感じませんでした。主人公だけでなく脇キャラも意外とおしゃれな感じなので、普通の大学生と何ら変わらない気もしました。
さて、自宅通学の敦也と福島から出てきた七生がまとまるまでのあれやこれやのお話なのですが、恋愛は初めてという七生が主人公なので、戸惑いの中大変ゆっくりゆっくりしたお話の進み方です。こう言ってはなんですが、敦也が思わせぶりすぎるので、なおさら七生は戸惑うわけです。
可愛い恋のお話が好きな方にはおすすめですが、とにかくもどかしいので覚悟がいります。ただし、邪な目で読んだ場合、おじゃまキャラの黒瀬くんがなかなかいいポジションにいるのが楽しいです。彼が主役のスピンオフが読みたいくらいです。
■
- アーティスト: ドラマCD,下野紘,羽多野渉,野島健児,遊佐浩二,鈴村健一,森川智之
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2009/12/23
- メディア: CD
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- ねかせないで
★★★★☆
やっと感想が書けます。(既に数回聴いたのですが、その度に放り出しておりました。)
渡さんのパン屋を舞台に繰り広げられる、3カップルのお話です。確か原作では1話目の高校生カップルはどうでもいいくらいの感想を書いた記憶があります。ところが、ドラマになるとこれが違った雰囲気で、一番良かったのは日朗(CV.羽多野渉)と健人(CV.下野紘)の高校生カップルでした。元気に悩んで可愛くて・・・と言うことは下野くんが良かったのか?サラリーマンカップルの花崎(CV.遊佐浩二)と笹山(CV.野島健児)のお話は、原作どおりだと思うのですが、大人な分淡々としていてちょっと物足りなさも感じちゃいました。最後は渡(CV.森川智之)と京吾(CV.鈴村健一)のシビアなお話でしたが、こちらはパン屋で働きながらの二人の姿がイメージできてなかなかでした。京吾がダメ大人だと言うこともよくわかりましたが、渡のおかげで更生できそうだものね。
「すぺしゃるとーくCD」ではいつものように渉君がいじられております。私も先日初めて食べた“ハニトー”のお話も出てきます。みんなよくしゃべってくださって、お得感がありました。
[rakuten:cyberphase:1055565:detail]
- 頬にそよ風、髪に木洩れ日 〜右手にメス、左手に花束6〜
★★★★☆
メス花の第6弾です。今回は、江南(CV.置鮎龍太郎)が事件絡みの患者の主治医になるは、篤臣くん(CV.鈴村健一)が大変なことになるは、とエピソードは新鮮ですが、主役の二人が出来上がったカップルなので、恋愛がらみのドキドキではなく、事件や病気に関するドキドキ感を味わいました。
ちなみに、篤臣くんは“嫁”を受け入れております。あっぱれ。それから、鈴村くん、本当に痛そうでした。お疲れ様です。
原作は2巻目当りから既に積読なので、もうCD頼りになっていますが、どれを聴いても納得のいくもので、安心して聴いていられます。フリートーク、特典FUNBOOK(皆さんが真面目に答えてくれていて、読み応えがあります)とも、主役の二人以外に大西役の檜山さんと楢崎役の千葉さんが出てくれていますが、もう一人重要な存在、江南の患者・孝志役の山口翔平さんも出て欲しかったです。それから、小田教授の鈴木勝美さん、甘くてとろけそうなおじさまボイスですね。
- カテキョ!
★★★☆☆
原作は未読ですが、平川大輔くんが家庭教師・楓役で出ているので聴きました。相変わらずの真面目なドSでありました。主役は倫太郎(CV.寺島拓篤)、いまどきこんな初心な高校生いるのか?っていう感じの坊ちゃんでした。寺島君の声ですから、ちゃんと男の子で、結構うるさいのにかわいいのです。楓のいとこの小悪魔・遥は代永翼くん。登場シーンは少なめですが、インパクトは大きいです。「かわいい悪魔」のみよしえいじ君もそうでしたが、ブラック代永が大好きです。惜しむらくは瑛介(CV.野島裕史)の出番が少なめだったこと。フリートークでもおっしゃっていましたが、何か彼の為の展開が欲しいですね。
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- 作者: 砂原糖子,九號
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2010/02/16
- メディア: 文庫
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- 高潔であるということ
★★★★☆
不器用な男二人の不器用な愛のお話でした。五年前のある老人の事故死をきっかけに、憎むものと憎まれるものになった真岸と志田。老人の死を忘れず、大人になったら復讐するという約束を果たす為に、志田の税理士事務所にアルバイトとしてもぐりこんだ真岸なのですが、イメージしていたのと現実の志田の格差に戸惑います。自分がよしとする事に関しては労力を惜しまず地道に行動し、たとえ意向が伝わらなくても相手にプラスになることを考え、結果が受け入れてもらえなくても仕方ないさと諦めも早く、大事にしているものすら無い志田。頭がよく真面目で目端が利く分、いろいろなことが見えてしまい、その扱いに悩んでしまう真岸。
志田が大事にしているものを壊すことで復讐を果たそうとしていた真岸は、浅はかなことに自分を志田の大事な人にさせようと働きかけます。結果、諸事情が明らかになるにつれ、ミイラ取りがミイラになってしまうわけですが。
今まで読んできた砂原さんの作品は、明るい、あるいは暗さはあってもぐいぐい進む感じのものが多かった気がするのですが、この作品は二人の性格のためかただひたすら低い位置に流れる霧のようなイメージのお話でした。しかし、読書中読了後ともに“暗い”感じではなく、“静かな”そしてあとでホッとするものでした。
- 作者: 真崎ひかる,穂波ゆきね
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2010/02/16
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- 硝子の筐
★★★★☆
事故で両親と姉を亡くし、自らもトラウマを抱えた七魚と、姉の婚約者だった朝長の同居生活から始まる恋のお話。お互いの中に自分の居場所を求めて、相手に必要とされる“家族”になろうと努力する二人。ところが七魚は、自分の気持ちをごまかしきれなくなってきて・・・
七魚は若くして家族を失ったという苦労や、朝長の生活全般のお世話をしている大変さはあるものの、経済的には困っておらず、朝長や矢代(父の知り合いの画廊オーナー)、幼馴染みの芳基たちに守られている存在なので、行動に幼さを感じます。そんな七魚を愛しく思いながらも、恋愛感情に結び付けられなかったのは朝長のほうだったために、二人の関係がギクシャクしだすのです。
恋人には永遠を求められないけれど、家族には永遠がある。そんな理由からただひたすら家族に拘り、自分の本当の気持ちを隠そうとする七魚と、その不安定な七魚の扱いに戸惑う朝長なのでした。
矢代もどこかで言っていましたが、若紫のようなお話で、そういう部分では大変王道なお話です。お約束事は破られないのです。二人が丸く納まったのも、矢代や芳基の後ろ盾があったからこそです。芳基なんかは全くの貧乏くじなので、どこかで救ってあげて欲しいものです。
- 作者: 玉木ゆら,七海
- 出版社/メーカー: リブレ出版
- 発売日: 2010/02/19
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★★★☆☆
なぜか帯に書かれた“ダチョウの求愛”とカバーイラストの黒縁眼鏡に惹かれてしまいまして、読みました。農業系の大学生の生活がよくわかりました。飼育小屋の掃除をしたりとなかなか肉体労働なお話なのですが、なぜだかあまり泥臭さを感じませんでした。主人公だけでなく脇キャラも意外とおしゃれな感じなので、普通の大学生と何ら変わらない気もしました。
さて、自宅通学の敦也と福島から出てきた七生がまとまるまでのあれやこれやのお話なのですが、恋愛は初めてという七生が主人公なので、戸惑いの中大変ゆっくりゆっくりしたお話の進み方です。こう言ってはなんですが、敦也が思わせぶりすぎるので、なおさら七生は戸惑うわけです。
可愛い恋のお話が好きな方にはおすすめですが、とにかくもどかしいので覚悟がいります。ただし、邪な目で読んだ場合、おじゃまキャラの黒瀬くんがなかなかいいポジションにいるのが楽しいです。彼が主役のスピンオフが読みたいくらいです。
■
- アーティスト: ドラマCD,下野紘,羽多野渉,野島健児,遊佐浩二,鈴村健一,森川智之
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
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★★★★☆
やっと感想が書けます。(既に数回聴いたのですが、その度に放り出しておりました。)
渡さんのパン屋を舞台に繰り広げられる、3カップルのお話です。確か原作では1話目の高校生カップルはどうでもいいくらいの感想を書いた記憶があります。ところが、ドラマになるとこれが違った雰囲気で、一番良かったのは日朗(CV.羽多野渉)と健人(CV.下野紘)の高校生カップルでした。元気に悩んで可愛くて・・・と言うことは下野くんが良かったのか?サラリーマンカップルの花崎(CV.遊佐浩二)と笹山(CV.野島健児)のお話は、原作どおりだと思うのですが、大人な分淡々としていてちょっと物足りなさも感じちゃいました。最後は渡(CV.森川智之)と京吾(CV.鈴村健一)のシビアなお話でしたが、こちらはパン屋で働きながらの二人の姿がイメージできてなかなかでした。京吾がダメ大人だと言うこともよくわかりましたが、渡のおかげで更生できそうだものね。
「すぺしゃるとーくCD」ではいつものように渉君がいじられております。私も先日初めて食べた“ハニトー”のお話も出てきます。みんなよくしゃべってくださって、お得感がありました。
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- 頬にそよ風、髪に木洩れ日 〜右手にメス、左手に花束6〜
★★★★☆
メス花の第6弾です。今回は、江南(CV.置鮎龍太郎)が事件絡みの患者の主治医になるは、篤臣くん(CV.鈴村健一)が大変なことになるは、とエピソードは新鮮ですが、主役の二人が出来上がったカップルなので、恋愛がらみのドキドキではなく、事件や病気に関するドキドキ感を味わいました。
ちなみに、篤臣くんは“嫁”を受け入れております。あっぱれ。それから、鈴村くん、本当に痛そうでした。お疲れ様です。
原作は2巻目当りから既に積読なので、もうCD頼りになっていますが、どれを聴いても納得のいくもので、安心して聴いていられます。フリートーク、特典FUNBOOK(皆さんが真面目に答えてくれていて、読み応えがあります)とも、主役の二人以外に大西役の檜山さんと楢崎役の千葉さんが出てくれていますが、もう一人重要な存在、江南の患者・孝志役の山口翔平さんも出て欲しかったです。それから、小田教授の鈴木勝美さん、甘くてとろけそうなおじさまボイスですね。
- カテキョ!
★★★☆☆
原作は未読ですが、平川大輔くんが家庭教師・楓役で出ているので聴きました。相変わらずの真面目なドSでありました。主役は倫太郎(CV.寺島拓篤)、いまどきこんな初心な高校生いるのか?っていう感じの坊ちゃんでした。寺島君の声ですから、ちゃんと男の子で、結構うるさいのにかわいいのです。楓のいとこの小悪魔・遥は代永翼くん。登場シーンは少なめですが、インパクトは大きいです。「かわいい悪魔」のみよしえいじ君もそうでしたが、ブラック代永が大好きです。惜しむらくは瑛介(CV.野島裕史)の出番が少なめだったこと。フリートークでもおっしゃっていましたが、何か彼の為の展開が欲しいですね。