終わった地方やひとにならないために

環境の恵まれないところで繁殖、繁栄する生き物などいない。
生物の行動に習えば環境に恵まれなくなったときは移動をして環境を変えるか、環境に恵まれるまで休眠をする。
はたして人間はどうか?

地方自治体と経済

財政破綻した自治体がある。夕張市だ。財政破綻しそうな自治体がある。王滝村だ。
日本の地方自治体はどこも財政的に暗い見通ししか立たず、緩やかだが確実に死を迎えようとしている。
しかしながら経済的困窮は数値として観測されてるだけの指標にすぎず、その実態は生き物としての老衰と死だ。
経済は人間活動の結果を観測するための「ものさし」であって、「ものさし」の尺をかえて(流通するお金などを操作し)、伸びた縮んだと数字あそびに興じていては偽薬ほどの効果もない。

自治体というのはとどのつまり生物の群れだ。出生率や転入率が下がり、転出や死亡が増えればその地域は滅びていく。それらの原因が積み重なってその地域、地方、国の経済が停滞したという事実が観測されているにすぎない。

人間が繁殖するのに適さない環境

栄養や衛生の問題が古来より人間社会では重要事項であった。
だれだって寒空に凍えながら腹をすかして病気になどなりたくないのである。
人類における土地の奪い合いは、よりよい環境を得ようという原始的な欲求に根差したものであったが、科学技術の発展が人々に暖かな住居を与え、高効率な収穫の恵をもたらした。人間は技術をつかって環境を整えることができる生き物になったのだ。

そこで先進国の欲求はより高次元になる。よりよい技術を得るために必要なエネルギーや、道具を作るための資源、そして知識が奪い合いの対象になったのだ。

なぜ日本はおいていかれたか

スマイルカーブという言葉がある。

http://www.ys-consulting.com.tw/research/17617.html
ものによって定義はあいまいだが、ここでは左側にアイディア・設計、真ん中に製造・組み立て、右に運用・サプライがくるものとしよう。横軸は何か商品をつくるときの一連の工程だとおもってくださいな。そして、縦軸は評価価値です。

先進国であればあるほど、この両端の価値が高くなり真ん中の製造のウエイトが下がる。
この線形がスマイルっぽいのでスマイルカーブとよばれているわけですね。


だが、日本のような成熟した社会であれば本来高く評価しなければいけないはずのこのスマイルカーブの両端が低いままおさえられてきた。逆に労働集約型の製造やものづくりを賛美し競った。競った相手はどこか? もちろん賃金の安い途上国だ。結果として賃金は途上国と平準化されることとなった。
日本は次のステップにいくことを拒み途上国をライバルとしたのだ。

よい環境をめざしてもがいたのか?

活動をするのにより適した環境を目指すのはまっとうな判断だ。
30年前の機械を大事に抱えて効率がでない工場よりは、最新機器をつっこんで工賃も安いところのほうが将来をみても伸展性がある。世界にむけてものを販売するのに、日本から送ったのでは流通の関係で不利になる。機械のお留守番をするのに高い人件費を払っていては争えない。なにせライバルを途上国にしてしまったのだ。
それが2000年のころ。
さらに経済をなんとかしなければと、わずかばりに稼いだお金でそのライバルの途上国から耐久消費財を買いあつめ、コンクリートにして土に埋めた。資材費と人件費の割合を見比べて公共事業が評価されることはなかった。
日本の資産はそのくねくねした道路網であり、維持にお金がかかるダムであり、つかわれない空港なのだ。
さだまさしが詩島に電話をひいてくれといったら月々の加入権のために電話をひいてしまうのがユニバーサルサービスhttp://www.weblio.jp/content/%E8%A9%A9%E5%B3%B6)で、万事がこの調子で負担の公平さと結果の平等をすこし勘違いしてしまったのかもしれない。
そしてそれらいくつかの無邪気な失敗を経て、良い環境にするのにもがく体力もなくなり、世代によっては働いたら負けかなといわれるような休眠する世代さえでてきてしまった。
日本の場合個人の総額租税負担率は23〜25%で、法人の実効税率は40%を超えている。
活動が環境の改善に結びついていないと実感し、そのうち日本人は考えるのを辞めた。


いつ変わるのか、どのように変わるのか

自然環境を科学技術をもちいて変えることができる人間のなかで、社会環境を慣習慣例で変えることができないのが日本人だ。
商店街を無駄だと切り捨てることもできなければ、林業や農業にいままでどおりを保証する必要もあった。病院や役所は利権をともなったなわばりを主張し変化を拒否した。安定は成熟した社会の証だからだ。
各々が合理的にふるまった結果、全体としては合理的ではないというとても残念な状態が15年ほどつづいた。
日本は51%以上が現在の主流体制の利害関係者だから日本に構造変化はないだろうと予知したのはたしか今年話題になったドラッカー爺さんである。
だが、政権交代や学生就労難民などを象徴として変化の予兆がみてとれる。
変化しているか否かの予兆を見極めるのはときとして結果評価よりも重大なことだ。


どのように変わればハッピーになれるのか

最初に戻る。人間のアクティビティ、活動が活発になればよい。
活動にはお金が必要だという意見もあるかもしれない。
それは真実だ。
現代の日本では何をやるにもお金がかかるような仕組みになってしまっているからだ。
ただ漫然といきていくにもお金がかかる。
創業準備金は中小企業白書によれば年々あがっている。
チャレンジする人から参加料をとるような障壁はいただけない。
失敗した人からけつ毛までむしるような障壁はひとびとを委縮させる。
だからといって規制を取り払って資本ゲームで生活がかかっているひとの食いぶちを奪いとるのは多くの人々を混乱させる。


個人として振る舞いその波にのまれないようにするのはそれほど難しいことではない。
だが関わる人をふやしたとたんに難しくなる。
家族や会社、取引先、地域これら、各段階において、活動の障害となるものをひとつひとつ取り除いてやれば必然未来はよくなっていく。

でも、取り除けないから大変なんですけどね!
とりあえず商店街のような古い社会に生きる人間として、技術や技能を集積できる商店街を目指せたらスマイルカーブの両端にいけるんじゃないかと考えてはいます。あとは行動だね。

首長パンチ

なんでこういうことを書いたかというと、かつて医師会にたついて財政難の市民病院を民営化したらリコールされたことでも有名な攪拌大好き佐賀県武雄市の樋渡市長の出版記念イベントがあったからなのでした。


http://www.ustream.tv/recorded/11646062
市長さんの声ちゃんとひろえてませんでしたね。ごめんなさい…。
今回はイベントのほうの告知や集客のほうで不手際もあり、いろいろ反省しきりです。

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