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2011-09-11 不動テトラ(1813)のアナリストレポート このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

今週のお題「この秋、行きたいところ、やりたいこと」

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3ヶ月以内投資判断 「中立」

買いのタイミング  9月下旬以降

3ヶ月以内株価予想 140円〜240円

要点

復興需要の本格寄与は翌期から。力を入れている地盤改良の技術は高く評判も良いが、利幅が薄い。専門性があり他の建設業者に比べて復興需要の取り込みは長期的に期待できるが、工事進捗の遅延や着工延期などにより、仕事が一度に集中することで取りこぼし懸念も。

理論株価同業他社比では割高な印象。

・株価の需給はほぼ拮抗している部分から足下では上放れ傾向。一方で政治的な進展に左右され易い。

・海洋土木技術を生かした海外進出を積極的に検討すべき。同時に海外進出に積極的な日特建設を完全子会社に取り込むことも視野に入れるべきでは。


【企業概要】

地盤改良に強みを持つが、直近での売上比率は土木:地盤改良で7:3程度。持分法適用会社に日特建設。新日鐵(5401)が筆頭株主


キーワード

震災、地盤改良、海洋土木


【業績】

前期は減収減益。官公庁公共事業が減少という、建設業共通の悩みから業績は悪化。全事業において売上が減少となり、最終赤字転落となった。

今期は増収増益の見通し。何とか同社の得意分野である地盤改良・海洋土木の分野で復興需要を取り込むことで、会社の2年計画の目標14億円の最終黒字を見込む。

業界の特性上、下期偏重の見通しであり、第一四半期決算は対通期見込みの進捗率が売上ベースで16%と低発進のスタートながらも、例年の第一四半期の平均が15%程度なので、ほぼ計画線通りの進捗とも言えそうだ。

ただ受注高も前年同期比3割減で、厳しいスタートであることは間違いない。特に最も力を入れている地盤改良の売上、受注共に落ち込みが著しく、それぞれ前年同期比のほぼ半減となっている。

何とか各事業毎にコストダウンの努力は見られ、採算性は改善している。ただそれでも売上を増やさないと根本的な解決にはならず、下期でどれだけ巻き返しが図れるかに期待が大きい。

地盤改良の分野は、同社の関わった浦安での施工において今回の震災でも液状化が発生しなかったことで、評判は上々。専門性もあって復興需要を取り込みやすいが、下請けが中心となるため利幅が薄いのが難点。


11年9月中間期予想(KA.Blog)単位:百万円

売上   24600

営業利益 −1000

経常利益 −1400

当期純益 −900

中間期の売上は概ね前年同期と同程度になるものと予想。利益率などは会社が見込むよりは改善するものの、黒字転換は難しそうな印象。復興需要は翌期以降に現れてくるだろう。

ただ被災地での港湾整備においては大手ゼネコンマリコンの下請けとなることで、受注単価は低下する見込み。テトラポッドに関しては、地元業者への製作型枠のリースが中心となるため、同社にとってはコストがかからず採算が良い。

有利子負債は45.5億円で前期比ほぼ半減。現預金は36.5億円で有利子負債比率(有利子負債÷自己資本)は39.9%で、同業他社比では概ね平均並。流動比率流動資産÷流動負債 ×100)は98.6%と財務状況は良いとは言えない。それでも有利子負債は順調に減少しており、改善傾向は顕著。

フリーキャッシュフローは前期データでは104億円の赤字。ファイナンスは今年に入って既に実施されており、当面は無いと言って差し支えないだろう。


【理論株価】

買収価値を示すEV(時価総額−現預金+有利子負債)は322億円。今期予想EBITDA(営業利益+減価償却費)は24.5億円であり、結果EV/EBITDA倍率は13.1倍となる。同業他社の平均値がおよそ7.6倍と見立てられるが、それらを元に計算した理論株価は97円となり、現状の株価は事業価値分析上は割高と捉えられる。


【株価推移】

建設業界はどこも90年のバブル以降は右肩下がりが続く。同社も06年に不動建設とテトラ合併して生き残りを図るも、下落基調に変化は見られなかった。

07年3月に業績下方修正を出したところで株価には悪材料出尽くしの買いが入り、6月までに株価が3倍化するほどの活況を見せた。しかしその後反動安の調整にリーマンショックが重なり、08年10月に合併後の最安値を付けるまで、結局は長期的な下落トレンドは継続していたものと見られる。

そして今年に入って東日本大震災が発生。阪神大震災時に株価が一気に2倍化した連想から、3/11の大地震発生の瞬間から復興特需を見越した買いが集中。07年の高値手前まで迫る場面があった。

以後は現実買いを見込む相場となって、調整が継続。8/10に第一四半期決算を発表し、失望感から翌11日には売られてスタートしたものの「液状化の救済法案を政府が秋の臨時国会に提出する方針。大地震などで地盤沈下した土地の地盤改良、そのための財政支援などが柱となるもよう」とタイミング良く伝わって再度急動意。6、7月のもみ合い水準まで株価を戻し、現在に至る。


【テクニカル】

8/11の出来高を伴った大陽線は上昇トレンド転換への入り口とも見え、需給は大きく好転したと言える。その後のもみ合いを経て、9/5の野田新内閣誕生による復興需要進展の上昇で一度持ち合いを脱したかに見えたが、翌日には大きな陰線を出して急反落。

ただ下値には75日線、25日線が位置することから支えられ、何とか下放れは阻止されている。また一目均衡表三役好転の形になっており、ストキャス・パラボリックも好転していることから、流れとしては上向きの動きが継続している。

目先はボリンジャーバンド+2σを目指す格好で、200円が一つの目処になりそうだ。一方で週足の方は急速に±2σの幅が縮まってきているため、そろそろ上下のどちらかに方向性が出る起点となりそうなポジションにある。

為替が円安反転した場合に外需銘柄に注目が移ると相対的に内需銘柄が弱くなる懸念は残るが、業績に対する見方は将来の需要取り込みを期待した色が強く、当面はテクニカルよりも政治的に復興に対する法案が通過する度に反応する相場展開が続くものと思われる。


【需給】

価格帯では震災以後に最ももみ合いの期間が長いのが現在の160円〜180円のゾーンであり、結果しこりの大きい水準である。また年初来高値を付けたのが3/24で、その半年後の期日が徐々に近づいている格好。需給バランスの改善が見込まれれば、以後下値は170円前後で固まりそうで、長期トレンドも上昇継続を期待できる。

信用倍率は足下で1.9倍であり、年初来高値形成後からは概ね落ち着いた推移が続いている。日柄的には上述のように信用期日通過後で、かつ同社が9月の権利落ちにも妙味がないことから9月下旬辺りまで相対的に魅力が乏しいことも考慮すると、買い場は9月末辺りになってくるものと思われる。


【同業他社比較】

同社の予想PERは32.5倍、PBRは2.2倍。予想ROEは6.0%同業他社はどういう状況だろうか。


五洋建設(1893)

海洋土木で首位の大手マリコン。同社同様に阪神大震災時に株価急騰の経緯あり、共に連想感が働く。売上は同社の6倍規模。

予想PERは21.1倍、PBRは1.0倍。予想ROEは3.3%。配当利回りは1.0%、有利子負債比率は120.5%。

有利子負債は大きめだが、株式価値では同社よりも割安感。規模の大きさから、一層復興需要などを取り込み易いポジションにある。


若築建設(1888)

海洋土木では中堅。売上は同社と同水準。

予想PERは50.2倍、PBRは1.1倍。予想ROEは2.0%。有利子負債比率は66.5%。

株式価値的には同社よりもやや高めに買われている印象。


日特建設(1929)

同社と業務提携で持分適用会社。売上規模は同社と同水準。

予想PERは12.4倍、PBRは1.7倍。予想ROEは14.0%。配当利回りは1.0%、有利子負債比率は36.2%。

資本効率などは同社よりも良く、株式価値的にも割安感。


ライト工業(1926)

基礎・地盤改良などの特殊土木中心。東北に強み。売上規模は同社の1.2倍程度。

予想PERは20.3倍、PBRは0.6倍。予想ROEは2.9%。配当利回りは2.5%、有利子負債比率は6.3%。

財務体質は良く、株式価値も同社よりも割安。配当もそれなりに出るので、同業他社の中では一番の買い安心感。


同業他社と比較すると、株価には割高感が残る。やや期待先行して買われている点は否めず、他の銘柄の方が妙味のある印象。


【課題】

復興関連予算の計上などから、業績に対してはこれからに対する期待も大きいが、当然同社のこなせる仕事量にも限界があり、早期復興には幅広い業者に仕事が割り振られるため、特需の持続性に過度の期待をかけるのは禁物と見る。復興以外の工事進捗遅延や着工延期を受けて、繁忙期が一気に重なるとビジネスチャンスを逸する可能性もある。より採算性の高い受注を選別していく必要性がありそうだ。

専門性があることであくまで他社に比べては特需の長期化が見込めるものの、復興特需の優先順位は現地業者の雇用に置かれるものであるから、根本的には今後の民間需要の取り込みに対する施策が重要である。

また海外への進出などももっと積極的に考えるべき局面にあるものと思われる。大手の五洋建設は既に海外事業に対して実績があり、同社も追随する術を身につけたい。海洋国である日本の海洋土木技術は海外のそれよりも優位性があり、他の土木以上に受け入れられやすい素地があるはずだ。

資本業務提携先の日特建設は現在ファンドフェニックスキャピタルが同社と同数の議決権を所有し、筆頭株主となっている。当然将来的には売却を視野に考えており、その際に同社にも話が来ることは必然と思われる。

同社にしてみれば、同じような事業領域を持ち合わせ、また東南アジアへの進出にも意欲的な日特建設を取り込むことができれば、規模の拡大に合わせて相応のシナジー効果が得られるものと考えられる。

完全子会社化を視野に入れた株式交換などを機動的に行えるよう、まずは自社の財務体質を一段と安定させることが結局は上記課題も合わせて解決するための近道のように思われる。そのためには一段と金融機関との連携を密にして、戦略的な資金を確保できるような下地を整えておくことが肝要と言えるだろう。

株式投資自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。

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