WSJ的中(!)ただ枠は拡大……ECB初の量的緩和決定。

 やはりやった!……まず今朝5時45分から見たテレ東『モーニングサテライト』で、ECBが量的緩和に踏み切った第一報を知った。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事は一応的中だが、毎月の国債等の買い入れ額が500億ユーロ(延べ7兆)でなしに、600億ユーロ(8兆)だったことまでは予想だにしなかったようだ。ただ、その内訳の中に従来から買い取り続けているABS(資産担保証券)等も含まれているため、ユーロ圏政府の債券とEU関連の国際機関発行の債券の合算で延べ500億ユーロだとのコメントもあり、その部分が的中ということだろう。

 もっとも目覚まし代わりのテレビスイッチONだったので、まだ寝床につき日経その他の朝刊も未だポストの中、手に取っていない。
 そして起床し、My朝刊を出すとやはり日経だけ1面トップで、朝日と読売は1面にはあったものの準トップかそれ以下の扱いだった。朝読は関連記事も少なく、以下は日経朝刊を片手に綴りたい。

 1面トップの本文には、99年のユーロ創設以来初の量的緩和で、ユーロ圏の金融政策は金利政策から離れ、国債の購入量の多寡を主軸に物価や景気をコントロールしていくと出ていた。その辺はFRBや日銀に追随する形だ。一方で、中銀の独立性を重視する独やオランダ等が「財政赤字の穴埋めに繋がる」とし、とりわけ独連銀は「ここでは時期尚早」との反対姿勢だった。
 昨日も言ったがそこまで独が強硬に反対するにはわけがあって、7面(国際2)に、戦前の独中銀が「穴埋め」協力した挙げ句超インフレを招いたトラウマというか、今も反省を忘れていないと出ていた。その点は、かつての日本と同様のようだ。

 ただ、これも例によって昼休みに読んだ限りのせいか、ひとつ分からないのは量的緩和によってユーロ安は不可避なものの、かの地の輸出セクターが本当に潤うのかどうかだ。日本では余りにも円高対策を進め過ぎて(?)、1ドル120円台にまでなっても株価が堅調なだけに過ぎず、逆に慌てて海外生産からの国内回帰にハンドルを切っている有様だ。かの地の輸出セクターがユーロ高対策をどこまで進めたのかも知らないだけに、もちろん輸入セクターも含めて今後の推移を見守るしかないようだ。