八ツ場ダムに限らず、ダムには寿命がある

先日保坂展人さんのブログの記事に対する感想と言うか、意見をエントリしたんですが、24日付のエントリに重要な部分があったので、今回も紹介したいと思います。

詳細については語られていないが、ダムの寿命について少しだけ書いてあります。

私は以前からダムの寿命について国民に周知されていないのは問題だと考えていた。

ダムにも寿命がある。日本には、ダムをつくる技術はあっても、土砂やヘドロで埋まったダムを解体し、自然の川に戻す技術はない。百年先を見通せば、治水対策でもはるかに有効な河川の浚渫や護岸工事などをコツコツと積み重ねた方がはるかに安くすみ、税金も有効に活用される。続きは明日また。
引用:保坂展人のどこどこ日記
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/7e9bb4637bf027ef7fffcf57c8019bda

恐らく「ダムの寿命」について、詳細に説明出来る人は少ないだろうと思う。

私も詳細に説明出来る訳ではないのですが、知っている事を説明します。

ダムの寿命

ダムは、利水・治水などの目的で建設されますが、ダムの底には大量の沈殿物が蓄積され続けるんです。

そして、数十年とか百数十年という時間が経過すると、ダムの中は沈殿物で一杯になるんです。

ようするに、時間の経過とともにダムの貯水量は減少し続け、最後は貯水能力が無くなって役目を終わる訳です。

このダムの寿命については、多くの国民が知らないんじゃないかと思います。

恐らく、ダムの建設予定地に選ばれた時点で、地元の住民には「ダムの寿命」についての説明は行われているはずですが、他の地域の人には説明されていないんじゃないかと思います。

寿命を終えたダム

寿命を迎え役目を終えたダムは、その後どうなるのでしょうか。

堆積した沈殿物でダムを満たし、その後の活用法があるのであれば良いのですが、その後の活用法など私は聞いたことが無い。

恐らく、そのままの状態で放置されるのではないかと考えています。

ダムに堆積した沈殿物をそのまま放置するという事は、将来的には老朽化し強度を失ったダムが崩壊し、大量の土砂が下流域に流れ込むと言う大惨事の要因を残してしまう。

もちろん、そんな大惨事を招かぬように、定期的にダムの強度保全工事が行われる事になるでしょう。

百数十年後には、なんのメリットも無いダムに対して、強度保全の為のランニングコストが発生する事になる。

その頃には、老朽化したダムの活用法が確立されている可能性は否定出来ないが、活用できないという可能性も高いと思うのだ。

保坂氏の「百年先を見通せば、治水対策でもはるかに有効な河川の浚渫や護岸工事などをコツコツと積み重ねた方がはるかに安くすみ、税金も有効に活用される。」と言う主張は、私の考えとある程度一致する。

保坂氏は、続きは明日また。で結んでいるし、次のエントリで私も勉強したいと考えている。