くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「モンゴル」「クローバーフィールド」

モンゴル

アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた話題作「モンゴル」を見る。
蒼き狼、地果て海尽きるまで」同様チンギス・ハーンの半生を描いた壮大な歴史ドラマだ。

主演の浅野忠信をはじめアジア映画界の名優たちが顔をそろえた作品でもあり、そのできばえの定評もあり、好む好まざるはともかうみにいくべき作品かと思い出かけました。

作品のできばえは確かにしっかりとした内容で、「蒼き狼・・」とはエピソードが同様ながら、その展開が若干違ったりと歴史とは面白いものだとつくづく感じました。

本場モンゴルの俳優さんもたくさん出ているので、その顔立ちのリアルさはさすがに臨場感満点、物語の重厚さや壮大なスペクタクルシーンの連続もあって、見ごたえ抜群の映画になっていたし、2時間以上ながらも、それほどだれることもなく見れたのは、質の高さの象徴でしょう。

もう一本は、体感映画という触れ込みで話題の「クローバーフィールド」を見る。

それほど期待もしていませんでしたが、もう少し面白い映画化と思いきや、ひたすら手持ちカメラの素人フィルムの上映という形式をとっているため、付かれきりました。

「ブレア・ウォッチ・プロジェクト」と同じ形式といえば似ていなくもないカメラ映像は終始、手ぶれの連続で、考えてみればいまどきのデジタルカメラがあれほど手ぶれすることもないだろうにと、みょうな違和感さえ感じてしまった。

そのうえ、ストーリー展開が進むにつれ、未知の怪物に追われていて命からがらにもかかわらず、カメラを放さないという非現実性は、途中から、嫌気が差すほどにしつこく、ちらちらと見え隠れする怪物の姿、そして、クライマックスの俯瞰シーンのスペクタクル性さえもぶち壊していくようでした。

期待もしていなかったとはいえ、もう少し気楽に楽しめるB級映画化と思っていたので、あまりの身勝手映像にうんざりの一本でした。