くらのすけの映画日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

日記ロゴ 「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。
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2018-05-15 映画感想「ラスト・ホールド!」「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔 このエントリーを含むブックマーク

kurawan2018-05-15

ラスト・ホールド!

映画としてはテレビドラマレベルの出来栄えという一本、脚本も適当だし映像演出も演技部分も普通。これといって取り柄のない映画ですが、ボリタリングというあまり知識のないものを扱っているという興味で見にいった。監督真壁幸紀

大学に入った岡島は、ボルタリング部が自分一人になり廃部の危機を迎え、必死勧誘するシーンから始まる。とにかく、ギャグのそれぞれが滑りまくりと雑な脚本が全然面白さを生み出していない導入部でこの映画のレベルがわかってしまう。このオープニングが今ひとつです。

なんとか七人になり試合に臨めるようになるが、後は適当そのままで、部員それぞれのドラマも適当すぎてもなんの感情移入もないし、可愛いヒロインが出て来ることもないので見るところもない。

そして、何かの決勝戦がクライマックスになり、二位になって終わる。そこになにがしかのメンバーの過去が語られるものの非常に甘すぎて、簡単流れるという安易さも仕方ないが、結局、それで終わりねという映画だった。見なくても良かったのですが、時間がうまくあったもので、それだけかもしれません。

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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

ドキュメンタリータッチカメラワークで主人公たちの日常を切り取ったような映像演出ちょっと味わいのある作品に仕上がったという感じ。できの悪い母親殺伐とした安アパート空気感がわずか道を隔てたところにあるディズニーワールドの夢の世界との対比で語られる母と娘の物語は、たまらないほどの人間的な暖かさを感じさせてくれました。監督ショーン・ベイカー

一人の少年が、ムーニーとスクテーティを呼んでいるシーンから映画が始まる。

二人の子供が飛び出すと、新しい住人が入ったという。早速三人は新たに入居したところの少女ジャンシーと遊ぶ。とにかく遊びは素朴そのもので、アイスクリーム屋のそばで客にお金をせびってはアイスを買ったり、近くにいる牛たちを見にいったり、最初は戸惑うジャンシーもすぐに親しくなり、特にムーにと仲良くなる。

ある時、廃墟アパートに忍び込んだムーニーたちは暖炉に火をつけて火事を起こしてしまう。慌てて逃げ帰ったが、犯人を薄々勘付いたスクーティの母はムーニーたちを遠ざけようとする。事情を知らないムーニーの母ヘイリーはスクーティの母親に当たり散らす。

ムーニーは母ヘイリーと二人暮らしだが生活は苦しく、家賃が払えなくて一階の宿泊の部屋に移される。しかし、管理人ボビーはそんな二人をなんとか支えてやろうとする。さりげなくこの親子を守る行動に出るボビーが実に温かみがあり、時々外に出てタバコを吸ったりするカットが非常に効果的に挿入される。

どんどん生活が追い詰められて行くヘイリーはとうとうコールガールのような仕事を始めてしまう。最初は目を瞑っていたものの、公になりある時警察がやってくる。

そして児童管理局もやってくる。近いうちに娘と離れ離れになることを予感していたヘイリーがムーニーに贅沢な食事をさせるシーンが本当に切ない。一方で、身体中にタトゥを入れ、悪態ばかりついている彼女描写対照的に母としての彼女を浮かび上がらせる。

警察がヘイリーを連れて行こうと荷造りさせている間、外で児童管理局の職員がムーニーを説得するのだが、とうとう耐えきれなくなり騒ぎ出すムーニー、そして飛び出した彼女はジャンシーの家に行き玄関号泣する。その姿を見たジャンシーは彼女の手を引いて走り出す。カメラはブレブレの手持ちカメラ映像になり二人を追いかける。走る二人はやがて、ほんの側にあるディズニーワールドの中へ、そして二人はシンデレラ城に向かって行く、暗転エンディング

ちょっとクセのある映画ですが、たとえば、ジャンシーの誕生日にヘイリーとムーニーが彼女を沼のほとりに連れ出すと、夜、沼の向こう岸のディズニーワールド花火が上がるシーンが印象的。

全体が手持ちカメラ映像に近い演出がされているので、入り込むまで少ししんどいが、独特の空気感で、底辺に漂う人たちの人間味あふれる必死の姿が胸に迫ってくる。ヘイリーがなぜ仕事をしないのか、なぜムーニーと二人きりなのかは語られない。よく見ると、ジャンシーの家もスクーティの家も父親の姿はない。道を挟んで隣が夢の国であるにもかかわらず、ここはあまり現実的場所。あっさりとした話なのになぜか胸に迫ってきてしまった。