くらのすけの映画日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

日記ロゴ 「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。
なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。
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2018-08-10 映画感想「変奏曲」「正午なり」 このエントリーを含むブックマーク

kurawan2018-08-10

「変奏曲」

甘ったるくて気だるい空気感を伴ったフランス映画のような雰囲気の一本でした。監督中平康

主人公杏子がカフェでかつての恋人森井と再会する。パリに長く住む森井は、過去にとらわれながら行き場のない毎日を送っていた。一方の杏子は過去を捨て夫と何不自由ない生活を送っていたが、何か物足りなさを感じている。

そんな二人がパリで再会、どちらともなく近づいていくが、森井は不能になっていて杏子を満足に抱くこともできない。それでも、パリの街をさまよいながら、とある片隅の街で開催される音楽会を見にいくことになる。

映画は、甘ったるいSEXシーンを繰り返しながら、つぶやきのようなセリフを伴った映像が展開していく。特に大きな物語のうねりはないものの、過去にとらわれ、過去にこだわる男と過去を捨てた女の逢瀬の物語は、なるべくして終焉を迎える。

全編が霧がかかったような物語と気だるい空気感に包まれ、それがこの作品個性なのだろうと感じ入る一本でした。

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「正午なり」(まひるなり)

なんとも陰にこもった鬱陶しい映画である。伝えるべきは、行き場のない若者のはけ口のない出口をただただ模索しもがき苦しんでいく物語である。しかし、出だしからラストまで、主人公忠夫がとにかく鬱陶しい。若さというものがないのか。東京で何があったかわからないのその結果が生み出した彼の陰気さ、そのメッセージは見事に描かれているから、これは評価すべきなのかもしれないが、なんとも暗かった。監督後藤幸一。

ホテルの一室、1組の男女がことを終えて窓から湖を見下ろす。小舟に乗って一人の若者が連れてこられ大勢警官が彼を迎える。若者に手錠がかけられ見上げると太陽があってタイトル

カットが変わると、主人公忠夫が東京から田舎の村に帰ってくるシーン。田舎に帰るも仕事がなく、街の電気屋の修理の仕事を始める。幼馴染の哲夫は、この村で農業をしており、東京に出たいがその勇気もなく、帰って来た忠夫を歓迎し、一緒に飲み歩くようになる。

何か胸の奥にために貯めた空気のある忠夫、それは女性に対する性の鬱憤のように見える。哲夫は行きつけのバーの女と一時東京へ行くがすぐに戻ってくる。忠夫と二人また仲良くやるが間も無くして見合いをして結婚する運びになる。

忠夫の女性への欲望は募るばかりで、とうとう、一人歩きしていた女性を襲ってしまう。しかし、どうしていいのかわからないほど無我夢中で覆い被さり、ことを終えて立ち上がる。正午を知らせるサイレンが聞こえてエンディング

冒頭の逮捕された若者は忠夫だったか、実はしっかり見てなかったので、正確ではないがそうだったと思う。

女性への欲望が異常に高まるひとりの若者の行き場のない苦しさを徹底的に捉え切った作品というイメージで、とにかく陰にこもる暗い映画だった気がします。