ビッグイシューのミッフィー

ミッフィー やわらかギフトセットミッフィーとおどろう (ブルーナのおはなし文庫)ミッフィーとおともだち(3) ミッフィーと たこあげ (ブルーナのアイディアブック)
久しぶりに淀屋橋でストリート・マガジン『ビッグイシュー』(参照:“ブルーシート”)を購入しました。もう知らぬ間に19号になっている。いつの間にか街の風景に溶け込んでいる。このホームレスが販売する雑誌は毎号、表紙を飾るのはビッグネームのヒーロー、ヒロインですが今号は初めて生身の写真でなく、『ミッフィー』(うさこちゃん)なのだ。

絵本だけでなく、キャラグッズとして、日本のキティちゃん、イギリスのピーターラビットアメリカのディズニーのキャラたちに伍して1955年の誕生以来、8千五百万冊を売り上げ、44の言語に翻訳されている『ミッフィー』はとくに日本の子供達に愛されている。オランダ以外の国で最初に受け入れたのは日本なのです。基本色だけ使う『シンプル』をコンセプトにするディック・ブルーナーの美的センスは日本人の心に非常に近しい感応を与えたみたいですが、そこを突き抜けて、世界に流通する普遍性が、このシンプルさにあるのでしょう。

先日、キティちゃんの専門店を覗いたら、店長がいたので、三十年もキティが劣化しないで、売れ続けている秘密はなんだろうと問うてみたら、「いやぁ、キティには物語がないんですよ」と、説得力のある答えでした。成程、ミッフィーには、ピーターラビットやディズニーや、宮崎駿のキャラ達より物語性は希薄であるが、キティに比べてちょっぴりある。でも、キャラとしてはキティに近いものがあるのでしょう。

でもホームレス販売員“ひげ爺”(ビッグイシューでは、お客さんに親しんでもらうためにそれぞれのキャラに合ったニックネームを名札に書いているのです)が手に持った週刊誌大の『ディック・ブルーナー』特集は物凄く目立った。ぼくの予想では今号が売り上げ記録を更新をするのではないか?記事もブルナーのスペシャルインタビューだけでなく、『お正月は映画三昧』で、井筒和幸監督の『パッチギー!』、塚本晋也監督の『ヴィタール』や、ぼくはうっかりして知らなかったのですが、12/4に京都の四条烏丸の「COCON烏丸」ビルに『京都シネマ』が誕生したのですね、3スクリーンで客席は61・89・104名を収容するアートシアターなのです。成程、三条から四条にかけての烏丸通りは河原町通りと比べて、ゆったりとできる。今度、行って見よう。