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黒 田 国 男 の ブ ロ グ

2011-06-05

アニメーション 『ハートカクテル』

01:50

 いつ頃だったか忘れてしまいましたが、夜遅く短い時間でアニメーションをやっている番組がありました。『ハートカクテル』というのがその番組名でした。テレビで毎回見ていたわけではありませんが、当時映像媒体の一つであったレーザーディスクでまとめて見た記憶があります。後にDVD化されたそうですが、私はしばらく『ハートカクテル』のことを忘れていました。そのうち廃盤になったそうです。

 アニメーションといっても、人物はあまり動きませんでした。アニメを見ている視聴者自身が、大人の心で動かして見るような感じのアニメでした。つまり、それはいわゆる『大人のアニメ』だったのです。映像がほとんど動かないか、もしくは動きが少ない分、大人のショート・ストーリーを音楽を聴きながら想像を膨らましていく、そういう特異なアニメーションでした。

 一見、手抜きのように見えて、人気が長続きしなかったのかもしれません。でも、こういう映像表現の仕方もあって良いと、私は思いました。私は、このアニメで使われている松岡直也さんの音楽(後に、三枝成彰さんの音楽)が好きで、この『ハートカクテル』にまず惹きつけられました。何回か見るうちに、今度はこのアニメのイラストとストーリーにはまってしまいました。

 作者のわたせせいぞうさんのイラストとストーリーは素敵です。ほとんどのストーリーが、若い男女の交際にまつわる話のため、私はそのショート・ストーリーの一つ一つを見た後で「男って…、そうだよなあ。女って…、そうだよなあ。」と感慨深げに思うのです。

 「ボクのネクタイ」「2005年―タケルの愛」「ボーイフレンド」「志乃さんの珈琲店」「さよならホワイト・レディ」「ふたりきりのビアガーデン」「彼女の名前」「兄のジッポ」「プール・イン・ザ・レイン」「夢の中でウェディングマーチ」「暖かさも一代きりなんて」「彼のパパは東へ行けと言った」「北へ215キロ」「コスモス・アベニュー」「春宵一刻花粉症」などなど、どれも面白いイラストと音楽とショート・ストーリーでした。

 これら『ハートカクテル』のショート・ストーリーの一つ一つに、私は男女の恋愛や交際について妄想して楽しんでいました。そういう疑似体験をさせてくれるところに、このようなアニメの存在意義を感じていました。

 そしてまた、イラストっぽい映像には美的なセンスを感ぜずにはおれません。空はグラデーションを使って描かれ、白い雲や緑の木々などには陰陽があってコントラストのある2色で描かれています。ネクタイなどの小物から建物などの大きな事物まで、細かくカラフルに色づけされています。その一方で、男女の顔は簡略化されて、明るい肌色で表現され、陰影はありません。月並みな意見ですが、そうしたイラストの手法は綺麗だと思いました。

 音楽なども、聴いているだけで元気が出そうなものが多く、よくテレビ番組などのBGMに使われたりします。

 このようにヴィジュアル的にもオーディオ的にも面白い作品は、あまり無いのかもしれません。しかも、大人向けの作品となると、そう簡単にはこの世に生まれてこないかもしれません。このアニメを今でも見たいと思う根拠は、そこにあるのです。

mearevmlirmearevmlir 2011/06/07 19:18 こんばんは、だいぶ前にもコメントをしたメアレラです。
私は病気になってから、テレビを見るのが苦手になり、毎週日曜日にNHKの大河ドラマをつけるほかは、ほとんどテレビを見ていませんが、黒田さんのブログなどでとてもおもしろく書かれているとき、テレビもいいなっと、思い直しています。
また、読みに来ます。

kuroda920kuroda920 2011/06/08 12:39  こんにちは。ブログを見ていただき、毎度ありがとうございます。
 私の家族である母や妹や弟などは、テレビを見るのが苦手なのですが、なぜか私はそうなりませんでした。
 テレビを真剣に見過ぎると疲れますし、テレビの内容をあまりに信じ過ぎると、受け取った情報を誤解しやすくなるようです。テレビを見る場合、人と気軽に話をしたり聞いたりするのと同じような気分でいられるのが一番のコツだと思います。
 とは言っても、誰でもそれが簡単にできるとはかぎりません。参考になるかどうかわかりませんが、私の場合は、何かをやりながら、もしくは、何かをやるついでにテレビに目と耳を向けているという感じです。その代わり、情報の聞き間違いを防ぐために、話の区切りがつくまでは、しっかりテレビから見聞きするようにしています。
 テレビと長く付き合うためには、テレビの言うことに不信感を持つ前に、テレビからの知識や情報を広く浅く吸収する必要があります。また、自分なりの意見を持って、その知識や情報を理解し、それらを整理・選択していくことが必要なのかもしれません。

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