マザー・テレサが見せてくれた「慈悲」

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(25)
〈著者〉山折 哲雄 (やまおり てつお)

・人間の命と犬とはまったく平等だ(ブッダ
・中途半端な介在は慈悲でも愛でもない
マザー・テレサが見せてくれた「慈悲」

<yuka's fotolife イクラチャン>

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(25)

きょうのお話しで、山折先生は、マケド ニア人のマザー・テレサがインドにやっ てきて、道路で寝っ転がっている人間を、 自分のクリニックに運んで、最期の最期 まで看取った行為を奇跡と位置づけてい ます。 かねてより、私はインドという土地のも つ不可思議を感じていました。 「インド独立の父」マハトマ・ガンディ ーがニューデリーで暗殺されてしまった こと。享年78。 3発のピストルの弾丸を撃ち込まれたと き、ガンディーは自らの額に手を当てて、 「あなたを許す」という意味の動作をし て息を引き取ったということ。 そして、インディラ・プリヤダルシニー ・ガンディー(1917年11月19日 - 1984 年10月31日)。 インドの女性政治家で第5代、8代首相。 インドの初代首相であるジャワハルラー ル・ネルーは父。(マハトマ・ガンディ ーとの血縁関係はなし)。 1984年10月31日。インディラは 俳優のピーター・ユスティノフから、イ ンタビューを受けながら歩いている途中、 2人のシク教徒の警護警官により銃撃を 受け、病院に搬送される途中で事切れた こと。 なお、第二次大戦後、日本の子供からの 「生きたゾウが見たい」という要望にネ ルー首相が応えて、インド政府から上野 動物園に贈られたアジアゾウの「インデ ィラ」は、娘のインディラにちなんだ命 名です(すこしは明るい話しをしないと やっなっちゃいますよね)。
人間の命と犬とはまったく平等だ(ブッダ
(昨日より続く) 「 実際にブッダが言っていることを調べて いくと、そういうことになるんですよ。 人間の命と犬とはまったく平等だ。区別 がない。石ころと同じだと言うんですよ。 だから、犬が生れてきたように、人間も やがて生れてきてやがて死んでいく。そ れだけの話だ。この認識というのはすご いと思うよ。 そういう点では人間の命に特別な命の意 味を考え続くてきて人間というのは、や っぱり自分勝手かな、と思わないわけで はない。 人はよく、人間中心主義なんてことを言 うでしょう。人間中心主義はダメだなん て言う。 しかしその点では、お釈迦様の仏教は徹 底していたと思う。あなたがそこまで考 えているかどうかは、ちょっと分からな いんだけれど。 ちょっと想像してみてください。もしも 銀座四丁目の角に、生きているのかいな のか分からない人間が、何人かゴロンと 横たっていたら街を行く普通の日本人は どうするか。きっと、近寄るやつがいる だろう。 「どうしたの」と声をかけるぐらいの人 間もいる。そして、まず一一九番するや つが出てくる。 すると救急車がやってきて、その病人を 担ぎ上げて救急病院に運ぶね。 そこで、通行人たちは、何かちょっとほ っとして、家路をたどる。我々のヒュー マニズムはその程度のことだ。 ところが、ブッダは、そういうときにや るべき人間行動のパターンをちゃんと考 えていた。それを教えていたんです。
中途半端な介在は慈悲でも愛でもない
死にそうになった人間のところに駆け寄 って、どうしているかと声をかけ、救急 車を呼んで一緒に病院に行く。そして病 室に行って、看護、介護を始める。 さまざまな手伝いを始める。一日、二日、 三日とずっと続けて支援、今でいうケア を行う。これこそまさに仏教の「慈悲」 だと言っているんです。 そこまでやるのが慈悲だと言っているの です。救急車を呼び、スッと家路をたど るのは、慈悲でも愛でもなんでもない。 そこまで徹底してやる日本人は僕を含め てほとんどいません。インド人だってい ないと思う。初めから石ころだからね。 宗教はこのへんの厳しさがあるんです。 仏教という宗教は、ある意味で非常に非 情ですよ。日本人はそれをセンチメンタ ルなヒューマニズムで解釈し直してしま ったようなところがある。中途半端に手 を加えるわけだ。 かといってそれ以上前に進むかというと、 そこはごめんだと言う。僕自身もそうだ からよくわかる。情けないなと思うけれ ど。
マザー・テレサが見せてくれた「慈悲」
ところが、そのインドには奇跡が起こる んだな。 マケドニア人のマザー・テレサという人 がインドにやってきて、道路で寝っ転が っている人間を見つけて、一人ひとり自 分のクリニックに運び入れていく。そこ で最期の最期まで看取りをするわけです。 あの人はキリスト教徒だが、やっている ことはブッダが主張した慈悲の行為その もんだよね。 それができるか、できないかかという問 題は我々にとっての大問題だ。 実際、普通の人間にはできないですよ。 できない負い目を背負いながら生きてい くというのが普通です。 僕はそれでいいと思う。負い目を持って いるというだけでね。 その負い目を忘れて「命は大切。命を大 事にしよう」ということだけを口癖のよ うに言っているうちは、やっぱりアカン なあと思うだけなだ。だから、あなたは、 今すごい質問したわけだ。 」 (第3章 無常観から考える)了 (続く) (M57-19)

『17歳からの死生観 高校生との問答集』(25)

山折 哲雄さん:
1931年生まれ、岩手県出身。宗教学者東北大学文学部卒業。 専攻は宗教史・日本思想史。国立歴史民俗博物館教授、国際日本 文化研究センター教授、同所長などを歴任。主な著書に『愛欲の 精神史』(小学館/和辻哲郎文化賞受賞)、『近代日本人の美意識』 (岩波書店)、『悲しみの精神史』(PHP 研究所)、『デクノボーに なりたい』(小学館)、『親鸞をよむ』(岩波新書)、『いま、ここ ろを育むとは』(小学館 101新書)、『悪と日本人』(東京書籍)な どがある。平城遷都1300年記念事業評議員大佛次郎賞、和辻哲 郎文化賞、山本七平賞選考委員。 1931年 父が浄土真宗の布教のために赴任していたサンフラ       ンシスコに生まれる。 1937年 帰国して東京に転居。 1943年 母の故郷である岩手県花巻市疎開(そのため、こ       の地の出身である宮沢賢治に度々言及している)。 1954年 東北大学文学部卒業。
『17歳からの死生観 高校生との問答集』
単行本: 256ページ 出版社: 毎日新聞社 (2010/2/24)
17歳からの死生観 高校生との問答集

17歳からの死生観 高校生との問答集

生きることは死ぬことであり、死ぬことは同時に生きることだ。 「宮沢賢治」「日本人」「無常観」「非暴力思想」の四つのテ ーマから、宗教学者である著者が「生死の哲学」について語っ たメッセージのまとめ。全国の高校生を対象に行なわれている 「日本の次世代リーダー養成塾」の六年間の講義を、質疑応答 まで含めて完全単行本化した。 [17歳 vs.78歳]、生死の哲学を上記4つの柱から考える。 <目次> 第1章 宮沢賢治から考える    (「気違い賢治」、風と黒マント ほか) 第2章 日本人から考える    (三つのキーワード、心の時代変化 ほか) 第3章 無常観から考える    (被災者の微笑、この世の三原理 ほか) 第4章 非暴力思想から考える    (ガンディーと三等車、二つの非暴力主義 ほか)                       以上
『日本の次世代リーダー養成塾』のこと
東京都港区赤坂1-14-5-S802  日本の次世代リーダー養成塾 電話番号 03-3505-0906 塾  長 米倉弘昌社団法人日本経済団体連合会会長 塾長代理 榊原英資青山学院大学教授 事務局長 加藤暁子 あなたは、日本人としての誇りを持っていますか。 海外に一歩飛び出してみると、外国の人々から日本に ついて矢継ぎ早に質問されます。そんなとき、日本の 文化や歴史をいかに知らないか愕然とします。「国際 人」という言葉がよく使われますが、国際人たる前に 「日本人である」自覚が必要です。 高校生のための日本の次世代リーダー養成塾 | 全国の高校生対象
行旅死亡人 - Wikipedia
行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは飢え、寒さ、病気、もしくは 自殺や他殺と推定される原因で、本人の氏名または本籍地・住所など が判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者を指すもので、 行き倒れている人の身分を表す法律上の呼称でもある。 行旅死亡人 - Wikipedia
慈悲 - Wikipedia
慈悲とは仏教用語で、他の生命に対して自他怨親のない平等な気持ちを 持つことをいう。一般的な日本語としては、目下の相手に対する「あわ れみ、憐憫」(mercy)の気持ちを表現する場合に用いられる。 慈悲と並べて使用されるが、本来は慈(いつくしみ)、悲(あわれみ) と、別々の単語である。「慈悲」は(仏教用語として)一般に、「慈し み」と「憐れみ」を区別せずに両方を含んだ意味で使われ、あまり厳密 ではない。 慈悲 - Wikipedia
マザー・テレサ - Wikipedia
マザー・テレサ(Mother Teresa)、1910年8月26日 -1997年9月5日)は カトリック教会の修道女にして修道会「神の愛の宣教者会」の創立者で ある。「マザー」は指導的な修道女への敬称であり、「テレサ」は修道 名である。カトリック教会の福者コルカタカルカッタ)で始まった テレサの貧しい人々のための活動は、後進の修道女たちによって全世界 に広められている。 マザー・テレサ - Wikipedia
生命あるすべてのものに (講談社現代新書 (667))
永遠に伝えたいマザー・テレサ。心にひびく愛のことば。 マザー・テレサは語りかける。力強くシンプルな言葉で、微笑みを絶や すことなく。一片のパンも、ひとかけらの愛もなく、飢え、死んでゆく 人びと。生まれる前に愛をはぎとられ、死んでゆく多くの胎児たち。マ ザーは、この世界にみちみちている貧しさと心の飢えに、身を挺して愛 を注ぎこむ、現代の聖母マリアである。自身の祈りの言葉を織りまぜつ つ、母と子、学生を中心に、全世代の人びとに生命の尊さを訴えた来日 講演録。
生命あるすべてのものに (講談社現代新書)

生命あるすべてのものに (講談社現代新書)

マザー・テレサ あふれる愛 (講談社文庫)
「貧しい人にふれる時、わたしたちは、実際にキリストのお身体にふれ ているのです。」カルカッタイスラムの、貧しい人のなかのさらにも っとも貧しい人のためにつかえると誓願して36年――。ノーベル平和賞 に輝く20世紀の聖女の素顔と活動を、密着取材による写真と文とで、あ ますところなく伝える。
マザー・テレサ あふれる愛 (講談社文庫)

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神と私―人生の真実を求めて [単行本]
遠藤周作はついに神と出会った。彼の一生とその作品が神の存在を証明 した。 「母親がくれたキリスト教という洋服。これが日本人の肉体に合 わない洋服ならば、自分のあとの半生で自分の体に合う和服に仕立て直 してみよう」 その生涯と作品によって、このテーマを追究し続けた作家 のキリスト教観を集成。
神と私―人生の真実を求めて

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Le chateau de la Roche-Jagu
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勝間和代がネットで叩かれるようになった本当の理由とネット・メディアの未来 勝間氏がネットで叩かれる理由 (2010年10月4日掲載) - ライブドアニュース

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