めぐりあいクロニクル

2018-05-03

映画「リズと青い鳥」、および鎧塚みぞれと傘木希美の物語への感想

アニメ「響け! ユーフォニアム」の新章・久美子2年生編の第一弾こと、
リズと青い鳥」がついに公開されました。
(久美子2年生編、といっても今回の映画で久美子のセリフは片手で数えるくらいしかないのですが…)

アニメから入り、基本アニメの世界観を中心としつつ、合わせて原作小説も読みすすめてきたユーフォ
これまではずっとアニメ→原作の順番で楽しんできたのですが、
今回の久美子二年生編(原作副題「北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」)については、
仝矯鄙以堝瀕察糞酣の8月頃)
映画「リズと青い鳥」鑑賞(今年の4/22)
8矯邯緤堝瀕察4/27)
という、ちょっと変わった順番で堪能してみました。
結果、メインであるアニメ「リズ青」を見る際に、
さりげなく仕込まれた原作前編ネタを拾ってニヤニヤしつつ、
主に原作後編に描かれているみぞれ&希美エピソードは割と新鮮な気持ちで見ることができたので、
これはこれで、なかなかアリな楽しみ方だったのかなと。

結論から言うと、映画の「リズ青」も、
原作で先に読み通した久美子2年生編の物語全体も、
いずれも期待に十分応えてくれるだけの素晴らしい作品でした。
2年生編全体へのアレコレは、今度もう一つの映画が公開された際にでもまた合わせて書くとして、
今回は「リズ青」の感想を、
それに対応する原作部分(みぞれと希美の物語部分)についても抽出しながら書いてみようかなと。

※というわけで以下、映画「リズと青い鳥」のネタバレ全開。
および原作小説のネタバレも軽く含みますのでご注意を。

「のぞみぞれ」にフォーカスした映画

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映画「リズと青い鳥」は、発表段階から割と衝撃の連続だった気がします。
まず、「みぞれと希美メインで一本映画作ります」という時点で挑戦的だなと思ったし。
TVアニメ2期の総集編があすかパートメインの作りでみぞれパートを省略する分、
別にみぞれメインの総集編+αを作るのかな…と思いきや完全新作だと言うし。
後に公開される「久美子二年生編」の映画の時系列を飛び越えて、先に原作後編部分を映像化しちゃいそうだし。
そして極めつけには、
タイトルから「響けユーフォ」の文字が消え、ビジュアルが一新され、
完全にこれまでのシリーズとは一線を介した別物
みたいな感じで出てきちゃったものだからもう驚きですよ。
「あの『聲の形』のスタッフの新作!」って宣伝文句がデカデカとアピールされたり、
話題性のある本田望結さんの起用だったり、
従来のユーフォの枠を超えて売り出そうとしている感じだけれど、
「いやでもこれ、内実はユーフォスピンオフで、
しかも扱うのは『のぞみぞれ』というシリーズでも随一のキワモノ的なエピソードなのよ!?
こんな大きな舞台まで引っ張り上げてきて大丈夫なの…?」
と、シリーズファンとしての親心的な(?)ソワソワ、ハラハラした思いも抱えながら公開までの日々を過ごしていました。

蓋を開けてみると、「リズ青」は、
これ商業的に受けるんだろうか…みたいな不安もやっぱり湧いてきちゃう一方で、
大衆受けとか気にしてマイルドな方向に舵切った感じとかは一切なく、
ユーフォシリーズの、みぞれと希美の物語を妥協なく全力で表現しました」というのが伝わってきて。
ファンとしては素直に嬉しく、ありがたく、納得できた出来栄えでした。

私は基本TVアニメシリーズの信者だし、アニメ版のユーフォが至高だと思っているのだけれど、
唯一、原作2巻・アニメ2期1〜5話みぞれと希美エピソードについては、原作の方が出来が良いと思っていまして。
アニメ2期は尺の問題で2巻の描写をある程度削っちゃってるのが大きいんだけど、
わりと異質なノリののぞみぞれエピソードが、アニメのスポ根エンタメ群像劇的な空気と微妙に合わなかったというのもあるんじゃないかなーと。
だから今回、TVアニメから独立させてキャラデザも変えてしまって、
「のぞみぞれの物語用」に世界を構築しなおしたのは、凄く理解できる判断だったと思うんですよね。

この映画の作画が、音響が、演出がどうこう…みたいなことを語る知識も言葉も無いんだけど、
「リズ青」で描かれる、繊細で、触れたら壊れそうな、儚げで美しい一瞬一瞬は、
まさに鎧塚みぞれの心模様を映しているかのようで。
作中のみぞれと希美の会話は全然噛み合わないのに、
それを描き出す目の前の光景は、驚く程見事に脚本とバッチリはまっていて。なんだけ不思議な感じでした。
そんな世界の中で描かれる2人のやり取りは、
TVアニメシリーズよりも、原作小説よりも、個人的にはより強く心に響いてグッとくるものがあったように思います。
"のぞみぞれのため"だけに一本こさえただけのことはあったなあと。

"久美子フィルター"から逃れた意義

それから、もう一つこの映画を本編から独立させた故の収穫として、
黄前久美子の眼から逃れられた」というの大きいよなあと。

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原作小説の本編は主人公・久美子の視点で常に進行するようになっているため、
基本的に久美子の目の前で起こった出来事しか描かれず、あらゆる大事な場面には必ず久美子が居合わせている
アニメでは補完的に、久美子がいない場面でのキャラクターのやり取りも描かれているけれど、
やはりメインストーリーの流れの中では、原作通り常に久美子が見聞きしているという形をとっています。
それこそ、久美子が直接事件の解決には貢献せずとも、
皆の事情を聞き取って、和解の場にも同席していた希美部活復帰エピソードなんかはまさに象徴的でした。
「リズ青」のエピソードについても、原作小説ではやはりそこは変わらなくて。
希美とみぞれ、それぞれの進路に対する真意を引き出しているのは久美子で、
みぞれへの嫉妬心をぶちまけるのも久美子相手にだし、
新山先生のアドバイスを聞いてみぞれが目醒める瞬間にも久美子が同席していて、
そして、みぞれ一世一代の「大好きのハグ」の場面も、久美子・夏紀・優子の3人が見守っている。

ところが、アニメ本編から独立し、黄前久美子をモブ的な脇役に徹させることで、
"久美子視点"の制約から逃れられた「リズ青」では、
他者が介在しないみぞれと希美だけの空間を作り上げることができたし、
第三者の友人に思いを吐露する場面でも、相手として選ばれるのは人間関係的に必然性のある夏紀や優子になった。
この変化が、みぞれと希美エピソードの完成度を凄く高めてくれたように思います。

念のため言っておくと、自分は久美子のキャラクターそのものも、
そして語り手としての彼女も大好きだし、絶対の信頼を置いている。
久美子フィルターを通してこそのユーフォの面白さだし、それなくしてユーフォの魅力は成立し得ないと確信している。
ただ、あらゆる場面に久美子が居合わせるという展開には、やはり不自然なご都合主義的なものを感じることもあるし、
何より、久美子という語り手には、そこに居合わせるだけである種安心感を与えてくれるような面もあると思っていて。
「人生決定の全てを友達に委ねるほど、異様な傾倒ぶりをみせる鎧塚みぞれ」のような異物に対しても、
一般人代表ですよみたいな立場で冷静に客観視しつつ、
それを受け入れる度量もある久美子の目を通すことで、こちらも警戒心を解きながら受け入れやすくなっていたし、
更にvs田中あすかを経た2年生久美子は爆弾処理班・カウンセラーとして非常に優秀なので、
厄介な人間関係の軋轢も、なんだかんだ久美子が上手く乗り切ってくれるだろうみたいな余裕を持って見ていられるんですよね。
それはもちろんプラスに働く面もあるのだけれど、
でも、のぞみぞれの関係の危うさを見せるうえでは、ある種久美子の存在が障害になっていたのかもなー、とも。

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見るからに噛み合わない、違和感だらけの2人の会話を、
冷静に突っ込んでくれる・案じてくれる久美子がそこにいないからこそ、
2人の関係へのモヤモヤ感や、危うさに対するゾクゾク感が少しも和らいでくれることなく募っていって。
何よりクライマックスの、2人っきりの理科室での「大好きのハグ」シーン。
あそこを他に邪魔する者のいない、2人っきりの空間に出来たからこそより味わい深く出来たと思うし、
それに、"他に誰もいてくれない"からこそ、緊張の糸が張り詰めたままでいられたんじゃないかなと。
仮に希美の無神経な言葉が、みぞれの無自覚な残酷さが、お互いを修復不可能なほど壊しそうになったとしても、
あの場に久美子や、あるいは優子・夏紀のようなよく出来たフォロー役がいたら、
きっと何とかなるだろうと、良くも悪くも多少安心して見られた気がするんですよね。
けれど、映画ではあのひたすらに危うい2人しかいない空間だったから、
最後まで破綻の可能性にハラハラしながら、緊張感を持ち続けて見守っていられたわけです。
「リズ青」が原作やTVアニメ本編とは違ったアプローチを仕掛けてくれたからこそ、
こういう新しい体験、新たな発見があったわけで。
そういう面も、シリーズファンとして非常に意義深い作品だったなあと。

静寂に満ちた90分

映画作品としての「リズと青い鳥」は、なんというか物凄く静かな映画だったなと。
元々そんなに映画を見る方ではないとは言え、
飲み物を飲んだりポップコーンを摘んだりみたいな細かな物音が、ここまで存在感を示す映画は初めてで驚きでした。
その点、劇場に居合わせたお客さんの中に大きな騒音を立てるような厄介者がおらず、
静かな空間の中で映画に集中できたのはとても幸運だったなあ。

映像だけでなく、シナリオの流れもちょっと異質というか。
出会いや卒業(別れ)といった分かりやすい区切りをつけるでもなく、
2人の少女の日常の一部分だけを切り取って、淡々と流れていく。
リズと青い鳥の配置が逆」という大仕掛けも予想がつきやすくて、
特に大きく予想を裏切られたりすることもなく、
本編でいうコンクールみたいな一大イベントがあるわけでもなく、静かに終わりに向かっていく。
こういうタイプの映画をなかなか見た記憶がなかったし、
しかもユーフォ本編がわりと賑やかにエンタメしている作品だっただけに、何とも不思議な感覚を持ったまま90分を過ごしていました。

かといって別に退屈だったというわけではなく、
2人のぎこちない会話、噛み合わない歯車を見てソワソワハラハラしたり、
周りのお馴染みの部員達や、新キャラ梨々花ちゃんに癒されたりしてたし、
青い鳥」の意味が逆転するシーンは、分かっててもゾクッとくるものがありました。
超一流の演奏技術がありながら、"リズの気持ち"が表現できない故に力を発揮できないみぞれが、
表現力そのものを育てるとかじゃなく、
"青い鳥の気持ち"に視点を置き換えることで覚醒する
…っていうプロセスが凄く説得力あって好きです。
そういう過程を経ての、みぞれの覚醒オーボエ演奏シーンはやっぱり震えるものがあったし、
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それ以上に、その演奏を受けて泣き崩れる希美の姿が、今作中でも一番というくらいに突き刺さりました。
そして、"大好きのハグ"を経て、お互いが別々の進路に向けて歩き始めながら、
けれど一緒に下校して、ようやく一瞬だけ歯車が噛み合って、そして素敵な余韻の残るエンディングへ…。
こうして振り返ると、終始十分すぎるくらいスクリーンに惹きつけられていたし、
きちんと感情の盛り上がりどころになるような瞬間もあったよなあと。

一方で、思いっきり少年漫画的な感性に振り切れてて、
どうしても分かりやすいエンタメ的盛り上がりを求めてしまう自分としては、
ちょっとだけ拍子抜けな印象を持ってしまったことも否定できなかったり。
それこそやっぱり本編のように、
希美とみぞれが行き着き、コンクール本番で演奏する「リズと青い鳥」をクライマックスで見たかったなとか。
それはもう一つの映画の方で…って流れなのかもしれないけど、
「リズ青」の流れで見てこそ、という感動もあっただろうし。

でも、コンクールでの勝ち負けどうこうとかの話を一切切り離して、
ひたすら学校の中だけで、鳥籠に囚われた青い鳥のような閉塞感を覚える日常を描き、
最後にそこから出て下校シーンで締める…という本作の構成には凄く納得しているし気に入ってもいるので、
「響けユーフォ」ではなく「リズ青」という単体の作品としては、やっぱりこういう作りで正解だったんだろうなとは思いますね。

みぞれを囲む人々

リズ青の物語における大きなトピックの一つに、
これまで希美しか視界に入っていないような勢いだったみぞれが、
彼女に甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる、周りの人物たちに関心を寄せ始めたことがあるでしょう。
元々みぞれ周りの人間関係描写については、
重すぎる希美との関係よりも、久美子や優子との絡みが気に入っていたりしたので、
みぞれが久美子、優子、新山先生といった人達に反応し始め、期待に応えたいと思い始める原作の描写はとても嬉しいものがありました。
映画だと描写がみぞれ-希美関係に絞り込まれ、
特に久美子なんかはモブ化しちゃったせいで、そういう面が若干薄れちゃったのは少し残念だったかな。
一方で、夏紀は久美子の見ていないクラス内での描写がアニオリで増えたおかげで、
原作よりもみぞれとの絡みが強化されていましたね。
南中カルテットの中で一番薄かった夏紀-みぞれラインが補強されたのが単純に嬉しかったし、
希美も優子もいないクラスの中では、夏紀がこんな風にみぞれをフォローしてるのかーとか知れて良かったです。

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そして何より、映画で大躍進を遂げたのが新キャラ・剣崎梨々花ちゃん
原作でも、馴れ馴れしい後輩の梨々花がみぞれと距離を縮めていく描写は微笑ましいものがあるのですが、
映画では彼女とみぞれとの描写がめちゃくちゃ増えて、
しかもたった2人のオーボエ奏者として、2人っきりの空間でそうした過程が描かれていくので、
ここの関係は映画で物凄く魅力的なものに化けたんじゃないかと思います。
みぞれに「先輩と一緒にコンクールで吹きたかった」と言ってくれる後輩ができたことが嬉しくて、
夕陽をバックに2人のオーボエがハーモニーを奏でるシーンが美しくて、あそこでちょっと涙ぐんでしまいました。
今後も久美子3年生編まで続いていくであろうシリーズで、
梨々花という次世代キャラのドラマ性を強化出来たのは、今回の映画における凄く大きな収穫じゃないかなと。
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梨々花のキャラ自体は、原作前編読んだ段階だと、
原作設定画や、1年生の中の中心人物という設定の影響もあってか、
もっと快活でイケイケギャルみたいな感じを想像してたんですが、
映画だとゆるっとふわっとした癒し系になっててビックリでした。まあでもこれはこれで良いなと。
あと、久美子の視点で見る原作の梨々花は、
明るく社交的な1年の中心人物でありながら、どこか底が見えない食えない奴という印象で、
ある種田中あすか的な側面も感じさせるキャラだったのですが、
映画の梨々花は素直に可愛く心を許せる後輩という感じでしたね。
この辺は、みぞれ視点と久美子視点の違いとかもあったりするのかな。

フルートパート・モブ描写

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みぞれ-梨々花の2人っきりの穏やかな空間と対照的に、
希美を囲む賑やかなフルートパートの様子が見られたのも嬉しかったですね。
2、3年はちゃんとアニメシリーズの設定が引き継がれてるのに安心して、
もなかメンバーの中野蕾実ちゃんが先輩呼ばわりされてるのとか、時の経過を感じられて良かったです。

フルートパートと言えば、
"かつて揉め事を起こした出戻り部員"でありながら、
元南中部長のカリスマ性やエース張れる演奏力を持った希美の存在が、不協和音になったりしないのだろうかとか密かに思っていたのですが、
映画での様子を見る限りだと普通にワイワイ仲良くやってるみたいですね。
まあリズ青の段階だと揉める対象になりそうなあすか世代は既に抜けてるから、そんなもんだろうけど。
唯一同じ学年で、胸中複雑かもしれない井上調さんとも取り敢えず表面上上手くやっていけてるみたいなのは何より。
むしろ揉めた方がドラマ的には面白そうだったりするんだけど。

ほかの部員たちもちゃんとTVアニメの設定が引き継がれているようで、
本編デザインとリズ青デザインとの違いとかを楽しむのも面白かったですね。
あと、映画の中では影も形も見当たらなかったのに、
部費滞納3バカトリオみたいな感じで名前だけ出された秀一の扱いが…w
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というか、3年の会計担当が希美なのがサラッと明かされて驚き。
あすか世代の会計が香織先輩だっただけに、なんか部長副部長に次ぐポジションみたいなイメージが勝手についてたから
出戻りの希美がその役に付いてるとは思いませんでした。
なんとなく梨子先輩とか辺りがやってそうなもんだと。

自覚な天才と嫉妬する凡才

これまで提示されてきたみぞれと希美の関係は、
「唯一無二の相手として重すぎる愛を希美に向けるみぞれと、ただの友達の一人くらいにしか思っていない希美」という図式で。
表面上友達でありながら、お互いへの思いの強さが全然釣り合わない…というテーマに興味深さを覚えてはいたものの、
それ以上に熱く入れ込むほどのものもなく、
自分にとっては、のぞみぞれペアの関係性というのはユーフォの中で比較的優先度の低い箇所でした。

それが、今回の「リズ青」の物語では、
ユーフォ本編で度々扱われ、個人的にも好みなテーマである「才能の格差」という要素が加わることによって、
以前よりもずっとみぞれと希美の関係性に魅力を感じるようになったなと。

田中あすかとか、高坂麗奈とか、
ユーフォシリーズにおける、才能のある"特別"な人間的なポジションのキャラは、
楽器の演奏技術だけに留まらず、容姿とか知力とか様々な能力を持ち合わせたカリスマ的な描かれ方をされがちである。
その点、今回同じように学年内のカリスマ的な地位に躍り出たみぞれは、
どっちかというと、いろんなものをかなぐり捨てて音楽の才能のみに特化したキャラのように思っていました。
一心不乱にオーボエ練習だけに取り組んでいる日常描写とか、
コミュニケーション能力のマズさ、なんとなく鈍臭そうとか見てるとね…。
でも改めて考えてみると、進学クラスに入れて、音大の筆記試験も苦にしなさそうな程度の知力があったり、
麗奈あすかでは無いにせよ、久美子から容姿が整っていると評価されるような描写があったり、
原作限定の定期演奏会エピソードでは事務処理能力の才能を発揮していたり。
加えて、原作の「リズ青」エピソードで新たに明かされる事実として、
みぞれのお家はなかなかのお金持ちで、音楽の道へ進む上での負担も全く問題なさそうだというのが大きい。
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何より、みぞれの音楽以外での最大の凄さとして、他人に愛される能力というのがあるように思います。
優子、夏紀、久美子、梨々花、新山先生…。
みぞれ本人は希美に夢中であまり周りを見ていないのに、
みぞれの周りには自然と、彼女に世話を焼いてくれる心優しい素敵な人物たちが集まってくる。
この点はホント、みぞれは恵まれてるよなあと。
一心不乱に希美の背中だけを追いかけていたら、
いつのまにか音大進学という進路が目の前に用意されていて、
それを実現するだけの才能も、支えてくれる環境も十二分に揃っていた。
こうして見ると、みぞれは非常に天運に恵まれた、"持っている子"ではないでしょうか。
そこに本人が全然無自覚なのだから、
「みぞれはズルい」と言いたくなる希美の気持ちも分かるなーと。

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一方、そんなみぞれと対比して"持っていない"凡人として描かれるのが希美
「リズ青」までは、希美がこういうポジションとして描かれるとは思っていなかったですね。
みぞれとの奏者としての格差がまだ分からず、2人並べて"上手い側"として捉えていたとのもあるし、
どっちかというとそういう役目は夏紀や優子辺りが似合いそうだったのもあるし、
何より、希美は中学で部長を任され、
高校でも集団退部の先頭に立ってたっぽかったり、復帰後も後輩から慕われたりと、
スクールカーストの上位に立てるような社交力・人望があるわけで。
イチ高校生としては、希美の方こそ"持っている"人間に見えるよなあと。
実際、そういう観点でいえば希美も十分恵まれている側ではあるのだろうけれど、
でも、一般的な価値観がどうとかではなく、結局は本人自身がどう捉えるかの問題であって。
音楽に情熱を注ぎ、あすかのようなカリスマに憧れる希美にとっては、
自分に配られたカードが、自分の求める水準を満たすほどではなかった。
そして希美にとっての悲劇は、それを思い知らされるみぞれの存在がすぐ傍にあったことでしょう。

推測も混じりますけど、元々希美にとって音大・プロへの道って淡い憧れ程度で、
自分の実力的にも家庭の経済事情的にも、真剣に選択枝にあがってくるほどじゃなかったと思うんですよね。
みぞれの存在が無ければ、てらいもなく普通大学に進んで、就職しながら音楽は趣味程度に続けて、
例えば後輩の麗奈とかがプロで活躍している姿を見ても、「凄いなーあの子は」とあっさり賞賛してたんじゃないかなと。
しかし、自分と同じように、自分の傍で中学→高校と吹奏楽をやってきたみぞれが、
才能を開花させて、そうした輝かしい道へ歩まんとする姿を見ることで、コンプレックスが呼び起こされてしまったと。
皮肉なのは、みぞれ自身はそうした未来を積極的に望んで得たわけではないことと、
何より、みぞれを音楽の道へ導いたのが希美自身だったことですよね。

新山の誘いを受けるみぞれに対抗しようと、つい自分も音大に行くなどと口走ってしまって、
しかし、みぞれとの間にある確固たる才能格差は確かに存在していて、
覚醒したみぞれの演奏で、ついに決定的な敗北を突きつけられる。
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あそこの希美が崩れ落ちる様は、ホントにもう胸が締め付けられるようでした…。
そして、「リズ青」の物語が素晴らしいのは、
こうした才能格差と希美の敗北の道筋を、吹奏楽の演奏と見事にリンクさせている事なんですよね。
当初、希美フルートのソロを活き活き堂々と、主役のオーボエを食いかねない勢いで演奏する。
それはきっと、「自分はみぞれに負けてない」という対抗心の現れだったのでしょう。
しかし、覚醒みぞれの演奏を受けて、敗北を受け入れたあと、
「みぞれのオーボエを支える側に回る」と決意する。この過程がすごく美しいなあと。
敗北して、崩れ落ちてフルートを吹けなくなった後、希美がその決意を久美子に明かす原作のセリフがまた良いんですよねこれが。

「でも、違った。青い鳥はみぞれのほうやった」
「じゃあさあ、もう足を引っ張るわけにはいかんやん。
みぞれのソロを完璧に支える。
それだけが、うちができるあの子への唯一の抵抗やねん。
好きとか嫌いとか、そんなんは関係ない。
ソロだけが、うちがあの子と対等でいられるたったひとつの方法やねん。
もう、あんな醜態はさらさへん。うちは自分の与えられた役割を完璧にやり切る」

敗北を受け入れて、"支え役"に徹するという葛藤と覚悟。
そして、みぞれに対抗するため、自分のプライドを守るためにその役割を全うするという姿勢。
いやもうホント、こういうの大好きすぎるので震えました。
ユーフォにおける現時点での傘木希美一番の名シーンはここじゃないかとすら。

天才と凡人の物語を盛り上げるのは、得てして凡人側からの嫉妬・羨望・そして足掻きという感情のドラマ性だと思っています。
リズ青の物語では、
それなりに優秀な奏者としてやってきた凡人の傘木希美が、
鎧塚みぞれという本物の天才に恐れ、嫉妬し、そして対抗しようと足掻くからこそ、
そして、その交わりが「リズと青い鳥」という楽曲の演奏の中で繰り広げられるからこそ、面白い。
今回のコンクールの中心が「オーボエフルートの掛け合い」と聞いたとき、
私は「あー、これはなんだかんだでみぞれと希美の関係がいい方向に発展して、
通じ合った2人の絆が、美しいハーモニーを奏でる…みたいな筋書きなんだろうなあ」とか、浅はかに予想してました。
しかし、実際にそこで繰り広げられるのは、
他を圧倒する覚醒みぞれと、それに必死で食らいつこうとする敗北者希美の掛け合いであり、
無垢な天才の自由な羽ばたきと、凡人の抵抗とのせめぎ合いの物語だった。
…やー、もうホント熱い! たまんないっす!
ユーフォ競技物、スポ根ものとして楽しんでいる自分にはホント滾る展開だったし、
スポ根とは離れたところにあると思っていたのぞみぞれ物語に、こういう要素が投入されたのがホント嬉しくてたまらなかった。

だから、原作を読んでしまった後に、
「やっぱり映画の方のクライマックスにも、本番の演奏シーンが欲しかったな」と。
映画作品としてのリズ青はそういうのを求めるものではないし、
あのまとめ方がベターだと分かっていても、やっぱりそう思わずにはいられなかったのです。
希美の出した答えを、オーボエを支えるフルートソロという形で見聴きしてこそ
自分の中でのリズ青の、傘木希美のドラマが完全に昇華されるんじゃないかなという気がするので。

鎧塚みぞれと傘木希美の救済

リズと青い鳥」の物語は、基本的に鎧塚みぞれを救済するためのものだと思っています。
久美子2年生編、つまり夏紀優子世代の3年生編を制作するとなったとき、
読者も、作者自身も思ったことでしょう「鎧塚みぞれって、卒業後どうすんの?」と。
だから、みぞれの卒業後の進路を定め、最大の課題"希美離れ"を促す物語を作らないといけなかった。
そうして、改めてのぞみぞれをメインに据えた「リズ青」の物語が生まれたんだろうなと。

結果、この物語を通してみぞれは多くのものを得ました。
目覚めたオーボエの演奏技術。
可愛い後輩梨々花や恩師新山先生。
それに優子夏紀久美子らを含めた、周囲の人たちへの関心。彼女の中での新しい扉が開けた。
奏者としての未来と、傍に希美がいなくともその道に進む決心。
そしてみぞれにとって一番重要な、希美との関係においては、
みぞれの望む答えは得られなかったけれど、これもみぞれにとって良い形にはなったんじゃないかと思ってます。
これまでの、感情の大きさが全然釣り合わない関係から変化して、
例えそれが嫉妬みたいな醜い感情だったとしても、希美の方から大きな矢印を向けてもらうことができたのだから。
…というかこれ、原作で久美子が全く同じようなことを言及してましたね。
こういう感情を共有できる黄前久美子さんはホント素晴らしい語り手である。

一方、みぞれがいろんなものを得て前進したその陰で、辛酸をなめさせられたのが傘木希美さん。
「響けユーフォ」シリーズは何やかんやアニメの力で、素敵な美少女いっぱいのキャラクターコンテンツって感じになってますが、
元々原作小説はそういう志向で出発した作品じゃなかったからか、
わりと好感度・人気とか気にせず、キャラになかなか容赦ない扱いをするなあと感じる瞬間がありまして。
そしてこの傘木希美というキャラクターは、特にそういう傾向を強く感じるなーと。
元々メインとして初登場した原作2巻・希美部活復帰のエピソードも、
焦点となるのはあくまで鎧塚みぞれという特殊な人種の内面的な問題で、希美はそのおまけ、舞台装置みたいな感じで。
その後、みぞれはちょくちょく出番を与えられて活躍するのに対して、
希美はもう役割を終えたと言わんばかりに、めっきり影が薄くなってしまう。
一斉退部事件から復帰した実力者、という三井寿みたいなドラマ性を持つポジションだけに、
こうも持て余しているのは勿体無いなーと前々から感じていました。

そして今回、「リズ青」のエピソードでようやく希美自身の内面にスポットが当たったわけですが、
そこに描かれたのは友達を思う綺麗な感情や華々しい活躍ではなく、
ドロドロの嫉妬心を抱え、虚栄心からの軽率な行動でみぞれの健気な思いを振り回してしまう姿だったわけです。
なんというか、凄く象徴的だなあと思うのが、
希美のそうした行動に対して、原作では久美子の心情描写として"憤り""不快感"などというワードが飛び出して、
さらには、「自分のことを軽蔑するか?」という希美の問いに対して、
久美子が「しますよ、さすがに」という返答まで返してしまったこと。
久美子がけっこうみぞれ贔屓なスタンスというのもあるだろうけど、
それでも絶対的に信頼の置ける語り手・読者の眼である黄前久美子にここまで言わせる*1というのは、
作者自身が希美の行動をそう映るものと捉えて描いていて、
つまるところ、傘木希美というキャラクターは積極的に"好かれよう"と思って描かれているキャラじゃないのでは、と。
みぞれがあれだけ周囲の人物に恵まれて、
読者視聴者からも人気者として持て囃されがち*2なだけに、
こんなところでもその対比が残酷に感じますね。

しかし、そんな不遇な扱いだったからといって、「リズ青」の希美描写がダメだったかというと全然そうではなく。
まず、これまでの「友達への熱量の違い」という"みぞれの物語"に対する付属品的な感じが拭えなかった希美に対して、
「才能の格差の残酷さ」「天才への嫉妬」だとかいった、彼女自身のテーマ性が生まれたことは一つ大きな収穫でしょう。
しかも、その物語自体が前述のように一定の熱量を持ち、共感を呼ぶものがある。
何より、読者の好感度を下げないようにしよう…みたいな中途半端な媚びがないからこそ、
傘木希美というキャラクターは生々しく、そして"刺さる"キャラクターになったなあと

「ほんまは、最初から知っててん。みぞれに才能があるって。
 だってあの子、息するみたいに練習するんやもん」
「心のどこかで、みぞれより自分のほうが上手いって、思ってたかった。
 だって、みぞれよりうちのほうが絶対に音楽好きやんか。
 苦労してる。つらい思いもしてる。それやのに、みぞれのほうが上なんて」

原作で「みじめでみっともない本音」と評される、希美の台詞。
本人も軽蔑されるべきと自覚してるみたいだけど、正直まさにその通りだよなあと。
みぞれがどんな思いで音楽を続けてきたかと、その苦悩を及び知らないのはある程度仕方ない面もあるとしても。
みぞれの圧倒的な練習量、努力の積み重ねは「才能」の一言で切り捨て、
自分の方が苦労してるのに、つらいのに…と被害者ぶる。
吉川優子が聞いたらブチギレて、高坂麗奈が聞いたら冷ややかに蔑みそうな言葉だなあと。
でも、世の中の大抵の人間なんてこんなもんですよね
影の努力や苦悩を直視することなく成功者の才能を妬み、
自分だって頑張ってるのに、苦労してるのに何故報われないのかと悲観する。
私自身、そういう感情を持ったことがないとはとても言えないし、
そういうのはきっと、大多数が当然のように抱いてしまう"普通の"感情ではないでしょうか。
ただ、「響けユーフォ」という創作の世界の中に放り込み、
優子や夏紀みたいな思いやりに溢れた人達と身近で共存してしまうと、
希美のそのみっともなさ・普通さが悪目立ちしてしまうのが辛いところですね。
あすかや麗奈のような"特別"を受け止め、
理想的な関係を築いていけるだけの度量があった久美子と違って、
みぞれの"特別"を間近で受け止めるには、傘木希美はあまりに"普通"すぎた
それが希美にとってみぞれにとっても悲劇であり、故にこういう結末になったんだなあとか思うと、何とも切ない気持ちでいっぱいになりますね。

南中時代の屈辱の銀賞、
高校1年時代の上級生との衝突→退部、
そして今回の「リズ青」と、思えば希美の物語はわりと敗北続きです。
しかも、そこで夏紀や優子のように気高い振る舞いが出来るわけでもなく、
後暗い感情を爆発させてしまい、読者視聴者からの好感を沢山得られるとも思い難い。
こうして見ると、「リズ青」の物語は希美にとって、なかなか残酷な仕打ちだったよなあと。
おかげで自分にとって、傘木希美というキャラクターはシリーズでも1,2を争うほど重たい存在となってしまいました。
けれど。
これまで持て余している・真価を発揮できてないと感じていた希美に対して、
こうしてダラダラと書きつらねても、まだまだ書き足りないと思うくらい心を掻き乱されて、
いまやすっかり、彼女に足してある種の愛着を持ってしまっている。
だから自分にとって、この残酷な物語は、
きっと傘木希美にとっての救済でもあったのだと、そう信じたいところです。

噛み合わない2人の関係

繰り返すようだけれど、
「リズ青」の映画で描かれる、久美子の視点から離れた希美とみぞれ2人っきりのやり取りは、
ほんっっとうに全然噛み合ってなくて、終始モヤモヤっしちゃいました。
しどろもどろ上手く自己表現が出来ないみぞれと、
相手の話を聞いてるんだか聞いてないんだか、サラッと受け流してしまう希美
夏紀や優子や久美子が相手ならこんな風にはならないだろうに、この2人だとあまりにも噛み合わせが悪すぎる。
実にこの2人らしいと思ったのが、ラストの「ハッピーアイスクリーム!」のやり取り。
唐突に不可思議な言葉を、彼女にしてはかなり強い勢いで言い放ったみぞれに対して、
希美は「何? アイス食べたいの?」などとズレた返答をよこし、みぞれもそれ以上説明はしない。
いや、葉月と緑輝がそうだったように、普通なら意図を尋ねる・説明する流れになるでしょう! と。
エンディングまでこんな調子だから、ホントもうこの2人は…って感じですねw
隣に息ピッタリな中吉川コンビがいるから余計に。

でも、そんなぎこちなさを終始徹底したからこそ、これが一つの持ち味になってくるというか。
映画一本90分通して、こういう2人の関係が気持ちよく結ばれるでも、はたまた破綻を迎えるでもなく、
相変わらずのまま続いていくというのが、
リズ青がエンタメ作品として見るにはスカッとしない、けれど魅力的でもある部分ですよね。
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クライマックスの「大好きのハグ」シーンで、
希美フルートが好き」「みぞれ自身のことが好き」といった、
お互いに一番欲しかったであろう言葉をかけてもらえず、*3
決定的な場面でもついにすれ違ってしまう2人。
その切なさに身悶えし、別々の進路を歩み始めた2人を感慨深く見守っていたところに、
その後2人仲良く下校するシーンがあって、でもやっぱり会話のピントはどこかズレたまま、幕を閉じる。
ちょっぴり肩透かしみたいな思いも無くはなかったけど、
けれどこれがこの映画らしい、そしてユーフォシリーズらしい結末だなと感じます。
これまでのシリーズでもずっと、いろんな問題が起きるたびに、
人の感情の根っこの部分はそう簡単に変わらない、
人と人との関係はそうすぐに劇的に変化しない、というバランス感覚を保ったまま解決させるところが気に入ってましたからね。

みぞれは今回、希美と離れて音楽の道へ進む決意を手に入れたけれど、
それは音楽への心からの愛に目覚めたからでも、希美から完全に自立できたからでもなく、
希美が背中を押すから」「希美がくれた音楽を続ける」という結論に至る。
希美にしても、今回の一件である程度みぞれへの感情に折り合いはつけられたかもしれないけれど、
わだかまりが消えることはなく、今後も思い悩んだりするでしょう。
そんな2人が完全に相互理解に至るでも、別離するでもなく、今後も関係が続いていく…。
着地点としては凄く納得のいくところに落ち着いたんじゃないかなと。
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そして、最後まで簡単には噛み合ってくれない2人だからこそ、
「本番、頑張ろうね!」と声を重ねたあの一瞬の交わりが尊く、美しいものに映るわけです。
だから、やっぱりこの映画はああいう幕切れで正解だったんだろうなと思います。

その他いろいろ

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吉川部長の髪が! 髪が! 短くなってる!
ファンシークソデカリボンちゃんを「リズ青」の作風に馴染ませるためみたいな感じなんでしょうけど、
アニメ2期の吉川優子キャラデザが好きすぎる私としてはちょっと複雑なところ。
でも、原作第二楽章編でカリスマリーダーやってる部長優子には、
このくらいの長さの髪型の方がしっくり来るような気もしますね。
次に公開される"本編"の映画、この髪型にチェンジしてかつベストなバランスのデザインに昇華されていたら最高かもしれません。

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モブと化した北宇治カルテットの中で、唯一物語に絡むわりと大きな役割を果たした麗奈。
次の映画の時にまた書くかもしれませんが、
2年生編の麗奈は周りが見えるようになって、働きかけるようになった感じが成長見えていいなあと。
久美子とのソロセッションでみぞれを焚きつけようとするシーンも、らしさ全開で好き。麗奈マジ麗奈。

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一方、ギラギラ感全開の麗奈と対照的にあんまり存在感のない久美子。
久美子視点から外れたことで、「外から見た久美子」というのを体感出来たのはリズ青の大きな旨みですね。
このふわっとした空気のまま、スッと距離を詰めてきて、ごく自然に傍にいるのが久美子なんだなあと。
特別な麗奈のトランペットソロをサラッと支えてみせたのは本編主人公の面目躍如かな。
天才たちに囲まれると目立ちづらいけど、何気にこの時期の久美子の実力はかなりのものなはずですからね。

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フルートパートが和気藹々とお喋りしている描写は、
みぞれと梨々花2人っきりとオーボエとの対比、
あるいはリズが動物の群れと戯れているシーンの再現だと思ってるんですが、
あれが、希美は喋ってばっかで練習してない」的な感じに見えなくもなさそうのが惜しいなあと。
希美の場合、一度退部した経緯か経緯なだけに、ね。
もちろん、みぞれと比べてしまったら希美練習量とか質とか言うのは及ばないだろうけれど、
それでも、優子部長中心に目指せ全国でまとまってる部の中でも、比較的モチベ高い方じゃないかなーとは思うので。
みぞれと一緒に早朝から自主練に取り組んでるわけですしね。
まああくまで私の解釈なので、原作者なり映画監督なりの意図とは違うかもしれませんが。

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希美が"特別"ではないことを示すものとして、
原作では度々、希美の作り笑いの苦しさについて言及する描写が多いのも印象的。
表情に限らず、映画では手癖足癖とか喋りの調子とかでもそういう面が表現されていたかな。
陽気で負の感情のみえない、憧れられる素敵な自分でいようと平静を装っても、
隙間からつい、隠しきれない本当の気持ちが漏れ出してしまう。
希美が憧れる"特別"な田中あすかと比べると、仮面の被り方がどうにも脆くて、
こういうところでも、希美の等身大の普通さを実感させられるようだなあと。

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みぞれのこのヘニャ顔、リズ青のキャラデザならではの味があって好き。
希美を見るみぞれの一喜一憂を観察する映画、としては極上でしたね。

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絶妙なアドバイスでみぞれの覚醒を促し、
一方で希美には塩対応で敗北を悟らせた名助演新山女史。
映画の後に原作後編読んだら、麗奈と久美子に対しても割と前のめり気味に音大を進める描写があって、ますます傘木希美さんの立場がないというね。
まあ、久美子に対しては麗奈のついでの社交辞令だったのかもしれないし、
そうでなくても、この時点の久美子はそう言われても不思議じゃないくらいの力をつけてそうだとはいえ……。

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さらっと低音パートの新1年組がお披露目されてましたね。
こうして見るとチューバ2人の身長差凄い。
そして久石奏の露骨な隠し方よ…と奏ばかり探していたんですが、
改めて見るとこのシーン求君だけハブられてたんですね。
男子は画面に映さない方針なのか、と思ったけど後藤先輩は映ってるか。
なんにせよ、久石奏は原作の時点で既にめちゃくちゃ気に入ってるキャラだし、
映像映えしそうで次の映画最大の楽しみになっているので、このカット見てるとワクワク感高まってきますね。

前述のように、響けユーフォシリーズに青春スポ根群像劇的な面白さを求めている自分としては、
元々のぞみぞれの関係性というのはメインディッシュからやや遠いところにあって、
そこに照準を絞り込んだ「リズ青」も、正直本編ほどの満足感が得られる作品ではありませんでした。
映画の繊細で少女漫画的な作りも、
少年漫画脳全開な自分とは微妙に噛み合わせが悪くて、たぶんこの感想もだいぶピントがズレたものになってるんじゃないかなと。
とはいっても、本編とは違う空気感のユーフォを見られたというのは凄く良い体験になったし、
何より、TVアニメシリーズ本編で力を発揮しきれていないと感じていたのぞみぞれを、
ここまで専用にチューニングし直した世界の中で見せてもらえたのは、掛け値なしにめちゃくちゃ嬉しかったです。
のぞみぞれをメインに、ここまで大々的な完全新作を作ると聞いたとき、
「そんなディープなところを、大舞台に引っ張り出してきて大丈夫なの?」なんてハラハラしたと書きましたが、
そんな商業的な都合とか置いといて、
単純に、サブキャラメインのスピンオフでここまでのものを作ってもらえたのが、イチシリーズファンとして物凄くありがたいし、幸せすぎることだよなあと。
映画を見終わった後になって、ようやくその恵まれすぎている実感が湧いてきたのでした。

にしてもこの映画、細かい仕草とか台詞の調子とか、何度も見返して反芻しては理解を深めて楽しんでいくタイプの作品だと思うんだけど、
TVアニメシリーズと違って、映画だと手軽にリピート出来ないのが辛いところですね。
つまりもう1回見に行けということなのか。ぐぬぬ……。

*1:最終的に希美の抱えるコンプレックスや罪悪感を知り、それでも明るく振舞おうとする姿を見たあとは「みぞれにやったことはひどいと思うけど、希美のことは嫌いになれない」という結論に至っていますが

*2:これはアニメのみぞれキャラデザが大変可愛らしかったというのも大きいでしょうけど

*3:リズ青の後でアニメ2期見返したら、みぞれが希美フルートに対して「この音聞きたくない…」と吐き気を催すシーンが辛い

2018-04-11

「宇宙よりも遠い場所」感想

年度替わりの仕事の多忙だとか、
プロ野球開幕だとかいろいろあってすっかり遅くなっちゃったけど、やっぱりこの作品についてはなんか書いておきたいなと。

アニメは1クールに数本、話題どころをつまみ食いしている程度のにわかなのですが、
15・16年に出会った自分史上最高クラスの傑作「響け! ユーフォニアム」の存在が大きすぎて。
まだ映画も残っているとはいえ、
去年の一年間はずっと心にポッカリ穴が空いたような、所謂"ユーフォロス"状態が続いていました。
そんな中、その空白に物凄い勢いで刺さってきたのがこの宇宙よりも遠い場所(以下、公式略称の"よりもい")だったわけです。

序盤、特に2話の歌舞伎町疾走シーン辺りで「お、なんかいい雰囲気の作品だな」と惹かれ、
7話の出港式シーンで「おいおいこの作品やべーんじゃないの」とゾクゾクし始め、
南極に到着してから回収ラッシュが始まる頃には、
もう毎日のように今回の、そして次回の"よりもい"の事で頭がいっぱいになっているという……。
そういやユーフォ1期にハマっていった時も、まさにこんな経緯だったよなあとフラッシュバックするものがありました。

以下、ここが素晴らしかったよ的な感想を徒然と。

演出力と12話ラストの感動

ボケーっと見ているだけで、アニメ演出がどうこうとか語れるような高尚な視聴者ではないのだけれど、
本当に凄いアニメを見ていると、時々全てが噛み合っているように感じて、思わず鳥肌が立つような一瞬があって。
そういう時は、「つまりこのシーンの魅せ方、演出が凄いんだろうな」と何となく伝わってくる。
面白いシナリオ、綺麗な絵、ドンピシャのBGM、声優さんの好演etcみたいな素材の素晴らしさはもちろん、
ただその素材を並べるだけじゃなく、絶妙なバランスで調理されている故の感動……みたいな。
よりもいはそういう調理、すなわち演出の素晴らしさを感じ取れる瞬間が幾度もあった作品だったなあと。
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その究極はやっぱり、本作を象徴する名シーンである12話のラスト・報瀬がPCを開いて母親の死と向き合うシーンでしょう。
「直接その瞬間に立ち会っていない母の死を実感させるには?」という課題に対して、
「自身が母に送り続けた、3年分1000件超の未読メールを突きつける」というアンサーを用意した時点でもう大勝利ものだけど、
それだけに留まらず、あらゆる要素が鮮やかに絡み合ったシーンだったよなあと。

まず、ここに至るまでの過程・積み上げが素晴らしくて。
同じ話数の中に、報瀬が百万円を数え上げるシーンを入れて3年分の時間の重みを実感させたり、
「Dear お母さん。友達ができました」の独白で、一つ一つのメールの内容の濃さが察せられたりと、
クライマックスを盛り上げるための前フリを見事に積み上げている。
何より、母へのメールの描写は1話からずっとこのシーンのために挟み続けていたわけだけれど、
実際に送信しているのか、そもそもちゃんと最後まで書ききってるのかも分からなかったのが、*1
12話のこのシーンにきて初めて、ちゃんと書き上げてたし送信していたんだと気づかされるんですよね。
淡々として見えたその裏で、報瀬は毎日これだけの思いの丈を母に向けて綴っていたのか…とショックを受ける構成も素晴らしい。

そうした前フリを受けて、いざこのシーンに入ってからの魅せ方がもう完璧なわけですよ。
キマリ達からPCを受け取って、お決まりの感動的な挿入歌が流れ始める一方で、
ここからキャラクターの台詞がしばらく消える。
この語るべきところと必要がないところ、説明がなくても伝わるところの見極めが上手いよなあと。
4桁のパスワードを一度間違えてから、
自分の写真を見てもう一度トライするところで、
「母親の誕生日→自分の誕生日の順で試したんだろうな」というのは察せられるし、
未読メールの件数が1000を超えたところで、3年間毎日のように送っていたんだという背景も読み取れる。
ここで余計な説明くさい一人言とかを挟まないから、
PCを眺める報瀬の様子にリアリティが生まれて、緊張感を保ち続けられたんじゃないかなと。
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未読のカウントが淡々と機械的に積み上がっていく無慈悲な光景に、
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報瀬の「あぁ…」という嗚咽が込み上がってきて、
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トドメに、沈黙を破る渾身の叫び「お母さん!」で、こっちの涙腺まで決壊させられる。
なんというかホントにもう、実に過不足なく洗練された見事なシーンだよなあと。
初放送から暫くは、見るたびに毎回未読のカウントに合わせてこみ上げてきて、最後の叫びに合わせて条件反射で涙が零れていました。

"人の死"を題材とした悲しいシーンでありつつも、
同時にこれで報瀬が母への思いに区切りをつけられるという、希望に繋がる前向きな感動もあって。
そのきっかけをくれた仲間達がドア越しに一緒に泣いてくれるというのも素敵。
この何から何まで美しいシーンの衝撃が、よりもいを自分史上トップクラスに名作にまで押し上げてくれました。

このシーンほどではないにせよ、他にも震えるような素晴らしい瞬間が幾度かありましたが、
そのほとんどで、何かしらの挿入歌が流れていたような記憶があります。
「ハルカトオク」を筆頭にいずれも名曲揃いで、
しかも毎回、ここぞという盛り上がりどころにバッチリ合わせて使われていましたもの。
後半になるともう、挿入歌のイントロが流れ始めたところで、「あ、これ今から名シーン来る奴だ」と身構えていました。
最終話で怒濤の3曲使用ラッシュをかましたのは、まさに贅沢な大団円って感じでしたねw

感情の機微

よりもいは感情の機微を凄く繊細に、分かりやすく描いてくれていた作品だった印象があります。
おかげでフィクションの、しかも女子高生のキャラにかつてないほど感情移入しながら観てしまって、
その視聴体験がなかなか貴重なものだったなあ。

主役の女子高生4人組は、いかにもフィクションファンタジー感全開というほどの味付けはなされていないけれど、
かといって、"どこにでもいる普通の女子高生"というほど現実的でもない気がします。
世間ずれ気味なタレントの結月とかはもちろん、
一見最も"普通っぽい"キマリなんかも、現実のそこらにありふれていそうかというと、そうでもないんじゃなかなと。
「他の同世代の子たちとは違う感じがしたから、近づきたいと思った」と日向も言っていたことですし。

けれど、彼女たちはどういう人間なのかという人格描写がとてもキッチリしていて
一人の等身大の女子高生・等身大の人間として見ることができたから。
そして今何に悩んでいて、何を求めているのか…その悩みや心の動きを細やかに描いていたから。
だから違う人種であっても自然と彼女たちの心模様に同調・共感できて、一緒に感動する体験が出来たのかなと。
友情の有様に悩む結月に共感していたから、キマリ達からの祝福に対して一緒に嬉しくなった。
日向の陸上部員に対するモヤモヤに共感していたから、報瀬の啖呵を受けて救われたような気持ちになった。
報瀬の母親に対するフワフワした気持ちや、それを思いやる仲間たちに共感していたから、
あの未読メールの山が突き刺さると同時に、母への想いに決着が付いたことを心から祝福できた。
こうして丁寧な感情描写を糧に、登場人物達の思いを追体験出来たことが、
シーンへの感動やキャラクターへの愛の深さに繋がってくれたかと思います。

反骨心を糧に生きる姿

高校生活からドロップアウトした日向や、
"南極"呼ばわりされて周囲から馬鹿にされる報瀬、
そして計画を無謀だと批判される南極観測隊員達など、
本作の登場人物たちはどちらかというとはみ出し者・鼻摘まみ者のような立場にいて、
周囲に、社会に対する反骨心をエネルギーとしている側面があったように思います。
9話で、日本の南極観測の歴史そのものにそういう背景があったことが明かされたときは、
まさに本作の根底に流れるテーマの一つにそういったものがあるようだなあと。

そして、「ざまーみろ!」「ざけんなよ!」などと、
攻撃的な言葉をスカッと爽やかに魅せて、
そうした負の感情で動くことを肯定的にも描いているような本作の姿勢は、
青春ドラマ、特にこういう女子高生○人組モノみたいなアニメとしてはかなり新鮮な気がしました。
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象徴的なのは11話ラストの、陸上部員3人組と報瀬が対峙するシーンでしょうか。
「日向に謝罪したい」と言ってきた3人組に対して、
報瀬はもう日向に関わるなと一方的にまくし立て、「ざけんなよ!」と切り捨てる。
相手の反応や背景事情などは全く描かれないまま、
一方的に報瀬の価値観で責めて、スッキリして…という、ある種独善的ともいえる展開。
もちろん報瀬の「人を傷つけた代償」だという言い分も分かるし、
おそらく、日向が多くを語らないだけで実際はかなり酷い目に合わされたんだろうとか、
カメラ映り気にしながら談笑してるあたり、今回も真剣な謝罪ではなくミーハー気分なんだろうとか、何となく察せられる部分はある。
それでも、もしかしたら彼女たちには彼女たちなりの事情があったのかもしれないし、
そうでなくとも、表面上は謝りたいと言っている以上、形だけでも赦してあげるのが道義的に正しい"大人の対応"なのではないか。
それに物語的にも、お互いわだかまりなくスッキリ和解できるのが、一番綺麗なハッピーエンドになるのではないか。

しかし、そこでそういった"正しい"方向に流れず、
ああいったアンサーを持ってきた辺りが、実にこの作品らしくて素敵だなと。
現実はそんなに善良的な人間ばかりじゃなく、わだかまりは簡単には消えてくれないし、
とりあえず赦してなあなあで済ませたところで、日向の心のモヤモヤは晴れないまま。
報瀬があそこまで日向を想い、憤り、「ざけんな!」という叫びを代弁してくれたからこそ、日向は救われたのだ。
それは絶対的に正しい解決法じゃないかもしれないけれど、でもいいじゃないかと。
負の感情を抱きぶつけること、自分の価値観に従って生きるエゴを肯定してくれる、そういう姿勢が一貫して素敵な作品でした。
みんなハッピーなキラキラ青春ドラマとは一味違う、こういう青春の姿もいいよねと。

小淵沢報瀬の魅力

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メインの4人をはじめ、皆魅力的で好感の持てるキャラクター揃いでしたが、
中でもメインシナリオ上の主役格ともいえる小淵沢報瀬は、突き抜けて強烈なインパクトを残してくれました。
「内に激情を秘めた、我が道を行く孤高の黒髪ロングクールビューティー」みたいな点で、
序盤の頃はユーフォ高坂麗奈とダブらせてみていた部分もあったのですが、
それを裏打ちするだけの能力があって、クールな仮面を簡単には崩さない麗奈と違って、
報瀬はすぐに"ポンコツ"な一面が出てしまう…どころか途中からはそっちが基本形になってすらいたようなところに面白みがありました。

器用に生きられない、すぐ空回りしちゃう"ポンコツ"の報瀬がああいう闘争の日々を生きてきたことにいじらしさを感じちゃうし、
そんな彼女だからこそここぞでビシッと決めて、カリスマ性を発揮するシーンのギャップに痺れるものがある。
本作で一番好きなシーンは、上述した12話ラストのメール受信シーンなんですが、その次点が、
・7話ラスト。出港式での報瀬の挨拶「キャッチーでウィットで〜」
・9話ラストの「ざまーみろ!」
・11話ラストの「ざけんなよ!」
と、いずれも報瀬が持っていくシーンなんですよね。
ホント、ここぞでの爆発力が凄まじいキャラクターだなあと。
あと、そうした報瀬達の姿をを見て大人たちが突き動かされる…という描写が続くのも共通していて、
そういう女子高生組と大人たちとの図式が素敵な作品でもあったかなと。
報瀬と吟隊長の関係性めっちゃ好き。

あと、3話あたりでテンションの振り切り方が極端すぎて少々戸惑っていたら、
後にクールな部分を吟から、エキセントリックな部分を貴子から受け継いでいることが分かって凄く腑に落ちたとか。
対照的なようで、共に反骨心抱えて生きてる者同士な日向との関係性が面白いとか。
断髪シーンフェチだから、ああいう経緯があった上で髪切るのが凄いグッときたとか。
最終話の憑き物が落ちたような吹っ切れっぷり見てるとこっちまで幸せになってくるとか。
……なかなか語りたいことが尽きないキャラクターですね。
土台となる丁寧なキャラ造形・ポンコツ性とカリスマ性等各要素の絶妙なバランスに加えて、
シナリオ上の活躍やら、周囲との関係性やら、いろんなものに恵まれた故の産物ではないかと思います。
1クール・13話程度の単位でここまで中身が濃いキャラを見られることはそうそうないだろうなあ。

濃密すぎる13話を実現した構成力

これ書くために序盤の回を見返したりしていると、
この物語の圧倒的な構成力の高さ、無駄のなさに驚かされます。
1話単位で毎週見ている時も、
会話のテンポが凄く良くて、毎回しっかり見せ場作って物語進めて、凄く濃い24分だなあと思っていたものですが、
改めて全体通してみると、
後々の話に、そして作品全体のテーマにも繋がるよう、重ね重ね意味を持ってくる描写があちこち撒かれているんですよね。
1話冒頭、「澱んだ水が〜」というキマリの語りが、12話ラストの報瀬にも繋がってきたり、
2話の日向の「嘘ついてない感じ」というキマリ達への評価や、綺麗なフォームでの疾走だったり、
3話でキマリに抱きしめられて戸惑ったり、「ねー」というやり取りを見ているだけだった結月だったり、
本当にあらゆる描写に無駄がなく、ちゃんと意味がある。
1クール13話という限られた尺の中に物語を詰め込むために、
徹底的に練りに練られたシナリオだったんでしょうね。
そしてだからこそ、たった13話の中でここまで濃密な物語を味わうことができたのでしょう。

また、ここまでこだわり抜いた構成が出来たのも、
原作の縛りとかなく一から組み上げられた、オリジナル企画ものだった故って側面もあるかなと。
普段あんまり原作ものだとかオリジナルアニメだとか意識して観てないんだけど、
ここまで完成度を突き詰めたものを作るには、やっぱりオリジナルの方が分があるのかなあとか考えたり。

"4部"別の感想

構成の話でいうと、よりもいの各エピソードって、

・1〜3話…仲間集め、南極行き方法模索編
・4〜6話…南極行きへの準備編
・7〜9話…ペンギン饅頭号での船旅編
・10〜13話…南極での生活帰国

こんな感じで、ちょうど円盤商品の区切りに合わせて4分割出来るようになってるんですよね。
こういうところも良く出来てるなあと。(多少強引かもしれないけど)
というわけで、この4部に分けてざっくりと思い出の振り返りを。

・1〜3話…仲間集め編
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序盤はキマリの視点を中心としてた、
「何かしたい」「ここじゃないどこかへ」という形なき青春への憧れみたいなのが眩しくて、そこからハマっていった感じですね。
2話の「私の青春、動いてる!」のシーンなんて、まさにこれから何かが始まりそうなワクワク感に満ちていて素敵だなあと。
後半になってくるとメンバー個人の問題や友情劇なんかの方が中心になってくるけど、
この頃の青春への渇望みたいなのが前面に出ている感じもいいなー。

女子高生がどうやって南極行きを叶えるか」という試行錯誤を楽しむ作品かと当初は思っていたので、
結月とコネ作って3話であっさり達成しちゃって、「これこっから失速しないかな…?」とか危惧していたのですが、今となっては全く無用な心配だったなあと。

・4〜6話…南極行き準備編
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何気にこの間で半年くらい経過しているらしいので、ここでかなり時間飛んでるんですよね。
この期間に南極観測隊員としてのアレコレをいろいろ身につけたと脳内保管すべきか。

めぐっちゃんの話は、まあ巣立っていくキマリと一悶着あるんだろうなとは予想していたけれど、
あれほどの妨害工作までやっていたとは思わなかったので、
そこまでいってたのかー…とちょっと引いたというかショックを受けたというか。
(キマリに責められたいがために誇張している、もしくはあえて多くを語っていない面もあるかもだけど)
なまじキャラクターに感情移入できすぎてしまう作品なだけに、ここはちょっとダメージ大きくて、
今でも唯一引っかかってしまう苦手どころですね。
最後の北極オチとかは好きなんだけどなー。

シンガポールドリアン回は、報瀬と日向の関係がこんなに面白くなるとはなあと。しかもこの後さらに11話も控えてるし。
最初ちょっとユーフォを被せて見てただけに、
あっちの久美子と麗奈みたく、キマリと報瀬の主役コンビが鉄板の組み合わせなんだろうと思ってたし、
一方で報瀬と日向って最初は「友達友達」みたいな感じだったのに、まさかこっちがクローズアップされるとは。
まあ思えば3話の時点で既にかなり打ち解けてたし、
「ざまあみろ!」を動力源に動く者同士、波長があう部分があったんでしょうね。
もちろんキマリと報瀬の組み合わせもそれはそれで良いし、キマリと結月の組み合わせなんかも見てて微笑ましいし、
4人のうちでどう組み合わせても話が成立しそうなのがいいバランスしてんなあと。
強いて言えば報瀬-結月のラインが他よりもちょっと弱いかなってくらいか。

・7〜9話…船旅編
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ここからは、共に南極に向かう大人たちが物語に本格参戦してくるのが印象的ですね。
特になんといっても、出港式での報瀬の演説シーン。
「一緒に南極に行きましょう!」とやけっぱちで拳を突き上げた報瀬に対して、
間髪いれずに快く大音量で応えてくれるあの流れは、
「ああ、これまでの子供たちだけの孤独な戦いに、こんなにも頼もしい同士がいっぱい増えたんだなあ」と、
報瀬と一緒に嬉しくなって震えた記憶があります。
2話の追いかけっことかで、元々はある種"敵"みたいな見え方もあっただけにその反動が余計にデカいんですよね。

9話の「ざまーみろ!」の叫びに対して、
これもやっぱり気持ちよく乗っかってくれるシーンも嬉しかったですねえ。
カッコ良く頼もしく、けれど無邪気さや遊び心も忘れない素敵な大人たちで、
彼らが脇で支えてくれたから、後半の4人の物語がより面白くなっていった面もあるのではないかと。

・10〜13話…南極
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こっからはもう、怒濤の回収編って感じですね。
前述したように、前半の回からのロングパスをどんどん受け取って、
結月の、日向の、報瀬の問題が一つ一つ鮮やかに解決し、その度友情が深まっていく様はとても感動的でした。
どんどん4人の間の、最終的には大人たちとのやり取りにも遠慮がなくなっていく感じも素敵。
しかしこうして見ると、結月回日向回報瀬回と綺麗に続いているだけに、
キマリ回だけないの? と思ってしまうところですが、
12話中盤にあった「報瀬ちゃんのおかげで私、青春できた」という言葉がキマリにとっての終着点にもなっていたので、まあこれで十分かなと。あとは最終回のめぐっちゃんも。

あと、ついに南極に付いたのに、
南極周りの具体的なアレコレよりも、4人の個人的な問題の描写が中心な辺り、
あくまでこの話の主題は"南極もの"ではなく、
青春劇・友情劇がメインであって、南極はそれを展開する舞台要素にすぎないんだなあと。当たり前ながら再確認してました。
しかし、どんな友情劇を展開するかといううえで、
南極という意外な要素がチョイスされたのはなんだか凄く運命的なものを感じますね。
例えそこで選ばれたのが南極じゃなかったとしても、このスタッフなら良い作品に仕上げてきただろうけれど、
それでも果たしてここまでの傑作に成り得たのだろうか、なかなか興味深いところです。

12話までで一通りの問題を片付けた分、
最終話は贅沢に終わりを満喫できる、エピローグ的な話を楽しめたのも嬉しかったですね。
吹っ切れた様子の報瀬の素敵な演説が聞けて、
大人たちの別れをキッチリして、
ベタにオーロラで締めてから、それぞれの日常に戻っていく。気持ちのいい爽やかなラストでした。

その他いろいろ

ここまでで書きそびれた細かい話をいくつか
・しゃくまんえん
1話からずっと、報瀬の傍らにあった、ある種相棒ともいっていい「しゃくまんえん」。
全編を通していろんな形で何度も登場してきて、本当に使い方が上手かったなあと。
1話ではキマリと報瀬を引き合わせるきっかけとして。
2話では南極行きの交渉道具として報瀬が精一杯用意できる、ある種無力さの象徴として。
6話では報瀬の日向や、キマリ結月も含めた皆に対する仲間意識の現れとして。
…ここからしばらく存在を失念していたのですが、
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12話で、報瀬が積み上げてきた3年の重みを表すために再利用されたのは眉唾ものでした。
お金を数えるシーンをこんなにエモーショナルに描けるのかという衝撃もあったし、
あれがあってこその最後の未読メールの感動でしたしね。
そして最後に、そんな3年間の象徴を「南極の"おたから"」として手放して、
7話で出てきた「南極の宝箱」という台詞を回収するというオチも鮮やか。
一つの小道具に幾重もの意味を持たせる、本作の脚本の巧さを象徴するような存在だよなあと。

・デジタルコミュニケーション
小道具の扱いといえば、本作で度々登場した、
現代コミュニケーションツールたるLINE(と思われるもの)の使い方も印象的でした。
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ただ単に、電話やメールと同じような連絡手段として描写するだけじゃなく、
キマリが語っていた、「既読」に関する友情論だとか、
グループからの退室描写、消除描写だとか、
このツールならではの脚本・描写が見られたのが、現代っ子友情劇って感じで新鮮で面白かったです。
それに、彼女たちが友達のことを考えるうえで、
生活に溶け込んだアイテムとして当たり前のようにLINEの存在が挟まっていること自体が、
生活感を漂わせて、シナリオの生っぽさ・リアリティを高める効果もあったかなと。
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同じくデジタルなコミュニケーションツールでいえば、
12話で渾身の演出を炸裂させたメールの使い方も素晴らしかったですよね。
あそこも手書きの手紙とは違う、無機質なメールだからこそといった趣がありましたし。
デジタル文明の時代だからこその持ち味を巧みに生かしていた作品だったとも言えるかもしれません。

・4人の生活圏内
帰国後、わざわざ空港で4人別々に解散したのはキマリの言葉通りの意味と、
あとは、ここから別々に家路につくシーンを描きたいメタ的な事情もあるんだろうなとか考えてたけど、
「一人だけ帰り道が違う結月を気遣ったんじゃないか」って意見を見てなるほどなあと。
最終話の雰囲気に流されて、
なんとなくこれからは皆バラバラの生活に戻っていくんだなあとか感じていたけれど、
考えてみればキマリ・報瀬・日向の三人は生活圏内がかぶってるから、
学校だのコンビニだのでいくらでも会う機会あるんですよね。
一方で結月だけが、実家も遠いうえに仕事のスケジュールの都合とかもあって、なかなか会えない位置にいる。
そう考えると、帰国後に自分だけ疎遠になっていくのでは…という10話の結月の焦りもなるほど納得だよなあと改めて。

・帰りを待つ人
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最後に皆が自分の生活に戻っていく際、
日向の帰りをコンビニ店長が暖かく迎えてくれるシーンが地味に好き。
他の三人に待ってくれている家族・帰れる場所がある中、
そういう描写がなかった日向にも居場所があったんだなあと、ホッとして救われたような気持ちになりました。
この店長ホントいい人ですよね。バイト2人も抜けて大変だったろうに…w
というか全く描写のなかった日向の親ってホント何やってるんでしょうね。
ガネーシャグッズとかから、親は海外勤務してるんじゃないかって推察してた説なんかはけっこうしっくり来ました。
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よく見ると日向のパスポートの取得日も2月だったりするしね。

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帰りを待つ人といえば、最後に報瀬と祖母が並んでて仏壇に手を合わせてる図も素敵。
自分の(おそらく)実子が亡くなった場所に、
今度は孫が旅立って、そしてその孫が大きく成長して帰ってきて…。
あのおばあちゃんの心情を慮ると、凄くグッとくるものがありますよね。

この記事を書くために、ちょこちょこアニメを見返していて感じたのが、
ホントこの作品、何度見ても全然飽きねーなあと。
単にテンポが良くてストレスを感じないというのもあるし、
全体通して凄く練られたお話なだけに、後から見るとニヤっと出来たり、新しい発見が出てきたり…とにかく退屈させられないんですよね
昨年一年間、既に放送が終わったユーフォを何度も見返していたように、
きっとこれから先、よりもいも擦り切れるほど見返していくことになるんだろうなあと。
そういう素晴らしい作品にまた出会えて幸せです。ありがとうございました。

*1:よく見ると5話に送信ボタンを押すシーンがあったみたいだけど、幸運にも(?)見逃していたので…

2017-12-03

「英雄伝説 閃の軌跡掘彜響朖(キャラ語り)

前の記事
・「英雄伝説 閃の軌跡掘彜響朖 柄輊勝
・「英雄伝説 閃の軌跡掘彜響朖◆淵轡淵螢振り返り)

上の続きで、閃靴砲ける各キャラクターの印象やアレコレをダラダラ垂れ流す記事になります。
元々△塙腓錣擦動譴弔里弔發蠅任靴燭、うっかり文字制限にひっかっちゃったので分割。
ピックアップするキャラはメインの新餐肇瓮鵐弌爾函
あとは何かしら書きたいことがあるキャラを適当にピックアップしていく感じで。

(※以下ネタバレ含みます)

・リィン・シュバルツァー
回を増すごとに、ハーレム要員が増える一方で悲惨さにも磨きが掛かっていく主人公。
正直3(4)作も同じ主人公が続くのは辟易気味でもあるんですが、
リィンの場合、作品ごとに違った一面が見えてくるのがその辺を緩和してくれてる気がします。
気涼奮ではロイドのコンパチキャラ的な風に見てたんですが、
兇任録瀑鵐僖錙質干とそれに反してメンタル面の問題が見えたり、
最後にはヤサグレ気味のヒーローと化したりでロイドと差別化ができてきて。
靴任和膺佑棒長し、生徒を導く教官という立場になったことで、また新しい側面が見えてきたかなと。
この辺は属性詰め込みまくり主人公だからこその利点かもしれませんね。
靴任脇辰法年齢の成長だけじゃなく環境が一新されたことも大きくて、
分校生徒やランディ、オーレリア、あとはパトリック辺りとの絡みがリィンの新しい一面を引き出してくれたように思います。
パトリックといえば、優等生主人公リィンの貴重なアクセントだったシスコン描写に磨きが掛かっていたのも、
キャラの個性を強調してくれていて個人的には楽しかったです。
なんにせよ、リィンに関してはとにかく最終的に報われてくれという点に尽きますね。

戦闘面では相変わらず安定した高性能ぶり。
新餐箸忘ざると一人だけレベル高いのが教官の貫禄を表してて良かったです。
前作だと疾風連発してたイメージですが、今作はCP消費的に使い勝手のいい孤月一閃ばかり酷使してましたね。
オーダーは鉄心がコスパ良しの高性能、かつ太刀風や瞬迅雷光みたいなバランス崩壊レベルでもなくてお気に入り。
ウォレスやオーレリアとのタイマンイベントは、これ込みでけっこうバランス取れてて楽しかったです。
パーティ戦闘になるとブレイクタコ殴りで圧勝できちゃうから、シンプルなタイマンの方が面白いってのもどうなの…ってところですが。

・ユウナ・クロフォード
デモムービーの「クロスベルを返してよおおおお!」発言で、
今作ではクロスベルが炎上してこの子がキーパーソンヒロインになるだろうと予想してたんですが、
クロスベルが思ったほどヤバイことにはならなくて、その立ち位置もアルティナに持って行かれた感じでしたね。
使用武器からしてロイドの女性バージョンみたいなキャラかと思ってましたが、
蓋を開けてみるとむしろエステルに近い感じでした。元気で世話焼きでちょっと抜けてて、あと目上の人への礼儀がなってないとことかw
旧餐箸離リジナルメンバーは揃いも揃ってクール・生真面目なキャラばかりだったので、
新餐箸魯罐Ε覆肇▲奪轡緤佞蠅そのへん変化付けてくれてて良いと思います。
キャラ関係でいえば、アルティナに対してお姉さんぶる描写が凄く好き。
あと、/涜欧鯔瓦している王貴族・権力者・偉人の子など恵まれた血筋8瓢、戦場で生きてきたなど悲惨な過去ぐ枅住ち
…という、軌跡キャラ造形テンプレパターンのいずれにも当てはまらないのはちょっとビックリですね。
ありふれた一般家庭の一市民であり、珍しく両親も揃って健在なようですし。
閃どころか零碧・空まで遡っても、
出自や親の存在が明らかなパーティメンバーは全員どこかのパターンに該当してると思います。*1
今作でも息を吐くように親が死んでる話がポンポン出てくる中で、
ユウナのこの普通さは、かえって唯一無二の特殊性を強調しているようで面白いですね。

次回作ではリィンとロイド達クロスベル組を繋ぐ役割を果たすのでしょうが、
ただのパイプ役だけに留まらず、彼女自身のドラマももっと発展させて欲しいですね。
新餐箸里泙箸疚鬚如△修譴海渋萋鵑亮臾鬚箸い辰討發いぅ櫂献轡腑鵑覆錣韻任垢掘
後、気になってるのが支援課との関係でして。
ユウナって最初はリュウやモモみたいな支援課ファンの一市民かと思ってたんですが、
キーアやツァイトの事情まで知ってるっぽかったりして、最早関係者と言っていいレベルで深入りしてますよね。
零〜碧までの本編中に実はこんな友人がいましたって後付けは流石に無理がある気がするので、
碧のED後に警察学校繋がりやらで交流が深まったってのが妥当なところでしょうけど、
そしたら碧のED後もロイド達はすぐに地下レジスタンスと化したわけじゃなく、しばらく日常を謳歌する余裕があったわけになるよなあと。
この辺の経緯がハッキリしないとモヤモヤが残るので、次作でちゃんと明かしてほしいところです。

あと、ユウナはいい加減ウンザリなリィンハーレムに組み込まれるより、
クルトとカップリングして同年代の固定カップルでニヤニヤさせてほしいよなあと。
序章のラッキースケベや2章の励まし描写でそういうの期待してたんですけど、そっからはあんまり2人の描写無かったですね。
というかこういうこと考える辺り、やっぱり自分はカプ厨的な要素あるのかもしれないなあ。
でも人気投票結果載ってる閃マガ読んでたらユウナ×クルトに対して似たような意見多かったので、
ハーレムじゃなくそういう需要もやっぱりあるんでしょうね。まあ元々空がそういうノリのゲームだったわけだしね。

戦闘面では距離と遠距離を使い分けられる武器ギミックのアイデアが魅力的でした。
というかフィーやサラの武器設定の頃からこういうの出すべきだと思ってたので、ようやくって感じかな。
クラフトも加速まで揃って使いやすいし、
オーダーもブレイクゲーの今作においてはかなり有用だしで、安定して使いやすいキャラでしたね。

・クルト・ヴァンダール
細身の美形がデカイ剣を振り回すといういかにもなJRPG的ビジュアル。
二刀流ってヨシュアやフィーみたいなダガータイプを連想するので、
クルトのあの両手剣サイズの二刀流はちょっと面食らいましたね。というかあの武器なんかオモチャみたいであんま強そうに見えない……。
…と開幕で武器にケチつけちゃいましたが、クルト自体はわりと気に入っているキャラクターです。
新餐箸寮古未魯螢ンと5者5様の教師生徒関係を築いていますが、
同性・貴族・剣士と繋がりのあるクルトとのそれが一番、ストレートな師弟感あって好きですね。
華やかさはないですが人格や成長描写もキチッとしていて、今のところ新キャラでは一番好感度高いかもしれません。

次回作では新餐箸箸靴討粒萍以外に、ヴァンダールの人間としての役割に期待したいところ。
ミュラーとの兄弟タッグは是非見てみたいし、後はやっぱりセドリック関連でしょうか。
新質函ζ辰縫ルトのライバルポジションとして置かれている彼だけは、リィンではなくクルト中心でケリをつけてほしいですね。
靴離廛譽づ喘罎泙任蓮激突を通してセドリックとクルトがオリビエミュラーみたいな関係を築いていけたら熱いよなあと思っていたんですが、
最終的にセドリックがちょっと行き過ぎちゃった感あるので、今となってはそれもどうかなーって感じだなあ。

二大流派の中伝という、旧餐蛤廼のラウラと同レベルの位置づけであるはずなんですけど、
今作は敵味方の強大さやクラスメイトの超人っぷりのせいで、あんま凄さが目立てなくてちょっと不憫でしたね。
一応純粋な生身の武力でいえば、分校生徒最強候補はクルト、アッシュ、あとレオノーラ辺りになるんでしょうが。
個人的には正面きっての一対一ならクルトが、何でもアリなルールならアッシュが最強みたいなバランスだと嬉しいかな。
一方で、ゲームとしての戦闘性能は今作屈指の強キャラだったかな。
低コストで高ダメージ・高ブレイク値を叩き出せるレインスラッシュの圧倒的な使い勝手と、
BP消費2で硬直時間を削れるチートオーダー太刀風の陣の組み合わせが相当えげつなくて。
長らくレギュラーメンバーにいるクルトがこんな感じだったせいで、
ブレイク→太刀風→レインスラッシュや孤月一閃でタコ殴りという脳死戦術が定着しちゃった気がします。

・アルティナ・オライオン
今作におけるMVPじゃないでしょうか。
正直閃兇了点ではあんまり興味持てないどころか、
「ミリアムのライバル役にしても中途半端だし、あざといサービスロリキャラ増やしただけ」みたいな割と辛辣な目で見てたんですが、
まさか今作でこんなにも良いキャラに化けるとは思いませんでした。
無感情系人造少女が、仲間との触れ合いを通して自我・家族愛に目覚める物語とか、
ベタなんだろうけどやっぱりグッとくるものがありますよね。
フィーも近いものはありましたけど、幼さや健気さを強調されてる分アルティナの方がより破壊力あるような。
元々ビジュアル偏差値は高かったし、
兇猟遡な格好から、靴妊ワイイ制服姿にチェンジしたのもポイント高い。
ユウナをはじめ分校生徒皆の妹分として暖かく見守られながら、
徐々に表情が柔らかく、愛情に芽生えていく過程は見ていて微笑ましかったし、
クライマックスの絶望的な状況の中で見せる成長からの一瞬の抵抗は、今作一の感動ポイントでした。
キャラ単体の魅力もそうですが、
彼女の成長が新餐函β萋麒校の物語の成果として一つの象徴になっている点でも、果たした役割の大きいキャラだと思います。
人気投票でリィンに次ぐ2位だったのも、そりゃまあ人気出るわなーと納得ですね。

靴蚤膸なことをだいたい描けた分、次回作ではあまり期待する課題も残ってないかな。
ミリアムの犠牲も踏まえて前を向く描写があって、*2
ユウナやクルト達一緒に笑顔でラストを迎えられたらいいな、ってくらいか。
あとは強いて言えばゴライアスを使いこなして戦うところは見てみたいかも。

前作で敵幹部ポジションとして登場した割に、
今作ではユウナやクルト達と同じ未熟な生徒扱いだったからちょっと可哀想でしたが、
考えてみると、兇任皀薀好瀬鵑農錣Ψ觴劼篝症の連中と同列扱いではなかったし、
ミリアムと大差ないスペックなんだとしたら、まあ能力的にはそんなもんなんでしょうか。
ゲーム的には今作不憫のアーツキャラで目立った強みは感じなかったけど、
戦闘ノートのために一人は確保しておきたいディフェクター要員であり、
回復クラフトに緊急時の絶対反射オーダーと、リィン・ユウナ・クルトに足りないところを埋めるのにちょうどいい感じではあったかな。
この4人で戦術的に完成されてる感じがあるので、後発組のミュゼアッシュはちょっと強みを感じづらかったかな。
まあ硬直時間短縮オーダー持ちさえいれば、あとはどう組んでもワンサイドクソゲーになるんだけど……。

・ミュゼ・イーグレット
この期に及んでただの貴族の子女は出さないだろうとは思っていましたが、予想以上の大物でしたね。
王族レベルの重要人物が紛れ込んでたのは空のクローゼオリビエ以来かな。
というかクローゼとはいろいろ共通点多いし、オマージュキャラ的な側面もあるんでしょうね。
同じくらいのタイミングで揃って両親が海難事故にあってるのもただのオマージュなのか、それ以上の意味があるのか…。

先を見通す策略家的なキャラ付けでありつつ、
結果的に出し抜かれるのは気離レア、兇離ロチルダと面目潰れて可哀想な感じだったけど、
ミュゼは一応決起軍という対抗策を残していた分、最低限のメンツは保ってくれたかな
リィンの頭撫で攻撃に即堕ちするヒロインばかりの中、逆に作り物くさいアピールを自ら仕掛けてきたり、
優等生の仮面、からかい半分の言動で周囲をけむに巻いたり、今までいそうでいない感じのキャラで新鮮でした。強いて言えばオリビエが近いか。
リィンとの腹の探り合い的な感じも面白かったけど、
エリゼアルフィンの女学院コンビとの絡みが気に入ってます。ミュゼとの繋がりであの2人も前作よりキャラ立った感じがありますね。
一方で餐箸離ラスメイトに対してはまだ距離を置いてる感じがありますが、
次作で正体明かした後、ユウナやクルト達との関係がどう発展するかが見ものですね。
面白いキャラだなとは思うけれど、まだ腹の底を見せてない分好感も抱きづらいし。

・アッシュ・カーバイド
こちらもシリーズでは割と新鮮な不良パーティメンバー。
オラオラしてるけど実は面倒見のいいヤツ、みたいな典型パターンでしたが、
頭脳派で文学少年みたいな形でギャップ狙ってくるのはちょっと意外でツボに入りました。
水商売やってた養母との暮らしによる人格形成設定も、けっこう地に足付いてて良いキャラ造形だと思います。
そしてまさかの、ハーメル第三の遺児設定。
まさかアッシュにこんな設定が付与されて、しかも皇帝銃撃なんて役割を担うとは流石に思ってもみなかったですね。

次回作では一番多く課題の残っているキャラじゃないかと思ってます。
まずあの状態からどう立ち直るのか、そして最終的に罪に対してどういう落とし前をつけ、どんな形で未来へ進むのか。
あと、ヨシュアとレーヴェらしき"2人"を指して「置き去りにして逃げた」と表現した以上、
ヨシュアを登場させるなりしてその辺に決着をつける必要もあるかなと。
そして何より、いかにして餐函β萋麒校に迎え入れられるかが気になるところかな。
ミュゼ共々、今作では仲間に底を見せていない分餐箸涼膣屬箸靴憧袷瓦僕呂厩んだ感じもしなかったので、
お互いに正体を見せた上で、ミュゼの頼れる友人として、そしてアッシュの心の安息地として餐箸機能して、一つの仲間としてまとまれば、
新餐箸諒語は綺麗な決着を迎えられるのかなと思います。

・ティータ・ラッセル
成長した姿のティータが見られる、しかもFCエステルと同じ16歳というだけで空ファン的には感慨深いものですが、
見た目だけじゃなくちゃんと精神的な成長も見られて嬉しかったです。
印象的なのはハーメルに関する言動や行動でしょうか。
空の頃のティータってああいう物語の暗い部分にはあまり近づけられていなかったように記憶しているので、
彼女なりにあの事件のことを知り、考えている姿は確かに大人に少し近づいた感じがありましたね。
あと、上でも書いたので割愛するけど、レンと対等なお友達関係を築いているっぽいのはグッときました。

零碧からの技術インフレ、そして閃での機甲兵の登場といった流れで、
技術先進国リベールとか、空3rdのオーバルギアとかなんやったんや…って感じになりかけてたので、
そういうタイミングで空の技術サイドを代表するティータが再登場してくれたのも良かったですね。
オーバルギアが続投されたうえ、機甲兵とは違う価値を認められていたのも黒歴史にならなくて一安心(笑)
戦闘が搭乗オンリーで、導力砲使った生身戦闘が出来ないのはちょっと寂しかったですが、
空時代の修羅場を潜ってきた経験値が評価されてるのなんかは嬉しかったですね。

・トワ・ハーシェル
前作までは露骨なプッシュ感がなんかあんま好きになれなかったキャラなんですが、
3章ラストの後に、何も知らずジョルジュとアンゼリカの関係を笑顔で語るシーンは流石に来るものがあって、
次の絆イベントでは真っ先に選んでしまいました。
今作のアレコレがあって、
ただでさえ濃かった先輩4人組の関係性はますますとんでもないことになっちゃいましたね。旧餐箸魏,靴里韻襯譽戰襪妊疋薀泪船奪すぎる。
最終的にみんな揃って笑顔で…ってのも難しいだろうけど、
トワ先輩一人だけ取り残されるみたいなのは流石に不憫なので何とか幸せになって欲しいところ。

・ランドルフ・オルランド
零碧で一番好きなキャラだったのでピックアップは凄く嬉しかったんですが、
かなり近い立ち位置にいながらまさかのプレイアブル無しはちょっとガッカリでしたね。
2章とかシナリオ設定の都合とはいえ、あの状況でランディが参戦できないのはちょっと寂しかったです。
とはいえ、大人になったリィンの同僚兼オトナの友人という美味しいポジションも手に入れて、
ちゃんとシナリオ上での存在感はあったかなと思います。
リィンに対して"大人の先輩"として接し助言できる姿は頼もしく、カッコよかったですね。
でもやっぱり次回作ではプレイアブルとして暴れられる機会があると嬉しいなあ。

・オーレリア・ルグィン
前作では顔見せ程度でまだよく分かんないキャラでしたが、
思ってた以上にスペックも人格もとんでもない人でしたね。
アリアンロードとの頂上決戦の後に現役時代の聖女よりも上と言わしめ、
手負いとはいえ師のヴィクターを超えるシーンもありと、この人が高みに登り詰めていく物語がフィーチャーされるとは思ってもみませんでしたね。
圧倒的な戦闘力に加え、豪快で自由人的な振る舞い、芯の通った精神面と、
最後の砦的な際立った頼もしい存在感があり、空のカシウスにもちょっと通じるところがありますね
敵サイドの強大さが目立つ今作において、味方にこの人が控えているというのは凄い安心感あります。
サラやクレアといったかつての"大人"の役割を果たしていたキャラが、成長したリィンともう対等に近いところまで来た中で、
部下上司という関係と人間性能の高さから、明確に"上から主人公を導ける"ポジションにいるのも貴重で、
閃靴諒語に置いていろんな役割を果たしてくれてる、かなり美味しくて重要なキャラだなあと。
豪華絢爛な貴族で、銀髪に金色の機体というド派手なビジュアルもわりと気に入ってます。

・アリサ・ラインフォルト
その格好でオフィス勤めしたり戦闘したりはどうなんだという感じのアリサさん。
兇泙任魯瓮ぅ鵐劵蹈ぅ鶻覆任△蠅覆ら、本編のゴタゴタには割と蚊帳の外な感じでしたが、
今作は一気に渦中に放り込まれて、同時に不憫キャラレースでも頭角をあらわしてきました。
オズボーン・アルベリヒコンビと対比させる形でリィン・アリサの組み合わせなのかーとしっくりきましたが、
それなら尚更、明確なヒロインとしてアリサを立たせれば良かったのになあと。やっぱり絆システムってク(ry
技術者ラインとしてティータやティオと人脈を広げていたのは嬉しかったですが、
ラストでオーバルギア搭乗しちゃったのは何かビジュアル的にもキャラ的にも似合わなくて微妙な感じ。
それならもっと、閃気虜△らエンジニアキャラとしてプッシュしてほしかったなあとか。何かいろいろと惜しい印象が残るキャラですね。

既に試練の多かったリィン、ユーシス、トワ辺りと違って、
アリサは比較的安全圏からいきなりどん底に叩き落とされた感じなので、不幸慣れ(笑)してない分メンタルが心配ですね。
ゲス黒幕感全開の父親もそうだけど、
母親が味方サイドっぽいのに何したいのか全然わかんないので、あの家庭でイマイチ幸せになりそうな感じがないのよね。
イリーナ会長は次回作でちゃんと立派な大人枠に収まれるのだろうか…。
シャロンに二重スパイさせて既に手を打っているとかだったら、シャロン共々株が救われて望ましいかな。

・ユーシス・アルバレア
シナリオでも人気面でも餐斑忙卉膣嵜悗罵0貶各してた感じのユーシスですが、
今回もいろんな意味で十分にスポットが当たってましたね。
ルーファスとの関係だけでもある程度目立てるのに、
やたらとプッシュされてたミリアムとの微笑ましい関係が、あんな結末に繋がるとは思いませんでしたね。
相変わらず気苦労の似合う男ですなあ…。
ミリアムとの関係は、唯一意識的に描かれている餐汎眞暴ペアとして前作から注目していましたが、
今回、ミリアムが「ユーシスや、ほかのみんな〜」みたいな言い回しをちょいちょいしてて、
明らかに他の餐肇瓮鵐弌爾茲蝓△發靴したらリィンよりも一つ上の存在としてユーシスを置いてる感じがあったのが嬉しかったですね。
やっぱりみんなリィンが一番、他は平坦な友達関係みたいなのはツマンナイですから。
恋愛色が無く、リィンハーレムに影響及ぼさなさそうなこのペアだから出来たのかな?
ユーシスミリアムペアをプッシュしてきたおかげで、終盤のミリアム犠牲展開がよりドラマチックになったわけだし、
やっぱり次のシリーズでは主人公一極集中の人間関係とか作らず、もっとこういう固定ペアを増やして欲しいと改めて感じちゃいました。

あと、オーダーシステムの登場でユーシスの代名詞ノーブルオーダーが剥奪されて存在意義を危ぶんでましたが、
もう一個の有能クラフト「プラチナムオーダー」だけでも十分利用価値ありました。
敵のSクラ1回くらったら即死するクソバランスだし、
わざと喰らって敵のSクラ鑑賞しよう、って時に完全防御クラフトは凄くありがたいですね。

・フィー・クラウゼル
兇EDの時点でそうかなーとは思ってましたが、
やっぱり遊撃士に就職してくれてたのは凄く嬉しかったですね。
なんか遊撃士は行き場の無いワケありの受け入れ先みたいになってるとこあるような。
次作でアッシュの進路も遊撃士に落ち着く可能性ありそう…。

閃騎始前から因縁があり、他のキャラよりも一段と"恩師"度合いが強いサラとコンビ組んでるの嬉しかったし、
職業つながりでアガットやシェラザードなどとコネクションが広がっていくのも素敵。
髪を伸ばしたビジュアルでも、精神的にも旧餐箸念貳崟長が分かりやすく感じ取れるキャラじゃないかと。
やや脇に追いやられてる感もあるけど、一応西風との決着も拾われそうだし、
気ら犬泙如∨莢鹵奮踏んで一つのドラマをキチッと完遂出来そうなのは素晴らしいですね。
餐肇瓮鵐弌質完にフィーくらいのドラマを用意できてたら最高だったんだけどなあ。

・ガイウス・ウォーゼル
まさかの大出世を遂げた守護騎士第八位。
聖杯騎士になったところまでは発売前の予想通りだし、いつまで引っ張るねんって感じですけど、
聖痕引き継いで守護騎士にまで急出世してたのはちょっと驚きでしたね。

ノルド関係で全てが完結してるから動かしづらく人間関係もあまり広がらず、
武力も知恵も高水準ではあるけど、突出してなくてシナリオ上で目立つこともない、
人格が完成されすぎてて成長物語も描きづらい…といろいろ残念なキャラでしたが、
聖杯騎士になったことで教会関係の繋がりが生まれて行動範囲も広がり、
執行者とも渡り合えそうな餐蛤嚢睚の戦闘員になったうえ、教会所属だから結社とのライバル的な対比もでき、
教会のコネや聖痕の力を使って、策略上でもオンリーワンの働きもでき、
修行、師の死を乗り越える、餐箸房け入れられるか悩む…といった精神面のドラマも作れるなどなど、
強い設定が一つ付くだけでここまで劇的に化けるもんなんだなあと。
元々頼りがいある性格や容姿、槍術を使うノルドの民って設定等は気に入っていたので、
ちゃんと物語上の存在意義があり、今後も動かせる魅力的なキャラになってくれたのは素直に嬉しいです。

一方、今回の展開にはちょっと唐突さを感じるところもあって。
元々閃気僚于颪い教会だったり、吼天獅子との繋がりがあったりとフラグはあったから、
守護騎士就任は既定路線だったんだろうしテコ入れ後付けだとは思いませんが、
いきなり滅びの風が〜とか、訪ねてきた師が命を落として〜とか言われると、なんか取ってつけたように聞こえちゃって。
もうちょっと閃兇了点でそういう道を辿る流れを作っておいて欲しかったというか、
それこそ回想であっさり殺すくらいなら、前作の時点で勿体ぶらずに吼天獅子登場させといて、
ガイウスの師弟関係や、力を継承させる予兆を見せといて欲しかったなあと。
強設定付与で報われたのは嬉しいけど、やっぱりこうなんか勿体なさの残るキャラですね。

・サラ・バレスタイン
ノーザンブリアの掘り下げと合わせて、新たに猟兵時代の過去が拾われた教官。
みんなの決着が閃犬泙濃ち越される中、
サラと北の猟兵との因縁は一足先に決着して、既にドラマが完結した感がありますね。
というか北の猟兵の話にここまで焦点当てられるとは思わなんだ。餐叛古未梁臠召茲蠅盞辰泙譴討襪里任呂海凌諭帖
どっちかというとドラマを豊富に積んできてる大人キャラの方が好きな傾向強いので、
今のところ閃ではこの人が一番、餐叛古未茲蠅睫ノ賄に映りますね。
年齢的にも性格的にも絶対気が合うだろうと思ってたシェラザードと繋がりが出来たのも嬉しい。
というか既に知り合いでもおかしくないと思ってたけど、活動範囲や時期を考えたらそんなもんなのかな。

シナリオ上ではA級遊撃士としての強さをイマイチ発揮できない一方、
戦闘では相変わらず、というか前作以上に鬼のような性能ですね。
硬直時間減+加速でハメゲーできちゃう最凶オーダーに加えて、
吸引クラフト・ブレイクS+クラフト持ちと、今作のブレイクタコ殴り戦術に最適すぎてちょっと反則じみてると思います。

・クレア・リーヴェルト
こちらもようやく過去回収。
イマイチ何がしたいのか分からん人でしたが、
まあオズボーンから離れられないのも納得はいくレベルの事情ではあったかな。
でもこういう微妙な立ち位置なのに、
リィンにあんだけ心許して過去ベラベラ喋って、ほっぺにチューまでしちゃうのもどうなんだろうという感じ。
そうなっちゃう背景も分かるし意図的に描いているのかもしれないけど、
サラ教官とかと比べると、あんまり頼れる・立派な大人って感じはしないですよね。

ミリアムとの姉妹的な関係を気に入ってただけに、
ミリアムの犠牲が鉄血と決別する契機になってくれればいいなと思うんだけど、
むしろそのせいで余計に、もう引き返せないと泥沼にハマっていっちゃう可能性もあるか。
なんかこういう自分で自分の首をどんどん絞めていきそうなとこはリィンに通じるものがあって、
するとなるほど姉弟的な描かれ方をされているのも道理なのかな。

・シャロン・クルーガー
そしてこちらも唐突に過去回収。
ちゃんと消化されるのか心配してたお姉さんトリオは揃って今回で回収されたんですね。閃兇泙任砲笋辰箸い討睥匹った気もするけど。
でもシャロンの過去は、フランツの爆死事故辺りの件にまだ伏せられている部分ありそうよね。

元々執行者自体、結社への忠誠心とか全く感じられない連中だし、
どんな状況になってもアリサ親子に尽くしますよーってキャラだと思ってたのに、
契約切れだとかでアッサリ敵サイドに回ったのはちょっと意外というか拍子抜けというか。
名目が無ければアリサの傍にいられないみたいな事情・心情があるのかもしれませんが、
父親の件動揺MAXであろうアリサにさらに追い打ちかけるのもどうなのよ…みたいな。
アリサのところでも書いたけど、イリーナ会長共々アリサのために思惑あって動いてる的な感じであってほしいところ。

あと、使徒1人執行者1人と同時に結社に吸収されましたみたいな話は寝耳に水でしたね。
というか結社ってそんな歴史の浅い振興組織なのかと驚いたけど、
考えてみればレーヴェが執行者ナンバー兇覆鵑世らそんなものか。

・アガット・クロスナー
アガットはめっちゃ好きなキャラなので再登場嬉しかったですね〜。
しかもティータのおまけ扱いだけじゃなく、
百日戦役の被害者であり、レーヴェとも因縁ある彼の口からハーメルが語られるというドラマが与えられていたのも嬉しい誤算でした。

空では青臭さ全開で、
そこそこ強いけど執行者クラスには叶わない、かませが似合いそうなポジションだったのが、
A級になって武力的にも精神的にも風格身につけてたのは感慨深い。
元々裏表無い素直な性格な分、実力が付いてくると、こいつが絶対味方でいてくれる…的な安心感が人一倍ですね。
軌跡ってランディ・クロウ・レクターみたいなチャラくて飄々としたタイプの兄貴分パターンばっかりなので、
アガットの熱血直球勝負っぷりはより貴重に映りますね。
次のシリーズではパーティ内に一人、こういう熱い青年キャラが欲しいところ。

・オリヴァルト皇子
閃気らずっとプレイアブル化もったいぶってたのに、
なんか微妙なタイミングで解禁されたな〜と思ったら、まさかああいうエンディングになるためだったとは。
流石に死んだとは思わないですけど、
ああいう退場のさせ方させた以上、物語に復帰するまではしばらく時間かかりそうなので、
終盤にチョコっと戻ってくるだけで大して活躍しないのでは…という危惧が。
やーオリビエがこのままやられっぱなしで大して活躍しない帝国編とか許されないよ。そこんとこホントお願いします。

今回ようやく生い立ち辺りの話が明かされましたが、
複雑な境遇でありながら、弟妹の誕生を素直に祝福できるところが彼らしくて良いなあと。
次作ではその弟がやらかした後始末に、
ミュラーとのコンビ復活、シェラザードとのその後の顛末、
何より打倒オズボーンと、果たすべき課題山盛りだし、やっぱりあんまのんびり退場してる場合じゃないね。
前編でも書いたんだけど、
ロボットバトルで直接殴りあうのはリィンでいいし、別にオリビエがパーティインしなくてもいいんだけど、
政治的な面でオリビエが鉄血宰相を打倒する決着はやっぱり描いて欲しい。空3rdからの宿願みたくなってるし。
でも、あんなパニック起きた後だともう政治的な駆け引きとか必要なさそうだし望み薄かなあ…。

・アンゼリカ・ログナー
割と持て余してそうなキャラの印象だったし、
実際要塞攻略で数合わせみたいに新餐肇瓮鵐弌爾吠り込まれた時は凄くそれ感じてたんだけど、
幸か不幸か、ちゃんと物語上意味のある役割を与えられてましたね…。
あそこのシーン、
ジョルジュと一番関係深くて、クロウとも縁のあるアンゼリカだからこそドラマ性あって良かったですね。
先輩4人組はちゃんと4人の中でドラマが循環してて素晴らしい。
というかこうして見ると、やっぱりクロウは餐箸涼膣屬箸いΔ茲蠅癲∪菁攸箸琉谿感強いんだよなあ。

ジョルジュは餐氾には大した因縁ドラマもなく、敵に回られても別に…というキャラだし、
(それこそ敵に回ったと判明したときのリアクションめっちゃおざなりだったし)
決着の場にこの人とトワくらいが立ち会ってあげないと物語上意味を成さないと思うので、やっぱ残しとかないとダメなキャラかなとは思う。
というか完全に生きてる前提で考えてるけど、
とことん予想を悪い方向に裏切りたがるシリーズなので、まさかホントに殺しちゃってる可能性も無くはないのかな。

・レクター・アランドール
まさかの嬉しいサプライズパーティインもあり、
加えてようやく出自設定も明かされたけど、そしたら悪い意味で底が知れてしまった感も。
過去設定とキャラ造形に矛盾はなくてそこは良いと思うんだけど、
"呪い"に人生壊される→特殊な才能を見出されて鉄血に拾われる→今は敵と味方の狭間で揺れ動く…って、
現状の立ち位置が、同じく今作で過去回収されたクレアとほぼ一緒に見えるのが気になる。
レクターって空からずっと引っ張ってきて、帝国編最重要キーパーソンの一人くらいに思ってたのに、
このままクレアと同レベル程度で処理されちゃったらかなり肩透かしだなあと。

一応、鉄血の部下になったこと自体は"筆頭"より先という特別感を強調するエピソードもあったし、
やっぱりアイアンブリードの中でも、レクターは一際重要なキャラであってほしい思いが強いですね。
次作でもう一弾、さらに深い底を見せてくれることを願ってます。

・ルーファス・アルバレア
一方、他のアイアンブリードが同情路線に流れていく中で、
一人"悪役"としての立ち位置を揺るがさなかったルーファスは好感度高いですね。
貴族制度を見限り、オズボーンに付くようになった背景にはちゃんと説得力があったし、
そのうえで、アルンガルムの壊滅に一役買っていたような悪役的ポイントを兼ね備えてたり、
今もただ恩義で鉄血についているわけじゃなく、自身の野心を匂わせているところも素晴らしいです。
あと、ユウナの「クロスベルを返してよおお」の掴みかかり対象に最も相応しいはずなのに、
リィンに押し付けてちゃっかり退場してるところはシュールでちょっと笑えました。
クールで余裕ある仮面を崩さないためなんでしょうけど。

順当に考えればユーシスのライバル枠として処理されるキャラでしょうが、
それにはちょっと存在感が大きくなりすぎてる気もする一方で、
「クロスベルにとっての壁」という側面も大きくなってきているので、
ロイド達クロスベル勢力に立ち塞がる最大の敵…みたいなポジションで処理しても面白いかもしれませんね。

・パトリック・T・ハイアームズ
閃EDの時から感じていましたが、
リィンの士官学院2年目の一年間を最も身近な友人として支えた立場として、
旧餐箸量漫垢茲蠅發いしいポジションを手に入れている気がします。
旧餐箸肇螢ンとの関係はみんな似たり寄ったり、全員で一つの友人って空気あるけど、
パトリックとリィンの友人関係はわりとオンリーワンな感じあるような。
エリゼを巡ってリィンに強く出られる絡みとか旧餐箸犬礇ぅ瓠璽現侏茲覆い掘

というかガイウスへの謝罪フォローとかも入ってすっかり過去のイメージを払拭して、
今や人格良しスペック良し家柄良し人望良し…と、割と文句のつけようのない良物件なので、
絶対に結ばれる気もしない兄妹イチャイチャとかするよりも、普通にパトリックとエリゼが結ばれたらいいなと思いますね。
現在時系列ではそんな描写できなくても、将来的にそういう形に落ち着く想定はされてそうだけど。

・アリアンロード
生身の人間として最強というポジションだっただけに、
スーパーロボット大戦に参加しちゃったのはちょっとゲンナリ。
でもロボ云々とかよりも、今作のシナリオだとこの人何がしたいのか分かんなくてなんだかなー…って感じでした。
これまでは結社の使徒でありながら、道理を守りむしろ善に近い"聖女"という風格をまだ守っていましたけど、流石にそこら辺揺らぎ始めましたね。
主体性が見えないキャラだから、周りの状況に評価が流される節があって、
茶番感MAXでしょうもない結社、ゲスい悪役っぷり全開だった地精の影響を受けて彼女の印象も悪くなっちゃったかなと。
この人やクロチルダみたいな「悪人ではないけれど、"盟主"を支持しているから結社にいます」という設定のキャラは、
如何せんいまだに盟主さんが正体も目的も全然明かされなせいで、キャラとしての芯が全然見えてこないのが辛いところですね。
ただ、そんな彼女に対して太鼓持ちの鉄騎隊がちゃんとドン引きリアクションかましてくれてたのは救いでした。
碧のマリアベルよろしく、こちらの印象と作中の評価が剥離するのって一番萎えるポイントの一つなので、
ちゃんと信者も疑いの眼差しを向けるような状況になってるってことを示してくれて一安心です。

あとは、ロイドを囮にして必死に倒した碧の時と比べて、
閃靴寮鐺だと呆気なく倒せちゃうのもアイデンティティを損ねちゃったような感じがしますね。

動かしやすい結社の使徒で、かつ"武の頂点"という絶対的なポジションとして、
軌跡シリーズ最終盤まで引っ張られ続けるキャラなんだろうと思ってたんですが、
帝国史や騎神大戦の関係者としてここまでガッツリ帝国編に関わってしまうとなると、
オズボーンやルドガーなどと共々、閃犬蚤狆譴靴舛磴Σ椎柔もあったりするのかな。
でもそうなると、次からは頂点ポジションがマクバーンオンリーってのも何か微妙ですね…。
空からの集大成になる節目の帝国編が終わったら、そこら辺の状況も大胆にガラッと変えてみてもいいかもしれませんね。

・猟兵王ルトガー
現状猟兵サイドでは一番格の高いキャラ…なはずなんだけど、
クロスベルへの脅威として暴れまくった星座の叔父貴と比べるとどうも印象が薄いですね。
未だに名前を"ルドガー"だと間違えそうになるくらいには頭に定着していないようです。
まあ性格が良心派だし、物語上の立ち位置もそんなに重要そうじゃないから仕方ないけど、
でも、ラスダンで寄せ集めパーティに入れられて強さを全く感じさせてくれなかったのは可哀想。
カードゲーマーとしての強さでは今作の敵で一番印象に残りましたけど…w

まさかの起動者抜擢は驚きでしたが、何か今のところ数合わせ感が否めなかったり。
だってこの人とリィンをロボで殴り合わせたところで特にドラマ的な盛り上がりもないし、
普通の流れなら因縁のあるフィーと生身で殴り合って、パーティメンバーの1ライバルキャラとして消費されるポジションだもんなあ。
ともかくこういう役割を与えたからには、ただフィーの因縁キャラってだけじゃなく、
それ以上に物語を面白くするような形で使って欲しいところです。

・セドリック皇子
今作一の問題児でしょうね、はい。
閃EDの時は、トールズの後輩になったセドリックが、
命の恩人であるリィンと良き関係築いてくれる展開とかに期待してたんですが、こんなことになっちゃうとはなあ。

そもそも2章で顔見せした時点から、
彼とその取り巻き、本校の存在自体がしょうもないなあと思っていて。
これ言い出したら、そもそもまた学生ものを繰り返したのが〜って話にもなるんだけど、
結社やら地精やろと物語の規模が広がった中で、
閃気劉義vs餐箸汎韻検屮┘蝓璽罰慇vs寄せ集め学生」という小規模ドラマをまた見せられるのが凄く場違い感あって。
仮にも皇族で重要ポジのセドリックが、気離僖肇螢奪と同程度のテンプレ的嫌味エリートとして消費されるのもガッカリでした。
その後もたびたび、ラスダンですら場違いな分校vs本校の構図が持ち出される度にちょっと萎えてました。

それでもセドリック自身については、
オリビエミュラーコンビみたいな関係をクルトと築いていく展開の可能性に幾分の楽しみは見出していたし、
4章で本校分校の代表として2人が並び立って、徐々にセドリックの態度が柔らかくなる中で許容できるラインまで迫ってきていました。
兇任体験で力を欲するようになった事情も理解はできるし、オーバー気味だけど痛い暴走しちゃったのもまあしょうがないかー、とか。
……のだけれど、終章でもう取り返しのつかないところまで落としちゃったなあと。
なんといっても、アルティナの首に手をかけたところは絵面的に印象悪すぎたし、
父や兄の死も平然と利用して、挙句騎神パワーに酔ってご満悦…と、あまりに行動と言動がゲス方面に振り切れすぎた
閃兇離轡淵螢が彼を助けるために犠牲を払う展開だっただけに、
こんな奴助けなれば良かった…的な感じで以前の作品にも悪影響及ばしちゃうのがまたタチが悪いですね。

というか、皇太子というポジション補正で多少誤魔化せているかもしれないけれど、
人間的なスペックだけで考えれば、敵勢力における彼の存在って碧のヴァルドなみに場違いな小物なのもどうかと思う。
起動者の大物メンバーの中とかに混じってると、一人だけクソザコすぎてなんやコイツって笑えてくる。
まあヴァルドみたいに謎の大物面したままフェードアウトするんじゃなく、
クルト達の量産型機甲兵に敗れるとか、ちゃんとキャラの格に見合った散り方してくれるならまだいいんですけど。

皇族・後進の学生という立場等を鑑みると、
オズボーンとかと違って死んで解決! というわけにもいかず、救われる形になる可能性が高いと思うんだけど、
正直どの面下げて戻ってくるんだコイツ、ってなるよね。それこそ第二のヴァルドになりそう。
青さ故の暴走、とかいうにはもう済まないところまでやらかしちゃったしなー。
たぶん「"呪い"のせいで暴走したんや!」って方向で責任逃れさせるんだろうなと思ってますけど、
なんかそれもスッキリしなさそうで、もう気持ちよく消化されるとは思えないキャラクターですね…。

・黒のアルベリヒ(フランツ・ルーグマン)
最早怪しさを隠す気もなかったルーグマン教授に、
アリサの父親・フランツの方も暗躍してますよフラグ全開だったけど、
いかんせん回想写真に出てくるフランツとルーグマンのビジュアルが似つかないだけに、
ルーグマン姓をシュミットが訝しむ描写入るまでは2人が同一人物だと結びつかなかったですね。ここもうちょっとどうにかならんかったのか…。
アリサ父黒幕展開が後付けじゃないかって言われちゃうのも、少なからずあの写真の影響あるんじゃないかと思う。

というか、閃兇泙能个討海覆った"地精"が閃シリーズの黒幕・敵対組織ってのはちょっと意外でしたね。
いや魔女との対比関係考えれば予想し得たし、黒の工房の正体が技術者の地精ってのも超順当なところなだろうけど、
なんとなく"地精(グノーム)"という言葉の響きから、もっとファンシーでほんわかした集団をイメージしちゃってました

アルベリヒ自体はまだどういうキャラなのかハッキリしませんが、
1000年以上ずっと、様々な場所・組織の影で暗躍しながら技術を高めてきたという設定なんかは、
これまでの軌跡シリーズにとっての集大成となる敵としてなかなか良いんじゃないかと。
空のラスボス、ワイスマンが戦術殻を従えていた繋がりとか今更気づいて感心しました。
ずっと生きながらえている謎については、やっぱりシャロンとの事故のあたりに真相が隠れてるんでしょうか。
あのタイミングで、元の優しい故・アリサ父と入れ替わったとかだったら幾分かアリサが救われていいなと思ったけど、
フランツ時代から怪しかったってイリーナやシュミットが言ってるからそれはないかなー。

・銅のゲオルグ(ジョルジュ・ノーム)
まさか、"ノーム"姓がまんま地精とのつながりを示しているとは…
あまりに露骨すぎて逆に無いと思ってたし、
そうだとしても、上で書いたように地精が黒い組織だと予想してなかったので、こういう立場になったのはちょっと予想外でした。
そしてそれ以上に、ノームの方だけじゃなく、
「ジョルジュ=Georges=ゲオルグ」で、名前の方にももう一つ意味合いもたせてたのがビックリ。
見慣れた実は敵役でした展開より、その後のゲオルグ呼びの方が衝撃的でしたよ。
これでちゃんとワイスマンと繋がりあるんだとしたら、目立つノームの方で本命のジョルジュを隠してる上手いネーミングだなと感心しますね。

方々の感想を見ると、セドリックと並んでヘイトの塊扱いされてますが、
個人的にはこちらはまだ様子見レベルというか、
アンゼリカ・カレイジャスの安否や思惑次第では、そこまでこき下ろすほどでもないキャラかなと思ってます。
もちろん次作でフォロー出来なければ、ぶん殴りたいクソデブのまま終わる可能性もゆうにありますけど。

・蒼のジークフリード(クロウ・アームブラスト)
発売前、いかにも今作のレーヴェ的な重要キャラとして紹介されたとき、
「閃兇妊吋蠅弔韻燭里法△泙織ロウにスポット当てるのもどうなのよ」って感じだったので、
肉体はクロウでも中身は別人とかであってくれと思ってたし、実際ただの記憶喪失クロウだと分かった時はガッカリでした。
でも、ラスダンでは余り物詰め合わせセットに混入したりとか、良くも悪くも思ったほどスポット当たらなかったので、
騎神大集合展開の数合わせみたいなもんか…と割り切ると、そこらへんわりとどうでもよくなってきちゃいました。

なんにせよ、生き返りなんていう典型的悪手パターンをわざわざやったからには、
ちゃんとそれに見合うだけの面白さに繋げてほしいですね。
実際、一度鉄血に上手いこと利用されたまま"無駄死"という形を迎えたクロウが、
ワイルドカードとして鉄血の計画に風穴開ける…
みたいな展開は熱そうだし、
そこまで想定して一度無駄死にシーンを描いたのなら面白い試みだなあと。
そういう意味でも、次回作では早い段階から味方サイドとして活躍して欲しいところですね。
そして、このまま普通に生き返っちゃったら流石に閃兇諒未譴茶番すぎるので、最後は他のゾンビ起動者共々爽やかにあの世に帰って欲しいものです。

あと、今更だけどクロウのイメージカラーって、やっぱり騎神やテーマ曲名と同じ"蒼"なんですね。
銀髪に黒衣のビジュアルイメージが強いから、なんかイマイチ蒼感無いんだよなあ。
ついでにいえば、使用武器のイメージも二丁拳銃なのかダブルセイバーなのかハッキリしない。
個人的にはやっぱり閃兇離瀬屮襯札ぅ弌璽ぅ瓠璽犬強いんだけど、
このままの流れだと拳銃使いとして参戦しそうですね。まあその方が独自性はあるかもしれんが。

・ギリアス・オズボーン
"呪い"に人生狂わされて、そんな帝国の現状を変えるために動いている…みたいな設定が出てきて、
「これ、着々とホントは良い奴フラグが積み上げられているのでは」と危惧していましが、
終章であちこちハチャメチャにした挙句、「世界を闘争の原理に染め上げる」みたいなこと言い出してひと安心しました。
とりあえず、今のところはまだ巨大な壁・倒すべき巨悪としての役割を果たしてくれているかなと。
ロボット召喚で奥の手も出しちゃった感あるし、流石に閃シリーズでお役目御免だろうとは思いますが、
最後はベタに"リィンの父親"として死ぬにしても、その直前までは信念のある悪役としての姿を貫いたまま逝ってほしいものです。
「実は呪いに操られてだけで、素顔は正義の人・いい父親のままなんだよ」とかじゃなく、
「打倒"鋼"を成し遂げるため、あくまで自らの意思で攻撃的な考えに傾倒し修羅の道を進んだ」的な方向性でどうかお願いしたいろこえお。
リィン、オズボーン、あとオリビエ辺りの処理の仕方は帝国編の評価に与える影響凄く大きいと思うので、
次回作でもやっぱり動向から目が離せないキャラですね。

・ウォレス・バルディアス准将
今回のお気に入りサブキャラ筆頭。
オーレリアもそうでしたが、こちらも閃兇了の期待以上に良いキャラしてました。
ノルドの血を引く槍使いっていう設定がまずカッコよかった。
達人キャラがRPGらしく剣士ばっかりな中で、槍っていうのはやっぱり渋く光ってます。
シナリオ上ではあんまり良い印象のなかった領邦軍のトップという立ち位置で、
実際今回貧乏くじみたいな役回りの中、それなりな立ち回りで自身と領邦軍のメンツ守ってくれてたのも良かったです。
リィンとのタイマンバトルは今作でも珍しい歯ごたえある一戦で、そういった面からも風格を感じさせてくれた。
そして分校長との縁も興味深いし、今回のラストでまたオーレリアの右腕に戻りそうなのも熱い。

空の軌跡のシード中佐の、脇役ながら頼もしい実力者として味方サイドの脇をしっかり固めてくれる感じが凄く好きだったんですが、
ウォレス准将もわりとそういう好みの匂いが漂うキャラですね。クエストで模擬戦する共通点もあるし。
次作でプレイアブルとまではいかなくていいから、頼れる味方の一員としてガッチリ脇を固めて欲しいです。

・シェラザード・ハーヴェイ
オリビエとの因縁的に空メンバーで一番出すべきキャラだと思ってたので、
伝聞での登場だけとはいえちゃんと帝国編に参加できたのは嬉しかったです。ついでにいえば帝国出身のヴェンツェルも。
次作は是非顔出しして登場して、オリビエを助けるような活躍をしてほしいところですね。

・ジョゼット・カプア
帝国といえば…と連想するキャラの一人でしたが、
やっぱりちゃんと拾ってくれたというか、凄くアッサリ登場してビックリ。
「ちょうどいいからここが元カプア家領地ってことにしとこう」位のノリで設定されたんだろうとは思いますが、
その後の領民との関係とかまで描いてくれたのは嬉しかった。
碧でも詐欺師の話が出てきたし、この一家の話も何気に全シリーズ通していろいろ描写されていて、
こういう細かい繋がりがいっぱいあるのがやっぱり軌跡のいいところですね。

そういえば、友人としてアガットとティータを帝国に送り届けたみたいな話がありましたけど、
空時代にほとんど関係描写の無かったこのラインにそんな繋がりがあるのはちょっとビックリでしたね。
でも、3rdの影の国時代に親交を深めたんだろうと思うとそれほど不自然ではないし、
こうして見ると、3rdのお話って支援課・餐箸澆燭い文鴇里發覆職業もバラバラな空のパーティメンバーに、
共通の繋がりを作って次回作以降にも活かせるという、ただのお祭りファンディスクのようで実は凄く財産になってるんだなあと。
あと、空輸ルートといえば、
次回作でのブライト一家の参戦展開があるとしたら、
それこそカプア宅急便が秘密ルートになって帝国入りを果たす展開が一番熱くていいんじゃないかなーと予想してたり。

・トールズ士官学院卒業生
NPC学院生徒の豊富なドラマは閃シリーズの最大の魅力の一つといっても良かったので、
続編でも彼らが登場して、旧餐箸汎韻犬茲Δ砲修譴召譴凌箆で活躍する姿が描かれたのは本当に嬉しかったです。
というか旧餐箸發△鵑世吋哨蹈哨輜△貶發くらいなら、
何人かはこういう風に非戦闘員としてサポートする立場に回してもいいんじゃないかって気がするけど、
まあそういう一部だけハブるみたいなことやっちゃうのは難しいか。

卒業生の中だと、ヴィジュアル的にお気に入りなのはすっかり美人になったリンデヴィヴィの双子でしょうか。
リンデさんとかあんな美人ナースが学校にいたら青少年の育成に悪影響出そう。
クロスベルで2人と別々に会ったあと、レストランで合流して食事してるシーンとかあるのも嬉しいですね。
一方、物語的に面白かったのは皆が個性的な進路選ぶ中、ストレートに軍属の道に進んでいたアランでしょうか。
しかも、かつての教官であるナイトハルトの右腕的なポジションに収まってるのが熱いし嬉しいですね。
こうなるなら閃記胸代からナイトハルトに見込まれるシーンとか描いておいて欲しかったとも思うけれど。

それから、卒業生は当然みんな協力者として出てくるだろうと思ってただけに、
鉄血側の悪徳商人みたいなポジションになっていたヒューゴにはビックリでしたね。
こういう道に進んだキャラが出てくるのは物語に深みが増して面白いなと思う一方、
学生時代はそんな闇落ちするようなイメージがあったキャラでもないので、
ただ勝ち馬に乗ってるだけじゃなく、その裏の真意みたいなのに基づいた行動であってほしいところ。
帝国におけるクライスト商会の影響力がかなり大きくなっていそうなだけに、
学生時代から続くヒューゴvsベッキーのドラマの決着・商人の団結が、帝国の窮地を救う一つのポイントになったりしたら面白いですね。

あと、出てくるのがリィンの同学年ばっかりで、
先輩キャラが全然出てこなかったのはちょっと残念でした。
帝国時報に載ってたりとか間接的な登場ばかりだったので、
皆こういう方向性なのかと理解していたところに、唯一ドロテ先輩が顔出し登場したのはサプライズでした。
まあ、どっちかというと同学年組の方がキャラが濃いし展開にも絡めやすいんでしょうけど、
閃兇寮菁攸箸瞭眄鏃亳晦進路決定の流れは凄く熱かっただけに、その後活躍する彼らの再会できたら嬉しいだろうなあ。

・第曲校生徒
一方こちらも旧卒業生に負けず劣らず、
どこらか寮や列車内等の描写による横関係性の豊富さや、
ボイス付き、出身地等設定面のパワーアップ等々あって、さらに濃く魅力的なキャラ揃いになってしました。
記兇NPC生徒の中には流石に面白みの無い微妙なキャラも何人か混ざってましたが、
今回の分校生徒はそういう"捨てキャラ"といえる存在が一人もいないと断言できるくらいには粒ぞろいでした。

中でも個人的に一番お気に入りなのは、
元一流の軍属スナイパーである父とのドラマが面白く、容姿も可愛らしいマヤでしょうか。
あとは出身地絡みで興味深いヴァレリー・スターク、
槍術の武家出身という設定面が面白く、まさかのプレイアブルもあったゼシカ、
如何にもほんわか田舎娘感がお気に入り・アルスター由来でオリビエとの小ドラマもあったサンディ、
最も濃く絶妙な味付けの良いキャラしてたフレディ…あたりかな。

とりあえずこんなところでしょうか。
こうして見ると、次回作に向けて残された課題のあるキャラがまだまだたくさんいて、
果たして次作でこれ全部回収しきれんの的な不安が残りますね。
一応閃兇了の同様の不安抱えていたのが、
今作の駆け足過去回収でだいぶ進んだ感じあるから、なんとかなるかもなーと思いつつ、
期待2:8不安くらいのバランスなのが現在の心境ですね。
閃兇了と同じく一年後の発売が濃厚みたいですが、
シナリオの規模が大きくなって大団円への期待感も大きい一方、
4作分もの投資に見合う締め方なんて出来ないんじゃないかという、疑いや不安もより大きな状態で待つ一年間になりそうです。

*1:ガイウスも微妙なところですが、族長の息子なので一応△謀てはまるかなと

*2:ミリアムが生き返る可能性も普通にあるでしょうけど

2017-12-02

「英雄伝説 閃の軌跡掘彜響朖◆淵轡淵螢振り返り)

前の記事で作品全体に対する感想はだいたい書き尽くしたので、
後はシナリオ振り返ったりキャラについて語ったり、適当にダラダラ書きなぐっていこうかなと。
文字ばっかで読みづらいのでスクショ挟んでいくべきかと思いましたが、
書くだけで疲れてめんどくさくなったので割愛しましたすいません。

では以下、シナリオの進行に合わせて序章から順にツッコんでいきます。
(※以下ネタバレ含みます)

・序章
零以降前編作品で恒例になってる、中後半の盛り上がるシーンを先にOPで見せる手法ですが、
これ全然必要だと思えないんだよなー。
零の時はまだキーアの力で改変されてた仕掛けっていう意義もあったし、閃気眛韻犬茲Δ鵬鮗瓩任なくもないけど
今作だと流石にもう無い(と思いたい)から、新餐犯匹縫▲鵐璽螢が居ないのもメタ的な都合でしかなくて不自然だし。
そういうシナリオ的な違和感とか抜きにしても、そもそもここで展開先見せすること自体が別に面白いとも思えないし……

仕切りなおして物語の始まり、
リィンとパトリックの組み合わせから始まるのはとても良かったと思います。
閃供疏郡屬龍白の一年で、おそらくリィンに最も近しい存在だったのがパトリック、もしくはこの後出てくるアルティナ辺りでしょうからね。
2人が並ぶ姿は、級友として過ごしてきた時間を想起させるし、
過去の因縁の陰もなく穏やかに話す2人の姿には成長の跡も見える。
あぁ、これから学生じゃない・大人になったリィンの物語が始まるんだなあと感じられました。

アガットにティータ、ランディとのっけからどんどん過去のメインキャラが出てくるので、
「うおっ、ホントに今回オールスターなんだなあ」と。思えば閃兇呂錣蠅伐甬邵逎ャラ渋ってましたもんね。
しかも皆お気に入りどころなのでテンション上がりました。

作中でも確かツッコまれていたとはいえ、
リィンが職場や担当生徒のこともろくに把握しないままぶっつけ本番なのは、教官としてどうなのよと思わずにはいられないスタート。

閃気離螢丱ぅ丱描写でユウナとクルトのお色気ハプニング描写がありましたけど、
こういうサービスを主人公以外のキャラが享受しているのって閃…どころか零まで遡ってもあんま記憶にないような。
これ見ると、ユウナはリィンハーレムに組み込まれることないのかなと思ってちょっと嬉しくなりました。
でもこの手のお決まりシーンってよく指摘されますけど、男側に全く非がなくても悪者扱いになっちゃうのちょっとアレよね。
まあ後でユウナが全面的に謝ってたからいいですけど。

CPの消費量が厳しく設定されてたり、
小要塞の最初のボスが鉄心のオーダー使わないとけっこう危なかったりで、
「お、今作けっこういい具合にバランス調整できてるんじゃね?」と期待したり。
オーダーとブレイクシステムに慣れてしまえば過去最悪のバランス崩壊クソゲーだとは、この時はまだ知らなかったのであった…。

・1章
最初に学院巡回してた時は生徒一人一人覚えるのに苦労してましたけど、
気づいたら全員の出身・部活から寮の部屋割りに人間関係まで頭に入ってたので、やっぱこの辺は流石だなあと。
総評の記事でも書きましたけど、今回は寮や移動中の列車内等でキャラ間の交流を増やしたのが良かったですね。

オライオン姉妹が人造人間でしたっていう設定が物凄くサラッと開示されてちょっとビックリ。
2章のシャロンの過去話といい、今回結構そういうのありましたよね。
畳に入ってくれるのはいいんだけど、閃兇了点で勿体ぶらずにもういくらか明かしておいてもよかったんじゃないかって気も。

学生が機甲兵を動かす訓練してたり、
過去作ではそういうのと無縁だったランディも乗り回したりしてるの見ると、
あぁ、本格的にロボットで戦う世界観になっちゃったんだなあ…とちょっと複雑。
果てはアリアンロードやオズボーンまでロボット持ち出してきちゃいましたしね。
騎神=帝国の至宝ってことが判明したから、
帝国編が終わればロボット推しが落ち着くかなという望みもあれば、
ここまで来ちゃった以上、次のシリーズではさらに進行するんじゃないかっていう恐れもあり…。

1〜2章演習の生徒3人+教官の4人チームで探索任務しているところ、
初期のNARUTOみたいな雰囲気で味があってけっこう気に入ってます。
閃気汎韻献轡船絅─璽轡腑鵑任癲
学生オンリーのチームから一人指導役が入るだけでけっこう変わるもんだなあと。

総評でも書いたけれど、この辺はとにかく序盤から再会・再登場ラッシュでたまんなかったですね。
しかもただ出てくるだけじゃなくて、皆2年分の成長ドラマを上乗せしてきてるからイチイチ楽しくてもう。

それから、演習2日目の展開がまた胸熱すぎてね。
「リィンを支えるために動く」という閃兇了に待ちわびてた言葉からの旧餐肇僉璽謄7訐に、
同時進行で新餐肇瓮鵐弌爾絆を育んでいく描写もあり、
そしてなんといってもハーメル、ハーメル訪問ですよ!
村へと続く道のりまで含めて、自分の足でハーメルを訪れることが出来るなんて、
空の軌跡ファンとしてはそれだけで物凄く感慨深いものがありましたよ。
空SCでも墓の周辺だけは描写されてたけど、閃だとグラフィックの等身が上がってるからまた違った趣がありますしね。

しかも、同行するのがアガットで、彼の口からハーメル事件の顛末が語られるってのがまた…。
エステルヨシュアの兄貴分でもあり、レーヴェとの因縁もあり、
何より自身がハーメルを発端とする百日戦役の被害者でもあり……とまさに打ってつけの人材であり、
この配役のおかげでこのシーンのドラマチックっぷりがさらに引き上がったなあと。
アガット参戦の報を聞いたときは、
「まあ彼も帝国に因縁あるキャラだしなー」くらいにしか思ってなかったけど、ここまで上手く絡めてくれたのは素晴らしいですね。

シリーズ恒例・バトル後の達人同士の褒め合いになると、
その輪に入れない普通の子(閃だとアリサ・エリオット・マキアス辺り)がちょっと居た堪れない感じになるので、
シャーリィが「楽士のお兄さんの支援もいい」とかエリオットへのフォローも拾ってくれると、
お、こいついい奴だなとちょっと嬉しくなってしまう。こういうフォロー大事にして欲しい

両勢力が白兵戦で白熱しているところで、
騎神バトルが差し込まれて急に敵味方が傍観者になっちゃうのは水差し感強くてゲンナリ。
一方で、こんだけ強い奴らだらけのお祭り騒ぎになってきた中で、
実力的に劣る新餐肇瓮鵐弌爾鬟丱肇詈面で目立たせようとしたら、
周りを置いてけぼりに出来るロボットバトルくらいしか方法ないのかなあとも。
その章でスポット当たったキャラとリィンのタッグ(トリオ)で締める展開自体は嫌いじゃないです。

あとここのシーン、元々アッシュがロボットを駆っていたのに、
どこからかいきなりクルト用の大剣2つがいきなり出てきたのは凄く不自然だった。
軌跡の武器どこにしまったんだ問題は今に始まった話ではないですが、
ロボットサイズでそれやられると尚更視覚的に違和感強いですね。
というかそもそも愛用武器のロボットサイズ版が生徒全員に用意されていること自体が違和感ある。
独自性が強いアッシュやユウナの武器とか明らかに特注品だろうし、
そこまで柔軟に対応できる開発体制やらコスト面やら、細かいところがどうにも気になっちゃう。
その方がモーション作成の手間とかが楽だったんだろうけど、
機甲兵戦闘は普通に機甲兵用の汎用武器で戦わせた方が良かったんじゃないかと思う。
ヴァリマールも最初は刀以外の武器で戦ってたしね。

・2章
1章でハーメルを訪れて空のドラマを持ち出すという反則的な盛り上げ方をしちゃったから、
最初からここまで飛ばしちゃって大丈夫かな…と思ってたら、
今度はクロスベル訪問で零碧のドラマを持ち出してくるというアクセル全開っぷり。
空と比べれば零碧にそこまでの思い入れは無いですけれど、
それでもやっぱり、100時間超駆け回ったあのクロスベルを閃のグラフィックで再訪出来るのというのは、
テンション上がらずにはいられなかったですね。
何だかんだでそれなりに記憶に残ってたモブも多かったし、二年後の彼らとの再会も嬉しかった。
特に、支援課の帰還を待ちつつコッペの世話をしている中央広場のモモちゃんと、
それぞれ就職してる旧市街の両不良グループ出身コンビ辺りはドラマ性感じて良かったです。
でもヴァルドさんとかいうクズの帰りは待たなくていいよ。

ユウナの信者っぷりにリィン自身の卑下もあって「"灰色の騎士"よりもロイド達こそ真の英雄!」的な話になるのは、
零碧ファンへの配慮とリィンの性格的な問題もあるんでしょうけど、
実際今回、リィンの視点で見てみると、強メンタルでブレないロイドって確かに英雄然として映るんですよね
零碧でプレイヤーとして動かしてたときはそんなに思わないというか、
むしろ終盤のアレさで不信感を抱いてたような節すらあったのに、
視点を変えてみるとこう印象が変わるのは面白いなあと。
よりイケメンに進化した姿をチラ見せしたとはいえ、特に今作の中で何かしたわけでもないのに、
リィン視点で追っているとなんか勝手にロイドの株が上がっていって、
次回作での共闘展開への期待が膨らんでいくのだから不思議なものです。

一方で、NPCのクロスベル市民も皆一様に、
支援課は持ち上げ、ディーター勢力(というかほぼディーター一人)は悪者扱いって感じだったのはなんだかなーとも。
それまでの積み上げで支援課が信頼を得てるのはまあ分かるし、
ディーターも猟兵にクロスベル襲わせたのがやりすぎで擁護し難いとしても、
ディーター達がやらかさずとも、遅かれ早かれどうせクロスベルは二大国に飲み込まれる運命だったし、
彼の行動にはそれに対抗する意図もあった点にもっと言及があっても良かったよなあと。
「クロスベルにとって正しい選択なのかは分からないけれど、自分達の正義とエゴを貫く」っていうジレンマが碧終盤の一つの醍醐味だったように記憶してるので、
その辺をあっさり片付けられちゃってるのは勿体無い気がします。
でも、クロスベル民が帝国の支配にそこまで露骨に反発的じゃないというか、
ナチュラルに受け入れているような空気も合ったのはリアル感あって良かったと思います。
ユウナがやたら併合前のクロスベルを美化しまくるからちょっと不安だったんですが、
あくまでユウナの性格上の問題だったと分かって安心したし、
逆にその価値観の差に面白みを見いだせて良かったなあと。

発売前の宣伝で印象的だったユウナの絶叫、
「あたしたちのクロスベルを返してよおおおお!」は、
絶対これ帝国vs共和国の戦場になってクロスベル炎上する展開やろなあ…と予想しちゃってたので、
ああいう形での言葉だったのはちょっと肩透かし感。
でも、誇りを折られるまでの前フリがしっかりしてたから、ちゃんと説得力は感じられましたし、
英雄達の代わりに自分がクロスベルを救うんだ! って展開に繋がるのは熱くて良かったです。
そのせいでランディが全然活躍できなかったのは残念ですが。

ラストのロイドの間接グータッチは、
まあシナリオ通りにリィン(+その他全員)に向けた「感謝+お互い頑張ろうぜ」的な意図なんでしょうけど、
普通に考えれば近しい存在であるランディかユウナへのメッセージが真っ先に優先されると思うので、
その2人に向けたメッセージを、リィンが勝手に自分宛だと捉えて返したら凄く恥ずかしいな……とか考えちゃってちょっと感動に水刺されてしまいました。

・3章
予定調和的にアッシュとミュゼが餐箸鵬弾。
2人ともキャラとしては好きだし、
1章から協力関係にあったから仲間として馴染んでないとも思わないけれど、
ユウナ・クルト・アルティナの少数グループとしての空気が気に入ってたからちょっと残念さもあり。
でも、ミュゼのリィン誘惑を嗜めるユウナのお約束とか、
クルトをお坊ちゃん呼ばわりするアッシュとか、
ユウナとクルトのために新参2人に目を光らせるアルティナとか、人間関係的に広がり出てきて良かったですね。
それに、この2人いないとだいぶクソ真面目な感じになっちゃいますしね。

師匠の手紙に出てくる「無明の闇に刹那の閃きを〜」的なフレーズ、
ここに来てようやくタイトル回収感があってグッときました。
あと、初めて帝国東部についての話題が出てきたのも興味深い。
この後アンゼリカとの会話でも東部の話を出しつつ閃勢の介入フラグも示唆してたし、
このプッシュの仕方は、やっぱり帝国編の次のシリーズへの布石じゃないかと思わずにはいられないですね。
西ゼムリアが舞台ってこと自体は外さないと思いますけど、
無難に考えればやっぱり共和国が次の舞台で、国の背景事情として東部の問題が絡んでくるってとこでしょうか。

オルディスは貴族最大の本拠地に相応しい煌びやかがあって気に入りました。
帝国編をさらに東部編(記供砲叛症編(鍬検砲裡欧弔吠けたことで、
リベールより広大な帝国の主要都市の大半を訪れることが出来たのは、
引き伸ばしと言われつつここまで帝国編を引っ張ったことによる一つの成果ですね。
閃気捻藹地として名前だけ出してた西部の都市に、靴砲覆辰討ら行けるようになるっていう仕掛けも好き。
そういえば閃気裡馨呂妊螢ン達がガイウス一家に歓迎されてノルドを満喫して頃、
もう一つの班はあのつまんなさそうなブリオニア島で演習してたんだなと思うと格差感じますね…w

1日目ラストの、大人オンリーで夜の歓楽街で情報収集するところは凄く楽しかった。
プロの大人4人が夜の街で行動してる空気も好きだし、
学生という立場故に、エステルやロイドよりもこういう描写に馴染みづらかったリィンで…というのが、
閃兇らの成長・新鮮みを感じさせて余計に面白いですね。
学生物語が続いてるだけに、余計にこういうのに対する飢えが強くなってるような。

1章からずっと似たような展開が続くから流石にマンネリ気味というか、
「その必要はない!」をユーシスやサラがかましたときはもう失笑ものになっちゃってたんですが、
大トリを飾ったガイウスの助っ人登場は、状況やフラグの積み上げもあって素直に熱いと思えましたね。
ここからクライマックスまでずっと回想話引っ張られ続けるとは思わなんだけど……w

海上要塞の攻略展開、
新餐犯匹筏讚餐犯匹吠けて同時攻略させてくれるのは燃えました。
ようやく章終盤の局面で新餐箸髻△靴もリィンとは別働隊で動かせる喜びもあったし、
こういう盛り上がりどころでキャラを余らせないってのが何より嬉しかったですね。
新餐犯匹鵬晋里入ったアンゼリカが浮きまくってるのは気になったけど、
後の展開を考えれば、ここで彼女と新餐箸寮榲精遒辰討くことにちゃんと意義あったんですね。

北の猟兵の復讐にオルディス砲撃のピンチ、
海上要塞で黄金のオーレリアと白銀のアリアンロードの女将軍がぶつかるシュチュエーションとか、
ガワの展開は1章、2章よりも確かに盛り上げてきてるんだけど、
空や零碧の物語を引っ張り出してきた前2章ほどはテンション上がんなかったなあと。
そんなわけで少しガッカリ感を覚えていたところに、
最後サプライズ展開を持ってきたのはいい意味で凄く不意をつかれた感じ。
あそこのシーン、深夜に一人で墓を掘り返すって状況もそうだけれど、
このゲームプレイ中で始めて「録画禁止エリア」の警告が出てきたのが、
「あ、これ絶対衝撃展開来るやん…」とゾクゾクさせてくれる演出になりました。そこまで狙ってたのかは分からんけど…w

・4章
閃気了もそうだったけど、
学力試験でネームドキャラ全員の順位が見れるのは、
NPCも含めた皆の学力レベルとか知れてとても楽しい。
アッシュとミュゼの高スペックっぷりに押され気味だったクルトが、
なんやかんや分校トップ、セドリックに並ぶ代表として名目保ってたのは嬉しかったです。
まあ本気出したらたぶんミュゼの方が上なんでしょうけど。

マンネリ気味だった小要塞攻略、
リィン外して生徒だけで…ってシチュでちょっと嬉しかったし、代わりにティータ参戦でさらにテンション上がる。
ティータとレンが良き友達やってる回想は空ファンとしてはちょっと感慨深すぎますね…。
平和な日常サイドの象徴みたいなティータとそういう関係築けてることが、
レンが心の安息を手に入れられたってことを物語ってくれてて、こっちまで幸せな気分になるし、
ただ仲良しなだけじゃなく、お互いに与えられるものがある特別な友人同士なんだってことが伝わって来るのが尚の事嬉しい。
空本編の時点だと、レンにとってのティータって正直まだそこまで大きな存在にも見えなかったので、
零の後、友達として一緒に時間を過ごす中でこういう関係にたどり着いたんだなあと空白の期間を思うと滾るものがあります。
ところでレンってあのゴスロリ服のイメージしか無くて、数年後の姿って思い描きづらかったので、
王立学園の制服を持ってきたのは衝撃受けつつ納得でした。後ティータと身長差かなりついてたのもビックリした。

そしてその後にまさかのvs分校長&アルゼイド父。
敵の格的には3rdの剣帝剣聖コンビ戦にも引けを取らない状況なんだけど、
サラのオーダーが強すぎるからブレイク→タコ殴り安定で圧勝してしまって何の感慨も得られなかった…。
ところでここ、味方がラウラ・フィー・サラなのはまあ納得の人選なんだけど、
改めて見ると、閃はこういう味方サイドの強者ポジションが女性ばっかりなのがちょっと寂しいですね。
今作ラストでガイウスがようやくそこに名乗りを挙げてきましたが。

ロボット展開の是非自体はともかく、
閃兇播仂譴靴審独突儺,某鍬餐肇瓮鵐弌爾割り振られるのはけっこう興味深く見ていたので、
最後に残ったアルティナがまさかのゴライアス担当だったのは面白かったです。
戦術殻を使ってるから馴染むっていう理由付けもちゃんとしてますし。
1〜3章の展開からして4章ラストは当然、
ゴライアスをモノにしたアルティナとロボ共闘展開になるのだろうと思っていたのですが、予想外されましたね。
次回作で改めてその展開来たらなかなか熱いかもしれません。

ヘイムダルでメインキャラであるクルトの実家に行けるだけでなく、
トワや分校生徒のウェイン、
さらには閃記兇播仂譴靴織┘潺蝓疾菁擇亮族箸泙任△辰燭蠅靴董△海ΔいΔ箸確石だなあと。
家族との相違点で血の繋がりだったり、そのキャラの生い立ちだったりが見えてくるのが楽しんですよねえ。
民家の一つ一つにまでこういうドラマ性もたせられるのはホントこのシリーズの凄いとこだよなあと。

今作の一つのピーク的な扱いだった旧餐箸僚厳襯掘璽鵑任垢、
既に個々との再会は済ませた後だったから、ぶっちゃけそんなに感動無かったですね。
むしろこの期に及んでガイウスの話まだ引っ張るのか、とかの方が…w
別々の道に進み、それぞれ力をつけたメンバーが、
改めて集まって進むべき道を決める…的なシチュエーション自体はけっこう気に入ってます。
というかこの案を持ち出したのがユーシスってところがいいですね。
餐箸辰涜佚なクラスメイト同士なのに、何でもかんでもリィン中心で物事が動きすぎてるのがあんま好きじゃないので、
リィン以外のキャラがリーダーシップ取ってる描写はけっこう嬉しいものがあります。

それまでのvs茶番結社から解放されて、
4章はvs共和国の工作員って展開にはけっこうワクワクしてたんですが、
その辺やや消化不良気味なうえ、伝説の暗黒竜との戦いって展開に突入したのは正直なんだかなーと。
伏線はあったとはいえ若干唐突に感じたし、
ここまでずっと人・組織を相手取る展開が続いていた中で、こういう生物との戦いってあんまり熱くなれないしね。
新旧餐箸龍ζという展開もここで解禁されますが、
こんな感じでテンション上がりきってなかった上、新旧餐箸妊僉璽謄A箸爐里發△鵑浤擇靴なくて……。
3チーム同時攻略で余り物出さなかったのは凄く良かったんですが、
空3rdのラスダンとかと比べると、今回の餐肇僉璽謄ってあんま組み合わせ考えるのにロマンがなかったんですよね
旧餐汎瓜里離廛奪轡紊気譴討襯撻△あんま多くないってのもそうなんだけど、
せっかくの新⇔旧餐肇ャラ間の組み合わせに面白みないのが痛かった。
合格ラインに達してるのはオライオン姉妹だけで、
あとはラウラ&クルト、ユーシス&ミュゼ、サラ&アッシュが辛うじて繋がりあるかなー、ってくらいだもんね。
敵も味方も微妙で1〜3章の終盤よりもどうにも盛り上がりにかけて、
まさかこれラスダンだったらどうしよう……って危惧してたんですが、黒キ聖杯さんが残されててホッとしました。
でも暗黒竜さんは戦闘バランス的にはブレイク戦法でタコ殴りできる劫炎やら聖女やらなんかよりもだいぶ手強くて、
本作で唯一歯ごたえ感じられた大ボスだったので、そこは良かったかなと思います。
まあ、舐めくさっってて2組目のパーティが火力足りてなかったせいなだけかもしれませんが。

地下道の探索クエストでアガット・ティオらゲストキャラクターが勢ぞろいする展開、
強引だなあと思いつつもやっぱり嬉しいファンサービスでした。
ここのメンツ、因縁豊富でいろんな組み合わせが楽しめるので、
それぞれのリンクリザルト見るためにダラダラ地下道駆け回ってましたね。
アガットとオリビエが「同窓会でもするかい?」みたいな会話してるのとか感慨深かった。
あとはレクターが使えるのも嬉しいサプライズでしたね。

組み合わせが楽しめるといえば、この後の祝賀会のシーンも良かったですね。
武人・才媛・趣味繋がりとかいろんな括りでの会話が面白かったし、
リィンの関わらないところでキャラ同士の関係が広がっていくのはやっぱりいいなあと。
パトリックがガイウスに閃技代の暴言を謝罪する下りとか嬉しかったですね。

その後皇帝との話で出てくる帝国編の核心「呪い」の話は、うーんなんだかなーって感じですね。
まだ全貌が明かされたわけではないですが、
こういう物語の課題を便利な「洗脳」で片付けちゃうのってあんま面白くないと思ってて。
ダンガンロンパのアニメとかホント陳腐だったし…。閃はあそこまで酷くはなさそうだけど。
まあ、思い返せば空FCの頃から"ヨシュアの暗示"という似たようなものを使ってはいたけれど、
帝国編は物語全体に対する「呪い」の影響の大きさが段違いだしね。
確かにそんな裏付けでもないと過去回想の残虐な行動に違和感が残る面もあるとか、
開戦の口実のために自国民虐殺とか割に合わなすぎ…とか言われてみればそうなんだけど。
でもそういうやりすぎ感も含めて、純粋に人の業による出来事だったからこそ、
「ハーメルの悲劇」が物語上における巨大な闇として意味合いを持っていたんじゃないかなあ
とか。
実はもう一人生存者がいましたー展開よりも、こっちの方が後付けで泥塗られた感あるやもしれん。
一方、ここまで明かされてきたクレア、レクター、そしてオズボーンの悲劇的な過去が、
"呪い"の被害者という点で結びついたのは、謎が収束するようなカタルシスがあって良かったとも思います。

そして衝撃のアッシュによる皇帝銃殺〆ですが、
なんか「長年の苦しみから解き放たれるが良い」とか聞こえのいいこと言ってる皇帝が、
むしろ責任丸なげで自分が解放されたがっているように見えてしまいました。
いや、この人もたぶん"呪い"になんとか対抗しようと試行錯誤した経緯があったんだろうし、
最高権力者でありながら、諸々の犠牲に目を瞑ってオズボーンの野望を容認し、
自らの命を使ってでも彼の策にのっかることで打倒呪いを成し遂げる所存なのかもしれませんけど、
今のところの描写を見てるとどうもそこまでの覚悟が感じられないというか。
セドリックがあまりにアレすぎてそっちばっかり目立つけど、
なんかこの皇帝もどうなんだろうなーって感じですね。
結局一命を取り留めたとしても、
意図はどうあれオズボーンの策を黙認してた時点で皇帝の座に戻すのもあんまり気のいいものじゃないし、
かといってセドリックはもう取り返しのつかないところまでいっちゃったし、
今回の件が片付いた後の帝国の政治体制どうするんでしょうかね。
生きていたオリビエをトップに据えるのが一番無難なところですが、オリビエは今の脇で支えるポジションの方がらしくて良いよなー……。

・終章

アッシュ・アルティナと靴離瓮ぅ鵑2人も、クライマックスを前に抜けてしまうのはちょっとビックリでした。
賛否分かれそうですが、
個人的にはゲーム的な都合よりもシナリオの流れを優先するのは賛成です。
ただぞろぞろと一緒についてくるだけよりも、
別行動で己の役割を果たす方が存在感も出てきましね。
まあ、シリーズ全体のクライマックスになる次作では、
やっぱり皆揃って大団円にしてほしいなあとかまた話が違ってくるんですが…w

演習地から出るのも、帝都に入るのもエマの魔女パワーで万事解決
こういうとこに細かい作戦描写があったりするのがけっこう好みなので、こういう荒業はあんまり楽しくなかったり。
ところで、教会に辿りつくまでの流れはガイウスとエマのコンビが結託して主導してましたが、
ガイウスが教会サイドの人間になったことで、
旧餐肇瓮鵐弌柴發忘までになかった新しい繋がりが生まれたのは面白いなあと。
それこそ学生時代からこの2人のペアをプッシュしてれば、もっとドラマチックだったかもなあ。

ようやくガイウスの正体発表の後、長々と語られる帝国の至宝史。
焔だけじゃなく大地の至宝も絡んでいて、その融合体が今回の元凶というのはやや驚きでしたが、
空や零碧の2倍の尺を費やしてるシリーズなんだから、
至宝の数も、立ち塞がるものの大きさも2倍
というのは然るべきだよなあと納得感。
両至宝の関係者が魔女と地精というのも、勢力図が分かりやすく整理された感じで腑に落ちましたね。
ここまで至宝や聖獣の話も出ず、いろんな勢力出しすぎで帝国編に収拾つく気が全然してなかったのですが、
ここに来て、思ってたよりもわかりやすい状況になり、終わりも見えてきてホッとしました。

そしてさらに状況を整理するために、まさかの結社地精タッグ成立からの敵役大集合展開。
ここのシーン、一度にサプライズ描写を盛り込みすぎてかえって1つ1つが潰されちゃってるんですよね。
ユーザーにとってはそこまででもないですけど、
リィンたち登場人物の視点からしたら驚愕ポイントが多すぎて、一気に明かしすぎじゃね?と戸惑いました。
・黒キ聖杯が発動している光景
・鉄血・地精・西風・結社・星座らが敵としてみんな並び立ってる図式
・アルティナが敵の手に落ちている
・ミリアムが鉄血の一員としてその場にいる
・シャロンが結社側についている
・ジョルジュが何故か敵サイドにいる
・地精の親玉がルーグマン教授=フランツ=死んだはずのアリサ父
こんだけのポイントに対して驚きのリアクションを返さなきゃいけないから、かえって一つ一つが軽く流されすぎなんですよね。
この瞬間まで良き先輩だったはずのジョルジュとか本来なら閃気離ロウみたいに衝撃を持って迎えられるはずなのに、
あまりにもサラッと流されすぎちゃって、このシナリオ構成はもうちょいどうにかならんかったのかなあと。

その後、帝都に幻獣が大量出現しちゃうのもちょっと戸惑いましたね。
せっかく上手いこと民意を対共和国意識へと扇動してたのに、
こんなに街をめちゃくちゃにしちゃったらそれどころじゃなさそうだし、
オズボーン陣営の仕業だってバレたら信用失墜しそうだしどうなのよこれ…と。
まあでも、ラスト見る限り最終的にはこれも共和国の所業に擦り付けられたし、
呪いの洗脳パワーでどうにかなるからオッケーって腹積もりだったんでしょうか。それはそれでなんだかなーって感じだけど…。

ラスダンでの中ボス一斉処分セール三連戦、
三戦目の子供たちカルテットはそれなりにワクワクしたし、
初戦の結社ツートップもまあいいかなって感じですが、
二戦目の猟兵王、シャーリィ、シャロン、クロウの抱き合わせは残り物まとめて詰め込んだみたいであんまり面白くないですね。
というか重要ポジションだと思ってたジークフリードさんがこんな雑に処理されるとは思わなんだ
まあ、今更またクロウとの一大決戦みたいなのを繰り返されても…って感じだからこんなもんでもいいんですけど。

味方サイドにしても、
三戦目のマキアスとエリオットは完全に処理に困ったおまけ感が拭えなかったですね。
兇泙任六たような枠だったガイウスとアリサが救済されただけに、この2人ももうちょいどうにかしてほしかった。
一方、初戦のラウラ・エマ・ガイウスのトリオなんかは現状の旧餐肇肇奪廛好蝓軸兇△辰凸滅鬚ったです。
こう言うと、かつてラウラとツートップ扱いだったフィーがちょっと不憫ですが。
あと、対幹部足止め用に仲間が少しずつ抜けていく展開自体は熱かったですね。
最終決戦で出番の無い仲間が出てくるくらいなら、
こういう手法の方がみんなに見せ場が出来ていいよなあと。
最終作でもなく、敵との決着もまだつけなくていい今回だから出来た演出なんでしょうけど。

裏切り者続々、敵組織うじゃうじゃ、
帝都はハチャメチャとただでさえ敵サイドのやりたい放題感に混乱していたところに、
頼みのカレイジャス登場→即爆破退場というコントみたいな敗北展開は、
どうせ生きてるんでしょとは思いつつもトドメ刺されたような絶望感あって、そういう意味では上手いこと機能した展開だったかなと。
その流れでアルティナの首が絞まったら流石にコントローラーぶん投げたくなるところですが、
仲間達への想いで目覚めてセドリックを振り払うシーンは、
やられたい放題な中でようやく一つ抵抗できた感じがあって、アルティナの成長とも合わせてグッときました
…まあその後、ミリアムは死ぬわ、リィンは暴走して自ら至宝発動させちゃうわ、
騎神4人がかりで羽交い締めにされ見下されたままEDに突入するわで、胸糞の極み状態で終わっちゃったわけですがw
この辺のネガ話は先の感想でも書いたからもういいかな。
あ、そういえばEDの「嘆きのリフレイン」はけっこう気に入ってます。
デモムービーで聞き込んでたせいもあるだろうけど、OPよりも馴染み深くてお気に入り。
しかし、既に知っていたフレーズとはいえ、
あの展開の後に「踊れ狂ってしまえ」とか言われると乾いた笑いが出ちゃいますね。

ED後の話(次回作の予想)とかも一度書いたしもういいかなー。

というわけでこんなところでシナリオの振り返りは終わり。
あとはこのままの流れで、キャラ語りを同じように書き連ねていく予定でしたが、
ダラダラ書いてたらウッカリ文字制限に引っかかっちゃたので分割しました

2017-11-07

「英雄伝説 閃の軌跡掘彜響朖 柄輊勝

(過去の閃シリーズ感想記事)
・「英雄伝説 閃の軌跡」感想 柄輊勝
・「英雄伝説 閃の軌跡供彜響朖 柄輊勝

英雄伝説 閃の軌跡III - PS4

英雄伝説 閃の軌跡III - PS4

閃の軌跡轡リアしました。
NPCとの会話は極力コンプリート、
釣り・料理・VM・各種ノート等のやり込みはとりあえず抑えていく方向性で、プレイ時間95時間ほど。
過去のシリーズでここまで時間がかかった記憶はないので、おそらくボリュームはシリーズ最大級ではないかなと。

今作の出来としては、非常に面白いし、"良くなった"ゲームだったと思います。
閃競轡淵螢のマイナスポイントだった、学生物語故のこじんまりした感じとか、味方キャラが機能してない問題とかが改善されてたし、
閃2作や空・零碧も通じて過去作の遺産を存分に発揮したオールスター群像劇は破格の面白さ。
相変わらず完結はしなかったけど、まあそれは元々織り込み済みだったし、
何だかんだ多くの伏線が回収されて、クライマックスに収束していくカタルシスもありました。
ゲーム面でいえばロード時間のストレス短縮や、グラフィックが(当社比で)かなり進化したのも非常に大きい。
戦闘バランスが最低だったのを差し引いても、閃シリーズでは一番の作品と言っていいのではないかと思います。

……なんだけど、ラストの展開がどうにも後味悪すぎて、ウキウキ気分で感想書けないのが辛いところ。
クリア直後は、「ええっ…、なんやこれ……」ってめっちゃ萎れてて、
そこから日が経つにつれ、「いやでも、振り返ると今作めちゃくちゃ面白かったよな」と持ち直してきて、ようやく感想書き始めたというのが現状ですねw
感想巡りしてると、同じように
・「終わり方酷すぎ」、というネガティブな意見
・「でも面白かった(少なくとも閃記兇茲蠅藁匹なった)」、というポジティブな意見
の2つが多かった気がするので、まあそんな感じの作品だったのかなと。

ともあれそんな閃靴隆響曚鬟瀬薀瀬藹颪い討い海Δなと思います。
※以下ネタバレ全開

過去7作の積み上げを活かした群像劇

閃靴離轡淵螢で一番の長所としては、なんといっても群像劇としての圧倒的な面白さだと思います。
元々軌跡シリーズ、とりわけ学院生徒達の細やかな描写に優れていた閃シリーズはこの点が大きな売りでしたが、
今作ではさらに、ちょっととんでもないくらいその側面がパワーアップしていたなあと。

新キャラ・分校生徒達の描写が記兇竜賈楾酸古未茲蠅發気蕕僕イ譴討い燭箸いΔ里眤腓いのだけれど、
それ以上に、これまで登場してきた過去キャラクター達のドラマの上積みが素晴らしかったですね。
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今作って、ずっと七曜暦1204年の話を描いてきた碧〜閃兇ら久々に時計の針が進んだわけですが、
その2年間に何をしてきたか、どう成長してきたかみたいな物語が膨大な旧キャラクター達皆に用意されているわけです。
メインの舞台である第曲校からして、
成人して学生を導く・支える立場になったリィンにトワやミント、リンデ、ベッキーら。
クロスベルの現状をなんとかしようと足掻いてるランディ。
身も心も成長し、零の後レンと良い関係が続いていることも伺えるティータ。
…と、時を重ねた全シリーズキャラクター達の"続きの物語"が堪能できるオールスターっぷりですしね。

こういう"続きの物語"に立ち会える機会が至るところに散りばめられていて、
その度にめちゃくちゃ楽しくてテンション上がっちゃうので、今作は1章の時点でもう異常なくらい盛り上がってました。
卒業・就職した旧餐肇瓮鵐弌爾箸虜堂颪箸いΕ瓮ぅ鵐妊ッシュ以外にも、
ジンゴやヴィヴィ、アランといった再登場脇役NPC達の新しい姿が見られたり、
果ては空のモブキャラ・オーヴィッドさんを発見しただけでもちょっと嬉しくなったりして。
そして極めつけには、頼もしきA級遊撃士になったアガットの口から"ハーメル"が語られるという、空ファンにはドラマチックすぎる展開ですよ。
ちょっともう、あまりにもドラマの密度が濃厚すぎて胸焼けしそうで。
「これ今、とんでもない物語を味わってるんじゃないか…」とゾクゾクしてしまいました。
一歩引いてみると、今作のシナリオってけっこうパターン化されて単調な感じもするのだけれど、
この100人超のキャラクター達の、膨大な物語の物量でテンション途切れることが無かったなと。

加えて今作のストーリーは、ランディ・ティオ・アガット・ティータといった過去のメインキャラを本格登場させたうえで、
言わずもがな占領国としての関係で零碧のクロスベル組、
さらにオリビエ関連や"ハーメル"への更なるスポットで空のリベール組のドラマも密接に物語に関わってくるから、
まさに軌跡シリーズ過去7作の積み上げを活かした、オールスター集大成としてのワクワク感も非常に強かったですね。
7作ものタイトルの物語が重なり収束していく面白みは、
次作につながる種を散りばめつつ長らくシリーズを続けてきたから。
過去のメインパーティキャラだけじゃなく、無数の脇役の時間経過にもいちいちドラマ性を持たせられるのは、
膨大かつ丁寧なテキストでモブに至るまで一人一人の細かな物語を積み上げてきたから。
閃靴群像劇このシリーズだから、このシリーズをずっと追ってきたファンだからこそ味わえた、
ものすごく特異で、ハチャメチャに楽しい最高のプレイ体験だったと思います。ホントここは手放しに絶賛したい。

第曲校、という舞台

閃記兇妊函璽襯沙隆嘘惘,諒語をひとまず描き、
次はどうするんだろうと思ったら、なんとまた学院が舞台・メインは新たな餐箸寮古銘という展開に。
これについてはいくつか引っかかった点があって、一つずつ順番に語っていくと…。

,泙此「学院生徒を戦力、それも対"結社"要員として動員する」っていう設定がどうなの? と。
今作では帝国正規軍は対カルバード共和国に割かれているから、
暗躍する結社の対抗要因には第曲校をぶつける…という設定でしたが、
最初に聞いたときは「え、まさか学生で結社に対抗する気なの!?」とビックリでした。
記胸代の本校生徒よりは見るからに武闘派っぽいのが揃えられていたけれど、
それでも、結社や赤い星座みたいな後編で出てくるタイプの組織とやり合えるようにはとても見えなかったし。
あくまで"捨石"扱いと言われてましたが、
にしては学校の設備や機甲兵、専用列車等かなり投資してますし……(いくらかは分校長の私費で賄われているということだったけど))
実際、1章の演習一日目でいきなり結社の襲撃にあうシーンを見てると、
「やっぱこの設定、無理があるんじゃ…」と思わずにはいられませんでした。

しかし、その後「灰色の騎士」に政府から要請がくだるという展開を受けて、なるほどなあと。
分校の生徒云々はあくまでおまけとか建前とかそんな感じで、
宣伝的にも戦力的にも価値のある「灰色の騎士」と、
後は化物分校長や、旧餐氾の学外協力者たちをメインとして見込んでいるのなら分からんでもないなと。
素直に軍属はしてくれないリィンを利用するために、
"教官"という仕事で、"生徒を守るため"戦わざるをえない状況を作るのは上手いことできてるし、
こんな少数戦力で仮に結社攻略が上手くいかなくても、
「そしたら貴族勢力にダメージがいくから、それはそれでOKだよ」みたいな逃げ道も用意されている。
どういう結果になっても、オズボーン側にはメリットあるような仕組みになっているのは結構感心しました。
あと、終章を見る限り"Oz"アルティナの育成の場として分校が利用できるってのもあったのかな。
ちゃんと意図が理解できたおかげで鉄血の株は下がらなかったし、
でも代わりにリィンの「相変わらずこいつ掌の上で転がされてんな」感も強くなったw
ともあれ、結社や猟兵と学生服の生徒がやり合ってるのはやっぱり画的に違和感あるし、
ご都合主義を感じさせつつも、まあ落としどころは見つけられる最低限の説得力は保ってくれていたかなと思います。

⊆,蓮「また学生の話をやるってどうなの?」という話で。
前作までの学生物語はあれはあれで面白くはあったけれど、
学生という身分故の視野の狭さや無力感から、旧作よりもスケールが小さく窮屈になったような思いもありました。
それでも帰兇燃惘,悗瞭学から卒業までの話を一旦描ききってから、
社会人になって力を手にしたリィン達と、本格的に動き出す鉄血や結社の陰謀とが重なって
次はもっと大きな規模の物語に発展するのだろうという流れを楽しみにしていたので、
また入学からスタートする学生物語に戻っちゃうというのは、初報聞いたときけっこうガッカリしちゃいました。

でも実際のところは
学院生活〜演習前半までの「学院・新餐肇僉璽函廚箸亙未法
演習後半に旧餐箸閥力者だけで行動する「非学院・旧餐肇僉璽函廚盧遒襪海箸如
ちゃんと手に職つけた大人達の物語への需要も満たしてくれていたので安心しました。
リィンがサラ達と夜の歓楽街で情報収集するところとか、
学生を卒業したことによる視野の広がりが感じられて嬉しかったし、
それと同時並行で、新餐叛古銘の青春ドラマも展開されていく二層構造は凄く面白く出来ていたと思います。
最終決戦の舞台で"本校生徒"vs"分校生徒"みたいな小規模ドラマが突っ込まれるのは水差し感あったりもするんだけれど、
第曲校の物語単体自体は何だかんだ後述するように凄く楽しかったし、
そこにリィンと旧餐箸鮹羶瓦謀験するプロフェッショナルの物語も加わって、結果的には1粒で2度おいしいみたいなお得感もありましたね。

これは一番根本的な話なんだけど、「ぶっちゃけ新餐箸鬟瓮ぅ鵐ャラとして追加する必要あった?」という問題が。
これは別に新餐箸離ャラが悪いというわけではなく、
むしろ人数絞って個々の役割を明確にした分、旧餐箸茲衞ノ賄と言っていいキャラ立てが出来ていたまであると思います。
ただ、全4作(?)にもわたるこの長い帝国の物語で、
半分過ぎた後から登場したキャラがいきなりメインに座るってのは、なんかポッと出のキャラに持って行かれた感あって微妙な心境だよなあと。
まあ靴録鍬餐箸世韻犬磴覆旧餐箸皀瓮ぅ鶲靴い世辰燭ら、言うほど「持って行かれた」感は強くないのだけれど。
でも、帝国だけじゃなくクロスベルやリベールまで巻き込んだ集大成ともいえる次回作で、
4作にもわたってメインキャラとしてドラマ積んできたリィンや旧餐斑はまだしも、
2作分の積み上げしかない新餐箸、その立場に相応しいだけの存在感を発揮できるかは気がかりですね。
ただでさえ帝国編はキャラ多すぎて消化しきれてない感が強かったり、
今作のラスダンでも、敵幹部との因縁ドラマ展開してるのは旧餐肇瓮鵐弌爾个辰りだったりもしましたし。
ともあれ、わざわざ新たにメインキャラを用意した意義があったのかどうかについては…まあ次回作をプレイするまでまだ保留したいところ。

学園モノとしての面白さ

"軌跡シリーズの帝国編"で学園モノが遊びたかったかと言われると正直微妙なところですが、
それは別として、閃シリーズの"学院生徒たち物語"としての側面は非常に面白く出来ていると思います。
そしてその最大の理由が、散りばめられた脇役生徒たちの物語が凄く見応えあったことでして。
メインキャラクター達だけでなく、
脇役の生徒達にも一人一人時間の進行に沿った物語があり、
1年生は入学から内戦を経ての成長が、2年生は内戦を経て卒業後の進路を定めるまでの経緯がしっかり描かれている。
パーティメンバーのドラマが薄く、シナリオも消化不良気味だった閃兇砲いて、
物語の面白さを支えていたのはこういった脇役生徒達のドラマの豊富さだったとまで思っています。
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そのメソッドを引き継いだ、閃靴諒校生徒達の物語も相変わらず…どころか前作以上にパワーアップして面白かった!
まず、今作の生徒達は演習地まで付いてきたり戦場にも参加したりと、
閃記兇寮古銘よりも"メインキャラ度合い"が高まっていて、
使用武器なり出身地なりの設定が細かく付与されて、個々のキャラ描写自体がより濃くなったというのがあるんですが。
それに加えて、今作の分校生徒達の描写の秀逸さにつながるポイントとして、
「モブ生徒のいない、ネームドキャラだけの少数団体であること」と、
「宿舎や移動中の列車・演習地等、全員が一同に介する場が多いこと」とがあるかなと。
前作の学院生徒って、リィンと部活仲間以外とはほとんど接点が無かったような印象で、
わりと個々の物語が独立して展開されていたように記憶しています。
でも今作はレギュラーキャラだけを、何度も一同に集めて描写できるからか、
そういう垣根を越えていろんな繋がりを描けて、豊富な人間関係の広がりを楽しめたんですよね
生徒の一人・シドニーを例に取ってみると、前作なら部活でルームメイトのクルトとの繋がりだけで終わりそうなところを、
今作だとさらに、同じスナイパーライフル使いとしてマヤ、
僻み対象になる"モテる男"としてアッシュ、スターク、カイリ、
逆に"モテない仲間"としてウェインとか、いろんなキャラクターとの間に繋がりが生まれている。
括るワードが思いつかなかっただけで、これ以外のキャラとも接していたシーンもまだあったんじゃないかな。
同じ話が、メインキャラである新餐肇瓮鵐弌爾紡个靴討盡世┐泙靴董
いままでだとアリサはラクロス部、ラウラは水泳部みたいにNPC生徒との接点がやはり部活仲間に限られていましたけれど、
今作だとより豊富な繋がりを描けていて、それがキャラ立ちに貢献しつつ物語のドラマ性もより強くしてくれる。
終盤にアッシュが衝撃的な事件を起こしたとき、
文芸部仲間のタチアナ、ルームメイトのグスタフおよび作詞を手伝ってもらった軽音部の面々、
一緒にテスト勉強していたスターク、軟派と堅物で正反対だったウェイン等々、
それまでにアッシュといろんなキャラの繋がりを描けていて、彼らがそれぞれの立場でアッシュ逮捕への思いを語るから、
アッシュ逮捕という展開のドラマ性がグッと強くなってくるわけです。
そもそもアッシュの「なんだかんだ根は面倒見いい奴」みたいなキャラクター性も、
こういう脇役に世話を焼く描写の積み上げで培ってきたところが大きかったですしね。

生徒間の繋がり描写をより強化したことで、
脇役生徒達の物語も、メインキャラの物語もより面白くなり、
何より第曲校というコミュニティ全体を魅力的に描くことが出来たと思います。
閃兇力凸鮴古未燭舛諒語は本当に面白かったので、閃犬任諒校生徒達の活躍にも期待が高まりますね。

新餐箸量ノ

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必要性云々は別として、新餐箸離ャラクターはなかなか良かったと思います。
演習先でそれぞれの故郷を訪ね、バックボーンを描いてキャラをキチッと確立する手法は閃気飽き続き良かったですし、
今作はキャラ1人1人にメインシナリオに関わってこれるような濃い設定があるのと、
人数を絞った分、各キャラクターがきちっとそれぞれの役割を持てていたのが良かったと思います。
この辺は、人数多すぎたり設定弱くて持て余すキャラがいたりした旧餐箸糧疹覆活かされてるのかな。
まあ、積み上げの少ない後発組はミュゼやアッシュみたく設定濃くしなきゃストーリーに割り込めないってのもあるでしょうけど。

あと、個人的に新餐箸描写で気に入っているポイントとして、主人公リィンへの対応が千差万別なところがありますね。
剣士同士で一番真っ直ぐな師弟関係やってて心の距離も近いクルト。
表面上反発しつつも、敬愛と承認欲求が奥底にあるユウナ。
仕事のパートナーという側面も兼ね備えたアルティナ。
序盤はヤンキーらしい狂犬っぷりを、餐汎り後はなんだかんだ従いつつも危うい側面をみせるアッシュ。
求愛ネタで弄ってきて、懐いているようで底を見せないミュゼ。
基本的にはみんな似たり寄ったりな友達関係だったリィン⇔旧餐肇瓮鵐弌爾鉾罎戮襪函
新餐肇瓮鵐弌爾呂海対応の違いが自身の、そして対するリィンの個性をも深めてくれていたと思います。
特にミュゼやアッシュみたいな難しい生徒をどう扱うかという姿は、リィンの新たな一面を見せてくれた感じがありましたし。
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それから、なんといってもリィン抜きでもシナリオ展開できる、生徒間だけでドラマを深めていけるのが良かった。
今までは常にリィンが中心で、周りは付いてくるだけみたいな感じだったので、
今作ではリィンと別行動になったとき等、生徒メンバーだけで相談・行動する描写があったのが嬉しかったです。
特にユウナ・クルト・アルティナの初期メンバー3人が、
1〜2章の演習で互いに励まし支え合いながれ絆を深めていく過程はとても良かったと思います。
こういう、仲間Aが主人公以外の仲間Bに激励される展開って閃…どころか零辺りまで遡っても全然無かった気がしますからね。
こうした描写の積み上げで、個々のキャラだけじゃなく"新餐"全体にも好感を持てるようになったし、
その象徴的なモノの一つとして、皆の妹分的なアルティナの成長物語なんかには感動しましたね。
分校生徒との交流の中で感受性を育んでいく過程があって、
ラストでリィンだけでなく、ユウナやクルト達のためにも立ち上がろうとする姿は今作一グッときたポイントだったかもしれません。
閃兇鬟廛譽い靴討い燭箸はアルティナがこんなに泣かせてくれるキャラになるとは思わなかったし、
彼女をそこまで育てたことが、新餐箸諒語が良いものだったと証明する一つの結果かなと。
続編でも単に個々がリィンの仲間に収まるだけでなく、
新餐箸箸いΤ腓蠅任諒語性を見せて欲しいところですね。アッシュなんかはまだ課題も残していますし。

魅力を増した旧餐肇瓮鵐弌

新餐箸療仂譴砲茲蝓▲殴好氾な感じでやや出番の減った旧餐肇瓮鵐弌爾任垢、
こちらもむしろ、レギュラーだった旧作のときよりも魅力が増したのではないかと。
ただ付いてきてるだけみたいなところあった閃胸代より、
ゲストとしてその場その場で活躍して支えてくれる今作の方が、出番は短くともよほど存在感あったように感じました。

やっぱり、閃兇泙任漏С慇犬箸いζ韻故場で役割を与えづらかったのが、
今作だとそれぞれ手に職をつけて、スキルを活かして活躍できるようになったのが大きいかな。
2章の、マキアスが監察院のコネでアジトを提供→アリサがティオと協力して端末操作→エマが魔女パワーで敵の潜伏地発見の流れとか、
地味ながらちゃんとみんなストーリーに関われててちょっと嬉しかったです。
マキアスとアリサなんて、閃兇世伐燭靴討燭ろくに思い出せないキャラ筆頭でしたし…w
旧餐箸離瓮鵐弌爾漏慇源代の積み上げがあっただけに、
今の職業で行動していることに一つ一つドラマ性が生まれるのもいいところですね。
あとはスキル面だけじゃなく、職業関係から人間関係の繋がりが広がっているのも良かったです。
遊撃士仲間としてフィーがアガットと、技術者関係でアリサがティオとコネクションを築いてたりとか。
元あった故郷の人々とリィン+餐函部活仲間くらいしか繋がりがなかった今までの彼らが、
そういう狭い世界を抜け出して、しかもリィンの見えないところで人脈を広げているのは成長を感じましたね。
彼らを介することでリィンとアガットやティオとの交流もスムーズに進んで、また有効の輪が広がっていくのも楽しいですし。
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能力的にも精神的にも成長をみせ、"未熟な教え子"という新餐箸箸梁佝罎發△蝓
ようやく"頼もしい仲間"としての泊が付き始めてきたのは、3作彼らの物語に付き合ってきた身としては感慨深いところですね。
閃兇妊螢ンを「肉体的に強くても、精神的に脆くて"周囲に支えられる"主人公」としてロイドと差別化させたのに、
肝心の餐肇瓮鵐弌爾全然リィンを支えてくれてる感が無かったのは凄くガッカリだったんですが、
だからこそ今回、頼もしく成長した彼らが、
「"要請"を受けるリィンをサポートするために動いている」って言ってくれたときはグッとくるものがありました。
何だかんだ閃シリーズのクライマックスをメインで飾るのは、長く付き合ってきた旧餐肇瓮鵐弌爾任△辰討曚靴い隼廚Δ掘
実際次作では普通にレギュラーパーティメンバーになるんじゃないかと思うんですが、
今作を見ている限りだと、彼らはむしろ靴澆燭い瞥彌衢彌蠅離殴好醗靴い諒が光りそうな気もして難しいところですね。

複雑だが見応えある勢力図

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いろんな勢力の思惑が絡み、ぶつかり合う面白さというのが碧辺りからプッシュされるようになりましたが、
今作はシリーズ中でも特に、いろんな勢力が登場してカオスなシナリオだったなあと。

・主人公勢(新旧餐函第曲校、オリヴァルト王子、魔女、七曜教会、遊撃士ほか協力者たち)
・鉄血一派(オズボーン+子供たち、情報局、正規軍、鉄道憲兵隊、皇帝・皇太子、トールズ本校、バラッド侯、クライスト商会、ニーズヘッグ)
・貴族勢力(ミュゼ、四大名門ほか有力貴族、領邦軍)
・結社一派(結社、赤い星座、北の猟兵)
・地精一派(黒の工房、黒・銅・蒼、西風の旅団)

他にもクロスベルの支援課一派とか共和国とかもありますが、
とりあえず本編の中心としては概ねこの5つくらいに分けられるかな。
単純に大きな勢力が5つあるとして見てもだいぶややこしいし、
さらに本編進めてる途中だと、誰がどの勢力に属しているのか、どことどこが協力してるのかとかまだ分かんないから余計に厄介ですよね。
そんな状況でどいつもこいつも「あの人が…」「あの手を…」とか思わせぶりなことばっかり言うから、
その意味が判明したときのカタルシスも確かにあるけど、そもそも判明するときまでそのフラグを覚えておくことが大変で…w
(そういう意味では、今作で追加されたバックログ機能は大変ありがたかったですね。)
ともあれ、やや混乱させられる場面もありつつも、
様々な勢力がひしめき合い、思惑が交差しあう様は何だかんだスケール感あって非常に楽しかったです。
今作のシナリオって、1〜3章まで「結社の実験を止める」っていうワンパターンかつ茶番じみた流れが繰り返されるんだけれど、
領邦軍へのダメージや特務支援課のフェードアウトを目論んでいる鉄血勢力…みたいな背景の図式の面白さがそこをカバーしてくれていたように思います。

一方で、このままの状態で収集つくんだろうかこれと思っていたら、
最終的には元々協力関係だった鉄血と地精に加えて結社も合流、
一方主人公勢には、閃兇箸和仂氾に貴族勢力が加わりそうで、
後はまあ軍の良識派とか、支援課みたいな外部勢力もおそらく加わるだろう…という感じで、なんだかんだ二分される図式に落ち着いたような。
んー…敵だった貴族とパンタグリュエルが今度は味方につきそうなのとかは熱いなと思うんですが、
問題、というかぶっちゃけガッカリだったのは結社があっさり鉄血+地精側に付いちゃったことですね。
閃兇痢峺険計画乗っ取り宣言」でワクワクした身として、
今作も途中まで結社vs地精に星座・西風の二大猟兵が付く構図とか楽しんでた身としては、
なんじょそりゃ…と崩れ落ちそうになりました。
改めて考えてみれば、「オリジナル至宝の入手」が目的であろう結社にとって、
鉄血の計画をわざわざ邪魔する必要はないし進めてもらえばいいってのは確かに間違っちゃいないんですけど、
鉄血vs結社の図式に期待していた身としては期待はずれ感もあるし、
途中までの計画奪還に動く結社…みたいな展開は何だったんだという感もあるし、
何より行動指針グダッグダで結社の悪役としての威厳みたいなのがますます損なわれちゃいますよね。
まあ元々遊び半分みたいなノリのゆるゆる組織ですけど、にしてもなあ……。
たぶん、次作ラストではリィン達が鉄血を打ち破った陰で、
ちゃっかり火と地の至宝を回収して勝ち逃げ…みたいな感じでまた優位に立とうとするんだろうけど、
そのくらいで今作のガッカリイメージが回復してくれるかどうかは微妙なところ。

パターン化されすぎたシナリオ

過去作キャラとの再会、群像劇の重厚さ、勢力争いの面白さ…みたいな要素でモチベーションは途切れませんでしたけど、
冷静に振り返ってみると、今作のシナリオって前述したような凄くワンパターンの繰り返しだったように思います。
元々、軌跡のシナリオは章ごとにある程度決まった展開を繰り返すことが多いですけど、今作は特にその傾向強いですね。
閃菊瑛諭■吋月ごとに自由行動日→機甲兵訓練→特別演習のスケジュールが固定されてて、
さらに今作は、演習先で起こる展開の流れまでパターン化されてましたからね。

〜鞍召録鍬餐肇瓮鵐弌爾鳩觴劼両霾鷦集
途中でピンチ→「鬼の力or騎神召喚を…」→「その必要はないわ!」で旧餐氾仂
L襪坊觴劼なんか派手な騒ぎ起こして危機発生
さ讚餐箸縫丱肇鵐織奪繊ゲストを加えて結社の幹部とバトル
ズ埜紊狼蛙澄椰鍬餐肇蹈vs神機で〆

途中に多少の変化はありつつも、ほぼこんな流れが1〜3章までずっと繰り返されていたような。
お約束とはいえ流石にパターン化されすぎというか、
旧餐箸箸虜堂颪箸ラウラの頃は凄く熱かったのに、ユーシスやサラの頃くらいになると「またか…」ってちょっと苦笑いしちゃってましたらね。
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まあ、見せ方がワンパターンなのはまだいいとしても、
今作の問題は、毎章最終的に「結社の実験阻止」が目的になっちゃうという展開でして。
空SCの時もそうだったんですけど、自分はこの"結社の実験"という展開があんまり好きじゃなくて。
だって、適当にそれとなく破壊行為した後、
「データは取れたのでよし」とか勝手に満足して去っていくという流れがもう透けて見えてるので、
途中いくら作中で危機感を煽られても、「どうせお遊び半分なんでしょ」と緊張感が沸いてこないもの。*1
空SCではまだ、初登場の執行者の顔見世という意味合いも兼ねてましたけど、
今作は既に知ってる、しかも「どうせ手心加えてくれるんでしょ」ってなお気楽なメンツだったし、
さらには最終的には鉄血+地精がメイン敵で結社はおまけになっちゃうから、
余計に1〜3章のvs結社が危なくもなければシナリオ的意義も薄い、茶番感強かったですね。
碧のイリア半殺しパフォーマンスで、「執行者とは違ってマジでやべーやつ」っぷりを見せてくれたシャーリィも、
今作だとなんかすっかり結社イズムに染まっちゃってる感あって残念でした。

上の項目でも書いたけど、今作の結社のガッカリ感というか、自分の中での株の下げっぷりはわりと深刻かも。
碧の星座・閃の鉄血らと比べて悪役としての凄みや威厳が劣ってきてるし、
作中最強のアリアンロード・マクバーンもプレミア感薄れて絶対強者感揺らいできてるし、
何よりやることなすこと全部茶番じみちゃって、軌跡シリーズの引き伸ばしの象徴みたいになっちゃってるし。
碧にしても閃にしても、
別に結社を倒すことがメインのシリーズってわけじゃないみたいだし、
最早結社との決着見たいとかよりも、邪魔だから引っ込んでてくれない的な思いの方が大きくなりつつあるかもしれません。
なんかシリーズ重ねるごとに、こんなお遊び組織に属しながら、
計画もキッチリこなしつつ外道な悪役も演じてくれていた白面教授がどんどん偉大に思えてきますね……。
思い返しみれば、空のシナリオもほとんど彼の孤軍奮闘みたいなところありましたしね。

絆システムとハーレム

前作までボロクソに文句言ってて、今作も案の定続投だと知った瞬間ため息をついた絆システム。
本編では拾いきれないサイドストーリーとして評価できる部分もありつつも、
リィンと誰か一人との特別な絆を描けないし、リィン以外の仲間同士の繋がりが希薄になるという、
メインシナリオ上での人間関係における悪影響が大きすぎたのが原因でした。
その点だと今作は、
新餐汎瓜里人間関係もそれなりに描けてたし、
新餐肇瓮鵐弌叱帖垢肇螢ンの関係もそれぞれ違った形で展開できてたから、んーまあ許容範囲かなあと。
(旧餐箸砲弔い討牢に手遅れなので諦める)

ただ、気になったのはリィンハーレムのヒロイン陣の中で、
メインヒロインのアリサさんだけやたらとイチャつきぶりだったり周りの目だったりの描写で、特別感を強調されてたのが。
こんな描き方しても、でも所詮この子もルート選択ヒロインのやりそうだよいんだよなあ…と思うとなんか微妙な気分になります。
それなら最初から、メインシナリオ上で正式に恋仲になるヒロインとして堂々描写してくれればいいのにね。
自分の好きなヒロインとくっつきたいみたいな需要に配慮して今の仕様にしてるんだろうに、
なんかどっちつかずで誰も得しない感じになっちゃってるような……。
というか、リィンのモテモテ描写はやっぱりやりすぎ感あって寒いというか、見てて恥ずかしくなってきちゃってキツイです。
アルティナにからかわれユウナに白い目で見られて、教官の立場なくしちゃう流れとかはけっこう好きなんですけどね。
ロイドから続けて6作だし、いい加減次の主人公ではこういうのから脱却して欲しいんだけど…またやりそうだよなあ。

救いの期待が薄れるBAD END

ここまで書いてきたように、
終始楽しんで進められたし、不満点ありつつ全体的には概ね好感触なシナリオだったんですが、
のわりにイマイチ筆が乗らないのは、やっぱり終わり方への引っかかりが尾を引いてるからですね。

相変わらずの「次回に続く」エンドだったけど、そこはまあいいんですよね。
帝国編締めるまで、どうせもう1作くらいはかかるだろうなっては読めてましたし、*2
一応今作でレクター・クレア・シャロン・サラ・オリビエとか未消化だったキャラの過去だいたい回収したし、
至宝関連の謎もだいたい明かされて、さあ最終決戦って状況までは持ち込んでくれたしね。
終わり方がブツ切りなのも……うーんまあいいでしょう。出来れば閃気澆燭次のスタートに繋がる締め方にしてほしかったけど。

ともあれ問題なのは、"終わらなかったこと"よりも"終わり方の後味が悪すぎたこと"でして。
終盤の怒涛の裏切り者・死亡ラッシュ*3でなんか味方サイドのメンタルボロボロなまま終わっちゃいましたもんね。
リィンだけじゃなくアリサ・ユーシス・トワ辺りも相当悲惨なような。
身内の死、というのは乗り越えてカタルシスに繋げることが出来るからまだいいのだけれど、
近しい人に裏切られる的な展開はリカバリーが難しそうなのでどうにも不安ですね。
それでもまだ、そこら辺は次回作でフォローできる可能性も残ってるから我慢できる。
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何より堪えたのは、聖獣死亡→至宝発動のトリガーを暴走したリィン自らが引いちゃったことでして。
これはもう、起きちゃった以上今後どうなろうが取り返しつきそうにないわけで。
ただでさえ自戒的な面の強いリィンがこれだけのことをしでしかしちゃったら、
最終的に帝国が救われるにしても、リィン自身がすんなりハッピーエンドで終われる気がしなくて…
こんだけ主人公をイジメ続けるシナリオ見せられてきて、
最後は報われてほしいなって目で見ているところにこの仕打ちはキツイっすわ。
別にあの局面、トリガーを引くのはオズボーンでもセドリックでも良かっただろうに、
わざわざリィンにやらせる必要があるのかと凄くモヤモヤしました。
しかも、そのトドメ刺すところをプレイヤーに無理やり操作させるのも相当悪趣味だし、
その後、オズボーンやら傭兵王やら聖女やらに寄ってたかって上から目線でこき下ろされるのもまた気分悪いし…。
正直現時点では、この終盤の"落とし方"はちょっとやりすぎちゃったんじゃないかと思わずにはいられないのですが、
次回作で手のひら返しさせてくれる可能性に縋りたいところ。お願いしますよファルコムさん。

グラフィック

グラフィックは格段に良くなりましたよね。
いや、こないだやってたDQ11とか、そういうビッグタイトルに比べたら何周も遅れてるでしょうけど、
あくまで当社比で言えばめっちゃ進化したよなあと。
回想シーンで出てくる閃記兇離哀薀侫ックがその分尚更酷く見えてしまう…w

といってもまあ、殺陣シーンのモーションとかは相変わらずショボイままなんだけど、
キャラクターのモデリングなんかはだいぶマシになったように思います。
男と女、子供と大人、元気タイプとクールタイプとか多少は顔の個性分けが出来てきて、
ポリゴンモデルでもカッコイイとかカワイイとかそれなりに感じ取れるようにはなってきたかなと。
前作で全く可愛くなくてイラスト詐欺みたいな感じだったエリゼが、
今回だとちゃんとポリゴンモデルでも可憐な美少女感あったのとか、頑張ったなあと感心してました。
アガット・ティータ・ティオ・ランディとか成長した過去キャラがいっぱい再登場するこのタイミングで、
今のグラフィック水準に間に合ってくれたのはありがたいところです。
閃兇離哀薀侫ックで彼らが出てきたらだいぶガッカリ感ありそうだったし。

ロード時間

もう一つ、こちらもかなり改善されてました。
こっちは他社のゲームとかと比べても優秀な水準と言っていいんじゃないかというくらい。
近年プレイしたゲームでブッチギリ最下位だった閃気箸陵邵垢凄いですね。ホントあれはなんだったんだ……。
クエストシステムでお使い要素多いし、
モブ会話収集が醍醐味になってるしで、とにかくあちこち動き回るゲームなだけに、ホントここは大事ですよね。
おかげで今作は、ノーストレスで純粋に帝国マラソンを楽しめて良かったです。

軌跡シリーズは今までずっと携帯機でプレイしてきたので、
今回Vitaが切られてPS4オンリーになっちゃったのはちょっと残念な気持ちもあったのですが、
そのおかげでこのグラフィックとロード時間の進化があるのかと思うと、まあそれなら仕方ないかって感じですね。

戦闘バランス

逆に、めちゃくちゃ酷くなってたのが戦闘面のバランス。
シナリオとキャラクターがメインの作品とはいえ、
今回のあまりに崩壊しすぎてる戦闘はゲームとしての満足度をかなり下げちゃってる気がします。

今作では、オーダー・ブレイク・高揚という3つの新システムが追加されたわけですが、
一つ一つのバランス調整も甘い上に、何よりその取り合わせがマズすぎた
敵が行動不能+100%崩しが発生するブレイク状態に持ち込んでから、
硬直時間を短縮できるオーダーを継続させつつ通常攻撃・クラフトを連打してたら、無抵抗の敵を一方的にこちらが殴り続けられちゃうわけです。
序盤から揃って消費も少ない「スレッジハンマー+太刀風の陣」で簡単にそれが出来ちゃうから、試さないユーザーはまずいないでしょう。
これにさらに、手数を増やせるクロノバーストとか加速クラフトとかも混ぜていったら、
凄くお手軽に無限ループに持ち込めて、何の工夫もしなくても敵を完封できちゃうという……。
しかも、敵がブレイクから立ち直って"高揚"状態になると、
体力は回復されるわ、一撃死のSクラの危険性あるわで面倒なことになるので、
尚更本気で攻略しようとしたら、この"ずっと俺のターン戦術"が推奨されちゃうように出来てるんですよね。

別にただ"ヌルい"だけなら戦闘つまんないねだけで済みますけど、
相手に行動させないまま勝てちゃうというのは、
相手がどういう技を使ってくるかとかすら見ないままになっちゃうわけで、シナリオ・キャラゲーとしても深刻な問題じゃないかと。
実際自分も、共和国の偵察兵との戦闘イベントで完封勝ちしちゃって、
戦闘後話題に上る敵の新型オーブメントについて、「え、そんなの見ずに終わっちゃったよ…」ってなりましたわ。
Sクラの演出まとめ動画とか見てても、「これ見ないまま倒しちゃった」みたいなコメントいっぱい見かけましたし、
戦闘面担当してるスタッフはモーション作ってる人とかSクラの挿絵描いてる人とかに謝らないといけないレベルだと思います。
ついでに言えば、敵のSクラも碧以降恒例の「くらったらほぼ一撃で死ぬ」調整っぽいから、
ダメージ軽減オーダーor完全防御張って受けざるを得ないので本来の凄みがイマイチ伝わんなくなっちゃうし、
鬼性能すぎるオーダーの登場でますますBPを貯める=崩しを発生させる重要性が高まったから、
崩しが発生しない攻撃アーツがいらない子すぎて、最早エリオットやエマみたいな魔法攻撃キャラすらクラフトで殴ってる方が効率いいんじゃないかとか。
バランス調整の甘さがキャラの個性を殺してしまっているのも残念です。

閃兇任舛腓辰肇丱薀鵐垢泙箸發砲覆辰燭覆なと思ったのに、
今回でまたここまで酷い水準に落ちちゃって、
遅延でずっと俺のターンだった閃気糧疹覆なんも活かされてなさそうのはどうなのよって感じですね……。
なんだかんだでコマンド式RPGは、
ドラクエみたいな殴って→殴られて→回復して…の基本形繰り返しが一番面白いんじゃないかなあ。
軌跡シリーズもシンプルだった空FCの頃が一番適度にバランス取れてた気がするし。

その他いろいろ

・パッケージイラストが閃シリーズで始めてちゃんとしてたのが地味に嬉しい。
3年の準備期間があったからなのか、今作イメージビジュアルとかもやたら数充実してますよね。
ファルコムさんはこのイラストレーターさん大事にして欲しい。

・OPムービーがついにフルアニメーションになった!
……けれど、キャラデザは微妙だしメリハリなくて全く盛り上がらないしでガッカリでした。
これなら普通に今までのイラストちょっと動かす方式のが良かったわー。
なんだかんだでOPは毎回けっこう楽しみだったので、今後もこの路線になるのかと思うと残念。

・そういえばクレアとアルティナの声優が諸事情で変わってましたが、驚くくらい全く気にならなくて良かったです。
というか、ぶっちゃけ閃兇了点だとアルティナの声なんてろくに印象残ってなかったので……。

・第曲校制服のスカートは流石にちょっと短すぎてなんか引いちゃう。
あと、アリサのあの痴女みたいなオフィス服装はちょっとどうかと思うし、
あの格好のまま戦って果てはオーバルギアに搭乗しちゃうのは画的に凄く間抜けだった。
前作のリーシャといい、モデルの等身上がったことで行き過ぎたサービスコスチュームが気になっちゃうのは難点ですね。

・釣りの仕様が変わって最初ちょっと戸惑ったけど、
連打させられまくる原始的なシステムじゃなくなって、指が疲れなくなったので大変良いと思います。

・VMは評判あんまり良くなさそうだったけど個人的にはけっこう気に入ってる。
テンポ悪すぎとか敵のAIアホすぎとかあるけど、後者は賢くしちゃうとすんなり勝てずストレスになりそうなので微妙なところですね。
というか今回上述のように戦闘バランスがクソすぎたので、
一番緊張感あって楽しめた場面が実は猟兵王とのカードバトルだったりw
あそこは敵のカードのチートスペックと無能AIでいい具合にバランス取れて、今作で一番絶妙な難易度調整だったような。

閃の軌跡犬療庫召抜望

閃靴閃気離轡好謄燹奮惘生活→特別演習の繰り返し)を使いまわしていたので、
同じように閃犬任蓮△笋辰僂閃兇離轡好謄爐鬚修里泙淨Ы韻垢觀になるのかなと予想してます。
まず各地で仲間を集め、オーレリア達の勢力に合流して、
パンタグリュエルに第曲校の生徒職員を集めて本拠地を強化しつつ、
各地を回って混乱をおさめ、合間合間に絆イベントをはさみ、最後にラスダンで敵幹部まとめて消化…みたいな。
毎回遊撃士の真似事やる仕組み考えるのめんどいから、同じ仕組み使いまわせそうならその方が都合いいやって感じなんでしょうし。

ただ閃兇離轡好謄爐辰董
パーティを自由に編成できる=誰を選んでも同じシナリオ展開になるようにしないといけなかった関係上、
パーティメンバーが全然活躍しないっていう閃兇良塰点に繋がっちゃった面があったので、そこら辺不安だったりします。
多すぎる旧餐肇瓮鵐弌爾覆鵑はやっぱり今作みたいなゲスト扱いの方が機能してるように思うし、
自由度とか二の次でいいからシナリオの都合を優先してほしいなあ。

あと、リィンの仲間集めから始まるんだろうなって予想はついた閃気醗磴辰董
閃靴魯曠鵐箸縫屮沈擇蠑態で終わっちゃったので、次作のスタートがイマイチ予想つかないですよね。
もちろん最終的な主人公はリィンでしょうけど、
個人的には序盤は囚われてるやらなんやらで、代わりにまずユウナやクルトメインでスタートして、
途中からリィンにバトンタッチ…みたいな流れが見てみたいかな。
そしたら閃靴諒語・新餐箸梁減澎婬舛發舛磴鵑犯揮されてきますし、
ずっとリィンの視点で続けてきた話だから、彼のピンチの時に他のキャラの視点で助けるために動けたら楽しいだろうなぁと。

以下、次作のシナリオ面に期待することいろいろ。
「the last saga」とまで銘打ったからには、流石に次作で帝国編は終わるものという見込みで書いています。

・旧作主人公ズの参戦、軌跡オールスターが見たい
中心はこれまで続けてきた閃のメンバーでいいんですけど、
次作に関しては、旧作のキャラクター達・特に主人公のエステルやロイドの参戦にも期待したいですね。
零の時にエステルヨシュアがラスダンまで割って入ってきたのは正直あんま好きじゃなかったんですが、
今作に関しては、こと帝国の問題が諸国にとっても影響力大きすぎることや、
そもそも空や零碧の時点で帝国がめちゃくちゃシナリオに影響及ぼしていたこともあって、
最早閃のメンバーだけの次元の話じゃないところまで来てるから、過去作キャラの参戦を素直に熱いと歓迎できそうです。
クロスベルがあんなことになってるロイド達は言わずもがな、
エステル達もオリビエとの絆にハーメルの問題まで絡んできて因縁は十分すぎるほどですし。
欲を言えば、プレイアブルキャラクターとして動かせたらめっちゃ楽しいんですけどねえ。
ロイドエリィランディの初期支援課メンバーに、
エステルヨシュアレン一家、空メンバーならオリビエとの繋がりでシェラやミュラーも動かしたい……。
でも閃メンバーでもクロウデュバリィ辺りが味方プレイアブルに入ってきそうだし、流石にここまでの人数の追加は望めないかな。
今作のパーティ分割して拠点攻略できるのとか楽しかったので、
ああいう感じで空パーティと零碧パーティが脇を攻略して、
メインを閃メンバーが突破…みたいな流れとかあったら震えますわ。

まあ、プレイアブルまでは流石にいいとしても、
空FCから鉄血の存在匂わせてきた帝国編はホントこれまでの軌跡の集大成だと思うし、そうしなきゃといけないと思うので、
惜しみなく過去の遺産をバンバン投入して、軌跡オールスターで盛大に締めくくって欲しいです。

・オリビエの活躍と放蕩皇子vs鉄血宰相の決着
ファンとして、やっぱり元々軌跡の帝国編に期待していたのはオリビエvsオズボーンの構図なわけで。
戦闘でバチバチやらせるのは主人公メンバーに任せるとしても、
その背景で政治的にオリビエと鉄血宰相がやり合うような展開が見たかったのですが、
もう駆け引きどうこうなんて段階じゃなくなったし、オズボーンはロボ乗っちゃうしで、
そんな悠長なことも言ってられないような状況になってきちゃいましたね……。
一応新旧餐販省がオリビエの意を汲んでいる設定だから、
代理人としての彼らの活躍がオリビエの間接的な勝利をもたらすってことなんだろうけど、
それだけじゃなく、オリビエ自身が何らかの形で鉄血勢力に一泡吹かせるような場面が見たいものです。
ただ、vs鉄血勢力の旗印をミュゼに持っていかれそうな感じだし、
流石にアレで死んではいないにせよ、復活が遅くなりそうだしでホントにしっかり活躍できるのか気がかりだわ。

あと、ついでにいえばオリビエの相棒・右腕としてミュラーにも活躍の場がほしいところです。
今のところ閃シリーズで全然目立ってないですもんね彼。
閃靴妊凜.鵐澄璽襪悗離好櫂奪箸筌ルトの登場はミュラーの活躍フラグだと信じたいですね。

・オズボーンの散り様と悪役の処理
だいぶ過去も明かされ素顔も見えてきたりで、
流石に次回作でオズボーンは役目を終えて退場するものだと思っていますが、
ここまで長らく物語を引っ張ってきた立場として、最後はカッコ良く散ってほしいなと。
多分最後は、ダースベイダーみたくリィンの"父親"に戻って死ぬんじゃないかなーというベタな展開を予想していますが、
まあそれはそれでいいとして、とにかくどういう形にせよ、
強大な存在として威厳を保ったまま退場してくださいといったところでしょうか。

あと、敵関連で言えば気がかりなのは"悪役の処理の仕方"でして。
あいつもこいつも実は敵サイドの人間でしたー、っていう閃の展開を見ていると、
どうしても碧の軌跡終盤の嫌な思い出が蘇ってしまいます。
シャーリィやマリアべルを呑気に好意的に許容してしまい、
ヴァルドなんかは何食わぬ顔で味方サイドに居座ってしまっている。
あの終盤の展開はホント萎えたし、モチベーションが離れすぎたせいで支援課の印象も悪くなっちゃったもんなあ。
閃シリーズもああいう感じに流れて行きそうな空気感あるのが怖いところです。
元々味方と敵の間で揺れている感じのシャロン・クレア・レクター辺りまではいいとしても、
オズボーン・ルーファス・セドリック・ジョルジュ辺りのケリの付け方は慎重に進めて欲しいものです

・ハッピーで気持ち良いエンディングを
思い返せば、閃シリーズって気皚兇皚靴癲△澆鵑淵皀筌皀笋気擦辰僂覆靴離┘鵐妊ングを迎えている。
どころかさらに言えば、帝国編の前フリだった碧の時点から煮え切らない終わり方が続いているわけです。
個人的には閃兇澆燭い紛譴気魎泙鵑青め方もあれはあれで乙なものだと思ってるんだけど、
ここまでフラストレーションを溜めにためさせまくった分、
流石に帝国編のエンディングはカタルシス満点の爽やかハッピーエンドにしてほしいししなきゃいけないと思う。
正直、4作分もの"溜め"に見合うほどの成果を用意するのは難しいと思ってるんだけど、
そこまではムリにせよ、それなりのものを見せてもらわないとこれまでの溜めが、このシリーズがなんだったのかって話になっちゃいますよね。

そしてやっぱり、ここまでずっと苦しむ姿を見せられてきた仲間たちに、リィンに救いがあるようなエンドであってほしい。
そうあってこそ閃シリーズ自体も良い思い出になるでしょうし、
ここまでのドラマを経たうえで彼らがハッピーエンドにたどり着けたなら、
次のシリーズで登場したときにも大きな存在感を持てるようになって、軌跡シリーズ全体にとっても財産になるんじゃないかなと。
ただ、前述したように今作のあの締め方みちゃうと、どうにもリィンがスッキリ救われてくれるとは想い難くて辛いです……。

他にもポツポツと細かい要望とかはあるけれど、大きなポイントとしてはこんなところかな。
……あ、あと流石にロボットバトルはもう閃シリーズだけで十分感あるので、
次のシリーズに引き継げないよう閃のラストでロボット全部ぶっ壊してほしいですね(笑)
まあ騎神はあり得たとしても、機甲兵はもう汎用兵器として定着しちゃってるっぽいから難しいか。

ともあれなんやかんやでプレイ際中はすごく楽しかった閃靴世韻鼻
次作でのクライマックスを見届けるまでには、まだまだ評価も気持ちも決着がつかないってのが今の心境かな。
閃犬倭瓩プレイしたいしさせてくれるべきだと思うけれど、
これだけの長い"溜め"に応えなきゃいけない作品なんだから、
焦って中途半端なものを出すようなことはそれ以上に勘弁して欲しい。ちゃんと妥協のない渾身のlast sagaを見せて欲しいですね。

全体的な感想としてはこんなところですが、余力があったらシナリオの振り返りとかキャラ語りとかも書きたい。

*1:3章は結社以外にも"北の猟兵"というガチモードの敵が紛れていたから、かろうじて危機感なくもなかったけど

*2:新餐箸鳩觴劼亮存慨慙△鮑錣辰燭蕋該醋椶把められた気がしないでもないけど

*3:実際に死亡したのはおそらくミリアムだけでしょうけど