| 2008年3月19日に他界された「もの書き」草森紳一先生は、3万冊にも及ぶ蔵書を遺されました。このブログでは、その整理を行っている有志が、ご遺族のご了解を得て、作業の進行状況の報告、蔵書の紹介などを行っていきます。 |
草森紳一のヴァーチャル記念館![]() ぜひともご来館を! |
| 草森紳一最新刊『文字の大陸 汚穢の都』大修館書店より発売中! |
2011-03-25
資料たちも少しづつ音更へ。そして、新しいブログも開設しました!
「崩れた本の山の中から」というタイトルのこのブログが、円満字二郎さんの発案でスタートしたのは2008年の12月11日。
目録の入力を進めながら、円満字さんとLIVING YELLOWさんがふと手にとった一冊一冊の本の魅力を語り、草森蔵書の存在とその多様さを発信する――それが、このブログのコンセプトでした。
写真入りで紹介された本たちは、今、一生懸命に数えてみたら117冊。
2009年4月26日に全3万1618冊の目録入力が終了して蔵書紹介も終わり、まもなく本たちは北海道へ旅立つわけです。
(目録の校正は悲願、必須でしたが、2008年6月から続く倉庫代を維持できず、寄贈先にお任せすることになりました)
ブログで紹介された本は、『キング』の付録「明治大帝」(昭和2年)があるかと思えば、安野モヨコの『ハッピーマニア』、内田吐夢『映画監督五十年』など本当に多種多様で、何度読んでも好奇心を揺さぶられ、本の不思議に引きずり込まれてしまいます。
もっと多くの本たちを紹介することができたら、かってない壮大な蔵書ブログになったことでしょう。う〜ん、残念!
さて、あの日々から2年余り。回想集『草森紳一が、いた。』も完成し、資料たちの片づけが残っています。
先日、重複を気づかずに草森さんが購入していた本たちを帯広大谷短大にお送りしました。「経費の足しに売るか!」と心が動いたのですが、「重複にも意味がある。売るぐらいなら記念室に」という田中教授からのお申し出で北海道行きとなりました。この他、啄木関連のコピー資料(来年は石川啄木の没後100年です)、柳原白蓮の恋愛騒動時の新聞記事も含む大量の資料、明治天皇、大正天皇資料、かと思えば霊所探訪資料などのごちゃごちゃグッズから、『不許可写真』(文春新書)資料、『文字の大陸 汚穢の都』(大修館書店)としてまとまった「しにか」連載時の生原稿、ゲラなど、段ボール箱4箱半になりました。整理ができたものから徐々に送っていきたいと思います。
「崩れた本の山」と随時送られる資料などは、東中音更小学校(廃校)で、ボランティアの人たちによって整理が進められています。蔵書整理プロジェクトのやまだひろみさんたちも「北海道まで行って、お手伝いしたいっ!」と言うほど!
十勝のすがすがしい空気は、きっと皆をリフレッシュしてくれるでしょう。
本たち以外のニュースもちらほら聞こえてきます。進行中の新刊のこと、ほんの小規模ですが写真展の こと……それら草森紳一をめぐるあれこれについては、
「その先は永代橋 草森紳一をめぐるあれこれ」http://d.hatena.ne.jp/s-kusamori/
という新ブログで、お伝えしていきます。
これからも両ブログをどうぞよろしくお願いいたしま〜す!

(「崩れた本の山」の新しい住処。旧東中音更小学校。写真提供:十勝毎日新聞)
2011-03-17
神戸元町の海文堂書店、神田神保町の三省堂でも!
神様の予定表は……?と、今までの人生で思ったことが何度もありました。
ニュージーランドの震災のニュースには、阪神大震災を思い出して泣いてばかりいました。このたびの巨大地震と津波には、ただただ呆然とするばかりです。
しかし、たとえ無力であっても、自分にできることを考え、やっていかなければなりませんね。
亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災者のみな様に心よりお見舞い申し上げます。わずかづつでも、より良い方向に進んでいきますように。
3月6日付けブログで、回想集『草森紳一が、いた。』の取り扱い書店をご紹介しましたが、新たに2店を追加いたします。
ユニークな活動で知られる神戸の海文堂書店、それに三省堂。三省堂からは、「いつも蔵書整理のブログを読んでいますので、ぜひ扱いたい」と売場の女性からありがたいお電話をいただきました。そして16日、印刷所から納品。仕入課の方とお電話でやりとりの、まさにその時に東京がちょっと揺れましたが、「今からもう並べます!」とおっしゃってくださいました。
書店の方々、ありがとうございます。 どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
2011-03-06
またまた宣伝。草森紳一回想集が、書店で手に入ります!
執筆者の方々からのご紹介や、この蔵書整理のブログを通じて、『草森紳一が、いた。』は、着実に一冊、一冊と売れ続けています。まるで静かにしみわたっていくように、読者の元に本が届けられるのは、編集者として、とてもありがたく、うれしいことです。
「草森さんのことを全然知らない人にも手にとっていただきたいですよね」。
そうおっしゃって下さった書店の方のお力添えで、本屋さんに並ぶことになりました!
ご紹介くださった出村弘一さん他、筆者の方々、本当にありがとうございます!!
印刷部数が限られている自費出版の本ですから、委託販売という方法です。
一般の本好きの方々に見ていただける場所が与えられたのは、なんとも嬉しい限り。
去年の酷暑の夏、制作に励んでいた頃は、お気に入りの書店や北海道の書店にまで『草森紳一が、いた。』を置いていただけるなんて、夢にも考えませんでした。
みなさん、ぜひ足を運んでいただければ幸いです。ご購入いただいた方々もぜひ宣伝していただければうれしいです。
◎現在の取り扱い書店
ジュンク堂(池袋本店、新宿店、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店、吉祥寺店、霞が関 プレスセンター店、大阪本店、 MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店、神戸 三宮店、福岡店、札幌店)
東京堂(ふくろう店・神田神保町)、ダーヴィンルーム(下北沢)、森岡書店(茅場町)、往来堂書店(千駄木)、帯広喜久屋書店
もちろん今までどおり、info@harumi-inc.com とFAX 03-3487-7278でも受付中です。
[新聞紹介記事]
十勝毎日新聞(1月6日)、北海道新聞(1月20日十勝帯広版)、神戸新聞(2月27日)、告知は読売新聞(3月6日)、北海道新聞(3月13日頃)
[WEB掲載記事]
エキサイトレビュ―「整理なんかいらん! 断捨離とは正反対、草森紳一という生き方」
http://www.excite.co.jp/News/reviewbook/20110217/E1297873807533.html
2011-01-22
ちょっと宣伝。草森紳一回想集『草森紳一が、いた。』完成しました!
ご報告が遅くなってしまいましたが、11月21日付けのブログでお伝えしていた草森紳一の回想集、寅年の年末になんとか間に合わせることができました。
でも12月20日に納品されたのは関係者分だけで、1月になってようやく残りが届き、ホッとしたところです。
執筆者のお一人、相原亨様からいただいたうれしいメールと写真をご紹介します。
「〜〜〜編集、装丁、表紙の写真、全てがすばらしい出来映えです。
本を手にした時、草森さんが仙台に現われた様な感じでした。
記念写真を撮ろうと思い、近くの公園に出かけました。
ファインダーを覗いていると草森さんを撮っているような錯覚に陥りました。
草森さんを思いながらゆっくり読もうと思っています。〜〜〜」
思いがけず500ページを越える大部の本になってしまいましたが、自費出版で(ハラハラしながらも)エイヤッと1000部印刷。ぜひぜひ幅広く読んでいただきたく、実費(送料込3300円)でお分けしています。
内容の概略は以下のとおりですが、高橋睦郎氏によるすばらしい追悼詩、大倉舜二氏撮影の若き日のポートレイト、草森原稿が掲載された『話の特集』や『デザイン』などの見開きページ、貴重な生原稿やゲラも紹介しています。
| 『草森紳一が、いた。 友人と仕事仲間たちによる回想集』 | |
| 内容 | 1)78名の友人、編集者たちが語る「最後の文人」草森紳一の素顔 |
| 2)「草森紳一を偲ぶ会」(2008年6月27日)スピーチ採録 | |
| 3)表紙写真入り著作一覧、活動を始めた60年代からの連載一覧 など | |
| 仕様 | 四六変型(154×215 cm) 総528頁 |
友人らが「草森紳一」回想集 2011年01月06日 十勝毎日新聞
http://www.tokachi.co.jp/news/201101/20110106-0007661.php
お問合せは、<草森紳一回想集を作る会>
info@harumi-inc.com か、FAX 03-3487-7278まで。
どうぞよろしくお願いいたします!!
2011-01-10
つむがれ続ける物語
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
年末から年始にかけて、厳しい寒さが続いていますね。日本海側にお住まいの方々、大雪は大丈夫でしょうか? ここ練馬でも、年が明けてからは毎日のように、氷点下の冷たい朝が続いています。
寒さ、という点では東京など比較にもならない、十勝の平原から、昨年末、新聞記事がいくつか、届きました。まずは、『十勝毎日新聞』。12月の14日から16日にかけて3回にわたって連載された、「知の軌跡〜帰ってきた草森蔵書」という記事です。
1回目は、草森先生と交流のあった帯広の方々を中心に、2回目は、われわれ「蔵書整理プロジェクト」の活動を、3回目は帯広大谷短期大学の受け入れをまとめてくださっています。その3回目だけ、スキャニングして転載させていただきました(クリックすると別窓で拡大表示されます)。この中で、酒井花記者は次のように記しています。
「これは宝の山だ」「聞きしにまさる驚き」―。今月6日、同校舎内でボランティアによる蔵書整理が初めて行われた。中国語で書かれた古書や高価な美術書、写真集、少女漫画や手塚治虫全集、江戸・明治の文化など、幅広いジャンルの本が次々と段ボールから顔を出し、参加者を魅了した。
いよいよ、十勝での作業が始まった……。そう考えるだけで、わくわくします。東京組がやったのは、あくまで下準備の下準備程度のこと。本当の意味での「蔵書整理」は、十勝のボランティアの方々によって、ゆっくりと進められることでしょう。
もう1つの記事は、12月27日付の『北海道新聞』夕刊。なんと1面トップで、「知の森 音更に 評論家・故草森紳一さんの資料室オープン」という見出しが躍っています。その最後で、鹿内朗代記者は、大谷短大の田中厚一教授の次のようなコメントを伝えてくれています。
「本を広げて、付箋が張ってある部分を眺めて、草森さんの思想に触れながら、数年かけて作業を進めたい」
数年といわず、十数年でも、数十年でもかまわない。だって、本たちは数十年、ものによっては数百年の時間をかけて、十勝の大地へと集まってきたのですから。本たちの世界では、時間のスケールは人間界の常識とは異なります。彼らを主人公にした物語の中では、知の巨人・草森紳一でさえ、一章のエピソードにすぎないのかもしれないのです。
ボランティアの方々によって、物語の新しい章が開かれます。そして、これから先、草森蔵書を手に取る方々すべてによって、物語はつむがれ続けていくことでしょう。




