『俺はあばれはっちゃく』第3話。 てるほが書いたラブレターを見つけた長太郎。しかし、てるほはそのラブレターをペン習字の練習と言って否定しゴミ箱に捨ててしまう。疑問に感じた長太郎はその捨てられたラブレターを持ってヒトミちゃんに相談する。
「片思いで、ふられたんじゃない?」
てるほのラブレターを見たヒトミちゃんが答えると長太郎はそれで最近自分に当たり散らしているのか!と納得し、どうしてくれようか!と考え込む。その時、ヒトミちゃんが言ったのがこの言葉。
「優しくしてあげなくちゃ駄目よ」
これを聞いた長太郎はと聞き返す。
「え?あんな奴に?」
すると、ヒトミちゃんは答える。
「心が傷ついているのよ。優しくしてあげればお姉さんの心も優しくなるわ」
「そんなもんかな?」
ヒトミちゃんの言葉に首を傾げた長太郎だが、てるほの恋の為に行動を開始する。長太郎の行動の裏にはてるほが優しくなって自分にも優しくなって欲しいという気持ちがあるのだが、やはりヒトミちゃんの言葉に納得したところがあるのかなと思う。自分の心に余裕がない時、自分の事で精一杯で人の事にまで気が回らなくなり、優しくする事が出来ない事がある。
心が傷ついている時は更に余裕がない。そんな時に意地悪をされたり、過剰にそれを責められたら余計にそれが出来なくなる。そんな時に優しくされれば心が癒され、気持ちも温かくなる。
「優しくしてあげればお姉さんの心も優しくなるわ」
自分の経験からもヒトミちゃんのこの言葉は本当の事だなと思う。実際、ヒトミちゃんのアドバイスでてるほの為に行動した長太郎はてるほから優しくされるし、てるほも穏やかになった。(もっとも、この恋の行方は相手がマザコンでてるほの熱が冷めて終わるのだが)傷ついた心が優しくされる事で癒されて人に優しく出来るようになれば、その優しさで他の人にも優しく出来るのかもしれない。
自分が優しくされたい時、まずは人に優しくしてあげるのが一番なのかもしれないと思った。自分の為がひいては人の為になるのだと思う。昔から、「情けは人の為ならず」と言うが、まさにその通りだと思う。