グレゴリィ・ベンフォード「夜の大海の中で」とスティーヴン・キング「ザ・スタンド」
とりあえず、グレゴリィ・ベンフォード「夜の大海の中で」とスティーヴン・キング「ザ・スタンド」はダン・シモンズ「イリアム」の発売日である27日に先駆けて普通に読了した。
「夜の大海の中で」はオススメでない。でも「大いなる天上の河」は読むかもしれない。
- 作者: スティーヴン・キング,深町眞理子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/04/07
- メディア: 文庫
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キングの「ザ・スタンド」は500ページほどの文庫5冊(1200枚)の長編であるので、そういう意味では不用意におすすめできない。しかし面白い。第1巻の内容から人類滅亡系パニック物(そんなジャンルがあるのか?)とも見えるが、基本的にファンタジー小説だと思った方が良い。この作品にはたくさんのキャラクタが登場し、各々の役割を果たしていく。僕は読んでいる最中はハロルドとトム・カレンがお気に入りであったが、読み終わってみるとラリーが結構素敵だったなと思う。
キングファンの間では一番のお気に入りとしてこの「ザ・スタンド」が挙げられるそうだが、読み終わってみるとうなずける。*1キング特有の流暢さと人間描写をお腹いっぱい堪能できる。ストーリーも良い。時間のある人はどうぞ。
わたしは陶工でもなく、陶工のろくろでもない。陶土にすぎない。だがその陶土から生みだされるものの値打ちは、ろくろと名工の腕とによって決まるだけでなく、陶土そのものに本来そなわった固有の値打ち、それによっても決まるのではないだろうか
グレン・ベートマン(スティーブン・キング「ザ・スタンド 5」より)
*1:キング自身のお気に入りは「デッド・ゾーン」なのだそうだ。