映画『フラガール』鑑賞

フラガールいろんなところで高評価を目にしたので、渋谷シネカノンにて映画『フラガール』を観てきました。李相日監督。
時は昭和40年代、かつて栄えた福島の炭鉱町が、エネルギーが石炭から石油へシフトしていく中、事業縮小・閉山の危機に直面し、別の産業を興す必要から温泉を利用したハワイアンセンターの設立に至る。地元の女性たちがフラガールとしてダンスを演じることとなり、東京から来た教師・新しい環境に適応していく世代とこれまで石炭で生計を立ててきた人たちとの対立・葛藤を経ながらもセンター開園のため奮闘していくというお話。
古きよき風情の中でのベタさを積み重ねることで今はなき(と想像されている)人情や想い、人々の繋がりなどを表現しようとしていました。僕が映画館で観ている周囲でも感動・驚嘆・笑い・すすり泣きの声がかなり聞こえましたが、正直言いますと僕はあまりのめり込めませんでした。よく出来た作品ではあったように思うのですが、これまでの同系統の作品を学習してこうすれば感動してもらえるというパターン化が感じられたからかもしれません。もうただ単に「古き良き」の(想像的)再現だけでは厳しいのかも。
それでもその物語の役を演じる役者さんの技量はスゴかったです。蒼井優さんと富士純子さんの切実さを感じさせる演技・表情には完全に引き込まれてしまいました。それだけでも観る価値はあるかも。