万葉の政策

早速市役所へ出かけて選挙公報を貰ってきた。以下山下万葉の「私が取り組む主な政策」より引用

◎学校・いじめ問題
私は多摩大聖ヶ丘中学校の入学式から暴行を受けました。いじめは人間の存在と人格を否定する狂気です。文科省の責任で全てのいじめ経験者に人生の補償を行わせます。又いじめに対する教師の意識改革を行います。更に加害者の歪んだ性格を直す特別プログラムを組みます。元被害者を除く加害者に被害者の苦しみや孤独を理解させる教育を行います。いじめ・体罰の悲劇を拒絶する社会を目指します。

◎アニメ・声優界改革による若者の雇用確保
志望者全員が確実に声優になれるよう、国が作る公設民営人材バンクを創設します。またアニメ文化の更なる発展を図り、作品の数を増やし、アニメ専門のTV局を国営で作ります。声優業界の体質を改善し世代の淘汰を図ります。既存の劇団、プロダクションそして悪名高き専門学校と養成所の廃止を目指します。

性風俗対策・グループホームの整備
風俗店で働く女性たちの心のトラウマは深刻です。彼女たちの生い立ちに原因があります。心と身体を癒す同じ仲間同士で過ごせるグループホームを整備します。また彼女たちをいたわる、肉体関係を結ばないことを前提とした優秀で優しい男性の世話人を確保します。又性風俗問題の社会全体への啓発を図ります。

◎ディズニーの女性問題と外交親善使節団結成
東京ディズニーリゾートをはじめ、全国の遊園地で接客をしている若い女性の地位向上を図るため、彼女たちが直接運営する様々な歌劇団や野球をはじめとしたスポーツチームを創ります。また外務省に、ディズニーランドに多い童顔で天真爛漫な美しい女性でつくる外光*1親善使節団を創り、日本外交の要に据えます。更に各企業の女性で作る女子プロ*2野球チームと統合し、編成し、日本に女子プロ野球リーグを誕生させます。これを女子野球に打ち込む少女たちの将来の受け皿とします。

◎青少年の居場所づくりと部活動活性化
青少年が様々な遊びをし、自然の中を冒険する青少年施設を全ての市町村に造ります。小学校から青年までの幅広い多世代が、確実に集まり、心の触れ合う喜びを高める方策を実現します。また放課後の部活動に子供と一緒に遊ぶ相手役としてディズニーランドの若い女性キャストを招きます。心優しいディズニーのキャストを教師に登用します。

実はこの政策の前に書かれた文章がまた、かなりゆんゆん飛ばしているのだが、恐ろしく意味が取りづらい上に、それなりに長くて引用するのだるいので割愛。
つうかポスターにあった「巫女さん政策」は? どんな政策なのか知りてえなあ。
彼がどっかおかしい(もう少し穏当な言い方をすれば思いこみが相当激しい)、という考えは変わらないし、彼の主張は全部が全部どこかしら変でとても賛同できるようなものではない。当然私の一票を彼に投じるようなことは100%あり得ないが、まあ彼がいじめを憎み、大好きなアニメの将来を憂い、大好きなディズニーランドで働くかわいい女性たちのためを思い、行きつけの風俗店にいるお気に入りの姫の身の上話を不憫に思い、彼なりの正義感を持って立ち上がったことは確かなのだろう。いやまあ全部想像だが。
この選挙公報を読みながら友人と話していたのだが、これを読むだけで彼の半生がなんとなく想像できるのは微笑ましい。ちょっと前にはやった「バカ日本地図」の山下万葉バージョンなんてのも容易に想像できる*3
こういうことがあって改めて考えるのは、オタクの利害を代弁する議員、ってのはいてもいいような気がするなあ、ということだ。もちろん万葉みたいなアレじゃダメだが。例えばコミケの米澤代表みたいに、オタクの中で知名度の高い人を中心とした政党が、参院比例区から出たら、一人くらいは当選させられなくもないだろうし。青少年健全育成を建前にした「有害」情報規制とか、あほなことが画策されている状況を鑑みても、我々がその気になれば議員の一人くらい送り込めるんだぞ、と示すことには意義があるだろう。
…とここまで考えて気づいたのだが、一言でオタクの利害と言ってみたところで、オタクは職業じゃないんだから、簡単には一致しないわな。業界団体が議員を推薦するようなわけにはいかないか。

*1:原文ママ

*2:この二文字「プロ」の部分は印刷が掠れていたため推測

*3:世界の中心は狛江市。あとは新宿と池袋の一部と秋葉原、どこかに行きつけの風俗店、そして世界の果ての楽園は東京ディズニーリゾート悪の枢軸は狛江市の矢野市長と多摩大聖ヶ丘中学と代アニをはじめとする既存の声優養成機関、みたいな