背負ったカルマの落とし方 (3)

深呼吸してますか?


あなたが「過去世のカルマ」を落としたいと思っているのなら、前二回の記事に書いた通り、まずは気がついたときに深呼吸をしてみてください。
自分の人生を変えたいと思うなら、本を読んだり、人の話を聞いたりするのもよいことですが、とにかく実際に何かを変えてみないことには始まりません。
気がついたときに深呼吸をするということは、ほんの小さなことに過ぎませんが、その小さな行動の中に人生を変える鍵があることに気がついたとき、あなたの人生は本当に変わり始めるのです。


さて、今あなたがこの文章を読むのを一旦やめて、三回深呼吸をしてみるとしましょう。
まず肺の中の空気をゆっくり口から吐き出します。吐き切ったらそこで一拍止めて、今度は鼻からゆっくり長く吸い込みます。そしてまた一拍止めて、息を吐く動作に戻り、これを三回繰り返します。
そうやって深呼吸を三回するだけのことでも、慣れないうちは何かと意識しないとできなかったりしますし、十分ゆっくりもできないかもしれません。
それでも深呼吸する前と後では、気持ちの落ち着きや体の力の抜け具合が違っているのを感じられるかもしれませんし、慣れてくればたった三回の深呼吸でも十分にその違いが感じられるようになるでしょう。


そうした感覚が分ってきた時点で問題になりうるのは、深呼吸をすることが気持ちや体のためによいことがせっかく分ってきても、つい日々の忙しさにかまけて、深呼吸をすることを忘れてしまうといったことに、どうしてもなりがちだということです。
ですから、あなたがもし本当に「過去生の悪いカルマ」を落としたいと思うのなら、そうやってうっかり忘れてもとの生活に戻ってしまわないように、できる限り注意を払う必要があるわけです。
もちろん人間は「忘れる」生き物ですから、忘れてしまうこと自体はかまわないのです。
ああ、また忘れてしまったなと気がついたら、思い出して深呼吸をする。そうした繰り返しを続けていけるかどうかがポイントです。
十年、二十年の単位で、ある思いを持ち続けられるか、ということです。


ぼく自身、二十代の後半から呼吸に注意を向けるようになって、もう二十年以上の月日が経ちますが、その間、忘れては思い出し、思い出しては忘れるといったことを繰り返すうちに「過去生のカルマ」と向き合うことが少しずつできるようになり、ぼくの場合それは母親との関係性のもつれという形で表れてくるのですが、どうも、もう少しでそのもつれの大本の、大きな結び目がほぐれて解けそうな気がしています。


さて、呼吸を意識し、自分のクセを見つめ、人との関係性や夢の中の出来事の意味を探ることで、わたしたちは「過去生のカルマ」と取り組むことができます。
そのとき、それにはとにかく長い時間がかかることを理解しなければなりませんし、山あり谷ありの大変な道行きであることを覚悟しておかなければなりません。
そして、その長い道のりを一歩一歩進んでいくにつれ、あなたの目の前には今まで知らなかった新しい景色が現れ、それはときに恐ろしいことでもありましょうが、あなたの心を慰めてもくれるでしょう。


「背負ったカルマの落とし方」については、とりあえずこの辺りで終わりにしますが、質問、感想などあればコメントでもメイルでも気軽にご連絡下さい。
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それでは、みなさん、お元気で。


☆参考記事
[さあ、カルマを落としましょう]