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徒然日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

花の棲み家 (ボタニカルアート作品のHP)

2017-11-12

[] 深大寺神代植物公園

 昨日、友人とゆっくり散策でもしようかという事になり、調布にある深大寺神代植物公園に行ってきました。

 朝まで雨風が酷かったので心配でしたが、行くころには天気も回復しラッキーでした。


 深大寺は「深大寺そば」くらいしか知らなかったので、取り敢えず美味しいそばでも食べたいなという感じでやって来ました。


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 着いてすぐの参道に鬼太郎茶屋というのがあり、そういえば水木しげるが調布ゆかりだったわねと。やっぱり鬼太郎がいると昭和レトロな雰囲気が盛り上がります。

 本堂に行くまでにお団子屋さんや蕎麦屋さんが連なっているので、まずは腹ごしらえしてからご本尊の白鳳仏を拝観することにしました。

 白鳳仏の銅造釈迦如来像はあまり大きくはないのですが、凛として品のあるお姿でした。


 また、本堂のすぐわきにムクロジの木がありました。ムクロジは無患樹、無患子とも書き、実の中にある黒い種は追羽根の玉として使われたり、果皮などにサポニンを含んでいるので石鹸の代用にされたそうです。どういう木なのかは知っていましたが、見たことがなかったので直に見られて良かったです。


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ムクロジ」   画像は「季節の花300」より

 

 神代植物公園へは、入り口で貰った深大寺の散策マップをたどっていくとそのまま行けるので便利でした。植物公園の地図を見るとこちらは正門ではなく深大寺門になるようで、最初に正門から植物公園に入ってあとで深大寺に行くコースもありなんですね。


 深大寺門から入ってすぐは雑木林になっていて、武蔵野の風情が気持ち良かったです。しばらく行くとバラ園が広がっていました。こちらは西洋風にきっちり造られていて、それもまた良しです。


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 近くで花を見ると、今朝までの暴風雨でバラの花が少々荒れ気味なのがかわいそうでしたが、それでも秋バラが結構きれいに咲いていて楽しめました。

 

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 写真の奥に見える大温室は見応えがありました。外観も美しいのですが採光や換気のための窓の作りに色々と工夫があって素晴らしいと建築好きの友人が感心していました。

 中はいくつかの部屋に分かれていて、熱帯花木室では巨大なタビビトノキに驚かされ、ベゴニア室ではボタンの花のような大輪が見事、まあ細かく言うときりがないのですが…


 深大寺から植物公園に来てしまったので、戻るのも遠くて美味しそうだったお団子を食べていないのがちょっと心残りか。…でもそれはまた今度ということで。


深大寺

神代植物公園

2017-10-30

[] 《子易柿とウラジロガシ》

 山登りが趣味の夫が丹沢あたりを登った帰り道に、秦野の地元農家の直売場で小さな柿を買ってきてくれました。

 農家の方によるとこの周辺で作られている子易柿(こやすがき)という柿だそうで、直径が4センチくらいの本当に小さくて可愛い柿で、一目で描きたくなりました。


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《子易柿とウラジロガシ》 部分


 調べてみたらこの柿は、鎌倉時代に川崎の王禅寺で発見され日本最古の甘柿とされる禅寺丸柿のことだそうで、江戸時代に大山詣での人たちにより大山の子易地区にもたらされたものが栽培され現在に至っているとのことです。なんだか歴史を感じさせる話ですね。

 ちなみに甘くて美味しいのですが、なんせ実が小さいのに種があって食べる所は少な目です。なのでせっせと描きました。


 今回はこの柿とウラジロガシのドングリを組み合わせてみました。世の中のドングリはもうすっかり茶色くなって地面にバラバラと落ちている頃ですが、描いたのはまだ緑で枝についているドングリです。


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《子易柿とウラジロガシ》 部分


 柿とドングリが静かに置かれ、それぞれにうっすらと影があるのがとてもがきれいに思えたので描き入れました。

 置いていある植物に影のあるパターンが何故か好きなんですよ。


作品《子易柿とウラジロガシ》はこちら→「花の棲み家」

2017-10-13

[] 《ジュズサンゴ》

 小さな赤い実が連なるジュズサンゴ(数珠珊瑚)を頂いたので描いてみました。

 ジュズサンゴは白い花と赤い実を同時に見ることが出来ます。花と実が一緒というのは有るようで案外少ないとのことです。


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《ジュズサンゴ》部分


 今回描くのに手こずったのもその「花と実」で、花は5ミリ、実は3ミリ程度の小ささです。特に花は虫眼鏡を使ってよ〜く目を凝らして見ないと何が何だか分かりません。

 花が終わると真ん中の部分が大きくなって緑色の実になり、赤くなると萼が反り返って実が出てきます。描いているうちにポロポロと実が落ちてしまうので「わわっ、また数珠の玉が無くなった〜」という感じでした。

 実は赤いのばかりではなく、黄色やピンクなどもあるそうです。こんなかわいい実が庭に沢山あったらさぞ楽しいでしょうね。


 作品《ジュズサンゴ》はこちら→「花の棲み家」

 

2017-10-02

[] 「フローラ ヤポニカ」「植物画の黄金時代」

 上野の国立科学博物館で開催中の「フローラ ヤポニカ −日本人画家が描いた日本の植物−」を見てきました。


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 この展覧会は昨年から今年にかけて英国キュー王立植物園で開催されたもので、今回はその中からの抜粋展示とのことです。


 まず目を見張るのは作品の植物学的な正確さで、植物の色や形、内部の構造、成長過程などを客観的にとらえる観察眼のすばらしさ、それを一枚の紙の上に具現化していく技術の高さは見ごたえ十分。また、それを踏まえた上で画家の個性が見えてくるのも興味深いところでした。

 展示作品は現在活躍されている植物画家の方ばかり、これほどレベルの高い作品が揃う事は滅多にないので大変勉強になりました。


 他に『カーティス・ボタニカルマガジン』に掲載された日本の植物のイラストレーション原画が展示されていました。

 サイズは小さいものでしたが、A.Farrerの《イネ科 ホケイチク》は細密な描写と大胆な構図、力強い彩色で存在感がありました。


 日本では水彩画というと割とあっさりとしたぼかしやにじみのある淡彩画や、暖かい味のある絵手紙をイメージされる方が多いかもしれませんが、それとはまったく異質の、時間をかけ端正に描かれた水彩画の美しさを堪能できるのではないかと思いました。


 ところでもう一つ、東京駅のすぐ傍のKITTE内にあるインターメディアテクでも「植物画の黄金時代 −英国キュー王立植物園の精華から」を開催しています。


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 こちらでは18,19世紀の植物画が中心で、何点かは植物画と対になるように植物標本が展示されているのも面白かったです。


 ポスターにもなっているゲオルグ・ディオニシウルス・エーレトの《ユリ科チューリップ属の栽培品種》はヴェラム紙に鉛筆、インキ、水彩で描かれたものです。

 チューリップの持つ生命力と格調高い画風が際立っていました。他に《ツバキナツツバキ属の一種》では青みがかった葉や密集した雄しべが美しく印象的でした。エーレトの作品を見ると、説明としての植物画を超えた絵画作品としての魅力に惹きつけられるような思いがします。


 インターメディアテクは初めて行きましたが、公共施設で入場料は無料。企画展の植物画を見終わるとそのまま常設展へフロアが続いていました。

 常設には東京大学の歴史を感じさせる学術標本や研究資料などの「学術文化財」展示されており、まるでここだけ時間が止まっていたかのような古き良き時代のアカデミックな空間になっていました。

 動物のはく製や骨格標本がたたずみ、貝殻や鉱物などがアンティークなガラスのキャビネットに鎮座している様は摩訶不思議な静寂があり、ここがビジネスマン行きかう丸の内であることを忘れそうでした。


国立科学博物館 「フローラ ヤポニカ −日本人画家が描いた日本の植物−」


インターメディアテク 「植物画の黄金時代 −英国キュー王立植物園の精華から」

2017-09-28

[] 《ハイビスカス

 今年は鉢植えのハイビスカス(ブッソウゲ・仏桑華(花))に待望の花が幾つか咲きました。

 花は垂れ下がって咲くタイプで、以前に植物園で同じように垂れ下がるフウリンブッソウゲ(風鈴仏桑華)を見て、是非こういう感じのハイビスカスを描いてみたいと思っていました。


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ハイビスカス》部分


 描いたのは「カーネーション」という園芸品種で、フウリンブッソウゲを元に交配されたコーラル系と呼ばれる園芸品種のうちの一つです。花は八重咲で花弁に切れ込みがあり、後ろに反り返っています。

 花弁の先に雄しべの葯が付いているものも見られ、雄しべが弁化して八重咲になった痕跡として興味深く見ることが出来ました。


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フウリンブッソウゲ  画像:季節の花300

 


 ところで、ハイビスカスアオイ科フヨウ属になりますが、フヨウ属には他にムクゲ、フヨウ、モミジアオイなどよく見かけるきれいな花が揃っています。

 真ん中に雄しべが癒着した突き出たものがあることと、一日花ですぐ枯れてしまうことが特徴ですね。どちらの特徴も描くのにはちょっと悩みの種ですが、花の美しさで一度は描いてみたくなる花ではないでしょうか。

  

 作品《ハイビスカス》はこちら→「花の棲み家」