これはゾンビですか? 7 はーい、眠れるチチです

著/木村心一 イラスト/こぶいち むりりん レーベル/富士見ファンタジア文庫

クリスがメインのお話で時期がクリスマスだから絶対に2つをかけたくだらなさ全開のギャグかあるか、はたまた話のオチになってるだろうと思ってたのに、そんなことは全くなかった(`・ω・´)キリッな今日この頃。まだまだライトノベラーとして未熟であると痛感しました。
そしてむりこぶのイラストがとても良かった。表紙のエロエロなネネさんはじめ、スク水セーラーなユークリウッド・ヘルサイズ、照れるサラスバティ、ミニスカサンタなハルナと本当に素晴らしかった。もちろん性的な意味で。
お話はクリスマスと言えばコミケです。主人公がコミケの原稿のお手伝いをすることで最強魔装少女クリスちゃんを倒すお話です。何を言ってるか分からないと思うが以下略
そんな感じでイラストを愛でたりネタ的な要素を期待したりと、楽しみを持てるライトノベルが好みです。

魂振の協奏曲

著/北沢大輔 イラスト/ぺこ レーベル/集英社スーパーダッシュ文庫

「魂振の練習曲」シリーズの第3巻。個人的には3巻なら3巻て分かるように書いて欲しい。外伝とか短編集とか入ると背表紙の通し番号見ても分からなくなるので。
あとP264・L13の「斎」は「イツキ」の誤植っぽい。終盤の重要なシーンなので何度か周辺読み返したけど「斎」であるはずがないと思いました。
閑話休題
主人公が成長するお話です。イライラさせられるほどに鈍感(と言えば聞こえはいいものの実際は相手の気持ちを思いやろうともしない自己中で他人を見下すクズ)な主人公が、ハーレム系主人公の自覚を持つようになります。答えを出さずにみんなから良い感じに好かれながらそれを当然と思うあれです。・・・・・・あれ? ・・・・・・あんまり成長してなくね?
ともあれ主人公が禍津神を払う神楽主としての自覚を持つに至る巻で、次の4巻から第2部とも言うべき展開に入りそうです。まぁ全5巻なので第2部というより後半開始なんでしょうけど。
あとは表紙の子がかつて捨てた自分の心(もう一人のボク)に寝取られちゃったりとなかなか興奮する展開もありました。清楚な巫女さんが身も心も墜ちていく姿は情欲をそそるものがありますね!

生徒会の四散 碧陽学園生徒会議事録 4

著/葵せきな イラスト/狗神煌 レーベル/富士見ファンタジア文庫

生徒会の一存シリーズの第4巻。
登場人物が一生懸命頑張る作品が好きな人には根本的に向いてない作品だなと思いました。
作品の主張というか価値観というか根底にあるのが間違ったエリート主義とでも言うべき選民思想で、エリート主義により他者を見下した主人公やヒロイン達が教師を馬鹿にし一般生徒を見下す作品なので、なんかこう読んでて嫌な気分になります。世の中をエリートが動かすってシステムに関しては全くもって同意できるものの、そのエリートが導くべき民衆を馬鹿なものとして見下し自らの地位にふんぞり返ってしまったのなら、それは最早エリートではなく腐敗した権力者にすぎないわけで。作中で何度も一般生徒を見下してたかが一般生徒のためにそこまで頑張らなくてもいいみたいなことを言ってたり、そのくせ身内には激甘だったりとほんとなんだかなぁって。
統治システムとしてのエリート主義は確かに優れ物だけど、民衆のためにこそ権力を行使するべきだって基本を忘れてしまっては本末転倒だと思いました。政治学は触りしかやってないのでやや感覚的・感情的な価値観での話ですけれども。
そもそも生徒会がエリートなのかってのからして微妙なんだけど、主にヴィジュアル重視の人気投票で選ばれたはずなのに、異様に能力高かったりカリスマがあったり何より教師に勝る権力を持っていたりと設定にも違和感を覚えました。