働きながら、社会を変える。

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

働きながら、社会を変える。――ビジネスパーソン「子どもの貧困」に挑む

認定NPO法人Living in Peace
PEファンドで働きながら、特定非営利活動法人Living in Peaceの代表を務められている、慎 泰俊さんの本。
"パートタイムでNPOをする"というお話が、いまの自分のやっているモチベーションや問題意識に極めて近いところがあり、非常に共感。
やっている内容としても見たことのない世界だったが、児童養護施設に住み込んだからこそのリアリティなんだろうな。とても問題意識が分かりやすかった。例えば母子家庭などに対する支援が他の先進国比で非常に少なかったりする「相対的貧困」の問題は、『子どもの貧困』*1などを通じて、知識としては知っていたが、このような施設の実態は知らなかった。
世代間格差も色々で、既に投票権を持っているのにも関わらず行使しないこと、アピールしないことによる"損"と、未だ生まれていない、もしくは投票権を持たない"持たざる世代"を誰が代表するのか、という問題があるな。人生が多様化し、当たり前に子どものいない家庭が増えれば、「子どもが大人になったとき」という理屈は宙に浮いてしまうし、そういう問題意識も少し浮かんだ。
自分たちがいま手を届かせることができていない範囲に対して、活動をされていることに心からの敬意と共感を持ったので、ひとまずChanceMakerプログラムにささやかながら登録した。

*1:

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)

子どもの貧困―日本の不公平を考える (岩波新書)