犯人は3人の誰か

私が彼を殺した (講談社文庫)
(小説の感想35) 私が彼を殺した ★★★★☆
『婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。』
加賀刑事の事件で、「どちらかが彼女を殺した」と似ていますが、その話では犯人候補は2人だったのに対し、「私が彼を殺した」では犯人候補は3人と増えています。また、それぞれの容疑者が複雑に事件に絡み合っており、犯人当てはかなり難しい感じでした。結局、袋とじというか、ネットで解説を見て、なるほどと分かった感じです。東野圭吾の作品は、トリックもさることながら、とにかく人間関係の設定にも引き込まれますね。★は4つ。