今どきテンプレ改変するのは別の意味でみっともないと思ってしまう

はてダに、

という記事があったのだけど、これを読んで、そう言えば増田のテンプレ改変ネタは本当に少なくなったなあということに思い至った。

ぼくは今、毎日増田に目を通しているのだけれど、最近はテンプレ改変ネタをとんと見かけない。

よく見かけるのはやっぱり匿名故に自信満々に持論を展開する人だ。一番はニュースまとめだろうけど、はてブを見下したり、idコールををしたりしている人もいるように思う。

次によく見るのがリア充を語る人で、非モテ脱出話。これはけっこういい歳をしたオタクがやっている。普通のオタク人ふうの人が脱オタする話を書いていて、恋愛至上主義は未だに普遍だというのが、あれを見ると良く分かる。
それからたまに料理レシピを書いたり、あるいはライフハックを書く人を見かけるのだけれど、テンプレ改変を書く人というのはほとんど見かけなくなった。

かく言うぼくは、昔は本当にテンプレ改変をよく読んだ。特に学生の頃は、テンプレ改変ばかり作って投稿していた。

その頃のぼくは、ほぼ毎日、その日に増田に投稿されるテンプレ改変をチェックして、テンプレ改変ネタを投稿するのが習慣となっていた。当時、ぼくはおばあちゃんと一緒に暮らしていたのだけれど、彼女はどちらかと言えばテンプレ改変に否定的で、テンプレ改変している人をみると、みっともないと言って眉をひそめた。そうしてぼくには、あなたはまだ学生だからぎりぎり許されるけど、大人になってまでまさか、テンプレ改変しないわよね――?と、遠回しに釘を刺してくるようなところもあったりした。。

しかしその頃のぼくは、大人になったらどうなるかなどというのはちっとも考えたりしなかったので、そんなふうに言われても、何かを思ったり考えたりすることはなかった。

それから長い歳月が過ぎて、ぼくはいつの間にか大人になっていたのだが、気がついてみると、全くと言っていいほど増田の中では(あるいはネットのそれ以外の場所でも)テンプレ改変投稿をしなくなっていたのである。つまり、おばあちゃんが望むような大人に、一応はなれたわけだ。

ところで、ぼくがテンプレ改変しない理由は一つしかなくて、それは面白くないからである。ぼくは今、本当に改変したいと思えるテンプレというのがほとんどなくて、わずかに「彼氏が軽自動車に乗ってた。別れたい…」と「要は、勇気がないんでしょ?」だけだ。だから、増田の中に限らずテンプレを面白そうに改変している大人を見かけると、「いい大人が……」とは思わないけれども、面白さの感性みたいなものは疑ってしまうのである。「どうしてあんなテンプレ改変ネタを、時間をかけてまで作るんだろう?」と。

面白さなんて人それぞれという考え方もあるけれども、テンプレ改変の数は本当に落ちているらしいから、単純に「人それぞれ」で済まされる問題でもないと思う。どうひいき目に見たって、やっぱり今のテンプレ改変は面白くなく、だから作る人が減ってるのだろうし、ぼくも書かなくなったのだろう。

そういう意味で、テンプレ改変をしている人に対しては、「いい歳をして」という意味ではないのだが、面白さに鈍感な人だなあという意味では、やっぱり「みっともない」と思ってしまうところはあるのである。本当に便利なテンプレだと思う。