やっぱりラテンだぜ!(ラテンの秘伝書外伝)

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  • 2017-03-21 偽情報の影響と福島の母親の声

    偽情報の影響と福島の母親の声

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     4月11日に20km圏外にある福島県内5市町村飯舘村浪江町葛尾村の全域、および、川俣町南相馬市の一部地域。対象は約3,000世帯・約10,000人)が計画的避難区域に指定された。

     5月23日に福島の親たちが、文部省に集まって、年間20ミリシーベルト安全基準の撤回を求めた。そのときのお母さんたちの声をいくつかひろってみる。

    「最初はY教授を私も信じていました。福島県中にきて安全だって講演をしたから、100ミリシーベルトは安全だっていうのを信じて、すごい線量が多かったときに地元に留まった人が多いんです。でももう私も洗脳は解けました。山形疎開します」

    飯舘村の隣の月館町から来ています。線量が高くて、家の隣の公園が2マイクロシーベルト毎時です。私の生まれは原発

    ある富岡町です。わたし原発は危ないと思っていた例外です。3月11日には家に帰って出来る限り水をため、回りの人に

    『洗濯ものを干さないで』といって回りました。その後一週間子どもたちを家にかこってすごしました。今、学校にはカッパを着せて、

    マスクをつけさせていかせています。ほかのおとうさんに『あんなまでしていて学校にくる子がいるよ』

    なんていわれて『あれ、うちの子よ』っていいました。そしたらみんな凍りついていました」

    「私、PTAの会長で、地域の子どもとかかわってきました。うちの子だけつれて、他の子を残して、その責任を放棄して疎開していいのかってずっと悩みました。

    でもやっぱりこんな線量の高い所においておけない。そこで周りに、危ないから逃げてっていって歩きました。『県も国も安全だっていっているじゃない』って

    みんな言っていました。でも悪い情報はあとからあとから出てきます。避難するなどというと、『そんなこといわないで!』『人がいつかなくなる!』

    『客がこなくなる!』って言われて、言えなくなってしまいました。それもわかります。みんな元から住んでいる人です。農家、商家、生まれ育った町、

    まわりとの関係性を捨てて、逃げるなんてほんとすごい辛いです」

    「自然がすばらしくて美しい町です。私はきれいな蝶が好きです。山には野いちごやキノコがあって、そんななかで子どもを家の中にいれておくなんて、

    もうできません。森も木も地も動物たちもいっしょに連れて避難したいです」

    「けれども避難した後の生活がみんな心配しています。ある人は『わたしたちは捨てられた民だよね』といいます。あるひとは『おかしいよ、避難なんて、

    どっかの宗教政党の回しもの、県も国も安全だっていってるのに』といいます。でも、みんな普通のおかあさん、おとうさんです」

    「PTA会長の職をなげうって逃げるのかって何度も泣きました。土地も友達も捨てられない。子どもたちもいやだっていう。その中で避難するのは

    ものすごく勇気がいります。自分の町で、東京でいうようにみんなに『疎開しなきゃ危ない』なんていえません。そんな勇気はありません。

    でも、もう限界です。私は札幌疎開します」

     

     あれから6年が過ぎた。浪江町川俣町飯舘村の一部の避難指示は、3月31日に解除され、富岡町の一部は4月1日に解除される予定である。

     現在の国内避難民は約12万人だという。

    2017-03-20 3号機爆発のデータ欠落の謎

    3号機爆発のデータ欠落の謎

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     もうひとつ腑に落ちない情報がある。3月14日午前11時1分3号機が爆発した。1号機(水素爆発 3月12日)の映像とは違う。白い噴煙と黒い噴煙では、爆発の種類が違う。

    そう直観したし、そう考えるのが妥当な常識である。専門家は必要ない。核実験を観測するCTBT放射性核種探知観測所高崎にあることを思い出した。

    事務局外務省傘下の日本国際問題研究所(以前筆者は仕事関係で出入りしていた)にあり、観測所の運用は日本原子力研究開発機構の核不拡散科学技術センターが行っていた。

    測定データはウィーンのCTBT準備委員会技術事務局の国際データ・センター(IDC)に送られる。

    筆者の手元には当時の高崎観測所の3つのデータがある。

     

    3月27日のデータ 捕集日時(3月12日〜3月19日)

    セシウム134、テルル132など10数種の放射線各種の放射能濃度の表がある。そのうち、捕集日時3月15日15:55〜3月16日15:55にのみ、ヨウ素135(半減期6.61時間)と

    プロメチウム151(半減期28.40時間)の放射能度がある。それぞれ、370000mBq/m3、5000mBq/m3と膨大な量である。

    また、希ガスのキセノンは(捕集日 3月15日17:55〜3月16日18:04)は、測定範囲外(大量過ぎて測定できないの意味と思われる)と記載され、3月16日18:04〜22:04は、

    停電のため測定不能とあった。15日のデータは3号機の爆発による飛散の影響と推測された。ところが、

    5月9日の訂正

    15日のデータは誤りだというのである。

    ヨウ素135は異常な高濃度の測定地で正しいのかという複数の照会があり、同センター(日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター)は早速、

    日本政府経由でウィーンのCTBT準備委員会技術事務局の国際データ・センター(IDC)に事実関係を紹介しましたが、この度、IDCより、3月15日から16日の

    測定結果のうち、ヨウ素-135及びプロメチウム(Pm)151 は、同日に発生した高崎観測所の一定時間の電源喪失等による検地システムの誤認であり、

    これらの放射性核種は実際には検知されていないとの回答がありました」

    疑念を抱いた筆者は観測所を運用している機関に電話で問い合わせた

    すると、「高崎は該当する日に停電で止まっていた訳ではなく、きちんと生データをIDCに送っています」というのである。不可解である。

    高崎での計画停電を調べると、「3月16日午前、高崎地域ではじめての計画停電が実施された。9時20分から12時20分の時間帯、約3時間」(高崎新聞)とある。

    16日には停電があったのである。けれども少なくとも、キセノン測定不能の時間帯は停電の時間とは合致しない。

     

    9月10日 データ

    放射線各種の表からヨウ素135は消えている。またキセノンについてはこんな記載がある。

    「なお別添の「CTBT高崎観測所が測定した粒子状放射性核種の放射濃度」のテーブルから3月14日〜15日のデータが欠落しているが、これは、3月16日午前〜午後に

    かけて発生した高崎地域の計画停電により放射線検出器の冷却システムが停止し、ウィーンのCTBT事務局からの遠隔操作による同システムのリセット・再起動等に

    時間がかかり測定できなかったため。17日以降(14日〜15日のデータ以降)は、計画停電の発生に速やかに対応したため、問題発生を回避できるようになった。

     3号機はただの水素爆発とされたままである(続く)。

    2017-03-19 チェルノブイリと福島での小児甲状腺がんの真実

    チェルノブイリ福島での小児甲状腺がんの真実

     山下教授が参加した旧ソ連でのフィールド調査の結果をさがしてみた。(筆者は若い時に笹川平和財団から原発被害支援関連で、ベラルーシ行きを打診されたことがある)。

    インターネットでアクセス可能だった。チェルノブイリ原発事故被災児の検診成績チェルノブイリ笹川医療協力プロジェクト

    1991〜1996より「放射線科学 第42巻第10号−12号(1999年9月−11月)掲載]」(財団法人 笹川記念保健協力財団)

    =(http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1999/00198/mokuji.htm

     検診の概要についてはこう述べている。

    ウクライナベラルーシロシア連邦の3共和国で、事故による放射能汚染を受けた計5地域(ウクライナ2地域、ベラルーシ2地域、ロシア連邦1地域)をセンターとして

    事故当時の児童を対象に検診活動を開始し、1996年4月に当初の5か年計画を終了した。主な検診内容は、被曝放射線量測定、甲状腺検診、血液検査の3項目で、

    検診児童数は5センター合計で延べ約16万人に達したが、このうち重複受診者や検診データの不完全な者を除いた約12万人を本報告における解析の対象とした」

           甲状腺検診で発見された甲状腺異常者(地域別、1991-1996)

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    上記の表が健診結果である。甲状腺に異常がある児童は30%を超える。がんは、0.05%で、10万人に50人となる。同研究書にはこう書かれている。

    「ここでは甲状腺結節に注目してその発現頻度をまとめてみると、やはり高い放射能汚染地域であるゴメリ州に結節が多くみられることが判明した。

    チェルノブイリ周辺では、1000人の子供のうち2〜5人には甲状腺結節が発見されるため、その中にがんがどの程度で含まれているのかが大きな問題となる。

    日本や欧米のデータでは小児甲状腺がんは極めてまれで、100万人に対して年間1〜2名といわれているが、その大半は思春期以降で、10歳未満の甲状腺がんをみることはまずない」

    「しかし、本プロジェクトを開始した1991年5月には、既に6歳、すなわち事故当時の年齢が1歳以下の小児に頸部リンパ節が腫張した甲状腺がんが発見された。

    その後、いかに早く小さな結節をみつけても、がんは周囲のリンパ節に既に転移していることが多く、早期に適切な診断が必要であると同時に、外科治療や術後のアイソトープ治療

    の必要性が痛感された」

     参考までに日本の甲状腺がんの年齢別罹患率と比較すると、著しく高い罹患率といっていい。

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     ちなみに、福島児童2011年当時0〜18 歳)の甲状腺がん2017年2月の段階で、145人。対象人数は約381,282人なので、10万人あたり38人である。

    他にがんの疑いがある児童が40人いる。人口が多いので当然だが、避難区域ではない郡山いわき福島市の順で罹患者が多い(続く)

    2017-03-18 3.11と偽情報

    3.11と偽情報

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     戦争・大災害時、あるは激しい政争がある時には、さまざまな情報が錯綜し、偽情報、デマも流れるのが常だ。

    だがマスコミにもましてや庶民にはどの情報が事実かを判別するのは極めて難しい。あるいは分かっていても何かを慮って真実を表に出さない。

     では、東日本大震災時の福島第一原子力発電所原子炉の爆発、放射能汚染健康被害については、どうなのだろうか? 

     前橋地裁で「東電と国の過失と賠償責任を認める」判決が出た折に振り返ってみる。

     

    肩書きを持つ専門家の言葉はどこまで信じられるか

     原発が次々と爆発していたころ、テレビでは枝野幸男内閣官房長官が始終、「ただちに健康被害はない」との旨趣を繰返していた。

     政治家の言葉というより、役人の言いように近かった。そこで、私は健康被害があるといっているに等しいと役人のように忖度した。

     早急にチェルノブイリ原発事故に関する書籍と日本語と英語の文献をインターネットで寄せ集め、福島における放射能汚染健康被害

    可能性を精査してみると、風向きによっては、東京にいても放射能の影響が出て来ると判断せざるをえず、一時子供を連れて関西に避難した。


     当時、政府避難指示区域は原発20キロ圏内だった。原発が爆発したときの風向きから放射能は北西部へと広がったようにみえた。

    おせっかいな私は避難区域外の飯館村役場に「避難したほうがいいのでは」との趣旨のメールを送った覚えがある。もちろん、

    無名の人間の意見など考慮されるわけもない。

     3月中旬過ぎから、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科長の山下俊一教授が福島に入り、住民を安心させるための講演を行っていた。

    世界保健機関(WHO)緊急被ばく医療協力研究センター長、日本甲状腺学会理事長、福島県放射線健康リスク管理アドバイザー」などの肩書きを持ち、

    チェルノブイリ原発事故についても調査している。肩書きゼロの人間と言葉の重みが違う。しかも被曝二世だという。

     彼はいわき市、福島市などで講演を行い、「大丈夫、安全、セシウムなどまったく影響なし」といい、外国人特派員協会でも同じ言葉を繰り返している。

    3月21日の講演では、「チェルノブイリ放射線セシウムを食べ続けて、20年フォローしているが病気は増えていない(甲状腺がんは除く)」

    チェルノブイリには具体低な信頼できるデータがない、だから事故前後に産まれた子供達の比較対照調査を主な活動内容とした」

     3月25日の講演では、「笑っていれば放射能はこない」といっている(続く)

     (当時の彼の講演内容などはユーチューブにたくさん残っている)。

    2017-02-14 トランプのアメリカ大胆予測 採点

    日本人もマスメディアもなぜこんなに謙虚なのか?ートランプのアメリカ大胆予測 採点ー

    トランプのアメリカ大胆予測 採点

     さて、安倍ートランプ会談も終わり、マイケルフリンも辞任したようなので、2か月前に私自身のトランプのアメリカを予測した結果を採点して

    みようかと思う。

     まだ結果が出ていない点もあるが、いまのところ自己採点だが90点でどうだろうか? 

     はずれたのは、イスラム教徒入国禁止だけだ。なぜはずれたか? その理由を反省すると、トランプ政権がここまでお馬鹿だとは予測できなかったからだ。そもそも、グリーンカード所持者やビザをすでに取得しているものまで、入国を拒否するのは、法律違反、あるいは現大統領令を過去に遡及させるということになる。戦争でもないのに、超驚きだ。素人政権なのだから、今後もこういうことは生じて来るだろう。

     なお、トランプは年内あるいは来年には、理由も結果も不明だが、一度は弾劾裁判にかけられると見る。その意味では、安倍首相が半ば操ることのできるアメリカ政権なのだから、日本にはがっかりというところか。

    日本人もマスメディアもなぜこんなに謙虚なのか?

     以前、ヤクルトのココ・バレンティンに彼の故郷で、「日本人のどこに驚いた?」 と聞いたところ、「これほど謙虚な人間はみたことがない」との答えだった。それは良し悪しだろう。

     マスコミや識者がとくにいけない。日米交渉について、とりわけ米軍駐留経費だが、これ以上日本が支払うなど、アメリカが主張できるわけがない。8割、9割支払っているのだから。もしアメリカ駐留軍が別の地に移るならば、アメリカの予算で処置しなくてはならない。それはトランプのもっとも嫌うところだろう。しかもアメリカがそんな主張すれば、日本国内の反米感情が高まろう。トランプの唯一の友人を失うわけにはいかない。

     もう一点。今回のトランプ・安倍会談は、予想通り成功だろう。だってトランプはビジネスマンだ。安倍首相の政治キャリアは何年か? また首相在任期間は5年、前回を入れれば6年にもなる。北朝鮮の地をふんだこともあるし、プーチンとは何度も会談している。どう見ても、安倍に軍配があがる。トランプの外交上のメンターといってもいい。しかも、国がら上、移民政策で日本はトランプを批判できる位置にいない。唯一の友人といっていい。誰も友人がいなくては、トランプとて不安だろう。

     まるで小国のキューバが石油大国ベネズエラを操るがごとし。そんな可能性さえある。

     だから、日本が珍しいぐらいに、上の位置んにいるといっていい。でも、トランプ政権は素人で、しかもファシズムの色彩が強いのだから、長く続くがどうか、極めて疑問だ。


    最近、こども食堂とは何者なのか アップしました。

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    1. メキシコ国境に壁や塀を作る

     最も現実的な政策のひとつである。しかも目に見える。メキシコに直接支払わせるのは難しいので、可能なら借款とし、無理ならばアメリカの予算で補う。労働者の半数以上はメキシコ人か、不法滞在メキシコ人とし、勤務成績のいいものには市民権を与える。TPPと同様にトランプは言ったことは実行するのだと、コアな信者に見せ、反対派には恐怖を植え付ける。新たなニューディールとなる。

    2. イスラム教徒入国禁止

     目玉政策のひとつだが、実行できない。イスラム教国の怒りに油を注ぎ、アメリカへのテロの危険が増す。1924年の排日移民法は日本人の反米感情に火をつけ、太平洋戦争の遠因となっている。しかもトランプ財団はイスラム教国と様々なビジネスを実施している。無言で葬り去る。

    3.TPP

     アメリカ抜きで無理やり設立する。世界はアメリカのために存在しているわけではないことを示す必要がある。すなわち、現在日本での牛肉輸入関税率は38.5%、TPP発効時に27・5%に引き下げられ、16年目に9%になる。豚肉も同様に参加国に有利になる。2国間自由貿易協定を作るにもそれには時間がかかるのだ。「日本、アジアの市場をオージービーフに席巻されてもいいのか!」。「メキシコポーク、カナダポークに席巻されるぞ!」。米国内の反トランプのマスコミが黙っていまい。しかも、アメリカ抜きなので、日本国内産業への悪影響も緩和される。

    4.NAFTA北米自由貿易協定

     TPPよりもすでに存在するNAFTAのほうが日本企業への影響が大きい。メキシコには自動車産業を中心にアメリカ向け輸出を目的とし1000もの日系企業進出している。もちろん、アメリカ企業のほうが遥かに数は多い。メキシコからのアメリカへの自動車輸出割合はGM 、フォード、FCAなどで50%以上を占める。脱退するというのは交渉戦術であり、トランプはアメリカに有利なように条項を変えようとしている。ただし、メキシコペソが急落しているので、もし輸入関税を課されたとしても、影響はある程度相殺される。

    5.シリア内戦

     解決する。ロシアと協調する。シリアのアサド大統領はトランプ時期大統領トルコエルドアン大統領と比べても独裁者のイメージからは遠い。ロンドンに留学していた医者なのだ。開放政策をとったところを周辺国に足元をすくわれた。国民の支持は高いのだから、彼を大統領にしたまま、穏健派に少数の議席を与える。地中海の石油など一部の利権でロシアとネゴする。日本も戦後の復興に協力できる。

    6.安全保障・駐留軍

     てっきり米国プレゼンスを減らすのかと思っていた。すなわち、軍事予算を半減し、余ったお金を打出の小槌と使う。産軍複合体への挑戦に見えるが、実は軍事産業は活況に沸く。各国が自主防衛せざるを得ないから米国の武器を購入する。ただし、解雇された軍人を他産業に移動させる難しい仕事が生じる。

     ところがだ! トランプ時期大統領の主張は、軍事予算を同盟国に肩代わりさせるという虫の良いものだった。陸軍の人員を7万人も増加し、兵器を真新しくするといっている。兵器や増員者はどこに送り、何に使うのだろうか? 軍人は失業対策、兵器は景気対策の大きな柱であることを忘れてはならない。その観点から日本はアメリカに最も都合のよい国である。日本はこれ以上の支出を飲む必要はない。米軍が日本から去ると、その予算の処置に困るのは米国であって、日本ではない。

    7.外交

     親日、親ロシア政策をとるので、大よそ日本にとっては都合がよく、中国には居心地が悪い。「日本を取り戻す」安倍首相と「偉大なアメリカを取り戻す」トランプ時期大統領は、まさに馬が合う。ロシア地理的に近い欧州NATO北大西洋条約機構)各国とはぎくしゃくする。しかもドイツメルケル首相オバマ大統領と信条が似ている。トランプ時期大統領にはヒトラーの影を見ているので、内心穏やかではない。一方、各国との通商交渉は一筋縄ではいかない。1989年以降の日米構造協議を思い出す。けれども今の時代はジャパンバッシンではなく、チャイナバッシングが中心となろう。

    8.政権人事

     気に食わなければ、「おまえは首だ!」。あるいは「期待と違った」と辞任する閣僚も相次ぎ、人事は不安定になる。日本も舌禍事件で度々大臣が変わったこともあるから、非難はできないが。

    分断されたアメリカは続<

     トランプ大統領アメリカ全体のための大統領ではない。アメリカの分断はますます進み、自分にとって異質な人間への憎悪も深まる。白人至上主義は、歴史の退行運動だろう。大統領声明の都度、デモが起こる。実際に知識階層を中心にカナダ移民する人も出て来る。デモでは、中南米の習慣でもある道路封鎖が実施されるようになり、経済に少なからず影響する。

    10.テロと暗殺

     チャべス元大統領がそうであったように在任期間中、暗殺に怯える日々を過ごす。アメリカ市場を失うかもしれないラテン系麻薬カルテルとイスラム過激派が共闘する。2年後、3年後には、彼らによるテロが起こる。

    11.結局アメリカはどうなる

     新たな政策を行えば、別な部分に血液が流れるので、一時は景気も良くなるし、インフラも改善される。たとえば、ヒトラーは廃墟の中にアウトバーンを残し、実業界から首相に上りつめた田中角栄は、新潟県新幹線高速道路を残した。

     けれども、財政赤字は必死。徴税にかかわる混乱(だれからお金をとるのだ!)、社会の分断、他国との軋轢などから、4年後のアメリカの未来が明るいとは思えない。トランプ大統領の行く末も不安だ。

    上記は、Wedge Ismedia「教祖は同じ言葉を繰返し嘘でも本当になる」の原文です。