Fedora 9 は期待外れか?

 Fedora 9が正式リリースされてから1ヶ月以上たったが、自分のところのマシンもFedora 8からアップデートはしたものの、まともに運用していない。時間がないことが一番だが、デスクトップがやや動作がおかしい。サーバーとしては従来通りだが、やはりクライアントとしてはやや難があるようである。世の中には、同じように疑念を抱いている人も多いようだ。

Fedora 9 はやや期待外れ―1 (japan.internet.com)
Fedora 9 Falls A Little Short(原文 LinuxPlanet)

アップデートはFedora 8からyumでオンラインアップデートを行った。Fedora 9では、そのままではX-Windowのデスクトップの変更は行わないようで、アップデート完了後も見かけは何も変わっていない。なので、新しいKDEなどには全くお目にかかっていない。ところが、セキュリティアップデートがデスクトップの「パッケージアップデータ」からは長い時間かけても実行されている気配がないようなのである。これが気持ち悪いので、その後ほったらかしにしているというのが実情である。新しくマシンが転用できたら新規インストールしてみてもよいのだが、今のところ、そうしたモチベーションも湧いてこない。
 どうせLANの中だけで使っているだけのサーバーなので、今のところ実害はないのだが、クリーンにアップデートできないのが悔しいところである。ちなみにWeb,PHP,MySQLなどのテスト環境として使用している。また、Sambaで500GBの外付けUSB HDDをファイルサーバー用ストレージとして、Windowsからのバックアップファイルの倉庫代わりかゴミ箱代わりである。HDDはUSB接続なので、いつでも物理的に切り離してWindowsマシンに直接接続することもできる。便利にはなったものだ。


 デスクトップでの不安定性は、Red Hat時代からのお約束ごとみたいなものである。そこに日本語環境まで言い出したら確かに悲惨な状態になるだろう。それでもFedoraの人気が続いているのは、Red Hatのシェアの大きさとサーバー構築の容易さがあるからだろう。フリーにもなったとはいえ、SolarisなどではUNIX時代の格調の高さがあるようで、初級者が軽い気持ちでやってみようという気にはなれない。
 しかしその初級者泣かせ、いや上級者をも煩わせるのが Fedora の不安定性である。昔ならば、インストールできた、動作したというだけでひと手柄を立てたことになっただろうが、やはり現在ならば曲りなりにも実装系として耐えられるか、というところが評価ポイントになる。この点、やはりイマイチというところだろうか。自宅に置いてあるサーバーなのでデスクトップでも使えるかが問題になるのであって、外部に置くとすれば、リモートでコマンドしか使わないから、問題はないといえばないわけである。


 その外部に置いてあるFedoraの結構古いバージョンのサーバーがあるのだが、バージョンが古くなり、しばしば落ちるようだし、Fedora 9にもする気にはなれないので、この夏か秋にかけてUbuntuのServer版に転換しようかと思案しているところである。デスクトップばかりでなく、サーバーもUbuntuの方が実装にもタフかもしれない、と期待するからである。本当はいろいろ実用的な選択肢が多いに越したことはないのだが「使える」というレベルになると、やはり限られたものになってくるようである。