やってみせ

『やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ』

日本が生んだ最高の軍人として尊敬される連合艦隊総司令官 山本五十六 海軍大将の言葉、僕も拳拳服膺しています。これは、上杉鷹山公の「してみせて 言って聞かせて させてみる」の翻案と言われています。

ところが、ネットの上にはこの言葉の「続編」が山本司令官の名言として跋扈しています。
 
 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
 やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。
 
この2行はガセです。なぜ、そう断言できるかというと、Googleで、「話し合い」以下を年月日を指定して検索してみて下さい。一番古いのが、2000年に現れるこの会社の会社概要で、これよりも先の記述は出てきません。
http://www.apexcommunity.co.jp/company

だいたい、山本氏の時代には「承認する」という言葉は、「ほめる」という意味では使われていませんでした。文体も太平洋戦争の時代のものとは到底思えません。こんな情報が、wikipedia にもまことしやかに載せられていて困ってしまいます。僕自身は、研修講師として、出来る限り「原典にあたる」ことを旨としています。

パロディとしては、とてもうまくできていると思うので、「私の創作です」と思っている人に名乗りでていただきたいですね。