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北京・胡同逍遥

2016-11-30

上映会&トークイベント、無事終了

移動や外出が続いていたため、ご報告が遅れて申し訳ありません。

11月24日に神保町のブックカフェ、「チェッコリ」で開かれた『ようこそ、羊さま』上映会&『映画と歩む、新世紀の中国』出版記念トークイベント、盛況のうちに終了しました。

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活発なご質問から、とてもいい刺激を受けました。

新たな出会いや懐かしい再会にも恵まれ、貴重な機会とご縁に満ちた、

濃厚な時間を過ごさせていただきました。

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やはり、もっと中国の映画を観てみたい、私はこの作品が好きだ、といった反応が、何とも嬉しいです。

会場のチェッコリが、韓国文学や文化を紹介している出版社兼ブックカフェということもあり、トークでは、韓国との関係にも質問が及びました。すべての質問にきちんと答えられなくて申し訳ありませんでしたが、とてもいい刺激になりました。

いろいろな形で応援してくださった方々、初雪の舞う寒い日に、会場にお越し下さった方々、まことにありがとうございます。

2016-11-08 刊行記念イベント&『ようこそ、羊さま。』上映会

刊行記念イベント&『ようこそ、羊さま。』上映会*[映画]

11月24日に東京神保町で映画の上映会を兼ねた拙著の刊行記念イベントが開かれます。ご興味のある方は、ぜひいらしてください。

(以下晶文社さんからの詳細です。)

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■ 開催日:2016年11月24日(木)

■ 時  間:18:00〜21:00

■参加費:1500円(ワンドリンク付)

■定  員:25名

■ 会  場: CHEKCCORI

     東京都千代田区神田神保町1-7-3 三光堂ビル 3階

★お申し込みはチェッコリのホームページから。

  http://www.chekccori.tokyo/

★お問い合わせは下記へ。

  shobunsha.mail@gmail.com

2016-10-31 「I, Daniel Blake」のリアルな怖さ

今日は幸い、ケン・ローチ監督の新作『I, Daniel Blake』を鑑賞することができた。

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滑り込みでEU映画祭に間に合ったお陰だ。

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徹底的に弱者の側に立った『I, Daniel Blake』には深い共感を覚え、

何度も涙腺がゆるんでしまった。

福祉制度はいくら一見立派でも、合理化がもたらすひずみや、「人間性」の欠如や、

為政者の本音や、見えない差別と無縁ではいられず、ゆえに、ゆがみや落とし穴に満ちている。

最初はちょっと差別意識を持っているように見えた主人公が、

実は同情心に満ちた「いい人」で、

しかも「いい人」であるがゆえに、

どんどんと「這いあがれない」状況に陥っていくのが、ぞっとする。

「チャイナ」と呼ばれているアフリカ系の男性のたくましい商魂の描写は、

中国製造業の不正をかなり直接的に皮肉ったものだったが、

チャンスに恵まれない者の立場を考慮した、良質のユーモアだったせいか、

会場からはくったくのない笑い声が上がっていた。

そして、何ともやるせなく、悲しいのがラスト。

会場全体から拍手が起こったのは、

やっぱりみんな、何か感動を形にせずにはいられなかったからだろう。

次に夜更けの映画館で

ダヴィンチ・コード』で有名なダン・ブラウン原作の『インフェルノ』を鑑賞。

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普通のハリウッド映画という感じではあったが、

テーマは地球人口の膨張やテロの問題に踏み込んでいて野心的だった。

イタリアトルコの美しい遺跡の風景がわんさか出てくるので、旅心も強くすぐられた。

アクションも派手だったし、実は「007」的路線もめざしているのだろうか?

ちなみに、いずれの作品も何ともいえず「痛々しい」おじさんが主役で、

タイプこそ違えど、けっこう「怖い」。

人生の末路と、世界の末路、やっぱりいずれも楽観はできそうにない。

こういうのを観た後は、一人で夜中12時近くに電気が消されかけた映画館から出てくるのなんて、

怖いうちに入らない。

2016-10-29

丁未堂さんの『万物説』展と胡同の虹と四合院の図書館

先々回、ご紹介した北京デザインウィークの催し。

実は、798やら前門の一帯やらのあちこちで関連する展覧会が開かれていたのですが、

前門の胡同では、身近な感じのする、温か味のある展示が光っていました。

まずは、茶児胡同で開かれた版画作家の丁未堂さんの個展、『万物説』展。

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壁がボロボロだったので、わざわざ自分でペンキを塗り直したという展示空間の手作り感も、かえっていい味に。

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懐かしの古道具やおもちゃや食べ物を作品にしたものも。

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普通の胡同の大雑院の中にあるので、付近の住民も準備の様子に興味津々だったもよう。

展示中も、近所の子供が気軽に入ってきたり、

椅子に座って作家の丁未堂さんと自由におしゃべりできたり、

自分でハンコを押すことができたり。

気ままな時の流れと、人と人が自在につながる感じが、

ソーシャル空間としての胡同の特徴を存分に感じさせ、素敵でした。


隣では、ミニチュアガラス細工の展覧会も。

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少し歩くと、四合院の門の奥に虹の階段が出現。

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建築事務所MADの馬岩松さんが以前、

やはり空が灰色だった日、

798のギャラリー空間の中に虹を浮かび上がらせていたのを思い出しました。


嬉しかったのは、この日、以前から憧れていたプロジェクトにも出会えたこと。

古い四合院の中に、築山のような形で子供用図書館を作ったプロジェクトです。

古木を囲むように、建物があり、子供はもちろん、大人の心もくすぐられる階段が……

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相棒によると、上からの眺めはこんな感じ。

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脇の部屋でも、絵本の展示がおこなわれていました。

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院内には普通に生活している住民がいて、来客も少なくはないのですが、

壁がどっしりしていて、緑豊かなせいか、どこかひっそり感が。

これは、張軻さんを筆頭とするZAOスタンダード・アーキテクチャーというところが手掛けたプロジェクトで、

素敵な絵本にもなったので、印象に残っていたのでした。

http://www.wtoutiao.com/p/1e4id34.html

日本のメディアも紹介していて、こちらには他の四合院プロジェクトもあります。

http://www.aij.or.jp/jpn/touron/top.html

胡同エリアの残念なところは、子供の遊べる広々としたスペースが少ないこと。

車が少なかった頃は、まだ胡同で遊ぶのも気楽でしたが、今は、行き交う車も不法駐車も増えたので、

子供はもちろん、大人だってなかなかのびのびとは遊べません。

そんな中、こういう図書館が胡同のあちこちにできれば、本当に素敵。

私だって、こんな空間で毎日気ままに本を読めたら、天国かも。

2016-10-21

『映画と歩む、新世紀の中国』 配本開始

取り急ぎ、ご報告させていただくと、

中国映画、特に大陸映画についてまとめた拙著

『映画と歩む、新世紀の中国』が、今日いよいよ配本となりました。

http://www.shobunsha.co.jp/?p=4078

映画の取捨選択にはかなり悩みましたが、最終的に主に1990年2016年制作の映画を120本ほど取り上げることができました。

ご興味がある方は、ぜひ手に取っていただければと思います。

表紙は相棒の張全に撮ってもらいました。表紙を剥くと、「隠れ写真」もあります(笑)。

また改めて、本の写真もアップします。