もう動かぬ玩具になった僕を置いて君は立て、進め。それでも憐れむ眼があるのなら、僕の手を取ってくれませんか?渇いた宇宙の一人旅は永遠という無様な名前に讃美され、魂が滅んだあとも肉体が惑星間を回遊!罪人どもの祈る手に今宵も毒降る半夏生。恥じらいながら躍ります、喩えちっとも巧くなくとも。少しの命を差し出して君に行方を委ねよう、饑い夏の薄化粧を剥いで整列する惑星の動きを追う。羇蹊の涯にさんざめく光になったら君の好きな花を手向けてあげよう。さようなら、君が眠る間に地球はもうなくなってしまったよ。最後の日に僕は君の掌の温度を思い出せずに、ただただ空っぽの感情線を見ながら笑っていたんだ。