『月島物語ふたたび』

四方田犬彦

(2007年1月20日刊行,工作舎ISBN:9784875023999



1990〜1991年に雑誌『すばる』に連載され,1992年に集英社から出た『月島物語』の復刻本.追補として,その後の月島をめぐるエッセイと対談が約100ページ付けられている.この縦長の判型はどこかで見たような記憶が……と思ったら,1990年以降10年にわたって数冊出た巖谷國士の『〜の不思議な町』シリーズ(筑摩書房)の判型と同じじゃないか.こういうジャンルのタテガキ本にはふさわしい判型なのかもしれない.




【目次】

一九八八 — 一九九二

第1回 ランディング・オン 14
第2回 埋立地は語る 27
第3回 孤児流嫡 I 45
第4回 孤児流嫡 II 56
第5回 月島通一九九〇年三月 73
第6回 大川の尽きるところ 87
第7回 衣裳の部屋 99
第8回 猫と鼠 112
第9回 佃の大祭 125
第10回 勝鬨橋と月島独立計画 144
第11回 風の中の牝● 159
第12回 わが隣人,中野翠 178
第13回 天使と大将 190
第14回 もんじゃ焼と肉フライ 210
第15回 水の領分 220
第16回 エリアンの島 242
   一九五〇 — 六〇年代の月島風景 259
第17回 高楼の変遷 269
第18回 路地に佇む 286
後書 298

一九九九

対談 月島,そして深川(川田順造四方田犬彦) 302
月島への旅の追憶 329

二〇〇六

月島2006 342
対談 「月島的なるもの」をめぐって(陣内秀信四方田犬彦) 375
月島クロニクル 398