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26-03-2007 読みかけいくつか
■[評]『美酒と革嚢:第一書房・長谷川巳之吉』
長谷川郁夫
(2006年8月30日刊行,河出書房新社, ISBN:4309017738 →目次)
昨年来,寝読み用にしていたのだが,たまには外出させてやらないと.第2部の第2章をやっと読了.プルーストとジョイスの翻訳をめぐる第一書房 vs. 岩波書店の抗争.今となっては伝説化している「岩波茂雄」が一人の出版人として生きているようすを見るのは興味深い.
出版業界の“遺恨”まことにおそるべし.何十年経とうが,昔のウラミはいつまでも残り続けるということ.とくに,第二次世界大戦の敗戦前年,第一書房はその歴史を閉じたのだが,戦後,長谷川巳之吉に連なる著者たちが岩波書店から徹底的に排除された経緯は意趣返しというべきか.たとえば,第一書房からほとんどの著作を出していたという堀口大學の作品が,有名な『月下の一群』はもとより,いまだに岩波文庫に何一つ納められていないことからもその恨みの深さがわかるだろう,と著者は指摘する(p. 243).
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