『Grundzüge einer Theorie der phylogenetischen Systematik』

Willi Hennig

(1950年刊行,Deutscher Zentralverlag, Berlin, vi+370pp.)

出版事情がきわめて悪かった第二次世界大戦直後のドイツで出た本書は,もともと発行部数が少なかった.そのせいか古書店でも見かけることはほとんどなかったのだが,たまたまAbeBooksに出品されていた.その価格は郵送料金を含めると実に「3000ドル超」だった.ワタクシはたまたま個人的なつてで本書を譲ってもらったが,稀覯書であることはまちがいない.1980年にドイツの Otto Koeltz(Koenigstein-Taunus)からハードカバー版として復刻されたことがあり,それも手元にある.しかし,1950年の初版は粗末なペーパーバック版で,紙もすでに酸化していてぼろぼろになりつつある.

追記]2010年11月10日時点で,まだ売約成立していないようだ.価格は送料込みで「約3500ドル」に跳ね上がっている.(10 Nov. 2010)