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本サイトは〈dagboek〉から【本】の情報を抽出した備忘メモです.(三中信宏)

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17-08-2011 The Metaphysical Club

[] [目]『The Metaphysical Club: A Story of Ideas in America

Louis Menand

(2001年5月刊行,Farrar, Straus and Giroux, New York, xii+546 pp., ISBN:0374199639 [hbk] / ISBN:0374528497 [pbk] → 版元ページ

本書は,今から10年前,アメリカのオレゴン州立大学(Corvallis)に行ったときに,街中の本屋の新刊コーナーでたまたま手にとった.以下はそのときのメモ:

実にアメリカらしいこんな本がダウンタウンの The Book Bin に平積みになっていました.


「形而上学」(metaphysics)を論じ合った同時代の集まりとしては,19世紀ロンドンの形而上学協会(the Metaphysical Society)が思い出されます.Thomas Henry Huxley が不可知論をぶち上げた場として知られるこの集会は,進化と宗教とのせめぎあいの場として機能しました.(デズモンド&ムーア『ダーウィン』工作舎の下巻,p.811を参照のこと)


一方,本書が掘り起こそうとするのは,19〜20世紀初頭のアメリカに影響を残した「形而上学クラブ」(1872年創立)です.この「クラブ」は,プラグマティズムを育んだ母体となった集団として知られており,Charles Saunders Peirce, William James, John Dewey など当時のアメリカのメジャーな知識人たちが絡んでいます.


形而上学クラブそのものは1年たらずの期間しか存続せず,その記録もほとんど残ってはいないとのこと.本書では残された数少ない資料を掘り起こし,この集団の実像を明らかにしようとしています.


本書では,アメリカでの反ダーウィニズムの旗頭だった Louis Agassiz の関わり合いをはじめ,遠くイギリスの Charles Darwin や T. H. Huxley からの波及効果についても随所で取り上げられています.


(2001年9月4日)

本書は翌2002年度のピューリッツァー賞(歴史部門)を獲得した.その後,ずっと本棚の一角にカバージャケットの星条旗がはためいていたのだが,予期しないことにこの大著は出版十年目にして日本語訳され,2011年8月にみすず書房から刊行された:ルイ・メナンド[野口良平・那須耕介・石井素子訳]『メタフィジカル・クラブ:米国100年の精神史』(2011年8月19日刊行,みすず書房,東京,本体価格6,000円,ISBN:9784622076100版元ページ).

【目次】

Preface ix

Part 1

1. The politics of slavery 3

2. The abolitionist 23

3. The wilderness and after 49

Part 2

4. The man of two minds 73

5. Agassiz 97

6. Brazil 117

Part 3

7. The Peirces 151

8. The law of errors 177

9. The metaphysical club 201

Part 4

10. Burlington 235

11. Baltimore 255

12. Chicago 285

Part 5

13. Pragmatisms 337

14. Pluralisms 377

15. Freedoms 409


Epilogue 435

Acknowledgements 443

Notes 447

Works Cited 499

Index 521

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