猿猴/田中啓文
- 作者: 田中啓文
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/05/15
- メディア: 文庫
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
正直、かなり期待はずれだった。
伝奇物として、すごく面白そうだったし、実際偽書のくだりとかその他もろもろ、材料はとても面白かった。
面白かったのだけれど、正直プロに向かってこんなこと言うのもあれだけど、料理するのがあんまりうまくないなって。
材料で肉付けするべき物語自体が落ちついてないというか、収拾がついてないというか、うまく表す言葉を思い出せない。慌ただしい?
あ、たぶん、支離滅裂、かな。あるいはしっちゃかめっちゃか?
ともかくそんな感じで、ところどころの小ネタが面白くて最後まで読んだのだけれど、なんかすごくとても残念な読後感だった。
春期限定いちごタルト事件、夏期限定トロピカルパフェ事件、秋期限定栗きんとん事件 上下/米澤穂信
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2004/12/18
- メディア: 文庫
- 購入: 16人 クリック: 414回
- この商品を含むブログ (658件) を見る
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/04/11
- メディア: 文庫
- 購入: 8人 クリック: 152回
- この商品を含むブログ (529件) を見る
- 作者: 米澤穂信,片山若子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/02/28
- メディア: 文庫
- 購入: 12人 クリック: 78回
- この商品を含むブログ (322件) を見る
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
- 作者: 米澤穂信,片山若子
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2009/03/05
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 105回
- この商品を含むブログ (309件) を見る
派手な事件が起こるわけでもないのに、次に何がどうなるのか、ハラハラドキドキさせられる。
もっとも、秋期ではそれなりに派手な事件が起こっていたけれど。
小市民シリーズと呼ばれる作品群を一気に読んだけれど、どれもとても楽しかった。
小鳩君と小佐内さんの会話のテンポも好きなところかもしれない。
二人の関係も近付いたり遠ざかったり、この流れで冬期も出るものだと思うんだけど、次にどうなっているんだろうかと考えていると待てない。早く出て欲しいな。
日常の謎と言っても、不思議なものは不思議だし、それが面白いお話になっているというところがとてもいいね。
冷めない米澤穂信熱。
ホルモー六景/万城目学
- 作者: 万城目学
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2010/11/25
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 44回
- この商品を含むブログ (64件) を見る
後日談かと思いきや、鴨川ホルモーと同時期の違うお話での短編集だった。同時期ばかりでもなかったけれど。
「丸の内サミット」、これで終わりなのかな。すごく続きが気になるのだけれど。
ところどころの京都の描写にニヤニヤしてしまった。
大きな森の小さな密室/小林泰三
- 作者: 小林泰三
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2011/10/22
- メディア: 文庫
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
たぶん決定的に気に入らなかったのは、台詞ばかりで構成されていること。
登場人物が二人というわけでもないのに台詞オンリーで、だんだんどれが誰の台詞だか分からなくなってくる。
微妙に特徴付けて書いてるように思えたけれど、どれが誰なのか考えることを負担に感じた時点でかなり抵抗を感じるんだね、と、ある意味発見した。
あとは、「正直者の逆説」は、純粋にミステリとして読めるものなのか、謎解きが出来るものなかすごく疑問に思った。あんまりミステリ読む時に自分で謎を解こうとしないから気にならなかったけれど、最後まで読んで、これでいいのかなって気持ちにはなった。