カベジマ研究所2

Legasyswareのゲーム開発と日常をゆるく適当に綴っていくブログ

簡略化する利点としない利点。

ガン・コモン制作は順調といえば順調だし手間取っているといえば手間取っている。
何に手間取り何が大変なのかと言うと、簡略化するのが大変だというのが今回のお話。


今背景を描いているけれどその手法はと言うと、ドット絵エディターで
マップ用の部品(マップチップ)を描き、次はそれをマップエディターに読ませて
その部品を配置して、配置を数列または画像として出力させると言うものだけど、
何が大変なのかと言うと、普通は何も大変じゃない辺りが大変なのである。


つまり・・・マップとは地図であり地図とは略図なわけであります。
地図を見ても道路や川などの境界線と主だった建物しか描かれていませんが
実際には周囲には街路樹があったり側溝があったり自販機があったり
ゴミ箱があったりするわけです。


マップチップは簡略化した背景を描くのに重宝します。
初期のドラゴンクエストなどを思い浮かべればよく分ると思いますが
村や町において住居を取り囲む壁は厚さ1メートルはあろう四角いブロックです。
部屋の中に調度は少なくせいぜいベッドが置かれているくらい。


かつてのゲームには様々な制約があり、ゲームのキャラクターや背景も
言わば記号でしかなかったのですが、そこから時は流れ今はキャラクターが
直立しているだけで「棒立ちだ」などと揶揄されるようなせっかちな時代。


臨場感あるシーンを生み出すためにはある程度手の込んだ描写が必要になる。
複雑な形状やアングルのある都合、ブロックで表現出来ないものを配置するには
チップではなくマップの縮尺にあわせて絵を直接描いてやる必要があります。


そしてそれを各所に適用しようとすると結果的にマップチップを用いて描いた、
というよりも普通に1枚絵を描いたのと作業的には変らなくなってしまう。


ガン・コモンでは背景は1画面分ごとに分割して画像でデータを持っているので、
複雑な地形を描こうとしてその度に専用のパーツを作成すると逆にエディタでの
作業が無駄に思えてくるというから始末が悪い。


地面だって草地もあれば土壌がむき出しになっている部分もあるし、
地面でも整地されている場所ならばなだらかで陰影も付かないし、
赤土なのか黒土なのかロームなのか粘土なのか、或いは舗装されてるとか
舗装されている箇所でも引いたばかりの場所と経年劣化している箇所とでも違うし
要は現実には全く同じ箇所なんて二つと無いわけです。


植物だって種類によって色や背の高さが違うし環境によって生息する種類が異なる。
同じ種類でも環境が異なれば見た目が変る場合もある。


キリがないですね。


ゲームの舞台となるロケーションを想像すれば想像するほど逆に何を省くかで
頭を悩ませられるという、削り出す傍らで削ぎ落としていくような心境。
地味に堪えますよ・・・。


ただ、簡略化するにもしないにも双方に利点はある。


簡略化して作業効率を上げ時短を実現させるのか、簡略化せずに精緻さを
追求して見栄えを良くするのか、どちらもコストが絡む問題です。
一方はコスト減だけど評価も減るかもしれない、一方はコスト増だけど
評価は通常上がるでしょう。これらが利益をどれだけ左右させるのか、
その見極めは大事です。


まあそんなこんなであまり進んではいないのだけれど確実に前進はしている
ガン・コモン。背景以外にも新たに思いついた仕様を組み入れたりもしてて
完成が少しずつ近づいてきた(近づいてはいても先はまだ長い)。


予想では国内版(無印版)は殆ど数が出ないだろう。10行かないんじゃないか?
なのでやはりsteamに行かなければ出発点にも辿り着けないだろう。


国内版はレア版でワールド版が一般流通版と言うイメージです。
アップデートでどちらかになったりもしません。
収録内容が少し異なるのでコレクターならば両方所有したいなど、
思っていただけるととてもありがたい。


・・・と言うかまだ完成すらしていないんだけどね・・・。


最後に今週の進展をスクリーンショット数点を交えお伝えしよう。



<新機能pop-up>


オプションに項目を追加。pop-upをonにするとボーナスアイテムを取った時に
『1000pts』などの表示が出るようになる。以前から考えてた仕様だけど
シリアスなゲームなのに画面に余計な表示が出ると興を削がれるかもしれないと
導入を迷っていた折だが、たまたまスプラトゥーン2のプレイ動画を見ていたら
ゲーム画面はやはり賑やかな方が楽しいなと感じて、勢いで入れてしまった。


東亜プランのシューティングにはつき物のボーナス表示だけどもう一つの
ルーツである雷電シリーズには無い演出。だったらオプションで表示のon/offを
選べるようにすればいいじゃないかと、そう思ったらあとは早かった。



表示させるとこんな感じ。こうなると射幸心をそそられて高得点のアイテムを
狙いたくなりますね。なりませんかね。


ちなみにオプション項目一つ上のFLASHINGをMILDにするとヒットエフェクトが
目に優しくなります。チカチカが苦手な方はMILDにしてみてくださいいつの日にか。


あとはLV8のライトニングスピアではポッドの外見も変るようにした。
でかくてゴツい。


そんなこんなで開発は地道に進行中。もう少し出来たところで動画なども
上げて行きたい。この辺は簡略化せず、ではまた次回。