リース作りを楽しむ

 朝から曇りで天気は下り坂。
 ここ4〜5日は5時前後に目を覚まし、6時頃起きてテレビ体操をしている。
 今朝もこのパターンだった。
 朝早い時間、近くのお寺に墓参に行った。昨日買った花を持って。父の誕生日に4日遅れで来た。お線香をくゆらし手をあわせ、父が生まれた日を想像した。誰にでもあるその日。雪深い寒村で生まれた。川岸の一方は山が迫り、いっぽうにわずかに平地があるだけの村。父は勉強が良くできたので先生に中学校への進学をすすめられたが家の事情でできなかった。小学校を卒業し、家の手伝いなどをしていたのだろうか。稲も作れない貧しい村でなにをしていたのだろう。山小屋で木製のしゃもじやお玉を作ったこともあったと親戚から聞いたが事実かどうかはわからない。父にしばしの時間思いを馳せた。
 10時半ごろ近くの特別支援学校に行き、カフェで珈琲を飲んだ。友だちが一人きて話しているともうひとり友だちがやってきた。わたしは中座して売店で野菜〈青梗菜)を買った。少し話していると他の知り合いが来たが満席なので、最初に来た友だちとカフェを出た。
 友だちとわが家までいっしょに来て、庭の黄色い実の千両を切り、種から育てた矢車草やニゲラ、アグロステンマの小苗をあげた。
 その友だちと学校で実施するリース作りに参加することにして校門前で1時20分に会う約束をした。ところが友だちは12時20分と勘違いし、急いで昼食を食べ来たそうだ。
 学校でのリース作りは昨年から始めたが初回はあまり人が集まらなかった。わたし以外は父兄の方たちだった。今年は地域の人が想定外にたくさん集まった。実習の教室は人でいっぱいになり、生徒さんがリースの作り方をアドバイスしてくれた。わたしは昨年経験しているので自分でもびっくりするくらい早く出来上がった。
 生徒さんが完成品をセロファン紙でていねいに包んでくれ、100円を支払った。
 昨年のリースとはまた違う趣のリースができた。昨年の今頃は老犬ももこを失った喪失感が強く、昨年作ったリースはわたしにとって思い出深く大切なものだが新しいリースは新しい時間を連れて来てくれた。



 物音に振り向きて見るはずのないものを期待する自分に気づく

 物音に振り向けばわれが今歩きし道われなくてあるだけなり

 心待ちのひと来たるにそつけないことばで迎へき若き日のわれ