less-than-zeroの日記

 

2008-06-12

ネット限定恋愛革命 スパムメール大賞

ネット限定恋愛革命 スパムメール大賞

2005年時点でスパムメールを取り上げて書籍にする、その着眼点は良いのかも知れないが、如何せんサエキけんぞうがモノを知らない。伏字になっているとは言え、「ディルド」と言う単語を知らないとは。基本的にスパムメールの本文→サエキ氏によるつっこみの繰り返しなのだが、そのつっこみで毎回興ざめ。その他官能小説家や法律家との対談があって盛りだくさん、と言うよりも突貫工事で完成させちまえ!と言う雰囲気が漂う残念な一冊。でも「愛の種」を作詞した人だから良い人だと思います。

それにしても今読んでも色あせないな、大石オブジョイトイ

2008-06-07 6

7年振り位に買って見たら、表紙がハルフォード、巻頭記事がモトリークルーと言う変わらなさに笑ってしまった。それにしてもミック・マーズがそろそろ本当にやばいんじゃないか。肌の質感が紙粘土みたいだぞ。今年57歳との事だけど、同い年のロブ・ハルフォードと比べると相当デス臭が。

連載記事も編集者も(そして編集長の異様な程の下山武徳推しも)相変わらずで面白かったなぁ。今年こそラウドパーウに行ってみようか。

2008-06-05 5

デブになってしまった男の話

デブになってしまった男の話

何故この程度の作品がコミック化なのか理解に苦しむ。と、言うか作品自体は別に悪く無いとは思うのだが、付随する様々な情報が気に食わないのである。まず求龍堂と言うアート関連の書籍を出している版元からの刊行である事(とそれに起因する本の装丁、挿画のおしゃれな感じ)や、メンタルな病気をやらかした人特有の過度に露悪的な自己紹介文(プロフィール欄にわざわざ「老人ホーム等に勤務した後、精神病を発病し」と書いてある)等が鼻に付いて仕方ない。話自体も意外性は皆無で、ハンサムだった頃は心が汚れていて、デブになって人の気持ちを考えた結果、優しくなれました。めでたしめでたし、と落ち着くべき所に落ち着くし。それでいてこれが「実体験を基にした」お話だと言う。徹頭徹尾、僕の様な心の薄汚れた人間以外に向けて書かれた作品なのだから、僕がどうこう言った所で意味は無いだろう。おしゃれランドの方々で楽しんで下さい。

高倉あつこはデブ、ハゲ、貧乳、病気と一通りコンプレックスものに手を付けてしまってるのですね。次は四肢欠損でも書いてくれないかしら。

2008-06-03

4

連続殺人鬼大久保清の犯罪 (新潮OH!文庫)

連続殺人鬼大久保清の犯罪 (新潮OH!文庫)

日本史上に残る連続殺人犯だけど、時間軸に沿って書かれている上、逮捕されてからの警察とのやりとりの描写に頁が割かれている為にそこまでのえぐさは感じなかった。事件の概要としてはナンパ!→レイプ!→KILL!→ナンパ!→レイプ!と言う無限コンボで8人こまして捕まって死刑になりましたー、とそういうお話なのですが。フィクションと違ってこうした犯罪者が生まれるのに明確な原因やきっかけは不要な様で、大久保清は子供の頃からレイプ未遂や性的な悪戯を繰り返していた様な人間だったし、父親もまた自分の義娘に手を出したりとぽこちん主義な人間だったとの事なので、血とか育ちとか、もうなるべくしてなってしまったんだろうな、と思わざるを得ない。

ナンパした女を公演に連れ込んでレイプしようとしたのに通報されて逮捕された後の言い訳が「夜遅くまで着いて来たらヤラせるもんだと思うじゃないか!勘違いさせた女の方が悪い!」ってのはさすがですね。

3

ネグレクト―育児放棄 真奈ちゃんはなぜ死んだか (小学館文庫)

ネグレクト―育児放棄 真奈ちゃんはなぜ死んだか (小学館文庫)

3歳の女児、真奈ちゃんが段ボールの中でミイラ状態で餓死していた事件を基に書き上げたルポ。

解説の言葉を借りれば、僕らもネグレクト児童虐待に繋がる様な「種」を持っているのだろうし、この事件を起こした夫婦を全く理解の及ばない所にいる怪物だと決め付けるのは思考停止なのだろう。それでも、この夫婦の置かれた環境が、感覚が、考え方が一般的なものかと聞かれれば首を傾げざるを得ない。だって、僕はこの夫婦みたく母親に折檻を受けたり、レイプされたり、弟が目の前で電車に轢かれて死んだりはあしていないもの。逮捕された真奈ちゃんの祖母も幼い頃に虐待を受けていたと言うし、陳腐な言葉を使うけど「負の連鎖」と言うのは本当にあるのだなと感じててしまう。

全編を通して理解し難い行いが描写されているのだけど、最も背筋が凍ったのは逮捕後、お腹にいる3人目の子供を産むと決めた時の母親の手記だ。以下抜粋。

「(智則=旦那は)お腹の子は真奈の産まれ変わりと思っている。私も同じ気持ち。」

「くよくよしてられないから、元気にこの先もがんばる!」

中絶は絶対ダメだとまず考えました 真奈のかわりと言うと悪いけど このままこの子を中絶するのは真奈に失礼だと思いました 産んで幸せにしてあげナイとダメだと思いました 真奈は何もせず一人で色々な想いをせおい亡くなったのに、お腹の子まで……と思いました」

懲役七年。現在服役中。

2008-05-27

2

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

子供たち怒る怒る怒る (新潮文庫)

久しぶりの佐藤友哉。これまで読んできていたのが講談社ノベルスで発表した作品群で、どちらかと言えばラノベ臭がするものが多かったので、今作での変化には驚いた。表題作では登場する子供たちが皆自分自身ではどうしようもない不幸な境遇にあるのだけれど、その中の一人が被差別部落出身である事を匂わす描写が出てくる。前作までは妹萌えな変態お兄さんが主人公だったりしたのにこの落差は何だ、と。ま、本質的な部分での方向性は変わっていないんだろうけれど。

収録作の中では理由も無くテロを起こす高校生を描いた「慾望」が郡を抜いて面白かった様に思う。と言うか小生非常に感受性が鈍いもので、物語の優劣の判断基準が理解出来た/出来なかったと言う事に拠る部分が大きいのです。主張の内容はどうあれ(いや、主張自体も好きだけど)作品の持っているメッセージが分かりやすかったのが「慾望」だったかな、と。

あとラストの自分自身をアジテートする台詞だったり、或いは教師のキャラ描写だったりと「リカちゃん人間」に何となくオーケンの香りを感じた。乙一伊集院好きだったり、片桐仁オーケン好きだったりと自分が好きな作家・表現者の方々は相互に影響を与えたり与えられたりしているケースが多いのだけれど、ここにもそうしたつながりがあるのかしらん。

 
ページビュー
2605