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2007-05-10 ホメオパシーFAQ 5

ホメオパシーFAQ

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ホメオパシーFAQ No.1 〜 No.11 の続きです。


根拠の無い代替医療の議論では必ず出てくる話だと思います。なるべくリアルなFAQを目指しているので、ホメオパシーに限定した話ではないのですが、外せないところです。


12. たとえインチキだとしても、自己責任でやっているんだから個人の自由でいいでしょう?

既に書いたようにあなたに被害が及ぶ危険性はあるわけですが、それを理解した上で自己責任として使うのはそんなに問題ないかもしれません。

せっかくですので、ここでもうちょっとだけ広い視点に立ってみましょう。

その自己責任の範囲はどのぐらいになるのでしょうか?例えば、自分の妻や夫にレメディを飲ませるのは自己責任の範囲でしょうか?まだ、リスクベネフィットについて理解できない自分の子供へ与えるのは?*1

飼っている犬に狂犬病予防接種を受けさせず、狂犬病にかかった飼い犬が近所の人を噛んだ場合はどうでしょう?*2

さらに、視点を広げてみましょう。もしインチキだとしたら、インチキで金儲けをするのは悪徳商法だと言えます。悪徳商法を生きながらえさせることに組した社会的責任はどうでしょうか?いいえ、社会的問題に留まらないでしょう。生き残った悪徳商法は、あなたの最愛の人を騙すかもしれません。

ひとつひとつのちょっとした行動まで、その社会的責任を考えるなど不可能かもしれません。そんな堅苦しい考え方は必要ないかもしれません。しかし、本当に「たとえインチキだとしても」構わないのでしょうか?


13. インチキだと主張したいだけで、本当のところ何を言っても認めるつもりはないのでしょう?

いいえ、そんなことはありません。

複数の独立した機関でおこなわれた厳密な試験で肯定的な結論が出れば、自然に認められることになるでしょう。

ただ、既に何度もそのような試験はされており、何度も否定的な結論が導かれています。そのため今から世の中に認められるためには、かなり多くのきちんとした研究結果が肯定的な結論を出す事が必要でしょう。

私個人としては、現在の新薬に行われる程度の試験を通過すれば、その効果を肯定します。


14. 使ってもいないのに、効果がないと主張しているなんておかしいですね。まずは自分で使って効果を体感してみてはいかがですか?

私が使って「効果があった!」と思ったとしても、「効果なんか全然無い」と思ったとしても、それはホメオパシーが効くかどうかを判断する基準にはなりません。素人のみならず専門家でも「治った」「治らない」を客観的に判断するためには、きちんとした実験を行う必要があります。

個人的体験だけで「効いた」と判断してしまう間違いは、とても犯しやすい間違えなので「3た論法(使った、治った、つまり効いた)」という名前がついて戒められています。

私が使ってみてどう感じたかは、効果があるか無いかという客観的事実には関係ありません。


15. なんでそんなにホメオパシーを親の仇のように嫌うのですか?

好きや嫌いといった感覚とはちょっと違います。

私がホメオパシーを支持しないのは、体験談のような逸話的根拠以外には根拠が示されていない*3にも関わらず、よく効くものだとして世の中に広まっているからです。また、それは時に危険なことだからです*4

*1:光合掘菌「真光元」騒動を覚えているでしょうか。親の責任で起こった悲劇の例です。

*2ホメオパシーはペットに対してまで広まっています。そしてホメオパシーを信じて狂犬病予防接種を避ける例があるようです。

*3:つまりまともな根拠はない

*4:FAQ7,8,12辺りを参照してください