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2012-11-30

シャープのプラズマクラスター掃除機について

まず最初に確認しておきたいのは高濃度のプラズマクラスター』が、「浮遊アレル物質タンパク質を分解・除去」できるというのは、根拠のある話らしいということです*1。そういった前提を置いた上でも、件の掃除機の広告には問題があるという、消費者庁の判断は妥当なものだと思います。

広告では以下のような宣伝をしていました。

掃除機の中も、お部屋の中も、清潔・快適

掃除機内部で浄化したクリーン排気に乗せて高濃度7000「プラズマクラスター」を室内に放出。床と一緒にお部屋の空気まできれいにします。

ダニのふん・死骸の浮遊アレル物質タンパク質を分解・除去

「掃除機を使うことで、部屋の空気をきれいにできる」と明確にうたっていたわけです。

「約15分で91%作用を低減します。(1㎥ボックス内での実験結果)」というように、(実情と合わない)実験環境での効果だと注記をしていてもあまり意味はありません。消費者目線でいえば、この商品が他の商品よりも優良な点は『プラズマクラスター』発生装置の搭載によって、部屋の空気をきれいにできる付加価値があることだという認識をするわけです。

今回は、その効果がないのに効果があるように宣伝した、ということで問題になりました。はっきりいえば、ウソまたはウソに準ずる広告だったということです。これがNGだというのは分かりやすい話です。

しかし、ここで立ち止まるのは片手落ちです、たとえ掃除機の広告に『プラズマクラスター』に関する宣伝が全くなくても、掃除機が『プラズマクラスター』発生装置を搭載していること自体がひとつのメッセージになっています。

そもそも、掃除機に『プラズマクラスター』発生装置を搭載しているからには、掃除機の通常の性能に加えて、付加価値になるような効果があるという期待をするのが普通でしょう。ちょっと調べれば、『プラズマクラスター』には部屋の空気をきれいにするような効果があることがわかります。考えを進めれば、掃除機に空気をきれいにする付加価値を付けた商品であるという理解になるはずです。

広告から空気清浄効果に関する記載をなくしたとしても「効果がないにも関わらず、効果があると誤認させる」という問題は存在し続けます。「優良誤認」の判定は受けなくなるでしょうが、非常に脱法的な状況のままにあります。僕は、企業倫理として問題のある状態だと考えます*2

参考:結局プラズマクラスターは効果があるの? ないの?! シャープに聞いてみた | ガジェット通信 GetNews

*1:それほど調べていないので第三者機関を信用して伝聞調で表現しておきます

*2:これは、いわゆるマイナスイオン商品と同じ状況です。マイナスイオン商品については、マイナスイオンの明確な効果をうたう商品は少なくなっています。企業は「マイナスイオンを出す」ということだけを主張し、消費者が勝手に誤解するのを期待しているのです。

ssfsssfs 2012/12/01 21:40 今回のシャープに対する消費者庁の処分は、以下の点について不当と考えます。

1.掃除機におけるプラズマクラスターイオンの働きのメーンは、ダストカップ内の除電であり、排気中へのイオン放出はサブです。そのことが分かるように、カタログでは写真や文字が配置されています。「浮遊アレル物質のタンパク質を分解・除去」は添え物として付け加えられており、すぐ隣に1m3ボックス内での実験結果であることが明記されています。にもかかわらず、「室内の空気中に浮遊するダニ由来のアレルギーの原因となる物質を、アレルギーの原因とならない物質に分解又は除去する性能を有するものではなかった」と拡大解釈するのは乱暴です。
2.メディアはどこかの研究機関で実験したと報道していますが、消費者庁の発表文には、実験したことすら書かれていません。つまり問答無用の決め付けです。公的機関が具体的な証拠を示さずに、私企業の活動、とりわけ死に体のシャープにとどめを刺すような行為は権力の濫用です。
3.ほかの製品、例えばイオン放出型の空気清浄機では、1m3の実験結果をもとに、空気清浄効果をもっと大々的に宣伝しています。今回の消費者庁のやり方はそうした本丸に攻め込まず、掃除機のおまけの機能をヤリ玉に挙げるのは姑息です。
4.サムスン電子や国内中小企業は、商品カタログやネットサイトで具体的なデータを示さずにイオンの効果をうたっています。こうした宣伝行動を看過して、まがりなりにも定量的データを掲げる企業を罰するのは不当です。
5.プラズマクラスターの一番の特徴は消臭です。とくに狭い空間で効果的です。それがトヨタをはじめとする大企業に評価され、いまや4000万台を超える搭載商品が世に出ています。消費者庁の重箱の隅をつつくような愚行を真に受けた一般大衆は、これらの商品の効果にまで疑いの目を向けています。悪質な情報操作を行ったのは卑劣です。

くれぐれも消費者庁の愚行を鵜呑みにしないように。役所のやることにたいていは批判的なネット住民が、今回に限って消費者庁を盲信しているのは合点がいきません。シャープはプラズマクラスターに関するちゃんとした学術報告があるのに、それをPRしないという不思議な広報方針を持っています。今回はそれがアダになり、多くの人にキワモノだと受け止められてしまいました。

lets_skepticlets_skeptic 2012/12/04 15:01 > 1.掃除機におけるプラズマクラスターイオンの働きのメーンは、ダストカップ内の除電であり、排気中へのイオン放出はサブです。

カタログの画像を見ると、排気専用のプラズマクラスターユニットがあるようです。このユニットから出るプラズマクラスターはダストカップ内の除電をしないでしょう。

> 2.メディアはどこかの研究機関で実験したと報道していますが、消費者庁の発表文には、実験したことすら書かれていません。つまり問答無用の決め付けです。

掃除機の広告が問題のある広告だったことは、当のシャープが認めています。

> 3.ほかの製品、例えばイオン放出型の空気清浄機では、1m3の実験結果をもとに、空気清浄効果をもっと大々的に宣伝しています。

件の掃除機の広告がOKかNGかには関係しません。

> 4.サムスン電子や国内中小企業は、商品カタログやネットサイトで具体的なデータを示さずにイオンの効果をうたっています。

件の掃除機の広告がOKかNGかには関係しません。

> 5.プラズマクラスターの一番の特徴は消臭です。とくに狭い空間で効果的です。それがトヨタをはじめとする大企業に評価され、いまや4000万台を超える搭載商品が世に出ています。

掃除機の広告が問題のある広告だったことは、当のシャープが認めています。プラズマクラスターになんらかの効果があることを否定してはいないでしょう。どの会社が評価しようが、そのこと自体が効果の検証になることはありません。

ssfsssfs 2012/12/05 23:53 返信ありがとうございます。

>カタログの画像を見ると、排気専用のプラズマクラスターユニットがあるようです。このユニットから出るプラズマクラスターはダストカップ内の除電をしないでしょう。

メーンの効果がダストカップの除電であることに変わりありません。サブの表示をわざわざ拡大解釈して「室内で効果がなかった」と問答無用で迫るのは異常です。懐疑的精神に基づけば、消費者庁は何を根拠にクレームをつけたのかに関心を持つべきでしょう。

>掃除機の広告が問題のある広告だったことは、当のシャープが認めています。

シャープが元気であればこの程度の処分に従うことはなく、徹底抗弁したでしょう。もとより、消費者庁がクレームをつけることもなかったはず。多くのボーダーラインの表示が看過されているなか、消費者庁が点数稼ぎをするために、弱っているシャープをヤリ玉に挙げた可能性があります。シャープが唯唯諾諾と白旗をあげたことを理由に、思考停止に陥るのはまずいです。

さらにいえば、家電製品の広告表示については全国家庭電気公正取引協議会(家電公取)のガイドラインがあります。シャープは会員企業であり、これまでガイドラインを遵守してきました。しかし、消費者庁はシャープをいきなり処分対象にしました。表示が気に入らないのなら、家電公取に意見すべきでした。これは情報リテラシーの点から重要なことです。しっかりと認識してください。

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