戦車とライフル
砲筒の中にらせん状の切り込みを入れるライフルにすることで、鉄砲の命中精度を上げる、というのは、一つの鉄砲の技術革新で、銃はすべからくライフルが入っている方が、良いのだと思っていた。
しかし、最近の戦車砲は、ライフル(施条砲)の切り込みが無い、滑腔砲が主流みたい。HEAT(成形炸薬弾)やAPFSDSは、回転による遠心力で効果が減少してしまうこと*1や、ライフリングの切り込みから爆風が漏れてしまうこと*2、といった理由があるようだ。
滑腔弾には弾道を安定させるために、羽がつけられている。コンピュータの進歩で、かなりの命中精度が良いようだが、それでも、滑腔弾は横風に弱く、旧式の施条砲の戦車が、新式の滑腔砲を持った戦車に競技会で敗れることもあるのだとか*3。
74式戦車は施条砲なのに対し、90式は滑腔砲。
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0
- http://ja.wikipedia.org/wiki/APFSDS
- 疾走!新戦車 (10式戦車 一般初公開) - 一庵 (ひとつあん)
通りすがりさんのコメントで、一部修正しました。どうもありがとうございます。滑腔砲にとって変わった理由として、HEATやAPFDSが、ライフルの影響を受けると威力が落ちてしまうことをつけ加え、滑腔弾でも命中精度は高い旨に書きなおしました。