萌える春秋戦国史「しゅん☆じゅう」 その6


さて、今回で萌える春秋戦国史も6回目ね。


結構続いているなぁ・・・


話の流れ的には第一部がもうすぐ終了といったところね。


なんか第二部は私らの出番もあるみたいとかなんとか。


それじゃ、本編へ行くわよ。


ちなみに、今回から小型の地図も追加しておくぜ。






鄭荘公
さて、なんとか周王の軍も追い返したし、我が鄭の威信を示せたわね。


祭足
ええ、これでひとまずは安心でしょう。


鄭軍将校
た、大変です!


どうしたの?


斉より救援要請が来ました、北方の異民族北戎が大軍を率いて侵入したとのことです!


殿、これはすぐにでも援軍を出すべきです。


そうね、太子忽を大将にし、副将は瑕叔盈、軍師には・・・祭足、貴方がついてくれる?


はい、分かりました。


それでは軍を整えすぐに出発するように!



一方斉では



大良
北戎の将。前706年没。斉に攻め込んだ北戎の将その1。


ふははは、進めー!跪け!命乞いをしろ!


少良
北戎の将。前706年没。斉に攻め込んだ北戎の将その2。


焼け!奪え!殺せ!


北戎兵士
ウェーッハッハッハ!!


斉釐公
くっ、既に祝阿城(山東省長清県東北)は落とされたようね・・・この歴下城(山東省歴城県)もここのままでは危ないわね。援軍はまだなの・・・


斉軍兵士
いえ、まだ・・・・・・!き、来ました!鄭の援軍です!


そ、そう!助かったわ・・・さっそく彼らを城に入れて。北戎を撃退するために作戦会議を始めないと。


殿下、どうやら間に合ったようですね。強行軍をかけた甲斐がありました。


太子忽
うむ、良かった。しかし戦いはこれからだな。


えぇ、我々が到着した事で斉軍も反撃に出るでしょう。おそらくすぐに作戦会議があるはずです。そこで・・・


うん?


・・・・・・(ゴニョゴニョ)


なるほど、わかった、そうしよう。


そして作戦会議の場


では、これより軍議を始めます。まずは戦況報告を。


夷仲年
はい。今までの戦況ですが・・・・・・(以下省略
戎兵はこれまでも国境周辺で略奪を働いてきました。今までは被害も高が知れていたので放置していたのですが、それで増長して侵入してきたのでしょう。


なるほど・・・ならば、祝阿城を落とした戎兵はさらに増長しているはず。けれどもそこに付け込めば奴らを全滅させることが出来る。


ふむ・・・


そもそも、ここで北戎に調子付かれて勝手な侵入を許しては斉のみなら我々も枕を高くして眠れない。それに蛇を生殺しにするべきではなく、完膚なきまでに叩きのめすべきです。


その通りね。でも、どうやって?


その前に、ひとつお願いがあります。


何かしら?


ある程度の犠牲を覚悟していただきたいのです。


それはやむをえないわね。


では、直ちに城内から住民を立ち退かせてください。同時に物資をすべて城外に運び出し水源も絶っていただきたい。


・・・敵を空城に閉じ込める気ね?


えぇ、その後に時機を見て退路をあけてやれば敵はいやでも退却します。敵が休息しそうな地点、水飲み場に伏兵を配置すれば撃破するのは簡単でしょう。我が鄭軍は国境を封鎖し、敗残兵を一人残らず殲滅します。


わかりました。では、夷仲年を案内につけます。鄭軍は直ちに国境に向かってください。


分かりました。


一方祝阿城の戎軍


はっはっは、さすがは斉の都市、酒も食物もこちらとは比べ物にならんな。


同感ですな。これは当分ここで略奪していてもいいでしょう。


ウェーッハッハッハ!!


た、大変だー!


どうした、騒がしい。


斉軍がこの城に迫ってきます!


何だと、小癪な!蹴散らしてやる!


公子充
斉の大夫。斉に侵入してきた北戎と戦う。


よし、進めー!


ウラーーー!!


敵は大した数ではない、包囲して殲滅しろ!


ウェーッハッハッハ!!


(ふむ、随分出てきたな・・・作戦通りに後退するか)・・・全軍、後退!


待てっ、逃げるか!・・・む、あれは斉の城か?


斉軍はあの城に入ったようだな。


よし、明日にでもあの城を落としてくれる!




・・・任務完了しました。


よくやったわ。あとは上手くこの城に戎軍を入れるだけね。



そして次の日


来ました!北戎の大軍です!


よし、では出撃する!


ウラーーー!!


何度来ても無駄だ!


ウェーッハッハッハ!!



くっ・・・後退する!


よし、今度こそ城攻めにかかるか・・・


公孫戴仲
斉の大夫。斉に侵入してきた北戎と戦う。


そうそう好きにはさせん!


ウラーーーーーー!!!


ええい、邪魔をするな!



ちっ、今日はここまでにしてやる!


待てっ、逃げるか!


構うな!急いで城に入れ!



くそ、城門が閉められたか・・・だがもう城に中には大した兵は残っていまい。城攻めは明日に回そう。



そしてその夜、戎軍の陣地


市民?
あ、あの・・・私はこの城の住民の代表です。お話があってきました。


話?この期に及んでなんだというのだ?


じ、実はもう城内には殆ど軍勢が残っていません。それで城民の間で話し合いをしたところ、夜中に門を開けてあなた方を入れようという事になりました。それで、略奪をしないと約束していただければこれから門を開けようと思うのですが・・・


ふむ・・・わかった、約束する。穏便に取り計らおう。


ありがとうございます。それでは・・・


よし、それでは全軍入城する!


・・・・・・ふふふ、もう・・・城は・・・




中に誰もいませんよ



城内


・・・どういうことだ?人っ子一人いないぞ・・・


あ、じ、城門が!?


ギギギ・・・バタン


と、閉じ込められただと!


突破しろ!


よし、一斉射撃!


はっ!



うわぁぁ!


ま、まずい、物資はまだ陣地の中だぞ・・・



な、なんだってーーー!!!


そして一日後


そろそろ封鎖を解きますか・・・これ以上やると窮鼠猫をかむ恐れもあるわ。



た、助かった・・・退却する・・・


前方に川があります!


よし、そこで休息を取るz



げぇっ!斉軍!


よし、かかれ!


ウラーーーーーー!!!!


くそ、これでは勝負にならん!


そしてつぎの休息地点では


はぁ、はぁ・・・何とか追撃を振り切ったか。火を起こして休息にh



げぇっ!斉軍!


敵は弱っているぞ、蹴散らせ!


ウラーーーー!!!!


くっ・・・


覚悟!


ぐわっ!?



そして斉国境


く、なんとか国境までたどり着いたが・・・あ、あれは!


やはりここまで来たようですね・・・数はおよそ500といったところでしょうか。


あの先頭の者が北戎の大将大良ですね。腹を空かせているでしょうがなかなか手ごわいですよ。


くそ、強行突破だ!


来たわね・・・瑕叔盈。


了解!



ぐわぁっ、目が、目がっ!!!



残りの戎兵もすべて捕らえました。どうしますか?


捕虜は要らない。見せしめのために車裂きにしろ。



ウギャアアアアアアアアアッ!!!!


さて、斉の首都臨淄(山東省臨淄県)へ戻って斉釐公に挨拶をしてから帰国しましょう。



そして斉の首都臨淄


この度は本当にありがとう。北戎を殲滅できたのはあなた方のおかげです。ところで、太子にお話があるのですが・・・


なんでしょう?


実は私にはちょうど年頃の娘がいます。よかったら太子の后にとでも思うのですが。


は、ありがたき幸せですが、しかし・・・


しかし?


戦功を盾に嫁を強要したと誤解されてしまいます。


いや、その心配は無いでしょう。ここには証人もおられる。


いずれにせよ、即答はできかねます。


そう・・・


その後


太子、なぜあの縁談を断ったのですか?我が君(荘公)には幾人も公子がいらっしゃいます。このままでは太子といえでも後ろ盾無しでは国君となるのは難しいのですよ。これはまたとないチャンスではないですか。


・・・わざわざ結婚するのに戦争を口実になど出来ない。


・・・それならそれもいいでしょう、しかし先に一言言ってくれれば斉釐公の顔も立てる言い訳も用意できたものを。


済んだ事はどうでもいい、それより、よく計を教えてくれた。おかげで北戎を殲滅できたぞ。


・・・私はもう知りません。



こうして、鄭軍は見事に斉を救援して帰国したわ。ただ、ここでまたややこしい事態の種が蒔かれるの。


ややこしい事態?


ここで斉釐公が太子忽の后にしようとした公女は文姜というんだけど彼女の兄で斉の太子の諸児というのがいたの。


ふむふむ。


文姜
斉の公女。後に魯に嫁ぐ。


諸児
斉の太子。後の斉襄公。妹思いの兄と見せかけて実は・・・


どうもこの2人実の兄妹のくせしてできちゃってたらしいのよ。紀元前から妹萌え属性ってあったのねぇ・・・


ちょwwwそれなんて(ry


で、せっかくこの兄妹を引きはなすチャンスだったのに太子忽に断られてしまったわけね。


それで、どうなったんだ?


実はこの後に魯桓公から文姜を正妻にもらいたいという使者が来て彼女は魯に嫁入りする事になったの。ところが文姜は里帰りと称しては諸児とあれやこれやしてたわけで・・・


(´Д`;)ハァハァ


(´Д`;)ハァハァ


なんというか古代って・・・


この手の噂は広まるのも早くて鄭の太子忽と祭足の耳にも二人の怪しい関係が届くようになったわ。



やはり、あの女を嫁にしなくて良かったではないか。


嘴の黄色いのに分かったような事を言わないように。女は相手次第でよくもなれば悪くもなるのです。


・・・・・・



そして数年後


た、大変です!


どうしたの、騒々しい。


殿が病で倒れられました!医者の話では長くはないとのことです・・・


なんですって!すぐに向かいます。


・・・ああ、祭足ね・・・よく来てくれたわ。


殿、お気を確かに。


いいえ、自分の事は自分が良く分かるわ・・・そろそろお別れのようね。そこで、ひとつ相談があるの。私の跡継ぎの事だけど、太子忽を廃して公子突を立てようと思うのだけれど・・・


公子突
鄭の公子。名は突、字は子元。荘公の子、母は雍キツ。荘公の子で、公子忽と位を争う有力公子の一人。


・・・お言葉ですが、それはいけません。事を荒立てるのが関の山です。


・・・でも突は忽の下で大人しくはしていないでしょう。あれは人の上に立ちたがるわ。


では、外国に出すのがよろしいかと。


そうね、そうしましょう・・・考えてみれば即位してから43年、よくも天寿を全う出来たわね・・・祭足、ありがとう・・・先に・・・


・・・殿?殿!


こうして、鄭荘公は在位43年で病没し、太子忽が鄭昭公として即位、同時に公子突は宋へ追放されたわ。


何で宋なんだ?


これは公子突の母親が宋の出身だったからという事ね。


なるほど。


そして鄭では


殿、先君の葬儀と殿の即位の典礼は無事に終わりました、これより各国へ挨拶へ向かいます。


うん、任せた。ところでそちはどこへ行くつもりだ?


は、宋に向かおうと思います。


分かった、気をつけていくように。


そして宋都、商丘


・・・というわけで、我が鄭では新君として昭公が即位されました。今後ともよろしくお願いします。


宋荘公
ええ、こちらこそ。せっかくですからどうぞゆるりとご滞在ください。


ありがとうございます。


そして次の日



・・・?おかしい・・・なぜ客舎が兵に取り囲まれている?


華父督
おはようございます、祭足殿、ご気分はいかがでしょうか。


客舎の周りの兵はどういう事?


それについて話があるのですが・・・・・・


話?



今回はこれまでかな?


そうね、次で鄭の話は完結する予定よ。


ところで、そこからは私らが出番なんだよな?解説はどうするんだ?


あ、咲夜とレミリアがやってくれるって。


なんかあからさまにキャスティングに作者補正がかかってる気が・・・


まぁまぁ。





なお、アイコンは以下のサイトから使用させていただきました。


ぶらんけっと様
眠りの園様
まこっちゃん記様
し〜くれっとも〜ど様
みょふ〜会様