Spiral Fiction Notes このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2018-08-21 『銀婚2』『2重螺旋の恋人』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 17日初日TOHOシネマズ渋谷仕事終わりに『銀魂2』を鑑賞。「冗長」とはこのことだなという一言が後半ずっと頭の中で巡っていた。


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 ヒューマントラスト渋谷にてフランソワ・オゾン監督2重螺旋の恋人』鑑賞。

 元モデル女性精神科医を訪ねる。その精神科医との依存と逆依存によって二人は恋人になり同棲を始める。しかし、彼女は彼にそっくりな男を見かける。その男を見た場所にも精神科医診療所があり、訪ねていくと彼とそっくりな男がいた。彼氏とその男は双子であり、彼氏は兄であるその男と縁を切っていた。双子に惹かれてしまう彼女が抱える問題トラウマとは? 

 物語サスペンス的な要素もありながらエロティック描写も多い。しかし、実存を巡る問題を描いている。精神科医双子フロイトカントのような関係性なのだろう。この映画には様々なものが螺旋、ダブルであり構造が重なり合っている。彼女のダブルとはなにか、そして彼女が抱える問題精神的なものを抱えてしまった原因が最後には解き明かされる。

 前日に中上健次の『水の女』を読んでいたのもあるが、エロティック描写人間の現在性、そしてやはり「私」とはなにかという主題に惹かれているような気がする。

2018-08-14 『THE BIG HOUSE』『バンクシーを盗んだ男』『女と男の観覧車』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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8月1日

イメージフォーラムで想田監督『THE BIG HOUSE』を。観察映画ってどうも寝てしまう。そして、物語というか展開が大きくは変わらないために寝て起きてもなんか繋がってしまう。というか寝た分編集がわりにショートカットしているような気がする。うしろにいた4、50代の女性二人組が何かあるたびに感想というか小声で話していたし、冷房効きすぎで地獄だった。


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8月7日

ヒューマントラスト渋谷にてドキュメンタリー作品バンクシーを盗んだ男』をば。

アートとはなにか? アート価値とは? アート政治の関係性を描いた作品バンクシー監督した『イグジット・スルーザ・ギフトショップ』みたいなフェイクドキュメンタリー的なおもしろさはなく、途中で眠たくなってしまった。反逆するアートそもそも美術館には置かれないもの、グラフティのような街角の消え去るものが評価されるようになるときにそのアートそのものが動かされてしまうことで失ってしまう文脈

芸術は大昔からパトロンがいて成り立っていたものだから、資本との距離が難しい。だが、そういう時代だからこそ投げかける意志価値観を反転させ、人々の常識にヒビを入れていく。


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8月14日

アップリンクウディ・アレン監督女と男観覧車』をば。

途中でウトウトしてしまったが、あの日常の延長戦でしかない、おそろしいことが起きているにも関わらずいつものような日々がそこにあるっていうのはすげえ怖いんだけど。

2018-07-24 『スティルライフオブメモリーズ』『ディヴァイン・ディーバ』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 安藤くん主演なら観るしかないでしょ的な矢崎監督スティルライフオブメモリーズ』を久しぶりなケイズシネマで。早めに来てパンフと作中で使用された写真をまとめた写真集GET。

 映画自体女性器を撮るカメラマンとその被写体である女性の話だが、生が生まれる場所、そして、死、生まれてくるものという女性が描かれ、カメラマンは触れることはできずに写真を撮ることだけで関係者となる。だからか、此岸彼岸狭間のような世界観狭間には生と死と性がたゆたっている。もっとアート寄りに作ったほうがカルト的な作品になったんじゃないかなあ。


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 『ディヴァインディーバ』試写に来た。110分ぐらいだったと思うが、たぶん90分ぐらいに短くしたほうがいい気がする。長いんだよなあ、それぞれのインタビュー各自人生を語るから長くなるのはわかるんだけど、そこがネックかなあ。

2018-07-19 『カメラを止めるな!』『オーシャンズ8』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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カメラを止めるな!』をユーロスペースにて鑑賞。昼間の回で満席、立ち見も20人近く。後半からは笑いが絶えなかった。急遽とあることに悩まされているカメラマン谷口役の山口さんが満席御礼のご挨拶。口コミでどんどん広がってヒットしているみたいですが納得。周りの評価が高すぎて構えて観てしまった部分はあるけどおもしろさは間違いはない。

『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の系譜なことに加えて、スマホが当たり前になりすぎて写真だけではなく動画を撮ることが一般的になってることがこの作品との親和性を高めているんだろうな、と、そして、それが当たり前になり「他者」ではなく「自分」の物語にしか興味がなくなる世界においての「メタ」な視線もこの『カメラを止めるな!』の現在性みたいなところを担保してるんだと思う。それがわかっていても誰も彼もできないわけで、だからこそ、この作品は広がっている。

映画」にはこれができる、「メタ」な視線物語描写できる。

演劇」だとナイロン100℃百年の孤独』みたいに舞台の上で「現在」と「過去」を交差できる。一 瞬、舞台の上にいる生身の肉体を持つものたちが目の前で演じているからこその身体性と観客への共犯者としての理解による「時間」「空間」が屹立していく。

小説」に僕が求めるものはやはり「クロニクル」「サーガ」だと思う。「永遠」と「刹那」は結局同じことだし、それらに特化して表現できるのは「小説」なんじゃないかなあ、と「映画」というか「映像」の強さを目の当たりにしてなんとなく思ったりした。


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昨日、町でばったり会った村山さんに試写ご招待してもらって、『オーシャンズ8』を観にきたがこれはプレミアム上映会とかいうやつなんではないだろうか。まさかこの8人のうち誰かが来るのかと思ったら、坂上忍さんと日本アンバサダーらしい森星さんが出てきた。

110分ぐらいの長さだけでもうキレイだわ、カッコいいわ。爽快だしすごいね。日本でもヒットすると思う。女性だらけの「オーシャンズ」という意味でどこか言葉を選ばなければと思ってしまう、この辺りは今ちょっと発言だとか諸々に関してセンシティブにならざるをえない。男とか女とか関係なくてかっこいいとかそういうことでいいんだとは思うけど。

歌手でもあるリアーナハッカー役だったが赤いドレスで登場した時に「わおっ!」と思いました。あとアン・ハサウェイってあんなに目がデカかったのか、キレイだった。ずっと疑問だったのは作中で女優で狙われる側のアン・ハサウェイも入れないと8人に、「オーシャンズ8」にならねえじゃねえかって思ってたんだけど、脚本こりすぎだよ、すごい。

昼間はユーロスペースで『カメラを止めるな!』を観て、夜はTOHOシネマズ六本木ヒルズで『オーシャンズ8』試写を観た。どちらも観終わった後にテンション上がる作品でした。予算も規模も違うけど劇場で観たらめっちゃたのしい映画

2018-07-10 『ダウンレンジ』『いつも月夜に米の飯』試写 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 アスミックエース試写室で北村龍平監督『ダウンレンジ』死者を鑑賞。かつて渋谷シアターNがあり、あそこでかかっていた作品が好きな人は好きだと思う。血が流れまくり人がどんどん死んでいくパニックスプラッターものが好きな人は大好物。だが、今はそんなわかりやすい映画館がないとなるとどうするかって問題。救いようがない物語、血とか肉片が飛びまくり。何かを食べて観にいかな方がいい。


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 北村龍平監督映画の試写観終わって渋谷から歩いて帰ってたら、浦谷さんとばったり会って映画美学校で『いつも月夜に米の飯』という作品の試写をなぜか観ることになったけど、内覧初号の一発目らしく関係者ばっかりのとこに一ミクロンも関係ないのに紛れて観ました。

 メルマ旬報チームでもあるスーパーササダンゴマシンさんことマッスル坂井さんが出ていて、あっ新潟の話だと思った。食べることと生活、十代の女の子の未来、母と娘の話。この加藤監督が『負け逃げ』実写でやったら合うんじゃないかなって思った。

2018-07-08 『君が君で君だ』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 バルト9で『君が君で君だ』鑑賞。なりきっているという設定だからハーモニー・コリンミスター・ロンリー』みたいなインパーソネーターを描いてるかと思ってたけど、ひとりの女性に対しての想いについての話。

 笑えるところも辛いところもあるけど、人を想うことの誠実さと狂気があってよかった。何回も声出して笑ったんだけど、ホラー見方変えたらコントになるから笑えるみたいな、なにかへの誠実さや狂気は間とテンポ第三者がいることで反転する。YOU&向井理の所々での淡々とした台詞がツッコミになってて笑ってしまった。

 『君が君で君だ』は阿部和重著『クエーサーと13番目の柱』とかに近しいものはあるのかなあ。

2018-07-07 『バトル・オブ・ザ・セクシーズ 』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 新生シネクイント(シネパレスがあったところ)で『バトル・オブ・ザ・セクシーズ 』をば。1972年辺りに実際に起きた事柄が現在の社会なのかと思うほどに異性愛同性愛結婚男女差別を含んでいる。そこから進歩したはずなのに、なぜかあらゆることで差別が噴出し後退しているように見える。

 自分が偉いと思いたいから、誰かよりも優位に立つために誰かを貶めて、侮辱するしかなく考えることを放棄する。その根拠大きな物語(国や民族、古くさい価値観)に求めてる人たちは誰かの自由権利を認めない。そういうものをきちんと壊していかないと自由権利がさらに奪われてしまう。

 共通言語がなくなって、知性とか知みたいなものがずり落ちたあとに分断されたものをいかにブリッジするか、ゆるやかな連帯とかって考えると今の条件反射的なネットの速度では無理だと思う。人は繋がりすぎてもいけないし、繋がらない誰かについて想いを馳せた方がいい、今の世界はあまりにも優しくなさすぎる。憂いに寄り添うためにはなにもかもが早すぎる。

 今のアメリカだけではなく、日本でも公開されることの意味が大きい作品だと思う。同時にそのことについて考えない人はどうせ観ないだろうとも思う。なにもかもが憂鬱だけど、少しでもまとな世界になればいい。

2018-07-03 『少女邂逅 』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 新宿武蔵野館で『少女邂逅』をば。MOOSIC LAB 2017で一度観てるので二度目、最初はアップリンク、今回は新宿武蔵野館パンフには枝監督野島伸司さん対談、枝監督伊賀大介さん対談などツボをつかれまくりなんで久しぶりにパンフ買いました。保紫萌香さんのリリイ・シュシュごっこ写真掲載

 僕みたいに十代の頃に野島伸司脚本に、岩井俊二監督作品に影響受けまくった連中は観に行って嫉妬しまくればいいんですよ。最近考えてることそこがすごく繋がるような気がしてきてる。


ここからは去年観たときの感想を追記。感想は変わってない。

 アップリンクにてMOOSIC LAB 2017の「F」組で公開されている『少女邂逅』を鑑賞する。妄想PことミスiDプロデューサーの小林さんにオススメされたので、内容も知らずに観ようと思ってバイト帰りに渋谷に。

 かなり前に主演の保紫萌香さんが「リリシュシュごっこ」ですって画像ツイッターで見ていたが、この作品岩井俊二監督『リリイシュシュのすべて』から「リリイシュシュ」とネットにまつわる部分を抜いて、同じく岩井監督の『打ち上げ花火、下から見る か?横から見るか?』の電車での風景だし、主人公たちが駆け落ちして東京に行ったかもしれないという可能性の先の話を合わせながら「百合」に近い雰囲気でやっていると観ながら思った。そうだとか思えなかった。どう考えてもこの枝監督という人は思いっきり岩井俊二監督フォロワーに違いないと思った。終了後にスポッテッドプロダクションズの直井さんにご挨拶してお話ししたらやっぱりそうだった。

 ロケ地群馬高崎て、リリイシュシュやないか! 

 沖縄旅行したい話もリリイシュシュやないか(笑)。だから、かつて『リリイシュシュのすべて』に惹かれたり、なにかを感じた人にはグッとくるし、このやり方があったんだ〜て感じもした。

 『打ち上げ花火、下から見る か?横から見るか?』の新作アニメ映画よりも断然こちらのほうが岩井監督世界観が濃密だったし、引き継がれてる。しかしながら、主演の二人の画力がすごい。まあ、リリイシュシュでいうと市原隼人忍成修吾というメインの二人の役割だが、沖縄には行かないから星野忍成修吾)がダークサイドには落ちないが、ひとりの少女がひとりの少女によって狭い場所から出ていく。

 蚕の繭から飛び立つかどうか。主人公の二人の少女は互いのシャドウだから、どうしてもそうなる。リリイシュシュのラストとは違うけど少女大人になる儀式とその犠牲についての物語だった。 

 枝監督の当日のツイート見たら同じ劇場内に野島伸司さんが観にいらしていたらしい! 僕の人生を最初に狂わせたのは野島伸司脚本未成年』だったから、お会いしたかった。

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 『少女邂逅』の主演の保紫萌香さんが前に「リリイシュシュごっこ」っていうツイートしてた時の画像。すごい雰囲気がある。

保紫萌香:ミスiDグランプリ 審査員コメント

https://miss-id.jp/nominee/754

2018-07-01 『パンク侍、斬られて候』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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新宿バルト9にて『パンク侍、斬られて候』鑑賞。

町田康さん(最初に出てくる父親役で町田さん出演)の原作因果応報の話であり、映画もストーリーとしてはその流れを。ただ、その最初の罪に対して主人公が受ける報いまでが、宇宙が爆発しますよ、というセリフ同様に尾びれ背鰭がくっつき虚構現実侵入して現実になり現実を覆いつくしてしまう。

猿対阿保の戦いになるのが、残念ながら今のこの世界メタファとして見える。阿保には何を言っても伝わらず、人間だと思いたいが残念ながら猿と変わりもしない。

パンク果たしてそんな世界に一子報えることができるのか。

途中途中で永瀬正敏さん演じるデウスのナレーション現実世界を皮肉る。宇宙みたいに広がることになる最初の過ち、因果応報世界が爆発しますよ、あなたのしたことは巡りめぐってあなたに返る。

だとしたら、このクソみたいな世界をもたらしているのは、まぎれもなくわたしたち社会世界のせいだと腹をふって踊り考えることを放棄した腹振り党、ああ、フィクションのフリをした、いや、フィクションはただの現実の写し鏡だった。

2018-06-26 『ブリグズビー・ベア』 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

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 仕事終わりにヒューマントラスト渋谷にて『ブリグズビー・ベア』鑑賞。三回ぐらい泣きましたよ、はい。主人公は誘拐された人なんで、日本でもドラマで最近問題になってたので語り方が難しい部分もあるけれど。

 外の世界(現実)にいきなり連れ戻された彼がライナスの毛布であるブリグズビー・ベアを捨てることを選ばず、家族や友人たちも認めることで、彼はブリグズビー・ベアを再創作して、世界と繋がって成長していく。

 同時にこの作品には創作するという話(要素も大きく)でもあり、いかに自分が作りたいものを作るか、 理解されなくてもやるか、周りを巻き込んでいけるか、諦めない熱意はあるか。そして、作り終えればやってくる他人評価に吐いてしまうほどの恐怖を覚える彼に自分を重ねる人もたくさんいると思う。今年のベストクラスでした。