ja, konrad !

2017-04-20

linedrawing2017-04-20

[] トマス・フラナガン『アデスタを吹く冷たい風』(ハヤカワ文庫) 00:31

テナント少佐を主人公とした連作を中心に編まれたミステリ短篇集。

舞台は何時終わるとも知れぬ戒厳令下にある架空の軍事独裁国家。

しかも体制側に身を置く主人公というのは、どこかグラックの『シルトの岸辺』の不条理な設定を想わす。

状況に呑まれない姿こそ決定的に違うのだけれど。

複雑な構造露わにする現実に対して、謎を支点に、あくまで自身信じる「正義」を展開していくテナント

文章からストイックなまでに感情表現の殆どが削がれているからか、唐突に、虚を突くようにその想いが胸を打つ。

著者の誘導はあるにせよ、真実が徐々に露わになる記述を追う中で登場人物各々の想いを得るというのは、体験に近い。

その小説の作法にも胸打たれる。

他にシリーズ外のブラックユーモア強い2篇に、歴史ミステリが1篇。

この歴史ミステリ…歴史の大勢に些事のなにもかもが呑み込まれる短篇が作家のデビューに置かれることで、テナント・シリーズは返歌とも映る。

目に見えず、記憶に残らない些事こそが抗う手立てなのだと。




2017-03-26

linedrawing2017-03-26

[] 展示案内 17:35

疎ましい時を退け、愛おしい時を維持しようにも、金銭では叶わない。

手に入るのはせいぜい、その時間の遺物のようなオブジェクトばかり。

本当に得たいものは、印象、感触、時間…いつだってかたちから離れたところにある。


制度・規範から離れた自らのものさしで価値を量る…そんな試みのオークションへ向け、路上での消去までを一連としたドローイングで準備します。

下北沢アート自由市】

2017年3月24日(金)・25日(土)・26日(日)

11:00 - 18:00

オークション. 3月26日(日) 15:00 - 17:00

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会場. 下北沢北口エリア4ヶ所

しもきたスクエア(柚木)・しもきたアネックス(小川)・東洋百貨店(滝沢)・カフェアンソロップ(カキナガ)

https://www.yamiichi-art.com/

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参加アーティスト.

柚木恵介

http://yunokikeisuke.com/

滝沢達史

https://www.takizawatatsushi.com/

カキナガマリコ

http://mariko-gizmo.tumblr.com/

小川敦生

http://www.basegallery.com/artists/Atsuo_Ogawa.html

2017-03-20

linedrawing2017-03-20

[] イベント案内 23:54

幼稚園を会場にした催しで、フィルモアレコードさんと幕間選盤します。

この組み合わせに既視感持たれる人もありましょうが、人懐っこい謎を以て響きで問うことになるかと。

盛り沢山な内容の催しのようなので、ともあれ出合い頭の驚き逃さぬよう、耳に童心を持ってお出掛け頂ければ。

久方振りの選曲に要領つかめず、僕の驚きは今現在にあります(苦笑)。。

2017年3月20日(月)

【童心宴】at 鎌倉幼稚舎

start. 10:00 / end. 19:00

入場無料(ワークショップ参加費等は有料)

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鎌倉幼稚舎

神奈川県鎌倉市腰越3−18−9

http://doshinen2017.wixsite.com/doshinen

2017-03-01

linedrawing2017-03-01

[] M・P・シール - プリンス・ザレスキーの事件簿(創元推理文庫) 00:15

昨年フィルモアレコードで『紫の雲』の邦訳の噂していたら、M・Pシールには既訳本があると教えられて、慌てて求めたのがこの逸書。

ジャンル横断する作家の仕事の中にあって、推理もの集めた短編集。

安楽椅子探偵活躍の嚆矢とされるだけあって、謎解きは卓上で解体した時計を組み立て直すが如く。

ただ、この探偵の思考、どこかヒヤリとする怖いものがある。

下位からの全体主義への希求というか(時代が齟齬するけれど、探偵が亡命ロシア貴族であることを象徴的に想わずにいられない)…人の為すことは全て至高点に注ぎ込む流れの中にあるのだから予測し得るとする。

それが証に、後半に収められた同様の思考構造を持つ別シリーズの探偵…というかこっちは粋人だな…は、発生の可能性を組み立てることからのみで犯罪に行き着いてしまう。

一方でその在り様が、シャーロック・ホームズ完結の翌年にして既に、解決者の許に謎が帰結するという…歪な「名探偵」という発明への修正を試みている気がしなくもない。

ただ、探偵が神であろうが、何処かに神を措定しようが、一点透視図な世界観に変わりはない。

各々の視座からしか世界は眺められないが、別の目を持つ隣人があるというのが現実だというのに。

だからこそ、探偵は現実に振り回され苦労し、作家自身とする別な視点持つワトソン役にやんわりといなされる。

世界構造はそうかもしれんが、無益に美しいものもあるし、紛れもなくこれは君の手柄だぜ…と。




2017-02-16

linedrawing2017-02-16

[] 展示案内 21:34

僕の仕事に「間」を読み、企画展へと誘ってもらいました。

いわれてみれば、僕にとっての「間」とは、線の飽和と表裏の「虚」なのかもしれません。

前期に、途切れつつも繋がっていく線で以て参加します。


【間の構造 -虚空をよみとる-】at 岩崎ミュージアムギャラリー

2017年2月1日(水) - 3月5日(日)

term1: 2月1日(水) - 16日(木)

小川敦生 / 中島法晃 / 安原成美

term2: 2月17日(金/13:00 -) - 3月5日(日)

尾形純 / 鮫島大輔 / 澤本幸子

9:40 - 18:00 (入場は終了30分前まで/最終日- 16:00)/月休

入場料. 大人(高校生以上)300円/子供(小・中学生)100円

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岩崎ミュージアムギャラリー

〒231-0862 横浜市中区山手町254

tel. 045-623-2111

http://www.iwasaki.ac.jp/museum/


どうぞよろしくです。