lionusの日記(旧はてなダイアリー)

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基礎から学ぶ楽しい疫学

基礎から学ぶ楽しい疫学

基礎から学ぶ楽しい疫学

本文230ページのソフトカバーだし、一見すると数式もあまり出てこないので、さらっと読めるかと思いましたが、数日かけて結構じっくりと読みました。
交絡因子の制御とか、心理学研究法とかぶるところもあり、また同じようなことを指していても用語が違ったり、あれこれ比較対照しながら読んだのでじっくりになったのだと思います。
平易に書かれていますが、なかなか充実しています。半期15コマを想定しているっぽい教科書と思いますが、難しいことをコンパクトに提示してあるな〜と感銘を受けました。
ああそうそう、「楽しい」と銘打っている割には淡々としているな〜と読みながら思っていたのですが、「楽しい」というのは、脚注に筆者の本音トークが書かれているという砕け具合を指していたのだと、途中で気がつきました。
確かに。
例えば、疫学でよく使われる多変量解析について概説しているページの脚注はあるあるあるあると膝を打ちましたw

p.202脚注1)
本書のタイトルは「基礎から学ぶ」と言いながら、本項の話は(話も?)一部の読者にとっては難しいかもしれない。そのような場合には、どのような場合にどの解析方法を使うのか(表10-26)だけを理解し、後は統計の専門家に相談する、ということも選択肢としてあり得ることを頭に置いておいてもよい。ただし、この場合には「共同研究者」として協力を求めること。

斜体は私がつけました。
切羽詰って「相談」してくるのはいいけどさ〜お互い時間は有限なんですよ?ただ働きは勘弁してください。。。って感じだったりして・・・