2008-02-19
■[ST国試][第10回][臨床心理学]完璧には覚えられないとしても。 
第10回 午前 問題58 DSM−IVの不安障害はどれか。
a.境界性人格障害
b.社会恐怖
c.急性ストレス障害
d.感情障害
e.解離性障害
1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e
正答は3。DSMでの分類をウロでもよいから覚えているか否かの勝負でせうか。
■[ST国試][第10回][臨床心理学]DSM問題2つも。 
第10回 午前 問題59 DSM−IVについて誤っているのはどれか。
1.各疾患の診断基準には除外基準を含むものがある。
2.機能の全体的評定尺度を有している。
3.精神力動的な病因論に基づいている。
4.多軸評定を採用している。
5.文化的な面に配慮した情報を取り入れている。
正答は3。理由は「精神力動的な病因論」です。それらを廃したところにDSMの特徴があるとlionusは考えます。
個人ブログですがピンポイントに納得したので引用:
DSMが従来の精神分析を主体とする古典的な精神医学や心理学と異なる最大のポイントは、精神医学分野からの『哲学性や主観性の排除』であり、その『科学性と客観性の強化』である。
DSMでは、現象学的な分類・診断方法(目に見える症状や行動のみを観察してマニュアルに基づき分類・診断する)を用いて多軸評定システムを採用し、それまで精神科医やカウンセラーそれぞれの理論や経験に基づいて行われていた診断的面接を主観的で恣意的な為に信用出来ないとして、誰もが同じ質問項目を決められた文面通りに質問して行う形の『構造化面接』のシステムを作りました。
http://d.hatena.ne.jp/cosmo_sophy/20041104
5の文化うんぬんについてはこちらを参照。
■[ST国試][第10回][臨床心理学]馴染みか否か。 
第10回 午前 問題60 WAIS−IIIの言語性下位検査に含まれないのはどれか。
1.行列推理
2.語音整列
3.算数
4.理解
5.類似
正答は1。この検査を知っているか,普段なら馴染みがあるかが問題ですね。
■[ST国試][第10回][臨床心理学]知っていれば簡単。 
第10回 午前 問題61 Freudのリビドー発達理論について正しい順序はどれか。
1.口唇期−潜伏期−肛門期−性器期−男根期
2.肛門期−潜伏期−口唇期−性器期−男根期
3.潜伏期−性器期−口唇期−男根期−肛門期
4.肛門期−性器期−男根期−潜伏期−口唇期
5.口唇期−肛門期−男根期−潜伏期−性器期
正答は5。これは覚えているか否かの問題でしょう。
2008-02-04
■[ST国試][第8回][臨床心理学]ホンマに数時間も持続したら死にますがな。 
第8回 午前 問題62 不安障害について誤っているのはどれか。
1.パニック障害には広場恐怖を伴うタイプがある。
2.強迫症状は強迫観念と強迫行為とに分けられる。
3.小児の分離不安障害は6歳ころまでに出現する。
4.恐怖症の好発年齢の分布は二峰性である。
5.パニック発作は数時間持続する。
正答は5。パニック発作:何の前触れもなく動悸・呼吸困難・めまい・発汗・手足の震え・吐き気などの身体症状が,強い不安・恐怖とともにあらわれる。これらの症状は,10分以内に頂点に達し,それほど長くは続かない。通常は20〜30分の間。
参考:パニック発作とパニック障害(メルクマニュアル医学百科)
1→広場恐怖:人が多くにぎやかなところ(繁華街など)を恐れること。
参考:恐怖性障害 (広場恐怖の説明もあり;メルクマニュアル医学百科)
4→恐怖症の好発年齢は学童期と青年期。これについては自信がありません。特定の事物に対する恐怖症なら、幼児後期〜学童期くらい、対人恐怖は青年期だと思うのです。ぐぐってみましたけれども裏付けられる資料が見つかりません。精神医学の教科書でも調べないといけませんね。すみません。
■[ST国試][第8回][臨床心理学]想像力が必要。 
第8回 午前 問題63 心理査定について正しいのはどれか。
1.複数回の実施は避ける。
2.情報源となる人物は限定される。
3.投影法と質問紙法は同時に行う。
4.子どもと高齢者の行動観察は行わない。
5.受理面接の時点から行われる。
心理査定(心理アセスメント)には心理検査だけでなく,行動観察や関係者からの情報の聴取など様々な情報が利用される。正答は5(消去法で)。1→(クライエントへ必要以上の負担をかけないよう)頻回の実施は当然避けるべきだが,複数回実施することにより,治療効果(回復)が測定できるだろうから,誤りと考える。2→むしろ逆。例えばクライエントの母親からだけでなく,他の家族メンバーからも聞き取りをすることにより,情報の偏りを避けるなど。3→必ずしも同時に行う必要はない。4→言語でのやりとりが難しい幼児など,心理検査が実施できない場合は行動観察が貴重な情報源のひとつとなり得る。
■[ST国試][第9回][臨床心理学]雀百まで踊り忘れず(違う)。 
第9回午前 問題62 認知症(痴呆)に対する心理療法として適切でないのはどれか。
1.現実見当識訓練法
2.精神分析療法
3.絵画療法
4.回想法
5.ダンスセラピー
正答は2。認知症に対する心理療法は,大まかにいえば心理的ストレスを低減したり,現在持っている(知的)能力の低下を出来るだけ防ぐ目的で行われると思われるため,洞察による無意識的葛藤の解決と症状の消失を目指す精神分析療法は適切ではないと考えられる。また,認知症の場合,言葉でのやり取りが難しい場合もあるため,非言語的な心理療法(3と5)は適切であると考えられる。
4の回想法は,過去を想起して語り合うものですが,詳しくは以下を参照。
認知症の心理療法については,このページがイラストも使い分かりやすくまとめてあります。
それにしても5の選択肢は・・・ダンスなんて高齢者にはしてもらうのは・・・と思わせる目くらましでせうか。
2008-02-03
■[ST国試][第9回][生涯発達心理学][臨床心理学]現場経験あればすぐにピンとくるかも。 
第9回 午前 問題61 発達スクリーニング検査に含まれるのはどれか。
1.新版K式発達検査
2.PEP-R
3.田中ビネー式知能検査V
4.遠城寺式・乳幼児分析的発達検査法
5.WISC-?
正答は4。4は母親や保育者からの聴取による検査が可能。スクリーニングに使うためには,簡便に出来るものではないといけない→実施に人手と時間がかかる個別式の検査は除外される。4以外は個別式発達(または知能)検査。ちなみに,2のPEP-R(自閉症・発達障害児 教育診断検査)は個別式の検査。
■[ST国試][第8回][臨床心理学]水準が違う。 
第8回 午前 問題59 摂食障害の病因仮説について誤っているのはどれか。
1.生物学的背景説
2.統合失調症の亜型説
3.個人の精神力勧説
4.家族の病理説
5.社会・文化的背景説
正答は2。摂食障害の病因仮説については,1や3〜5など様々なものが示されており一見悩ましいが,摂食障害は神経症〜境界例レベルの病態と考えるため,2を解答として導き出せる。1については不明。しかしホルモンバランスなど内分泌系からの説はあるかもしれない。MEDLINEとかでちゃんと調べればよいのでしょうが,横着してすみません。精神力動説→人間の心理について精神分析的な視点から考えること。4→母子関係の問題など。5→摂食障害は先進諸国に特徴的な病態といわれている。ダイエット志向など。
■[ST国試][第8回][臨床心理学]水準が違う2。 
第8回 午前 問題61 境界例について誤っているのはどれか。
2.家族の機能不全が関与する。
3.女性の方が男性の3倍程度多い。
4.Kernbergは境界性人格構造論を提唱した。
5.心的外傷体験が関与する。
正答は1。境界例=統合失調症ではない。統合失調症は精神病レベルの病態。第8回の問題59と同様に水準違いという点から解答を導き出せる。。4→正統派精神分析(自我心理学)をベースとして,内的対象関係や原始的防衛機制を重視する対象関係論の要素を取り込んだ折衷的理論。
参考:カーンバーグの人格構造論
■[ST国試][第8回][臨床心理学]当時悩んだ受験生多かったのではないでせうか。 
第8回 午前 問題60 国際疾病分類(ICD-10)における解離性障害の症状について誤っているのはどれか。
1.憑依
2.遁走
3.健忘
4.失見当
5.痙攣
正答は4。解離性障害→より原始的な段階に退行することにより,内的葛藤や不安を解消しようとする反応(従来のヒステリー概念と共通点多し)。解離性痙攣→癲癇発作と似ているが,癲癇よりも持続時間が長く,睡眠中には起こらないのが特徴。失見当→見当識とは,時間・場所,人物や周囲の状況を正しく認識することをいい,これが障害された状態をいう。認知症などでみられる。
参考:第5章 精神及び行動の障害 (F00-F99)→ICD-10のコード一覧の一部。
2008-01-29
■[ST国試][第5回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問6。 
第5回 午前 問題62 行動療法の技法で正しいのはどれか。
a.曝露法
b.抵抗分析
c.共感的理解
d.自由連想法
e.自律訓練法
1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e
正答は2。抵抗分析,自由連想法は精神分析の技法。共感的理解はクライエント中心療法で重視されるカウンセラーの姿勢。自律訓練法はリラックス法であるが,行動療法の中で多用される。
■[ST国試][第7回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問7。 
第7回 午前 問題66 認知行動療法について正しいのはどれか。
1.統合失調症には禁忌である。
2.生活技能訓練が含まれる。
3.集団療法としては行われない。
4.夢を分析して行動に反映させる。
5.記憶回復訓練に重点が置かれる。
2が正答。生活技能訓練(SST)は(認知)行動療法に含まれる。SSTは集団療法として行われることがある。
2008-01-28
■[ST国試][第1回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問。 
第1回 午前 問題62 誤っているのはどれか。
1.精神分析療法では,無意識の抑圧を解消することによって症状を取り去ろうとする。
2.クライエント中心療法では,体験や感情を否認も歪曲もなくありのままに受容することを促す。
3.行動療法では,同化と調節の原理にしたがって症状を改善させる。
4.自律訓練法では,自己催眠法を用いて心身の緊張を解きリラクセーションを達成させる。
5.認知療法では,不合理で否定的な認知を明らかにし,合理的で肯定的な認知に置き換えようとする。
正答は3。同化と調節というキーワードは認知発達を研究したピアジェ(Piaget, J.)の理論で使われている用語。
ピアジェは認知の理論にも生物学的考えを取り入れ、生体が外界との間に「同化」と「調節」という新陳代謝によって生命を維持している様に、認知の場合も「同化」と「調節」という心理学的機能によって成り立っていると考えました。外界を自己の心理的構造の中に取りこむ働きを「同化」、外界に合わせて自己の方の構造を変えていく働きを「調節」と呼びます。一般に、「同化」が先行して自分のもっている体制の中へより多くの対象をとり入れ、それを広げてゆくのですが、それがうまく行かないようなことに出くわした時は「調節」を起しながら、自分を作り変えてゆきます。そして、たえず同化と調節がより高次の均衡を目指して進み、そこに発達が新しい局面へ出てゆくというのが、ピアジェの「均衡化理論」と呼ばれるものです。
http://www.bunkanken.com/archive/today_kyouzai/kyouzai4.html
■[ST国試][第2回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問2。 
第2回 午前 問題57 行動療法のもとになる原理で誤っているのはどれか。
1.モデリング
2.強化の法則
3.オぺラント条件づけ
4.逆制止の理論
5.同化と調節
正答は5。モデリング→他者の他者の行動をモデルとして観察者の行動に変化が生じること(代理性強化)。強化→それを与えることによって,オペラント行動の出現頻度が高まる刺激のこと。逆制止→神経の相反する働きが同時に起こること。言い換えれば,リラックスという不安と相反する反応により不安を制止するなど。
こちらも参考に:系統的脱感作療法
■[ST国試][第2回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問3。 
第2回 午前 問題58 認知療法と関連があるのはどれか。
a.マスキング
b.自動思考
c.抑うつ的スキーマ
d.レミニセンス
e.認知地図
1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e
正答は3。自動思考→ある状況で自然に沸き起こってくる思考やイメージのこと。現実と大きくずれている非適応的なものはうつ病者などの場合多くみられる。スキーマ→個人の基本的なものの考え方(例:人生観)など。
■[ST国試][第3回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問4。 
第3回 午前 問題55 行動療法の技法はどれか。
a.オぺラント法
b.系統的脱感作療法
c.自由連想法
d.夢分析
e.ゲシュタルト療法
1.a,b 2.a,e 3.b,c 4.c,d 5.d,e
正答は1。
こちらも参考に:認知行動療法
■[ST国試][第3回][臨床心理学]行動療法・認知行動療法関係の過去問5。 
第3回 午前 問題56 認知療法の考え方について誤っているのはどれか。
1.抑うつの維持には古典的条件づけの原理が働く。
2.抑うつ的な推論の誤りに恣意的推論がある。
3.自己批判的な思考を自己擁護的な思考に置き換える訓練をする。
4.DRDT(非機能的思考記録票)は自動思考の変容に役立つ。
5.軽度のうつ病においては薬物療法と同等以上の効果があり得る。
正答は1。古典的条件づけではなく,オペラント条件づけの原理。例えば,「自分は何をやっても駄目だ」という自動思考→実際に失敗する→自分が持っている自動思考と結果の一致→ネガティブ自動思考が維持強化される(同時に抑うつの維持)というイメージかと。

大都市圏では公立学校離れが加速しているみたいですが,むべなるかなという感があります。