サボテンと振動の関係

サボテンがグングングングン大きくなっている。怖いくらいだ。
何年かに一度、伊豆高原のシャボテン公園に行くと(好きなので)、いくつかサボテンを買って帰る。サボテンにはいろんな形があって面白いのだ。泡珊瑚みたいなやつとか、ウニみたいなやつとか、トゲがほとんどなくて単にモコモコしているだけのもある。面白いのだが、買った後しばらくして見飽きると、ついつい放ったらかしになる。家人もそのへんはいい加減なので、気がつくと枯れていたりする。丈夫な植物だけれど、水やりの加減とか、気温とか、いろんな要因で枯れるのだ。
三年くらい前、持っていたほとんどのサボテンが非常に不健康な状態になり、瀕死のものもあった。少しでも日当たりのいい場所に置いてみようかと、エアコンの室外機の上に並べて、しばらくすると、大異変が起きた。萎れてヘタヘタになっていたのがシャキっとして、いくつかのものは、子株が次々に出てきたのだ。初めて見る姿だった。エアコンを使っていた季節だったので、室外機の振動で何か影響を受けたんじゃないか、などと話合っていたが、しばらくして室外機の上にデッキを組み立てたので、サボテンは移動することになった。今年に入って、どのサボテンも元気がなくなってきたので、試しに室外機の上のデッキに並べてみた。室外機が動くと、デッキにも振動が伝っているのだ。しばらくすると、なんと、どのサボテンも見違えるように元気になり、一回りも二回りも、目に見えて大きくなっているではないか。これは何なんだろうか? 小刻みな振動が影響してるんだろうか。それとも、モータ−の電磁波の影響とか。Googleで「サボテン 振動」とか「サボテン 室外機」とか検索したが、それらしきものはなかった。「サボテン 電磁波」と入れると、「電磁波を吸収するサボテン」なるものがたくさん出てきたが、私が持っているものとは違う。
どうしても気になるので、今度、完全に仮死状態にあり、土から外に転がり出たまま放ったらかしになっているものを、植え直して、室外機の上に置いてみよう。最初の状態を写真に撮り、変化があれば逐次報告したいと思う(興味ないかもしれませんが)。
ちなみに、シャボテン公園にはマヤ、アステカなどのメキシコの古代文明の石像のレプリカがあちこちに置いてある。これらはメキシコ政府から送られたもので、オリジナルから型を取った、非常に精巧なものだ。メキシコにはペヨーテという食べると幻覚作用をもたらすサボテンがある。メスカリンの原料でもある。ウイチョル族と呼ばれる人たちはこのペヨーテを使う人たちだ。宗教的儀式でペヨーテをやって見たヴィジョンなどを染めた毛糸を貼り込んで作るヤーン・アートというもので図像化したりする(全てがそういうものではないが)。シャボテン公園の食堂の壁に大きな見事なヤーン・アートがかかっている。確か、サンタナのアルバムジャケットにも、このヤーン・アートのものがあったように思う。古代メキシコ文明が滅んだのは、ペヨーテのやり過ぎもあったのではないかという人もいるようだ。