創世記7章・ノアの大洪水が実際に起きた証拠

「そして,水は地に大いにみなぎって,全天下の高い山々がことごとく覆われるようになった。・・・ そのため,地の上を動くすべての肉なるものは,飛ぶ生き物も,家畜も,野獣も,地の上に群れなすすべての群れも,そして人もみな息絶えた。」(創世記7:19,21)


 聖書の年代計算によると西暦前2370年、ノアの時代に世界的な大洪水がありました。その時の水は全世界の山をことごとく覆ったと聖書は述べています。ですから、ノアの時代の洪水は局地的なものではなく、世界的な洪水でした。聖書の述べる世界的な洪水は実際に起きたのでしょうか。


 聖書によると、大洪水の前は地球全体が高空の水蒸気の雲で覆われていました。それは、創造の第二日目の「大空の上方に来る水」でした。(創世記1:7)その高空の水蒸気の層のために、地球は世界的な規模の“温室”のような状態になっており、ノアの大洪水の前は、地球全体の気候は一様で温暖だったと考えられます。そのために、今は極寒の地である極地地方も温暖であったと考えられます。その「大空の上方に来る水」は、創造者の指図を受けて崩壊し、ノアの日の世界的な大洪水の水となりました。(創世 7:11,12)そのため、地上にいた肉なるものはすべて滅びてしまいました。では、それが現実に起きたという証拠があるでしょうか。


  世界的な大洪水の証拠は世界中に見られます。バイロン・C・ネルソン著の「石に記された大洪水の物語」からの引用をご覧ください。


 「英国,スコットランドウエールズ,ドイツ,スイス,アメリカのロッキー山脈の岩石の中に何百万もの魚がうずもれている様子や,アラスカ,シベリア,英国,イタリア,ギリシャで何百万頭もの象やサイがうずまっている様子……カナダ西部,アメリカ,南米,アフリカ,オーストラリアで何百万匹もの爬虫類がうずまっている様子からすると,これはこうした事例のほんの二,三の実例に過ぎないが,そのなぞを解くには,大変災があったとする説明が絶対に必要である。」ですから、水によって滅びた動物の死がいが全世界に残っています。


 また、動物たちが広範囲にわたって水のために滅びたことを示す特異な証拠として、シベリア北部からアラスカにかけて広く発見されるマンモスの死骸があります。何十万頭(五百万という推定もあります)というマンモスが凍った土の中に突然に埋められ,急速に冷凍にされています。時としてそれはほとんど完全に近い保存状態で発見され,胃の中や歯の間に未消化の熱帯植物の残っているのが見られます。このことは、昔はシベリアやアラスカが温暖だったことを示しています。


 「最も不可解な地球の神秘」はどんな災害がその原因となったかについてを示唆して次のように述べられています。「恐竜の化石とマンモスの化石すべてについていつも認められるひとつの重要な事実がある。それは、どの化石もほとんどすべての場合、水に浸された水成岩の中から発掘されたということである。」ですから、恐竜やマンモスは、水の災害で絶滅したわけです。


 また、科学誌にも次のような注解が載せられました。サイエンティフィック・マンスリー誌,1949年8月号 「当時,地球上の陸地の表面の大半の気候は熱帯性もしくは亜熱帯性気候であった。」シャンス・エ・ヴィー誌,1966年7月号 「[南極]はかつて,草花の間を小川が流れ,木々の間では鳥が鳴く緑の大地であった。」


 極地地方に何十万頭ものマンモスが生息していたこと、胃の中や口の中に熱帯植物が残っているということは、科学誌が述べるとおり、昔は極地地方が温暖で緑が豊かであったことを示しています。それで、以前は緑の豊かな地方に生息していた恐竜やマンモスが大洪水のために、砂や土に閉じ込められたと推測できるわけです。その時、地球の温室のビニールハウスの役目をしていた「大天の上方に来る水」は、神の命令によって下方に落ちてしまいました。そのため、極地地方は突然に寒冷化して、マンモスを凍結土に閉じ込めたのだと考えられます。


 ですから、聖書の述べるノアの日の大洪水の証拠が現に世界中に存在するわけです。極地地方に、また全世界に証拠があります。ノアの日の大洪水は物語ではなく、本当に起きたことです。ですから、全地球的な暴虐に対して怒りを表わされる創造者がおられるわけです。(創世記6:13)