温故知新

lo-tus2013-05-19

今度のクラフトワークは3Dです!大阪公演、クラフトワーク・3Dコンサートに行ってきました。ずっと敬愛しながら、ライブは初めて。古い曲も新しいアレンジで、とにかく彼らのサウンドの分厚さに圧倒されっぱなしの初ライブ体験でした。やっぱりテクノは大音量で聴かないと・・・特に重低音にビリビリクラクラ。それに楽曲の素晴らしさも再認識。何度も聴いているはずなのに、聴くたびにちがった感覚を呼び起こしてくれるような気がします。
ライブ終了後、僕の感覚では「1時間少しの短い演奏」で、もっとやってほしかったな〜と思ったんですけど、時計見たら開演から2時間20分も経ってました。そんな、魔法のような時間。ビジュアルは3D、僕の頭の中は4Dになってました。
1986年に「エレクトリック・カフェ」が出たときCD買って聴きましたけど、正直に言うとその時「クラフトワークは変わらない」とか「彼らの音楽にこれ以上発展性はない?」とか・・・気持ちが離れかけた時期がありました。しかしあれから27年(!)、今でもこんなに感動できるのだから、クラフトワークは変わらなくて良かった、と心から感謝しています。彼らが生み出したテクノビートは、JBのファンクとともに、20世紀音楽の偉大な発明品だと思っています。
さて、3D眼鏡からのぞいたビジュアルのことも少し。メンバーのそっくり人形や、わざとチャチに作り込んだ(と思われる)CGなど、レトロ感たっぷりで楽しかったです。「近未来」のイメージって昔からありますけど、どれだけテクノロジーが発展しても到達しないおとぎの世界なんですよね・・・。

京都音博2012


今年初めて、京都音博に行ってきました。
http://www.kyotoonpaku.net/
こういうフェスに行くのも久々のことで、芝生に座って半日じっくり音楽を楽しむのもいいもんですね。主催のくるりはもちろん、お目当ての細野さんグループなどなど、アーティストのみなさん、京都で演奏するときはどうも土地柄か?いい具合に力が抜けてて良かったです。
ところで今回見直したのが「梅小路公園」というシチュエーション。ライブが行われているステージの背後にちょうど京都タワーの頭の部分が見えるんですが、それだけじゃない。
右をみれば新幹線が走り、左を見れば京都水族館のイルカが時々ジャンプしたりで、かなり面白い状況。
また音響的にも、音楽に混じって、近くに展示されているSLの汽笛や、またまた水族館の海獣の鳴き声が混じったり、何でもアリな状況で、ある意味ここも最も京都らしい場所だなぁと、、、。
イカスぞ、梅小路

子曰く・・・

lo-tus2011-05-05

イラストレーターの森華さんがこんな本を出されました(出版おめでとうござます!)。タイトルが『論語絵本』。どんな本かと申しますと「たのしい論語、できました。孔子を知らないあなたのための、ありそうでなかった論語の絵本。」という本なのです。

論語の一部が分かりやすい現代語に訳され、レトロポップな森華さんのイラストとともにビジュアル本として楽しめます。読んで、解って、見て楽しめる本で、この本は僕もファンになりました。自分の言った言葉にこんな絵を描いてもらえるなんて・・・孔子先生もきっと喜んでいるのではないかと・・・。

恥ずかしながら、僕も『論語』って学校の教科書で習った以上の知識がなかったものですから、この本は目からウロコでした。そもそも『論語』というのは、そのタイトルだけで人を遠ざけ、かなり損をしているのではないかと思います。何か小難しい論文集か道徳書か哲学書のようにイメージです。だから一層のこと本のタイトルを『先生は言った!』とか『生き生き読本』とかにすれば、もっと読者層が広がるかも・・・と思ったりもしてみます。

実際中身を読ませていただくと、実にいい言葉があふれていて、今の世の中にも十分に当てはまる格言ばかり。「みんな、より良く生きようぜっ!」という、古今東西の全人類に向けたメッセージにも聞こえます。

例えばこんな言葉があります。
「知っていることは
好むことにはかなわない
好むことは
楽しむことにはかなわない」
・・・これはまさにそうです!

「心ある人は
仲よくするが
むやみに調子を合わせない
ちっぽけな人は
やたら調子を合わせるが
仲よくはしない」
・・・僕などは思いきり「ちっぽけな人」に当てはまると納得。

「先生は
四つの“しない”を貫いた
ひとりよがりにならない

しがみつかない
いこじにならない
わがままをいわない」
・・・わかっちゃいるけどできないんですよね。


こうした数々の格言を残した孔子先生、「まったく立派な聖人」というタイプではなくて、ちょっと反骨&シニカルなところも隠し味です。

試練かもしれん

lo-tus2011-03-30

桜が咲き始め、3月が終わろうとしています。今月はやはり「1000年に1度」の大地震に、被災地でなくても心が流された感じです。テレビに映し出される被災地の様子は、あまりの状況に、適切な言葉が見つかりませんでした。戦場以上に粉々になった街。そして今「日本を救いたい」と思う人の気持ちの一体感も戦時中以上ではないかと・・・そんな気がします。
しかし人間の想像力はちっぽけなもので、自然はいつもそれを軽々と超えていくものですね。恵みを与えるのも海なら、破壊するのも海。人の力が及ばない、二重人格の神のよう。
一方、人間はわざわざ自分でコントロールできない代物を作ってしまう愚かな動物だということも見せつけられました。今も暴走するフクシマ。原子力という人工の十字架のことも、本当にちゃんと考えなければ。
今、日本は試練の時です。被災地域の方のみならず、自分自身もみんなも、日常を取り戻すために何をすればいいか・・・すべての人が試されています。
甲子園では高校野球の真っ最中。いつもなら勝敗が気になるところですが、今度ばかりは関係ないです。高校生がグラウンドで野球をしているという「日常」だけでホッとした気分になります。「ありがとう」と言いたくなります。

夕日が日本海

lo-tus2011-03-08

丹後半島まで温泉&カニを求めて行ってきました。今まで冬の日本海へ行くと大抵雪、雨、曇りといった鈍色の印象があるのですが、今回珍しく青空が広がりました。お天気良ければ冬の日本海だって全然印象が違って、透き通った海がきれいです。海の色って、空の色次第なんですね。カップルみたいに・・・。
丹後半島を東から西へ観光をしながらぐるっと巡り、たどり着いたのは夕日ヶ浦温泉。初めて訪れて、ここはかなり気に入りました。なぜかというと、好きなものがとにかくいっぱい揃っている贅沢なロケーション。海、砂浜、その向こうに沈む夕日、温泉、カニ、丹後の地酒、適度に寂れた温泉街・・・。そんなのがいっぺんに楽しめて、思わぬ穴場を発見したようで嬉しかったです。あそこはまた行くでしょう、きっと。

(左)舟屋&かもめ (中)最北端・経ケ岬あたり (右)元気のもと

スキー

lo-tus2011-02-21

10年以上も久々に雪山に行ってきました。琵琶湖バレイですけど。行ったのにスキーは滑らず。今回は子どものスキー教室の付き添いに徹していたわけでございます。自分が子どもに教えることができればいいのですが、教えるほどの技術がないことが問題でありまして・・・、一応高校時代〜20代にかけて、ほんの数回スキー経験は有るものの、初心者の域を出ていないものですからね。しかしやはり、実際に山に行ってみると、雪景色はきれいだしみんな楽しそうだし、自分も雪遊びしたくなって来ました。目の前にゲレンデがありながら、じっとしてるのも結構なストレスなんですね。
さて、統計によると日本のスキー人口は減り続けていて、ピーク時の3分の1程度になっているそうです。確かに、僕は熱心なスキーファンではなかったけれど、若い頃のバブルの時代とスキーブームが一体化して記憶の中にあります。その昔、金曜の夜の夜行バス・列車なんかで、必死に「週末スキー」に通っていた人たちがたくさんいました。スキーは冬の娯楽の王様として君臨し、白銀の世界に取り憑かれた若人が、熱く貪欲に遊んでいたような印象があります。
あれほど大勢いたスキーヤー達は一体どこへ行ってしまったのでしょうか?また、最近の若者は、冬の娯楽はどうしているのでしょうか?不思議です。(今はネットもゲームも、いくらでも暇つぶしありますからね)
ここは逆転の発想で、スキー場が空いている今だからこそ、上達のチャンスとも言えそうです。今のうちに練習をしておけば、何年後かにスキーブームが再来した時にカッコよく滑る姿を披露できるはず・・・。でも、僕の場合は時既に遅し・・・という感じ。本気で練習したら、どこか確実に怪我をしそうなので。スキーヤーの夢は子どもに託します。

インスタント・テイスト

lo-tus2011-01-11

大阪・池田にある日清「インスタントラーメン発明記念館」に遊びに行ってきました。チキンラーメンカップヌードルの生い立ちや製造工程が分かり、なかなか勉強になりました。
ラーメンは国民食と言われますが、国内にとどまらず世界中で食べられている国際食です。さらに宇宙飛行士の野口さんも食べた宇宙食ラーメン「スペース・ラム」なども展示してあって、その広がりの広大さが分かります。やっぱり美味いものは説明不要。時空を越えるということでしょうか。
記念館の中に展示される、いろんな時代、いろんな国のインスタントラーメンのパッケージやCMを見ていると、当然ですが無性にインスタントラーメンが食べたくなってきます。それ以外考えられなくなります。実際食べられるスペースもあります。背景を知った後食べると、味わいもひとしお。
でも例えばカップヌードルなら、夜中に小腹が空いた時、深夜のラジオなど聴きながら食べるのが一番美味しいと思うのでした。インスタントラーメンは、もちろんそんなに抜群に美味しいものではないけれど、人それぞれ思い出のシチュエーションがあって、みんなが心の中で美味しい味付けをしているように思います。だからその実力以上に美味しく感じる・・・。

ちなみにカップヌードルは、3位・新幹線、2位・ウォークマンを抑えて「made in JAPAN大賞」1位になっていたことを初めて知りました。確かにあの「カップ」はパッケージでありドンブリであり調理器具であるというすごい発明。発売された1970年代、その横文字の名前も手伝って、ナウなヤングにバカウケしたのは分かります。音楽(ウォークマン)より一歩先に、ラーメンは携帯時代に突入していたのですね。日本がまだ元気だった時代・・・。