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”Piano e forte” このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-07-05 J.S.Bach/高橋悠治のフーガの[電子]技法 このエントリーを含むブックマーク

高橋悠治

高橋悠治Denonへの一連の録音の復刻版がリリースされていますが、聴きたいと思うものは既に以前のCD化のときに買っていたので今回はまあいいかなとも思ったのですが(ただオリジナルジャケットは魅力)、せっかくの機会なので今まで持っていなかったフーガの[電子]技法を買ってみました。(この盤は以前にCD化されていたかどうか覚えていないのですが、もし出ていたのに買わなかったとすれば、昔LPを試聴したときにそれほどいい印象を持たなかったからと思います。)

今回改めて聴いてみた印象はというと、時代を感じさせるといういか、レトロな音楽というところでしょうか。当時のSF映画やインベーダーゲームの効果音を思い出させます。この頃はシンセサイザーもまだ発達していなかったから仕方ないのかな、とも思ったのですが、でもWalter Carlosの'Switched-on Bach'はこれより7年前で、しかももっと手の込んだ演奏を聴かせるんですよね。演奏の方も、縦の線が揃っていないというか、声部によって音の出るタイミングがずれていたり、微妙にテンポが走っていたり、意図的なのか、単にいい加減なのかよくわかりませんが(笑)、このユルさが魅力の一端なのかもしれません。もう一つよいと思うのは、先ほどの'Switched-on Bach'もそうですが、変に実際の楽器の音をまねようとせずに、あくまで「電子音」の魅力で勝負しようとするところ。(アコースティック楽器に似せたところで、実際の楽器の音にかなうわけはないのですから。)

ともあれ、彼のゴルトベルク変奏曲に併録されていた14のカノンも、初めて聴いたときはヘンテコな音楽だと思ったのですが、何度も聴いているうちに味があるように思えてきたので、今回もそうなるかもしれません。(ただ繰り返し聴くかどうかが問題ですが。)

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