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”Piano e forte” このページをアンテナに追加 RSSフィード

2006-12-17 ピアノ演奏における「フランス的」とは? このエントリーを含むブックマーク

実は先週末に引越しをしまして、まだバタバタしている関係で更新も延びがちになっています。そのせいというわけでもありませんが、今回は日頃思っていることの第1弾を。

音楽の演奏でよく「いかにもフランス的な」などという言い方をしますが、アレってどういう意味でしょうか?人によってイメージするものも多少違うでしょうが、「お洒落な」とか「粋な」「エスプリに富んだ」あるいは「軽妙洒脱」とか、そんなものを思い浮かべる人が多そうです。でも私は音楽で、特にピアノ演奏に関して「フランス的」と言ったら、「明晰でないものはフランス的ではない」という格言にもあるように、なんと言っても「明晰さ」を挙げます。

そもそも「フランス的」といって私が思い浮かべるピアニストというと

 Michel Beroff, Jean-Philippe Collard, Francois-Rene Duchable,

 Michel Dalberto, Jacques Rouvier, Jean-Yves Thibaudet,

 Pascal Roge, Anne Queffelec, Alexandre Tharaud, ...

などでしょうか。コンクールで聴いた人ではPascal GodartとかRomain Descharmesなどもいかにもフランス的という感じがします。具体的にその演奏の特徴を挙げてみると

  • 音が明晰でクリア(粒立ちがよい)
  • 主情的にならない
  • テンポをあまり揺らさない
  • ペダルが抑制的
  • 楽譜に忠実
  • 極端な解釈に走らない
  • 大げさな表現や誇張がない
  • 冷静

と、こんな感じでしょうか。(そういえばこの間終わったスーパーピアノレッスンで、BeroffやDalbertoがしきりに「一定のテンポで」とか「ペダルを抑えて」と言っていたことが思い出されます。)そういった意味では、よくフランス的と形容されることの多いAlfred CortotとかSamson Francoisは、私に言わせればむしろ例外的存在に思えます。特にFrancoisは、あれがフランス的と言われると、なんか違うな〜感じます。(もっとも私はあまり昔の人の演奏はよく知らないので、このような傾向は実は近年にできたものかもしれません。あるいは現在のパリ国立高等音楽院あたりでの主流の演奏スタイルなのかも。)

カトーカトー 2007/07/21 21:54 「フランス的な演奏」というのは、訳者の言葉が足りないだけのような気がします。
彼はフランス、まさにそのものです。
日本は美人といえば表情を崩さぬアルカイックな感じが一般的ですが、
「素晴らしく美しくみえ、同時にぞっとするほど醜くみえることがある」のが
美人とされています。これなら、理解できる気がしませんか?

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